CCU看護師の役割と転職で感じたメリット・デメリット

CCUとは(coronary care unit)の略で日本語にすると冠疾患治療室です。

病院によっては、

  • 「冠疾患のみ扱うCCUを持っている病院」
  • 「その他の大血管疾患も扱うCCUをもっている病院」
  • 「ICUの中の一角にCCUとしての部屋を併設している病院」

などもあり、その形態は病院によって多種多様です。

さらに病院の規模や設備によっても患者の合併症リスクなどの重症度が変わります。

看護師にとってCCUという部署は、人間の心臓を治療する部署になります。

人間の心臓を治療する部署

時には鎮静剤を使用してでも安静にすることを求められ、多くの点滴や生命維持装置を使用する部署です。

そのため、CCUで働く看護師は、肉体的にも精神的にも強いストレスを抱えた患者と接するのは勿論ですが、精神的に大きなストレスを抱えた患者の家族と接することも多い部署です。

このページでは私がCCU(冠疾患治療室)で働いた経験を元に、ご紹介していきます。

【私の看護歴についてのご紹介】

  • 保有資格:正看護師
  • 現在の年齢/住まい:広島県/34歳
  • CCUでの勤務先:医療センター
  • 全体の病床数:700床
  • CCU歴:2年間

20代のときに、大手病院を1年で転職し、看護師として医療センターで働いた際にCCUを経験。

▼CCU看護師の1日のスケジュール・仕事内容(日勤帯)の説明
8:00 〜医師の回診
8:30〜申し送り、カンファレンス
9:00〜点滴作成、内服チェック
9:30〜転出、転入の準備
10:00〜転出  検温、心臓リハビリ 清潔ケア
11:00〜13:00食事介助など(交代で休憩)
14:00〜オペ迎えや冠血管の内科的治療後の患者受け入れ、心臓リハビリ
16:00〜申し送り

(※適宜緊急入院の受け入れを行います。)

簡単に列挙すると上記のような感じになります。文字にすると全く忙しさが伝わりませんが、患者が重症であるということは医師の頻回の診察もあり、状態が変わればその都度指示も変わります。患者の看護ケアよりも優先されるのは治療のスケジュールであることが多いので、その日の朝に計画した自分の行動プランで仕事ができる日は少ないでしょう。

看護師に対して臨機応変に、応用力が求められる職場だと思います。

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1.CCUの看護師の主な役割

CCUの看護師の主な役割

CCUは冠動脈疾患を主に扱うため、その特徴故に看護師にとって大変シビアな職場になります。

患者が急変することも多いため、看護師のCCUでの役割はとても重要になってきます。

 

(1)患者のモニタリング、異常の早期発見

CCUに入院している患者は必ずと言っていいほど、心電図などのモニターが付いています。

CCUで働く看護師は常に、そのモニターを監視し、患者の急変にいち早く気づくことや、異常の早期発見をしなければならず、大きな役割といえます。

 

CCUの看護師もある程度数字を分析し異常値を確認する

医師は手術や検査、その他の治療でCCUに常駐しているわけではないので、看護師もある程度、モニターが示す数字を分析することや、異常値に敏感にならなければなりません。

また、モニターの数字のみを見ていればいいわけではなく、患者に寄り添い、五感をフル活用して患者の状態を把握することも当然ですが求められます。

 

(2)診療の補助

CCUでは重篤な患者が多く、CCU内で行う検査や治療も多くあります。

例えば、

  • X線撮影
  • 動脈血酸素飽和度測定
  • 心臓超音波検査
  • 軽食道超音波検査人
  • 工透析
  • IABP、PCPS、SGCモニタリング

など、24時間継続的に治療とモニタリングが行われます

そのため、CCUで働く看護師は医師が行う治療や検査の介助が必要になり役割となります。

 

補足説明!

