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あおいロワイヤル

現役看護師

あおいロワイヤル

( 看護師 )

CCUへの転職を考えている看護師の勉強しておくべきことは?

あおいロワイヤル
現役看護師 あおいロワイヤル

CCU(Coronary Care Unit)は、冠動脈疾患や循環器疾患重篤患者の急性期集中治療室で、救急搬送された患者や院内発症の重症者を受け入れます。

関係者以外立ち入り禁止、と扉が閉ざされていて外部から覗き見ることができないため、緊張感漂う異質な空気があるでしょう。

今回は、これからCCUへの転職を考えている看護師やCCUで働く方が自信を持って患者を見ることができる知識についてご紹介します。

1.心臓に関する基礎知識が必要

心臓に関する基礎知識を勉強する看護師

CCUの看護師と働くには、心臓に関する基礎知識が基本になるため、おさらいしておくことが必要です。

ここでは、勉強しておくべきキーワードとしてご紹介します。

 

血液循環

CCUの看護師になるためには、「心臓から出た動脈血がどのように全身状態を回って静脈血となり心臓に戻ってくるのか」血管の解剖生理は押さえておくことが必要です。

さらに、「頸動脈・橈骨動脈・大腿動脈が触診で触れる血圧はどのくらいか」を知っておくと急変時の対応に役立つでしょう。

 

主要動脈と血圧が分かればアセスメントが可能

CCUでは、全ての患者に心電図モニターがついており、モニターの数値だけを信用していると数値だけを書き写してバイタルチェックをして満足してしまいますが、主要動脈とその血圧が分かっていれば、血圧計で測定しなくても、「どの動脈に触れるなら血圧はこのくらい維持できている」等のアセスメントができます。

 

心臓の解剖生理

心臓の解剖心理は、看護学校・国試でも出る問題であるため知っていて当たり前ですが、意外と混同している看護師がいます。

先天性疾患でもともと3尖弁でなく2尖弁の方もいるため、異常を認識するには、正常をよく知る必要があり「心臓の部屋はどう分かれていて、弁はそれぞれどういう構造をしているのか」等を確認することが大切です。

 

補足説明!

ポイント

CCUで看護をするなら、心房・心室の壁の厚さやそれぞれの血圧、心臓の大きさを知るとレントゲンで心肥大の程度やエコー検査で医者が記載している数値の意味が分かるでしょう。

 

冠動脈の位置と栄養部位

CCUでは、冠動脈疾患の患者が多く搬送され、心筋梗塞や狭心症がその多くを占めるため、患者情報として「何番のAMI(急性心筋梗塞)です」等、病変冠動脈の番号がよく飛び交います。

そのため、「冠動脈がどのように心臓の表面を走っていて、どの筋肉を栄養しているのか」、栄養部位と合わせて立体的に捉えて番号を勉強しましょう。

 

絵に描いて勉強してみる

冠動脈の位置と栄養部位は、実際に絵を書いてみると、根元の血管と分枝の血管が理解でき「根元が詰まればここまで影響する」等の理屈がよく分かります。

CCUには、絶対に心臓模型があるため、心臓がどの向きで身体に入っているのか持って回してみましょう。

自分が理解すると患者にも説明しやすくなります。

 

十二誘導心電図を読む

CCUでは、入室時・毎朝・病状変化時・治療後の観察時など何度も心電図を取り、変化を確認します。

前日、心電図や前回心電図と見比べて変化を医者に伝えることもあるため、心電図の波形が一体何を示しているのか知っておくことは必須です。

 

疾患ごとに特徴的な波形が分かると良い

「刺激伝導系の流れ」「胸部誘導・標準/単極肢誘導の違い」「波形(P波・Q波・R波・S波・T波)の上下の意味」を理解して、疾患ごとに特徴的な波形が分かると良いでしょう。

特にベッドサイドにある心電図モニターのアラームに対応するために、波形変化に気付くことが求められます。

 

ポイント!

