著作者

あみーも

執筆:現役看護師

あみーも

( 看護師 )

ブランク後に訪問看護師へ!復職・転職する前の注意点(学ぶこと・メリット・デメリット)

公開:、更新:2018年09月14日

ブランクがある看護師は、復帰する際に「最新の医療についていけるだろうか」「看護師としての感覚を取り戻すことができるだろうか」等の不安が大きく、なかなか前に踏み出すことができない人もいるでしょう。

私も実際に、14年間専業主婦を経て看護師として仕事に復帰したいと考えていた時に、訪問看護師の求人を見つけて思い切って問い合わせ、訪問看護ステーションで復帰することができました。

このページでは、実際の経験を元にブランクのある方が訪問看護師へ復職・転職する際の注意点をご紹介します。

1.ブランク後に訪問看護師へ転職する前に学ぶべきこと

訪問看護について学ぶブランクのある看護師

訪問看護サービスの利用者は、ほとんど介護保険か医療保険を利用しているためブランクのある方が訪問看護師へ転職する前に勉強すべきことの1つです。

例えば、

  • 「介護保険は月の支給限度額が設定されており他の介護サービスを多く使うと訪問看護が利用できなくなる」
  • 「医療保険は、支給限度額がなく疾患によって医師が必要と認めた場合に医療保険で利用できる」

等の知識が必要です。

その他の勉強すべきことについて、次の4つを挙げます。

 

訪問看護が提供できるサービスについて学ぶ

ブランクがある方が訪問看護師へ転職する際には、訪問看護が提供できるサービスを知っておく必要があるため事前に学んでおきましょう。

訪問看護が利用者へ提供できるサービスは以下の通りです。

医療処置が必要な方の療養生活を支援 ・経管栄養
・在宅酸素療法
・点滴
・注射
・吸引
・人口呼吸器
・尿カテーテル
・浣腸
・摘便
・創処置
・褥瘡処置など
寝たきり予防・機能回復のためのリハビリ ・体操
・呼吸訓練
・歩行訓練
・マッサージ
・寝返りや起き上がり動作の練習など
急変時の緊急処置 ・急変の対応
(利用者の状態に応じて主治医に報告後、連携して行う)
緩和ケア ・利用者の疼痛緩和に対する処置や看護
服薬指導 ・残薬確認や服薬チェック
(指示された内服薬をきちんと服用できているか)
・次回訪問までの分の薬のセットなど
日常生活の援助 ・入浴介助
・洗髪
・足浴
・食事介助
・排泄介助
・環境整備など

 

疾患・看護知識・看護技術について学ぶ

訪問看護の利用者の疾患の多くは、がんの末期・認知症・パーキンソン・脳血管疾患・糖尿病神経障害・糖尿病性網膜症・筋委縮性側索硬化症・変形性膝関節症・リウマチなどが挙げられます。

訪問看護を利用する理由は、日常生活が困難な状況にある場合が多く、利用者の疾患も上記の他に多種多様になってきています。

 

専門知識・技術を復習することが大切

たとえブランクがあったとしても、利用者や家族からしてみれば看護師であることには変わりないため、最新の医療技術・薬の情報収集を怠らず、利用者に不安を与えることのない対応が必要です。

そのため、看護知識と看護技術に関しても看護学校で習得した知識や、以前の職場で覚えた専門的な知識と技術をきちんと復習することが大切です。

 

補足説明!

ポイント

私の場合は、訪問看護ステーションに採用が決まってから、利用者のリストを見て疾患を1つ1つ復習することで現場に活かすことができました。

 

コミュニケーションについて学ぶ

ブランクのある看護師は、結婚・出産・育児の期間があり現役で働いていた時よりも多くの職種・立場の人とのコミュニケーションが減ります。

そのため、利用者とその家族を始め、医師やケアマネジャーその他多くの分野の方々との関わりを持つ訪問看護師として働くために、コミュニケーション能力を向上させる勉強は必要不可欠です。

 

ポイント!

