7対1・10対1看護の病院への看護師転職メリット・デメリット

7対1・10対1看護の病院への看護師転職メリット・デメリット

このページでは、7対1看護・10対1看護の病院への看護師転職のメリット・デメリットについて説明します。それぞれのポイントを良く理解して求人を探すと良いでしょう。求人を探すために看護師転職サイトを活用して転職活動をスムーズに進めましょう。

1.7対1看護か10対1看護の違いとは

7対1看護か10対1看護の違い

7対1看護とは、1人の看護師が7人の患者さんの看護を行うことをいいます。これに対して10対1看護とは1人の看護師が10人の患者さんを担当します。7対1看護の方が受け持つ患者数が少なく、より手厚い看護が受けられるので、診療報酬の評価も7対1看護の方が高く設定されています。

 

実際に看護する数ではなく一日の平均で計算される

病院の医療環境は法律で決められており、看護人員も法律に基づいて配置しなければいけません。一般病床では、入院患者に対する看護師の数が3対1と決められています。これだけみると、1人の看護師が3人の患者さんを看護することになりますが、実際は違います。

入院患者に対する従業員の数で計算されますから、夜勤や休暇中などの看護師も含まれます。同様に7対1看護や10対1看護でも、24時間中1人の看護師が7人、または10人の看護をしているわけではなく、時間帯によって1人が3人をみることもあれば、10人を見ることもあります。一日の平均が7対1や10対1であれば良いとされているのです。

 

7対1看護導入による看護師不足

7対1看護が導入されたのは2006年で、それ以前は10対1看護が行われていました。導入時に7対1看護を行う病院が一斉に看護師を求人し、看護師が不足するという事態が起こりました。求人条件の良い病院に看護師が殺到し、地方などの病院では看護師が確保できず、患者さんに十分な看護ができないなどの弊害がでたのです。

 

看護必要度制度の導入について

そこで、新たに看護必要度という制度が導入され、患者さんが必要とする看護の度合いに応じた人員配置が行われるようになりました。現在の診療報酬の基準では、7対1看護を行う病院は看護必要度の高い患者さんを一定数で診療するなどの決まりが設けられています

 

2.7対1看護体制の病院に看護師転職するメリット

7対1看護体制の病院に看護師転職するメリット

7対1看護体制のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。下記のポイントについて確認していきましょう。

  • 受け持つ患者数が少なくなる
  • 記録量も少なく、患者のために時間が取れる
  • 重症患者をしっかり診れて勉強になる
  • 給与が高い傾向がある(病院が多い)
  • 病院で使用する機材などの設備面が整っている

 

受け持つ患者数が少なくなる

7対1看護体制の最大の魅力は受け持つ患者数が少ないということです。大部屋が患者4人部屋の場合、2部屋しか受け持たなくてよいということになります。

患者数が少なければ業務にも良い影響が出るため、これは大きなメリットとなるのではないでしょうか。
 

記録量も少なく、患者のために時間が取れる

先ほどの最大のメリットでもお伝えしたように受け持ち人数が少ないということは記録物の量も少なくなります。看護師が患者のベッドサイドケアになかなか行けない大きな理由として記録物が挙げられます。

この記録物の量が10対1と比較して3人分も少ないのですからその分患者のベッドサイドでのケアに時間を割くことができます。看護師として、「看護しているな」という実感を得ることができるでしょう。
 

重症患者をしっかり診れて勉強になる

前述したように、7対1看護体制は4人部屋を2部屋受け持つということを数人行えば、誰か1人の看護師の受け持ち人数は少なくなります。

多くの場合、重症患者を受け持っている看護師は、重症患者を手厚く見られるように少し受け持ち人数を少なくする傾向にあります。そのため、重症患者をしっかりと診ることができるため、かなり看護師として勉強になります。

 

ポイント!

ポイント

7対1看護体制をとっている病院等は10対1看護体制の病院より重症患者が多く入院している特徴があります。

 

給与が高い傾向がある

また、7対1看護体制の病院の方が給与が高い傾向があります。7対1看護体制は診療評価が高いこともありますが、7対1看護体制ではより多くの看護師を雇用する必要があるので、安定した経営を行っている病院が一般的だからです。

 

ポイント!