ポイント

CCUの看護師として迅速に対応するためには検査や治療の目的や手技を熟知しておく必要があります。また使用する医療機器のセッティング方法や使用法も熟知し、患者の準備や周りの環境整備まで配慮しスムーズに治療や検査が行われるようにしなければなりません。

 

(3)看護師の視点で患者に寄り添う

前述した異常の早期発見や診療の補助もとても大切ですが、看護師として、医師とは違う視点で患者に寄り添うことも求められ、重要な役割です。

医師は患者全体を診るというよりも、疾患に焦点を当て、治療を行います。

とても大切なことですが、場合よっては意識のある患者に24時間の安静を強いることや、患者にとって苦痛が多くあることも確かです。

その時に患者の代弁者になり、

  • 医師と患者の苦痛緩和について話し合う
  • 許される安静度の中で少しでも患者が楽になる方法を考える
  • 患者の入院中の生活の質を向上させることに焦点を当てて働きかける

などのことも、CCU看護師の大切な仕事になります。

 

2.CCUへの看護師転職で感じるメリット

CCUへの看護師転職で感じるメリット

CCUの患者は重症度が高く、緊急性も高い、そんなストレスフルな職場に看護師として転職するメリットは何でしょうか。

考え方にもよると思いますが、いくつかご紹介したいと思います。

 

(1)心電図に強くなれる

CCUで看護師として働く場合、心電図が読めないことには仕事になりませんので、どんなに心電図が苦手な看護師でも、必ず読めるようになります

他の診療科や部署では。ちょっとした不整脈が読める、致死性不整脈がわかるくらいの市電図レベルで十分ですが、CCUの看護師は、心電図を見て心臓のどこが悪いかなど具体的にわかるようになります。

そうなると面白くなって、自主的に勉強したり研修に行ったりと夢中になる看護師もいます。

 

心電図は他の病棟(診療科)で働く時に役に立つことが多い

心電図も詳しくなると、ほかの部署でも大変役に立ちます。

ほかにも患者の水分出納の計算や電解質の検査データの見方などにも詳しく、より精密にできるようになります。

 

(2)点滴管理が得意になり医師からの信頼も厚くなる

CCUで看護師として働いた場合、点滴で循環作動薬をたくさん使用するので、点滴管理なども他の一般病棟に比べて経験数が違うので、得意になります

同時に毒薬、劇薬の扱いにも精通しますので、その副作用などにも詳しくなり、副作用の出現時の対応などにも慣れてきます。

そうなると、一般病棟では医師からの信頼も厚くなります。

 

(3)厳しいが「やり甲斐」がある

CCUは厳しい部署ですが、そのぶんやりがいも多く感じることがあると思います。

鎮静剤を使用して安静にしていないといけなかった患者が、目を覚まし、食事を取れるようになり、座れるようになり、歩くことができる。

そこまでを見届けて一般病棟に送り出せるのは、目に見えて患者の変化を感じることができるので、とてもやりがいを感じます。

 

死亡退院もあるからこそ、般病棟に患者を送り出せることは嬉しい

また、悲しいですが、CCUでは患者の死亡退院ということも起こり得ます。

だからこそ、一般病棟に患者を送り出せるのは、軽快退院と同じくらいに嬉しいものがあります。

 

(4)医師の行う治療と看護が結びつきやすい

CCUは患者の治療が優先される部署であるが故に、医師とのカンファレンスを持つ機会も多いと思います。

医師が何を考えゴールをどこに設定し治療にあたっているのか、それを身近で聞きながら自分も参加できるので、

  • 医師の行う治療と看護の結びつき
  • 自分の看護が患者の状態をよくするために役に立っている実感

などを感じやすいと思います。

 

3.CCUへの看護師転職で感じるデメリット

CCUへの看護師転職で感じるデメリット

CCUの看護師として転職した際に私が感じたデメリットについてご紹介します。

 

(1)扱う医療機器が多く覚えることが多い

CCUには様々な生命維持装置があり、点滴一つに関しても輸液ポンプの使用、シリンジポンプを使用をしなければなりません。

その機械のメーカーによっても微妙に使い方や、メンテナンス方法が違うことは多々あります。

全てを覚えることも大変ですが、スタッフ全員が使用方法やメンテナンス方法を間違いなく行うことができるように、マニュアルの整備をしたり、勉強会を開いたりなど、純粋に看護に費やす時間と同じくらいに、時間がかかり、必然的にCCUで働く看護師の仕事は多くなります。