ポイント

コミュニケーションスキルを磨くには、自分の意見を話してばかりではなく「日頃から人の話に耳を傾けて共感する姿勢を言葉で表そう」と心掛けることが大切です。

 

終末期ケア・看取りについて学ぶ

在宅での療養生活を希望し、訪問看護サービスを受ける利用者や家族は、「これ以上積極的な延命治療を行わず最期は自宅で過ごしたい・自宅で看取りたい」という考えの方が多くいるため、終末期ケアや看取りについての勉強が必要です。

以下で、それぞれについて詳しく説明していきます。

 

終末期ケアを学ぶ

ブランクのある看護師は、終末期ケアからも遠ざかっているため、

  • 痛みの緩和のための薬剤投与
  • 痛みのコントロール
  • 精神面のケア
  • 日々変化する病状のケア
  • 体の変化に戸惑う家族の精神面のケア

等を行うことが必要です。

医療行為だけではなく、「どのようにして利用者とその家族が少しでも安心して最期を迎えられるか」といった積極的治療目的の回復期ケアとは違うデリケートなケア方法をきちんと勉強し直しましょう。

 

看取りを学ぶ

ブランク後に訪問看護師として働くと、人の死に直面する場合もあるため、最期を一緒に看取る貴重な時間の過ごし方をあらかじめ勉強しておくことが必要です。

その際には、落ち着いた態度で決して事務的にならないように、家族の気持ちに寄り添うことが大切です。

 

2.ブランク後に訪問看護師になるメリット

短時間勤務で働く訪問看護師

ブランクがある看護師の場合、大抵は事前に利用者の情報収集の時間を取ってもらえることがメリットと言えるでしょう。

訪問看護をする上でとても重要な作業であるため、訪問する先の基本情報や疾患・看護技術・コミュニケーションの取り方などに時間をかけてもらえます。

これから、その他のブランクのある方が訪問看護師へ転職するメリットについて紹介していきます。

 

短時間勤務が可能

訪問看護は、ステーションにもよりますが、「利用者の要介護度や提供するサービスの内容別にブランクを考慮して訪問先を調節」「午前のみ・9~16時まで」など、短時間でのパート勤務での時間調節などができます。

そのため、「子供が小さくて夜勤できない」「いきなりフルタイムの勤務は、身体的・精神的に負担が大きい」といった看護師でも家庭と仕事の両立を図ることができます。

 

不安要素を確認した上での復習が可能

訪問看護は、疾患・看護技術・コミュニケーションの取り方などの知識を深めることが重要ですが、ブランクがある看護師であるからこそ、「どの知識が足りないか」「不安要素は何か」等を振り返り、復習することができます。

そのため、様々な多くの経験をした看護師にはメリットと言えるでしょう。

 

適切なサービスを提供するための事前学習が必須

利用者とその家族は、看護師のブランクなど関係なく1人の看護師という認識であるため、質問したいこと・確認したいことを準備している場合や、その場で即答しなければ納得しない方もいます。

そのため、限られた時間の中で常に適切なサービスができるように事前の学習が必須です。

 

3.ブランク後に訪問看護師になるデメリット

信頼関係を確立する訪問看護師

訪問看護へ転職するブランクのある看護師のデメリットとしては、「1人で訪問するため責任が大きくストレスに繋がる」「利用者・家族と信頼関係を確立することが難しい」等が挙げられます。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

 責任が重大でストレスにつながる

ブランクがある看護師の場合、「利用者の状態変化」「症状からアセスメントして次にどのようなケアや処置・治療が必要になるか」等の感覚も鈍っていることがあります。

看護師1人で大抵の訪問看護を行い、訪問中は自身の観察力・判断力が全てであるため、ブランクのある方が訪問看護師として働く場合には、大きなストレスになると言えるでしょう。

 

注意点!