ポイント

7対1看護体制の病院では看護師としてのやりがいが感じられ、労働負担が軽いうえに、給料が高いという大きなメリットが得られる可能性が高いのです。

 

病院で使用する機材などの設備面が整っている

7対1看護基準は診療報酬が高いこともあり、院内で使用する機材などにもお金をかけられるため、「最新の機器が導入される」「入院環境の整備など、設備面に投資されている」という病院が多いです。

そのため、7対1看護基準の病院は設備が整っている病院が多く、看護師としても働きやすいことがメリットとして挙げられます。

 

3.7対1看護体制の病院に看護師転職するデメリット

7対1看護体制の病院に看護師転職するデメリット

7対1看護体制の病院は10対1看護体制に比べて、受け持ち患者さんへの行き届いた看護ができるうえに、労働負担が軽いのがメリットです。

しかし、すべての病院がこのようなメリットを持っているわけではありません。7対1看護体制の病院だから、じっくり看護ができると期待していたのに、10対1看護体制より忙しい職場だったというケースもありますのでデメリットを確認しながら注意しましょう。

  • 10対1の病院に転職できなくなる
  • 受け持ち患者のことは1人ですべてやりきらねばならない
  • 仕事ができる看護師の負担が増える
  • 退職したくても引き止められる場合がある

 

10対1の病院に転職できなくなる

7対1の看護体制に慣れてしまうと、大変なのが看護師転職です。自分の7対1看護体制から10対1看護体制へ転職をした看護師は、患者が3人違うだけでも負担はかなり違います。

そのため、1度7対1看護体制を経験すると10対1看護体制の病院に転職できなくなるというデメリットがあります。

 

ポイント!

ポイント

ちなみに急性期以外の多くの病院は10対1看護体制を実施ししているため、もう急性期で働きたくないという看護師は10対1を覚悟の上で転職活動をした方がよさそうです。

 

受け持ち患者のことは1人ですべてやりきらねばならない

7対1看護体制は受け持ちの人数が少ないため受け持ち患者のことは看護師がほぼ1人ですべてやりきらなければならない傾向にあります。

受け持ち人数が少なく、目が届きやすいため当然である一方、例えば受け持ち患者が苦手だったり自分の苦手なケアを頼まれたときなどは負担に感じる看護師も多いです。

 

仕事ができる看護師の負担が増える

7対1看護体制の1番のデメリットとも考えられるのが仕事ができる看護師の負担が増えるということです。

例えば、仕事ができない看護師や新人看護師には比較的安定している7人を受け持たせ、仕事ができる看護師に重症例7人を受け持たせるというやり方もかなり多いです。

仕事が出来る看護師は重症例をたくさん受け持つということにもなるのです。
 

ポイント!

ポイント

7対1看護体制の病院は比較的新しかったり大きい規模の病院が多くなります。そうすると当然新卒者の方が多くなるためその指導などにあたらなければなりません。中には新卒指導のために指導者には部屋持ちをさせずにその分の7人を他の人に割り振ってしまい結局7対1ではない体制で看護しているなんていうこともあります。

7対1だから純粋に7人受け持てばよいとだけ考えていると思わぬ落とし穴にはまることもあります。

 

人手が十分に確保されていない場合に注意

企業の経営で最も費用がかかるのが人件費です。そこで病院は、7対1看護体制が維持できる、最小限の人員だけを確保しようとします。こうなると、誰かが急に休んだり、退職したりすると途端に人手が不足して、その分、看護師ひとりの負担が大きくなります。常に人手不足で、ゆったりとした看護ができないといった事態が発生するのです。

転職前に人手が十分に確保されている病院かどうかを、チェックしましょう。

 

退職したくても引き止められる場合がある

経営側や管理職者たちは7対1看護基準をクリアするとその高い診療報酬から、特に「基準が下がること」「基準を上げること」に敏感になります。

例え、7対1看護基準を取得していても、看護師の人数が基準ギリギリの病院が多いため、退職者が出るたびに、経営側や管理職者たちはピリピリします。このような病院では、できるだけ退職させないよう引き留められたり、退職の意向を受理してくれないケースがあるので注意が必要です。

