コールセンターで働く看護師のメリット・デメリット

コールセンターの看護師

看護師がコールセンターで働くときには、その就業先はさまざまです。たとえば、製薬メーカーなどがお客様からの問い合わせに応じるためのコールセンターもそのひとつ。薬やサプリメントの飲み合わせや、この症状でこの薬を飲むべきなのかなど、薬だけでなく健康面での質問もありますので、看護師に対応してもらえるのは頼りになります。

また、公共の医療相談などを受け付ける場合もあり、子どもが急に熱を出したけどどうすればいいのか、今すぐ連れて行くことのできる救急病院が近隣にあるかなど、いろいろな問い合わせがあるのです。

1.コールセンターで働く看護師の仕事内容

コールセンターで働く看護師看護師のお仕事は、医薬品や健康食品を取り扱っているメーカーのコールセンターにもニーズがあります。また、保険会社や自治体がサービスの一環としてコールセンターを設置していることもあり、そこにも看護師のニーズがあります。

 

利用者の質問や相談に回答する

コールセンターのお仕事は一般的には、患者さんや利用者と対面で話をするというわけではなく、コールセンターに電話をかけてきた利用者の質問や相談に的確なアドバイスをするのが主な仕事内容となります。

看護師として点滴や注射などの業務を行うわけではありませんが、看護師が持っている専門知識をフルに活かすことができるお仕事です。そのため、看護師の資格を取得したばかりの新米では勤めることができず、求人募集によっては臨床経験の最小年数が条件として定められているお仕事もたくさんあります。

 

コミュニケーション能力や対人スキルが求められる

コールセンターで働く看護師のお仕事には、電話だけで不安や悩みを抱えている人の症状などを把握して適切なアドバイスを行うため、コミュニケーション能力や対人スキルも求められます。ただ電話越しに話をしているわけではなく、健康や体調に関する相談を受けて、電話越しだけで症状を理解して適切なアドバイスを行うためには、相手の話を素早く理解するとともに、必要な質問を投げかけるスキルも必要となります。そういう点では、病院勤務のように相手の顔を見ることはできませんが、電話越しに初診の患者さんの対応をしているのと大きな違いはないのかもしれません。

 

2.コールセンターで働く看護師に必要なスキル

必要なスキル基本的にはかかってきた電話に対応するだけなのですが、顔を合わせることなく声だけでの対応だからこそ難しい面もたくさんあります。穏やかな口調だけどよく聞いているとクレームや、話が長くて最終的に質問が何なのかわかりづらい人も多いです。

とはいえ、そうして電話に気持ちの良い対応をするのがコールセンターのプロ。看護師がコールセンターで働く場合も、当然実際に電話を受けるまえにみっちり研修を受けることになります。

今どきのコールセンターで働くのであれば、絶対に必要なのがパソコンを扱うスキルです。どのコールセンターでも、現在は専用端末を触りながらの対応になっていて、話を聞きながら常にその商品や該当する症状などについて調べ、適切な応答ができるようなっています。そのため、話をしながら素早くパソコンを操作するスキルが不可欠なのです。

 

3.平均年収・平均月収・ボーナスについて

平均年収看護師の資格が必要なコールセンターのお仕事は、一般のコールセンターの仕事と比べると収入面で好条件になっているものが多いようです。

 

看護師資格が必要なため比較的高時給

コールセンターで働く看護師のお仕事は、正社員で募集されている仕事もありますが、アルバイトやパート、契約社員や人材派遣などの雇用形態が多く、収入は時給計算になっていることが多いようです。

病院勤務をしている看護師のように、基本給の上に資格手当が上乗せや、夜勤をするたびに夜勤手当が加算されるということはありませんが、看護師の資格がなければ働くことができないお仕事なので、時給計算のお仕事では比較的高時給になっているものが多いようです。地域や勤務時間、どんな企業のコールセンターでどんな雇用形態で働くかによって収入は異なりますが、目安としては平均時給1500円~1900円ぐらい(2015年11月現在)となっています。

 

家庭や育児を両立しやすくほどほどに稼げる

コールセンターで働く看護師の平均年収は、350万円~400万円ぐらい(2015年11月現在)が多くなっています。夜勤や残業などが少なく、毎日同じ勤務時間で働けるお仕事なので、家庭や育児と両立しやすいというメリットがあるこのお仕事で平均350万円~400万円を稼げるということは、決して悪くはない待遇と言えるのではないでしょうか。

 

正社員の場合にはボーナスの対象

ボーナスなどの賞与は、正社員として雇用されていなければ対象外となってしまいますが、正社員として雇用されている場合にはそのメーカーの給料規定によってボーナスの金額なども設定されています。ノルマ制になっているケースはあまり多くはないようです。

