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准看護師問題とは?反対意見も!経緯と廃止する理由。

公開:、更新:2018年04月20日
准看護師廃止問題 | 准看護師は廃止になる?

正看護師の方、准看護師の方であれば、一度は「准看護師の廃止問題」について話は聞いたことがあるのではないでしょうか。

現在、准看護師として働いている方や、今から准看護師を目指そうと思っている方については死活問題になりえることだと感じます。

結論からお伝えすると、「准看護師の廃止は決まっていない」ということが言えます。

当ページでは「准看護師の廃止問題」にスポットを当て、現在分かっている情報をまとめています。様々な意見が飛び交う中で、「准看護師の廃止問題」の情報を正確に把握しながら、今後の仕事やキャリアアップに励んでください。

1.初めに:准看護師の成り立ちについて

初めに:准看護師の成り立ちについて

准看護師は、戦後の日本医療の現場で不足する看護師を補うために、作られた資格です。

戦後の日本において、高校へ進学する女性が少なく、教育課程が必要な看護師を増やすことが出来なかったために、中学卒業を要件として看護師を補助するために作られた制度になります。

 

准看護師の主な仕事・職場・将来性について

准看護師の仕事は、医師、歯科医師、または看護師の指示を受け、傷病者、もしくはじょく婦(出産後の女性)に対し、療養上の世話や診療の補助を行う。

とされており、主に病院、クリニック(診療所)、介護施設などで働くことが一般的です。

将来性として、高齢化に伴う看護職不足を補うために、活躍する資格だと言われております。また、スキルアップの方法としては、正看護師資格の取得、介護支援専門医(ケアマネジャー)の資格取得を図ることも可能です。

 

2.准看護師廃止への経緯とは?

准看護師廃止への経緯とは?

まず、「准看護師の廃止」を伝えているのは「日本看護協会」になります。

日本看護協会は、国民のニーズに合わせた看護職の養成が行われるよう、「准看護師養成所」を「看護師養成所」に一本化したい考えを打ち出しています。

一本化が進めば、「准看護師」を養成できなくなるため、事実上の「准看護師の廃止」となります。

しかし、現時点(2018年)で慢性的な看護師不足でかつ、2025年問題(団塊の世代が日本に約800万人おり、その団塊の世代が後期高齢者なって超高齢化社会の日本がもっと高齢化が進む問題のこと)も近く迫ってきている中で、「日本医師会」や「日本医療法人協会」が幅広い労働条件の看護労働力を求め検討されています。

 

日本医師会の廃止反対の意見

准看護師制度はカリキュラムも改正され充実が図られているにもかかわらず、なぜ未だに養成停止運動が続けられ、熱意と向上心をもって働く准看護師や准看護師を目指す人を傷つけるのか理解に苦しみます。
(一部省略)
今、看護界では、専門的な看護師を養成することにエネルギーが注がれています。確かに高度な医療を提供する病院には専門的知識を持った看護師が必要ですが、地域に密着した初期医療や高齢者の療養分野の看護職の確保も非常に重要な課題なのです。看護師の上に専門看護師を作るといった屋上屋を重ねる方向ではなく、看護の裾野を広げていくことがより重要ではないでしょうか。そうしなければ、日本の医療・介護は機能停止し、崩壊してしまうことは火を見るよりも明らかです。

日本医師会は、国民・患者が安心して暮らせる社会を作るために、これからも准看護師制度を守っていきます。(引用元:日本医師会/准看護師問題について

 

日本医療法人協会の廃止反対の意見

少子高齢化が進展する中、2025 年問題を見据え地域医療を継続するためには、看護職員の確保は喫緊の課題であり、地域の医療提供体制の根幹を揺るがす大きな問題であります。

地域医療の重要な担い手として活躍している准看護師は今後も必要であり、准看協の活動とその発展が看護師不足対策等の大きな一助となると期待しております。(引用元:日本医療法人協会/日本准看護師連絡協議会「平成 29 年度会員募集」にかかるご協力のお願い

 

准看護師廃止は国(厚生労働省)の方針ではない?

准看護師の廃止は厚生労働省の方針だと思っている方も多く、実際に神奈川県知事は「国の方針である」とコメントを出していますが、実際は違うという見解になります。

経緯としては、1996年の「准看護婦問題調査検討会」まで遡ります。

この准看護師の検討会の中で、厚生労働省は「21世紀の初頭に看護教育は統合する」と提言して言いますが、その後法改正には至っていません。

そのため、1996年に話し合われた内容を現在に適用して、准看護師を廃止するというのは無謀であり、「第七次看護職員需給見通しに関する検討会」でも看護師が不足することが目に見えている中で、廃止は考えにくくなっているのが現状です。

しかし、准看護婦問題調査検討会について、日本看護協会はホームページで以下のことを述べています。

准看護師教育制度については、1996年に当時の厚生省「准看護婦問題調査検討会報告書」において21世紀の初頭の早い段階をめどに看護婦養成制度の統合に努めると提言されていますが、いまだ実現に至っていません。

現在の医療ニーズの増大や地域包括ケアの推進を考えると、准看護師養成は、教育内容・時間ともに、現在求められる看護職の役割を果たすには不足です。
そのため、本会では、昨年度に引き続き、准看護師養成の停止を目指し、准看護師養成所から看護師養成所への転換を促進するとともに、現在活動している准看護師の資質向上・進学支援に取り組みます。(引用:日本看護協会/看護師制度の課題解決に向けた取組み