 

4.10対1看護体制の病院に看護師転職するメリット

10対1看護体制の病院に看護師転職するメリット10対1看護体制の病院は、担当患者数が多いので看護師の負担が重くなるといわれていますがメリットもあります。

  • 10対1で時間の使い方を覚えると仕事ができる看護師になれる
  • 外回りなどケア専門の人がいる場合が多い
  • 先輩看護師の質が高い傾向にある
  • 人手に余裕があるので労働条件が良い場合がある

 

10対1で時間の使い方を覚えると仕事ができる看護師になれる

看護師として10人を1人で診るという経験は、非常に大きいもので無意識のうちに効率の良いケアの回り方や時間の使い方を頭の中で計算できるようになっています。

例えば7対1看護体制のところに転職してしまえば、普段よりも3人患者が少ないわけですから仕事もはかどります。10対1で時間の使い方をマスターすればそれ以上の受け持ち人数はいないわけですからどこの病院でも仕事ができる傾向にあります。

 

外回りなどケア専門の人がいる場合が多い

10対1看護体制をしているところの多くは受け持ちをしている看護師と別に外回りの看護師を作っているところが多いです。そのため、

看護師1人で1人の患者を診るのではなく1日のうちでいろんな看護師が見てくれるため自分では見落としているところにも気づいてもらえることが、10対1看護体制の特徴でもあるのではないでしょうか。
 

ポイント!

ポイント

例えば口腔ケアなどは外回りがやりそれ以外を受け持ちがやるといういわゆる機能的看護体制で動いている病院が多いです。普通に考えて、患者10人受け持ちつつ全員のケアを業務時間内に綺麗に終わらせきるということはどんなに有能な看護師でも難しいです。

 

先輩看護師の質が高い傾向にある

まず、10対1看護体制の病院ではベテランナースが多く働く傾向にあること、また、看護スキルが高い人が多い傾向にあることが特徴です。このため、担当する患者さんの数が多くても、テキパキと対応する人が多いので、新卒看護師が多い7対1看護体制の病院よりも、かえって働きやすいという職場もあります。

10対1看護体制でも、看護師の質が高い病院を選ぶと、先輩看護師から学ぶことも多く、自分の看護師スキルが上がりやすいのが最大の魅力です。

 

人手に余裕があるので労働条件が良い場合がある

また、人員確保が難しいのに、もうかるからといって無理やり7対1看護体制を取っている病院の場合、必要最小限の人員で7対1看護を行うため、逆に人手不足に陥って、看護師の負担が高くなることもあります。無理な経営を行わずに、10対1看護体制を維持している病院の労働条件が良いケースもあるのです。

 

ポイント!

ポイント

10対1看護体制の病院に転職をするときは、働いている看護師の質が高い病院をさがすことが、転職を成功させるポイントとなります。

 

5.10対1看護体制の病院に看護師転職するデメリット

10対1看護体制の病院に看護師転職するデメリット

10対1看護体制のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。下記のポイントについて確認していきましょう。

  • 患者さんに十分な看護ができない
  • ギリギリの人数でまわしているため休みづらい
  • 夜勤や残業が多い
  • 職場環境の改善に積極的でない病院がある

 

患者さんに十分な看護ができない

何よりもデメリットに感じるのが受け持ち人数の多さです。看護師1名で約3部屋を受け持つこととなります。

7対1よりも1つ部屋が増えるだけで業務の量や点滴量、記録量は増えるため、業務に追われてしまいなかなか患者のもとに腰を据えて話に行けないというのが10対1と7対1を両方経験した看護師はいいます。

そのため10対1看護体制は、あまりにも忙しくて、患者さん一人ひとりに十分な看護ができず、心身の負担も大きくなります。じっくりと患者さんに向き合って、良質な看護を提供したいと考える人にとって、ストレスがたまる職場となる可能性もあるので注意しましょう。

 

ギリギリの人数でまわしているため休みづらい

10対1看護体制により、看護師の人数が7対1看護体制より少なく、その日の看護師出勤人数が少ない傾向にあります。

そのため、シフトに入っている看護師は突発的に休みずらいのが10対1看護体制の特徴となり、デメリットとなりえます。
 

ポイント!