 

(2)医療機器は次々と新しいものが入ってくる

CCUでは、医療機器が次々に新しいものやサンプルが入ってきます。

それらは、一度マニュアルを整備すればそれでおしまいというものではなく、

  • 皆が間違えることなく医療機器の使用方法を確認
  • メンテナンスできているかのフィードバック

なども必ず必要になり、家で持ち帰って行う仕事も多かったです。

 

時間外勤務を付けることが難しい

時間外勤務が遠慮なくつけられる職場は理想ですが、CCUで働く看護師の場合、家で行う雑務などで時間外勤務をつけられない職場の方が圧倒的に多いです。

最近は、分業化も進んで来て臨床工学技士がマニュアルの整備をしてくれたりする施設もあるかと思います。

しかし臨床工学技士は学校で医療機器の勉強をしており、そもそもの基礎知識で看護師と大きな差があります。

そのため看護師全員が、様々な医療機器の取り扱いを間違いなく行うためのマニュアル整備には、やはり実際に使用する看護師の意見が必要になります。

 

(4)看護師のストレス度は高い

仕事量の多さと、患者の重症度が高いことによる看護師のストレス度は高くなります。

また、それ以外のストレスの原因としては、夜間も気の抜けない時間が続くということです。

一般病棟であれば、ある程度、患者の状態は落ち着いており、患者が眠る時間には看護師も休息をとったり、記録をしたりと、デスクワークができる時間があります。

しかし、CCUのように患者の重症度が高いと、夜間も急変の可能性はあり、24時間の持続点滴は当たり前のため、点滴更新や、バイタルサインを見ながら、医師の指示に従い、与薬量の調整を行わなくてはなりません。

 

補足説明!

ポイント

患者の緊急入院など、日勤帯よりもスタッフの人数が少ない中での夜勤は、受け持ち患者数も増えるので、体力的になかなか厳しいものがあります。よく、「超急性期は若いうちに経験しておいた方がいい」と言われるのはこういった所以かもしれません。

 

先輩看護師が怖い

CCUで鍛え上げられた先輩看護師たちは、基本的には皆怖いです。

それは覚悟していなければなりません。

CCUで働く先輩看護師が厳しいことを言われるのは患者を守るため、プロとしての仕事を求められるからです。

「まぁいっか」が患者に命の危険を及ぼすことを知っている人ほど、厳しく指導してくれます。

最初から仲良く仕事ができるのは理想ですが、それが馴れ合いにならないように気を引き締めるためにも、先輩の厳しさには是非耐えて一人前になってもらいたいと思います。

 

補足説明!

ポイント

個人的には、経験年数が少なく、20歳代でCCUなど急性期の部署を経験する方が、指導する方も指導しやすいし、独特の雰囲気にもなじみやすいと思っています。指導されたことを言い訳せず、素直に聞き入れるためには、他の部署での経験が邪魔することも稀にあるので、ぜひ、経験の少ないうちにCCUで働くことをお勧めします。

 

まとめ

CCUの看護師が診る疾患の代表的なものとして、急性心筋梗塞が挙げられますが、40代や50代の働き盛りの一家の大黒柱がある日突然倒れ、緊急入院となることも少なくありません。

そういった現実と必死に戦う家族を精神的に支えるのもCCUの看護師としての大切な仕事だと考えています。

患者やその家族に大きなストレスがかかっている現場での仕事は、看護師としても多くの心の葛藤や、体力的な負担を感じます。

患者が生きること、死ぬこと

しかし、死と隣り合わせである現場で仕事をすることは「生きるということ」「死ぬということ」を考えさせられる機会を与えてもらい、自分の人生観に良い変化をもたらしてくれる仕事ではないかなとも思います。

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はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

この記事は「」さんが執筆しました。

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