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がん性疼痛看護認定看護師ポイント4つ!資格条件や役割と将来性

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現役看護師 mako

日本人の死因第一位は、悪性新生物、いわゆる「がん」です。

心身共に追い詰められてしまうがん患者に対し、より良い看護を提供したいと考えている方へぜひおすすめしたいのが、がん性疼痛看護認定看護師の資格を取得することです。

痛みの強さには個人差がありますが、人によってはかなり強い痛みが生じるため、がん性疼痛看護認定看護師のようながんによる痛みを軽減するプロフェッショナルが必要とされているのです。

今回は数あるがん性看護認定看護師の中から、「がん性疼痛看護認定看護師」について、ご紹介します!

【がん性疼痛看護認定看護師の資格取得条件】

●日本国の看護師免許を保有している
●実務経験が通算5年以上あること
●通算3年以上、がん患者の看護実績を有すること。病棟での看護実績を有することが望ましい
●病状の進行等に伴って生じる持続的な痛みを有するがん患者の看護を5例※以上担当した実績を有すること
※10例程度の経験があることが望ましい。ただし、教育課程への提出事例は5事例でよい
●現在、がん患者の多い病棟・外来・在宅ケア領域で勤務していることが望ましい
●日本看護協会が認定している認定看護師教育課程を修了(6ヶ月・615時間以上)
●認定審査(筆記試験)に合格
●認定看護師認定証交付・登録
●資格取得後は、5年毎に更新(書類審査)
参照サイト:日本看護協会:資格認定制度「認定看護師」より

 

【認定看護師資格取得にかかる最低限の費用】

入試検定料 約5万円
入学金 約5万円
授業料 約70万円
実習費 約10万円
認定審査費用 約5万円
認定費用 約5万円
 合計約100万円

※ここに記載してある費用に加え、無給となる6ヶ月間の生活費用も考慮する必要があります。
認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 

1.がん性疼痛看護認定看護師とは

がん性疼痛看護認定看護師とは

がん性疼痛看護認定看護師とは、平成29年現在、日本看護協会にて認定されている21の認定看護師のうちの一つです。

がん性疼痛看護認定看護師は、身体的疼痛を緩和するために鎮痛剤に対して幅広い知識と経験を持っているだけでなく、がんにかかることで患者が受ける全人的疼痛や患者家族が受ける精神的痛みに対しても対応できる、まさに「がん性疼痛のスペシャリスト」であるということがいえます。

がん看護を対象とした認定看護師は、がん性疼痛以外にも「がん化学療法看護認定看護師」「がん放射線療法認定看護師」「乳がん看護認定看護師」の3つの認定看護師がありますが、がん性疼痛看護認定看護師は、がん看護の中でも特に患者にとって苦痛となる「疼痛(とうつう)」に対して高い専門性を発揮する、認定看護師です。

 

(1)患者の全人的疼痛が対象となる

疼痛と一言で表すと、「がんによる身体的な痛み」のみに注目している分野ととらえられがちですが、がん性疼痛看護認定看護師は、身体的な痛みはもちろんのこと、精神的・社会的・スピリチュアル的な痛みと統合した「全人的疼痛」。

そして、がんによって家族を喪失する、患者家族の精神的痛みも対象としています。

 

(2)がん性疼痛看護認定看護師を取得するメリット

がん性疼痛看護認定看護師になり、がんの痛みを取り除く知識と技術を培うことで患者により良いケアを提供することができるようになることこそが、この資格の最大のメリットだと言えるでしょう。

自分への無力感から資格を志す看護師もいる

がん性疼痛看護認定看護師の中には、がんで苦しむ患者に対し、看護師としては医師に薬剤の処方を依頼する以外何もできなかった無力感からこの資格を志すようになった看護師もいます。

 

2.がん性疼痛看護認定看護師が職場で期待されている役割

がん性疼痛看護認定看護師が職場で期待されている役割

平成29年現在、全国で約100万人いるとされるがん患者。

日本全国にはがん専門病院もありますが、多くの患者はがんを専門としていない急性期病院で治療を行っています

専門病院でないが故に、がんによる全人的痛みに対して医療スタッフに十分な知識と経験があるとは言い難く、がん患者は十分なケアを受けられていない、という状況でした。

このような病院によって受けられるケアの差を埋めるために、活躍が期待されるのが、「がん性疼痛看護認定看護師」です。

 

(1)医師と疼痛についても意見交換する役割

がん治療を専門としている医師であっても悩むことが多い疼痛コントロールですが、がん性疼痛看護認定看護師は、医師と疼痛コントロールについても意見交換を行えるほど、高い専門的な知識を持っています。

 

ポイント!