ポイント

訪問看護の際に「利用者の異変に気付くことができない」「判断を誤った際に医師に報告しなかった」等の場合に処置が遅れて状態が悪化してしまう恐れがあるため、観察力・判断力を身につけることが必要です。

 

 利用者・家族との信頼関係の確立が難しい

訪問看護は、1対1で向き合う看護であるため「上手くコミュニケーションが図れない」「1度不信感を持たれてしまった」等があると、信頼されるまでとても時間がかかります。

そのため、訪問看護では人間関係で悩むことがあるということを常に心に留めておきましょう。

 

補足説明!

ポイント

訪問看護に慣れない間は、ケアや医療行為がスムーズにできないため中には「担当を代えてほしい」「誰々さんは来なくていい」などと名指しで断られてしまう場合があります。

 

4.ブランク後の訪問看護求人を見つける際の注意点

訪問看護求人を探すブランクのある看護師

訪問看護求人を見つける際の注意点として、 「好条件なのに長期間または何度も求人募集を出している」ということがあります。

好条件で募集を出しているのになかなか決まらない理由は、「職場の人間関係がよくない」「実際は残業が多い」等の原因が考えられるため、看護師転職サイトの利用などでリサーチするのも手段です。

以下にその他の訪問看護求人を見つける際の注意点を紹介します。

 

「ブランクOK」とある求人に注意

ブランク後の職場復帰・転職をする際、求人で「ブランクOK」と出ていても、「ブランクの最長期間が限定されている」「経験年数や年齢制限がある」「条件をクリアできない」等の場合もあるため、応募する前に事前に詳しい確認が必要です。

 

補足説明!

ポイント

現在、潜在看護師の確保に積極的に取り組んでいる医療機関や訪問看護ステーションが増えているため、「ブランクOK」としているところが多いです。

 

利用者の重症度・使用している医療機器に注意

医療機関や訪問看護ステーションによっては、「重症者や要介護度の重い利用者を中心に受け入れているところ」「最新の医療機器をしようしているといるところ」等があります。

ブランク後の看護師は、最新の医療技術・医療機器に不慣れなため、精神的な負担を軽減させるためにも事前にどのような利用者を受け入れているのか確認・把握しておくことが必要です。

 

短時間勤務・土日休みなどの条件を確認する

ブランク後に復帰する場合、「子育て中」「家庭の事情」などフルタイムで働くのは難しいケースが多いため、短時間勤務や土日休みなどの条件を受け入れている職場であるかを確認することが必要です。

 

ポイント!

ポイント

求人の条件に書かれていなくても、「応相談で短時間勤務」「土日休みが可能」等の場合があるため、事前に確認してみましょう。

 

5.まとめ

ブランク後の看護師は、職場で軌道に乗るまで精神的・身体的にかなりの負担がかかります。

家庭の両立を図るための短時間勤務でも家族の協力なしでは勤まらず、就職活動と並行して訪問看護知識を深める勉強も必要です。

そのため、家族とよく話し合い「訪問看護について」「復職・転職について」理解してもらいましょう

今後、高齢化が進み在宅医療・訪問看護の需要が増えることに伴い、訪問看護師の求人も増えていくと予想され、ブランク後に訪問看護師として復帰・転職する方は、確実に働く環境が改善されて働きやすい職場になると言えます。

看護師としての知識と経験を活かして、ぜひ訪問看護師として活躍してください。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

大学病院で9年間勤務後、結婚を機に退職し、しばらく専業主婦をしていました。子育ても落ち着いたころ、看護職に復帰しました。訪問看護、デイサービスでパート看護師を経て、現在は総合病院の内科の外来で契約職員の看護師として働いております。
今までの経験を活かして、現役看護師や潜在看護師の皆さんの転職のサポートができるように、わかりやすい情報の提供をさせていただきたいと思います。
保有資格 ・正看護師
出身 ・岩手県
職務経験 ・大学病院・総合病院 ・訪問看護 ・デイサービス看護
診療科経験 ・混合内科 ・循環器内科 ・内科外来

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