ポイント

誰かが突発的に休んだ時に残っている看護師の負担が大きいのも10対1看護体制です。そのためか突発的で休んだ人は悪者扱いされて残っている看護師に悪く言われている様子は7対1看護体制の時よりも多く見られます。

家庭の事情なので突然休むことが予め予想される場合は10対1看護体制の病院は注意や確認が必要です。

 

夜勤や残業が多い

7対1看護体制であってももちろん残業や夜勤はありますが、10対1看護体制は業務量や記録量が多い分、仕事が定時を回っても終わらないということは圧倒的に多いです。特に記録物が10人分など、残業しないと手が回らない看護師が多数います。

また、7対1看護体制と比較して看護師の数が少ないため、夜勤や残業が多いのもデメリットに挙げられます。
 

ポイント!

ポイント

特にサービス残業が多くなると身体への負担が大きいだけでなく、不当に働かされていると感じてモチベーションが低下します。自分の働きが正当に評価されないと感じながら勤務するのは苦痛ですから、10対1看護体制の病院では離職率が高くなりがちです。

 

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6.15対1看護体制の病院に看護師転職するメリット

15対1看護基準のメリットを説明する女性看護師

15対1の看護基準のメリットは以下の通りです。

  • 日勤で受け持つ患者数は7対1と大差はない
  • 看護必要度の記載が不要

以下で説明していきます。

 

日勤で受け持つ患者数は7対1とほぼ同じ

日勤では4人部屋を2部屋の、計8名程度の受け持ちとなります。これは10対1看護基準の病院とそれほど変わりはありません。手がかかる患者が多い時には受け持ち人数を減らすなど、バランスよく配置しているので業務の負担もそれほど大変ではありません。

 

看護必要度の記載が不要

看護必要度は毎日記録を残さないといけないため、けっこう手間がかかります。7対1の看護基準の病院では、受け持ち看護師が毎日その記載や入力を行っていますが、今現在、15対1看護基準の病院ではそれらを行う必要がありません。

入退院が頻繁な急性期では書類が1つ増えるだけでも負担に感じることが多いため、毎日記録を残さなくていいことはメリットと言えます。

 

7.15対1看護体制の病院に看護師転職するデメリット

15対1看護基準のデメリットを説明する女性看護師

15対1看護基準のデメリットは以下の通りです。

  • 夜勤で受け持つ患者の数が多い
  • 病院で使用している機材が古い

詳しく説明していきます。

 

夜勤で受け持つ患者数が多い

日勤の受け持ち人数は10対1看護基準の病院とそれほど変わりませんが、夜勤帯に限っては、受け持ち患者の数が多くなります。勤務する病院や入院患者数によってばらつきはあるものの、だいたい20人~25人程度受け持つことになります。部屋数では5部屋程度になります。

 

ポイント!

ポイント

15対1看護基準の病院の場合、日勤の看護師数は手厚くなっていますが、夜勤では逆にかなり手薄になります。たいてい早番や遅番業務のスタッフがいるので、食事時にはスタッフが少し増えますが、朝や夕方はかなり慌ただしくなります。

 

病院で使用している機材が古い

15対1看護基準の病院では、多くの収入がある10対1看護基準の病院よりも、ディスポーザブル製品などの医療器具の単価が安いものであったり、やや古いタイプのものを使っていたりすることがあります。

具体的には「キットではなく、カテーテルとウロバッグが別々の尿カテーテルを使っている」「吸引瓶がディスポーザブル製品ではなくガラス瓶」といった点が挙げられます。

 

ポイント!

ポイント

古い機材や安いディスポーザブル製品を使用しているのは、コストをかけないようにするためであり、経営のためには仕方がない部分とも言えます。

 

まとめ

総合的に見ると7対1の看護体制の方がメリットは大きいように見受けられますが、実際、全ての病院が診療報酬の7対1の要件を完全に満たしているわけではありません。そのため、しっかりと情報収集しておかないと、転職してから後悔する可能性だってあります。

募集要項に書かれている情報だけを鵜呑みにするのではなく、事前に、実際の病院の様子を知る努力は怠らないようにしましょう。

 

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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