ポイント

中にはがん以外の疼痛で苦しんでいる患者さんへの疼痛コントロールについても、がん性疼痛看護認定看護師として、スタッフへ指導を行っている方もいます。

 

(2)職場全体全人的痛みに対するケアの質を向上させる役割

がん性疼痛看護認定看護師は、職場においてがん性疼痛以外にも様々な痛みのコントロールを行うスペシャリストとして活躍することで、職場全体全人的痛みに対するケアの質を向上させることが、期待されています。

 

(3)がん看護を行う看護師への指導する役割

がんの痛みについてはもちろん現場の看護師は知っていますが、実際どれくらい痛くて、それを緩和するためにはどうすればよいのか、という点についてはやはりがん性疼痛看護認定看護師ほどの知識はありません。

そこで、がん性疼痛看護認定看護師は、他の看護師と一緒に仕事をしながらそのスキルを伝えたり、勉強会を開いたりして看護スタッフ全体のレベルアップを図ります。

 

補足説明!

ポイント

もちろん自身も新しい薬剤や治療法などについての勉強は欠かすことはできませんが、率先して勉強することで看護師たちの意識も高まるでしょう。

 

(4)他の医療機関との連携する役割

がん性疼痛緩和ケアのスペシャリストとして、他の医療機関などと連携を取り、技術の向上を図る活動も行っています。

病院内だけでなく、より幅広い活動をすることで、看護師としての仕事の幅も広がるでしょう

こうしてスキルを積極的に高めることで、病院としてもより良いガン性疼痛ケアができるようになりますから、積極的にさまざまなことに取り組んでいくことが推奨されます。

 

3.院内でのがん性疼痛看護認定看護師活動レポート

院内でのがん性疼痛看護認定看護師活動レポート

がん性疼痛看護認定看護師と一緒に働いたことがある、現役看護師の方に院内での活動報告をレポートをしてもらっています。

職場に認定看護師がいらっしゃならい方は、少しでも雰囲気をつかんでいただけたら幸いです。

緩和ケアチームと医師や病棟看護師間の調整

緩和ケアチームの一員として、緩和ケアチームの介入依頼を受けた患者や家族のアセスメントを行い、医師や病棟看護師間の調整を行っていました。

受け持ち看護師やプライマリーナースに、今日の様子はどうか、関わりで困っていることがないかなど声をかけてくれていました。

患者が亡くなった際は、病棟で開催するデスケースカンファレンスに参加してもらい、関わりで良かったことや今後の課題など助言してくれました。緩和ケアチームが介入する患者が退院するときは、MSWと連絡を取り合って退院がスムーズにできるよう図ってくれたりしました。

日々進化する治療法や新規の薬剤についての勉強会の開催も積極的に行っていました。

女性看護師 miimiiさん(32歳)

 

4.がん性疼痛看護認定看護師に必要な資質

がん性疼痛看護認定看護師に必要な資質

様々な分野の中でも特に患者に寄り添うことが求められる、がん性疼痛看護認定看護師にはどのような資質が必要なのか見ていきます。

 

(1)コミュニケーションスキルが高いこと

がん性疼痛看護において、重要なスキルの一つに「高いコミュニケーション力」があげられます。

がん性疼痛看護認定看護師は、身体的な痛みとともに、精神的、社会的、スピリチュアル的痛みも対象としています。

精神的、社会的、スピリチュアル的痛みに対して看護を行うにあたっては、がん患者やその家族と良好なコミュニケーションをとることが最低条件となります。

 

良好なコミュニケーションが全人的疼痛を除去する

いくらがん性疼痛について知識を深めたとしても、実際に良好なコミュニケーションが取れないと、全人的疼痛を除去することはできません。

よって、がん性疼痛看護認定看護師になるにあたっては、事前にコミュニケーション力が高いことが、必須条件の一つとなります。

 

(2)看護師内でリーダーシップをとれること

がん性疼痛看護認定看護師において、重要な役割の一つに「職場全体のがん性疼痛看護の質を向上する」があげられます。

よって、看護師間でリーダーシップを発揮でき、全体をまとめることができる方は、がん性疼痛看護認定看護師の取得はおすすめできます。

 

補足説明!