このように、双方の意見が違う中、「准看護師廃止問題」として「准看護師が完全に無くなってしまう話」に発展しているのです。

現時点(2018年4月時点)の結論をお伝えすると、「准看護師は廃止にならない」ということが言い切れます

しかし、一方で、准看護師養成所が廃止になっている事実があります。

 

3.准看護師養成所の廃止について

准看護師養成所の廃止について

現時点で、准看護師養成所を廃止している事例がいくつか存在します。

【都道府県】 【日時】 【実施内容】
神奈川県 2014年度 神奈川県立衛生看護専門学校の准看護学科の募集をストップ。
神奈川県 2014年度 神奈川県の准看護師養成学校に対して補助金を打ち切る方針。
北海道苫小牧市 2017年6月 苫小牧看護専門学校、2018年度から准看学科募集停止。
神奈川県川崎市 2017年11月 市立看護短大(幸区小倉4)を4年制の看護大学に変更。
2022年4月の開学を目指す方針。
神奈川県小田原市 2018年3月 小田原看護専門学校閉校。

以上が准看護師養成所を廃止している事例になります。

神奈川県が多い理由としては、神奈川県知事の黒岩知事が主導権を握っており、「医療維新」は以下のようにコメントしています。

黒岩知事は、フジテレビ時代から、准看護師養成には反対していました。だから長年取り組んできた課題であり、知事は譲らないでしょう。「准看護師の養成廃止は、私の信念だ」と言っていますが、私は「それは執念だ」と思っています。(引用/医療維新より)

以上のように、一部の地域だけで廃止が進んでいるのみであり、全国的に廃止の方向という意味とは、ほど遠いことが分かります。

以上の結果より、准看護師廃止問題は進んでいない検討中の問題であり、完全廃止になる可能性も極めて低いことが分かります。

 

4.日本看護協会伝える准看護師の現状から見る廃止理由

日本看護協会伝える准看護師の現状から見る廃止理由

では、日本看護協会が准看護師養成所を看護師養成所に一本化を行いたい理由を確認していきましょう。

もちろん、具体的に廃止理由を述べているわけではありませんが、以下のようなことが考えられます。

  • 看護師と准看護師の基本的考え方が大きく異なること
  • 現代のニーズに対応可能な看護実践能力の育成が不十分であること
  • 中学校卒業に合わせた教育内容であること
  • 准看護師を経た看護師資格の取得が遠回りであること

などが、挙げられています。

以下に重要な部分だけ簡単に説明していきます。

また、主観ではありますが、日本看護協会は看護師の地位向上を目指しています。そのため、准看護師と看護師の一本化を行いたい狙いもあるのではないでしょうか。

 

(1)看護師と准看護師の基本的考え方が大きく異なること

日本看護協会は以下のように、看護師と准看護師の基本的考え方の違いを例に挙げています。

看護師と准看護師の基本的考え方の違い(出典:日本看護協会/准看護師制度について)

上記の違いが、現代のニーズに対応が出来ない考え方であること伝えています。

 

(2)看護実践能力の育成が不十分であること

看護実践能力の育成が不十分であること

(出典:日本看護協会/准看護師制度について)

看護実践能力の育成が中学卒業レベルを前提とした教育水準であり、他の医療食は高校卒業を入学要件とるす大学や養成所で3年以上の教育を受けるのに対し、准看護師は中学卒業が入学要件になっており、2年間で取得が可能な点です。

そのため、看護実践能力の育成が不十分であることを伝えています。

 

5.准看護師廃止反対を唱える日本医師会らの意見とは

准看護師廃止反対を唱える日本医師会らの意見とは

准看護師の廃止を反対している日本医師会の意見としては、以下のことが挙げられます。

  • 他の業種でも1級や2級の資格区分も多くあるため看護職が2種類あることはおかしくない
  • 看護師、准看護師、看護補助者の三層構造が最適であると考えている
  • 准看護師が地域医療を支えている
  • 少子高齢化が進むなか、准看護師養成所への社会人入学が増えている

上記の理由で准看護師養成所の一本化には反対しています。

また、日本准看護師連絡協議会という、

准看護師養成制度の存続そして全国レベルで准看護師の更なる看護知識と技術の向上を目指した生涯教育研修体制確立を主な目的とし、准看護師が主体となって設立した団体。(引用:日本准看護師連絡協議会

なども作られています。

 

6.まとめ

【参考資料】福祉医療機構/准看護師、日本看護協会/准看護師制度について

准看護師の廃止については、まだまだ分からない状態が続きますが、2025年問題もある日本で、准看護師が完全に廃止される可能性は、限りなく少ないのではないかと考えます。

厚生労働省の動きや、日本看護協会の動き、日本医師会の動きに注目が集まりますが、准看護師資格を保有している方、または准看護師を目指そうと志している方は、准看護師の廃止問題を視野に入れることなく、取り組んでいただきたいと思います。


こんにちは、看護師転職ジョブを運営しているスタッフのmasaです。
看護師転職サイトには複数社インタビューに行き、転職を考える看護師の方の調査や、エージェントの実態など幅広く記事を執筆しています。
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