 

4.コールセンターで働く看護師のメリット

コールセンター看護師のメリットコールセンターで看護師が働くメリットは、まず勤務形態が自由なケースが多いということです。もちろんフルタイムで働くことも可能ですが、一日2~3時間だけアルバイト感覚で働くことができます。就業先によっては、自分の空いた時間だけ働くことができて、非常に便利です。子どもが学校に行っている間など、空き時間だけ働きたいという人からも人気の仕事になります。

 

ブランクがある看護師でも安心して働ける

コールセンターの仕事は、医療技術が求められるわけではありません。そのため、ある程度の臨床経験(必要な臨床経験は企業によって異なる)があれば、ブランクのある看護師でも安心して働くことができます。

また、コールセンターでは何か分らないことがあればすぐに上司に聞くことができるのも、ブランクがある看護師にとっては嬉しいポイントです。

 

病院勤務と比較して体力的な負担が減る

コールセンターのお仕事は、かかってくる電話に対応するデスクワークです。病院の中を忙しく走り回って椅子に座る時間すらない病院勤務と比べると、デスクワークをするので体力を消耗することが少なく、体力に自信がなくて看護師の仕事を続けるのがツラいという人にとっては、コールセンターなら満足できる仕事ができるのではないでしょうか。マイペースで働ける点も、大きなメリットといえます。

 

顔を合わせない分対人ストレスもない

電話越しに話をする必要はあるのですが、やはり顔を合わせないだけに対人ストレスが小さいのもメリットです。看護師として働いていて、患者さんや上司からキツイことを言われて辛い思いをしたことがないという人はいないでしょう。

もちろん電話の先からおしかりを受けることはあるのですが、電話越しということと、個人への攻撃ではなく製品についての意見なので、それほど傷つくわけではありません。同僚や上司もいないわけではないですが、就業時間中は基本的に個人で机に向かって電話で話すのが仕事ですので、社内の人間関係に悩まされる確率はかなり低くなります。

 

医療事故が起こりにくい環境

健康食品や医薬品などに関する質問や不安など聞かれたことにこたえることが看護師の仕事となるので、生きるか死ぬかという緊迫した状況で働くことで精神的に疲れてしまったという人にとっては、そうした精神的なストレスを持つことなく毎日の仕事をこなせるというメリットも期待できます。医療事故に対する不安で押しつぶされそうな人にとっても、コールセンターの仕事は向いていると言えるでしょう。

 

ポイント!

ポイント

体力的に楽だというのも大きなメリットです。病院勤務の看護師は常に動き回り、忙しい時期はお昼を食べるのもままならないほど。もちろんコールセンターでもひっきりなしに電話があると忙しいのですが、やはり椅子に座って電話で話す仕事ですから、体力的な負担は全く違います。そのため、しばらく育児などで看護師を離れていた人の復帰先としても人気の職場です。

 

5.コールセンターで働く看護師のデメリット

デメリット

コールセンターで看護師が働くデメリットは、まず医療現場から離れることで、看護スキルが鈍ってしまうということにあります。すべて電話での業務ですから、当然注射を打つことも一切ありませんし、直接患者さんと顔を合わせることもありません。

介護施設で看護スキルが落ちるのが心配、というレベルではないのです。看護師の資格を活かせる場所は病院だけではありませんから、今後も企業や学校など病院以外のところに勤務することを予定しているのであればよいのですが、数年後には急性期病棟でバリバリの看護師に復帰したい、というのであれば、コールセンターの仕事を続けていても、あまりプラスに働くことはないでしょう。

 

看護師としての技術を活かすのが難しい

コールセンターで働くデメリットには、看護師としての技術を活かすことができないということがあげられます。基本的に、かかってきた電話での相談に対して、看護師として持っている専門知識を生かしながら的確なアドバイスを行うのがコールセンターで働く看護師の仕事となるため、病院のような医療現場で患者さんの症例を経験するというわけではありません。そのため、看護師としてキャリアアップを考えている人や、看護師としての知識や実力をつけたい人にとっては、コールセンターのお仕事はキャリア的に行き止まりになってしまうことになります。

 

クレームに対応する精神力が求められる

コールセンターにかかってくる電話の中には、クレームなどもあります。そうした電話に対応することもコールセンターの職務となり、クレーマー対応で精神的なストレスを抱えてしまうリスクがあることは、このお仕事のデメリットと言えます。必ずしも真摯に不安や悩みを相談してくれる利用者ばかりではなく、商品やサービスに対する文句や苦情をコールセンターに訴えてくるケースもあります。