ポイント

数ある認定看護師の中でも、特に高いコミュニケーション力が求められるがん性疼痛看護認定看護師だからこそ、看護師内でもリーダーシップをとれる方は、適正があるといえます。

 

(3)家族ケアが得意であること

家族のケアもがん性疼痛看護認定看護師の重要な仕事であり、辛いがん治療やがんの痛みに苦しむ家族の姿を目の当たりにして不安を感じる家族に、治療についての的確な説明を行い、少しへ不安を取り除くとともに、治療にあたるスタッフへの信頼を得なければなりません

こうした点も、がん性疼痛看護認定看護師にコミュニケーションスキルが必要だと言われる理由でしょう。

 

(4)貪欲な向上心があること

がん性疼痛看護認定看護師は、痛みの緩和のための薬剤やその効果、使用法などについての知識もしっかり有していなければなりません。

こうした薬剤は日々進歩しているため、常に新しい情報を仕入れ、それについて勉強することも必要です。

薬剤についての勉強をいとわず、どんどん新しいことを吸収する姿勢も、がん性疼痛看護認定看護師には必要だと言えるでしょう。

 

5.がん性疼痛看護認定看護師の将来性

がん性疼痛看護認定看護師の将来性

医学の進歩により、がんの治療法も多様化し、同じがん患者であっても、様々な選択ができるようになってきました。

一方で、今までの医学ではがんの治療のみに注目が集まり、がんになったことによる、患者の精神的・社会的・スピリチュアル的な痛みや、患者家族の精神的痛みについて、十分なケアができていませんでした。

 

がん看護全体の質の向上が期待されている資格である

がん性疼痛看護認定看護師は、がんを発症したことによる全人的痛みに対し、高い専門性を持った知識と経験によった看護を提供することで、がん看護全体の質の向上が期待されています。

医学の進歩によって、がんを発症したとしても、社会や家族の一員としての活躍が期待されることが増えている今、全人的痛みに対してケアを行うがん性疼痛看護認定看護師の活躍が、医療の現場において期待されています。

 

将来的にもニーズはまだまだ高まることが予想される

現在もがん患者が増え続けている状況から見て、やはりがん性疼痛看護認定看護師のニーズはまだまだ高まることが予想されます。

がん関連の認定看護師資格はいろいろありますが、がん性疼痛看護認定看護師は比較的古くから設置しているにもかかわらず、それほど資格保有者も多くありません。

それだけに、どの医療機関でも不足している状況ですので、ニーズは高いと言えます。

 

まとめ

がん性疼痛看護認定看護師は、がんによって受ける様々な「痛み」に対してケアを行うスペシャリストです。

がん性疼痛看護認定看護師になるには、様々な困難がありますが、資格を取得することで、より専門的な看護を提供することができます。

ぜひあなたも、がん性疼痛看護認定看護師を目指してみませんか?

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この記事を書いた人

看護師だった祖母の影響で、気が付いたら看護師を志していました。

看護短大にて看護師資格を取得後、大学病院に1年、2か所の総合病院に7年勤務し、看護師として経験を積んだ他、派遣看護師としてツアーナース、介護施設、訪問入浴、イベントナースなど、様々な仕事を経験しています。

専門は糖尿病で、糖尿病療養指導士の資格も所持しています。

看護師の仕事は大好きですが、今は家庭の事情にて、現場での仕事ではなく、看護師ライターとして活動しています。

勤務した診療科や転職時の経験、派遣看護師として行った仕事など、自分の経験を元に、現場で働く看護師さんへより具体的で、役に立つ情報をお届けします!


カテゴリー:認定看護師の資格

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この記事を書いた人:mako
(公開日:)(編集日::2017年11月17日)

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