 

コールセンターにも責任感が大事

コールセンターでの仕事に対する責任感をどこまでしっかり持つことができるかという問題もあります。医薬品のコールセンターで問い合わせがある内容には、深刻なものも少なくありません。薬の飲み合わせや、使っている成分についての簡単な質問ですら、間違ってしまうと命に関わることもあります

しかし、コールセンターで相手の顔を見ることなく電話で話していると、適当に答えるということはないものの、相談者の命を預かっているという意識を持つのは難しく、答えの内容について後に問題になることもあります。

 

給料面で高給はあまり期待できない

コールセンターで働くお仕事は、正社員よりもパートやアルバイトとして求人募集が出されることが多く、給料面であまり高給が期待できないこともデメリットと言えます。正社員として雇用される場合でも、看護師の資格を持っていることで資格手当が支給されるお仕事は少ないため、求人募集で明記されている基本給に各種手当が上乗せされることはありません。看護師の資格をしかして高給を稼ぎたい人にとっては、コールセンターのお仕事はデメリットとなってしまうかもしれません。

 

ポイント!

ポイント

看護師として電話を受ける以上は、必ず責任を持って正しい答えを伝えることが必要です。アルバイト感覚で出来るだけに、その辺のメンタルや、モチベーションの維持が難しい仕事でもあるのです。

 

6.コールセンターへ転職する注意点

コールセンターへ転職する注意点看護師の資格を生かして働けるコールセンターには、さまざまな種類があります。製薬会社、化粧品メーカー、健康食品メーカーなど、健康系商品や医療系商品を取り扱っているメーカーのコールセンターでは、看護師のニーズがあります。

 

安定した収入を求める人は仕事選びが難しい

勤務時間や雇用形態はそれぞれのコールセンターごとに異なりますが、正社員よりもアルバイトや派遣という雇用形態が多いので、安定した収入を求めたい人にとっては、仕事選びで難航してしまうことも考えられます。

 

勤務時間をしっかり確認する

また、コールセンターの勤務時間は、必ずしも平日の昼間というわけではありません。近年ではコールセンターも24時間体制になっていることが多く、看護師が働く場合でも日勤もあれば夜間のお仕事、週末だけのお仕事など様々です。病院勤務のように、日勤や夜勤が不規則に入り乱れるような勤務時間はありませんが、求人を探す場合には勤務時間もしっかり確認した上で仕事を選びたいものです。

 

複数の仕事を比較しながらベストな転職先を探そう

給料などもどのコールセンターで働くかによって大きく異なりますから、転職先を探す際には、できるだけ複数のお仕事を比較検討しながら、自分の希望や条件に近いお仕事を見つけたいものです。看護師求人サイトなどを利用して探す方法もありますし、人材派遣会社に登録してコールセンターへ派遣してもらうという働き方もできます。

 

ポイント!

ポイント

働き方によってお給料や勤務時間が変わるので、いろいろな方向から複数の求人をチェックしながら自分にピッタリのお仕事を見つけたいものです。

 

7.コールセンターの看護師転職求人の探し方

看護師転職求人の探し方コールセンターで働く看護師求人の探し方はいくつかあります。

 

看護師求人サイトを活用する

まず、看護師求人サイトを活用して探す方法は、紹介されているお仕事全部が看護師の資格を持っている人を対象にしているので、条件検索で探している求人をサッと見つけることができます。

一般の求人サイトの場合には、コールセンターの仕事を検索しても、すべてが看護師の資格が必要なお仕事というわけではありませんが、看護師求人サイトを使って検索する場合には、該当するお仕事はすべて看護師の資格が必要なコールセンターでの仕事ということになるので、一つ一つの仕事をチェックして看護師の資格が必要かどうかを調べる手間と時間を省くことができます。働きながら転職活動をしている人や、仕事を効率よく探したい人にとっては、便利な方法です。

 

看護師の人材派遣登録をしておく

コールセンターのお仕事は、人材派遣として雇用されていることも多いので、看護師の人材派遣登録をしておく方法も良いでしょう。人材派遣では、あらかじめコールセンターの仕事を探していると言っておけば新着のお仕事が出たら紹介してくれますし、派遣なら期間限定で働けるというメリットもあります。看護師専門の人材派遣会社の中には、大手製薬会社や化粧品メーカーと太いパイプを持っている企業も多く、そうした企業が派遣会社をネットワーク企業として持っている場合もあります

 

ポイント!

ポイント

派遣会社に登録するのは複数の業者に登録しても問題ありませんから、多方向から求人チェックをして、できるだけ条件が良いお仕事を見つけたいものですね。

 

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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