ポイント

十二誘導心電図を初めから完璧に分かる人はいないため、できるだけ多くの心電図を見て練習を積み重ねていきましょう。

 

十二誘導心電図を正確にとる

前述の通り、心電図を正確にとることはCCUで必須の看護技術ですが、大抵緊急で早く・正確であることが求められます。

緊張するとますます位置が分からなくなってしまうこともあるため、慣れるために多くの患者の心電図をとらせて貰いましょう。

 

肋骨・肋間の位置が把握しづらい場合

ふくよかで肋骨・肋間が触れにくく位置が把握しづらい場合、十二誘導の電極位置にペンで印をつけて毎回同位置で記録できるよう工夫します。

 

同期や先輩・後輩に練習させてもらう

患者の前で「あれ?ここ?」など発言すると不安を与えるため、同期や先輩・後輩にお願いして練習でとらせて貰うのも1つの方法です。

 

補足説明!

ポイント

十二誘導心電図をとらせてもらう際には「脱ぐのは嫌」という人もいるため強要はせず、CCU内の空きベッドで練習する場合は、カメラのスイッチを忘れずにOFFしましょう。

 

不整脈の種類

心電図波形を読む上で不整脈を知ることは大切です。

不整脈の種類については、以下の表の通りです。

頻度の高いもの ・af
・AF
・PVC
・PACなど
放っておいても大丈夫なもの ・単発のPVC
・単発のPAC
・房室解離など
頻度の低いもの ・洞不全症候群
・洞房ブロック
・脚ブロックなど
緊急性が高いもの ・QT延長
・高度房室ブロック
・完全房室ブロックなど
致死性不整脈 VT、Vfなど即対応が必要なもの

不整脈の種類を勉強する際には、「緊急性が高いもの」「致死性不整脈」を早めに押さえた上で「頻度の高いもの」「放っておいても大丈夫なもの」「頻度の低いもの」を勉強し、それぞれの心電図波形を見て不整脈の名称が出てくるようにしましょう。

 

不整脈の種類の勉強法

私は、英単語の単語帳のようなものに心電図波形と不整脈名を書いて電車の中でめくって勉強しました。

また、珍しい不整脈などは心電図モニターの記録紙を貰ったりコピーしたりして、実際の患者の波形を手元に集めていました(患者名は入らないよう注意しましょう)。

 

経験した患者と病態と合わせて復習する

「今日の患者、何の不整脈だったっけ?」「心房細動はこんな波形だったな、だからあの患者は抗凝固薬を使ってたんだ」等、経験した患者と病態と合わせて復習すると不整脈の特徴やその治療も記憶に残りやすいです。

 

ポイント!

ポイント

CCUでは、不整脈も心電図から把握して全身状態と結びつけて考えていかなければならないため、「不整脈の病態を知ること」「心電図波形から不整脈を判断できること」等が望ましいです。

 

2.これだけは押さえておくべき最低限の疾患

ccuで働く看護師

基礎知識を勉強した後は、疾患の勉強をしましょう。

CCUの看護師として押さえておくべき最低限の疾患について紹介していきます。

 

CCU患者の多くを占める疾患

CCUに入室する患者の多くを占める疾患は、

  • 急性心筋梗塞
  • 狭心症
  • 不整脈
  • 心不全
  • 心原性ショック

等があります。

上記の疾患は、似ているようで違いがあるため、それぞれの病態生理・分類・治療・合併症・看護を整理しておきましょう

 

心臓と他臓器の影響の例

心臓と他臓器の影響について、例えば「狭心症から心筋梗塞に進行」「不整脈が原因で心不全を引き起こす」等のこともあります。

さらに広く考えると、「肺が原因で心機能が悪化」「腎機能低下から心不全そして呼吸不全」等、影響は大きいです。

 

補足説明!

ポイント

CCUでは、心臓疾患だけに限局せず全身臓器との関連や全身状態への影響を考えて全身管理をすることが一般病棟との違いと言えるでしょう。

 

3.重症者の治療に使う補助循環機器や処置の勉強が必要

処置の勉強をする看護師

CCUでは、重症者や超急性期の集中治療を行うため、「一般病棟では見慣れない機器をベッドサイドに置いている」「患者に太いチューブを直接挿入している」等の状況があります。

それでは、重症者の治療に使う補助循環機器や処置の勉強について見ていきましょう。

 

実際に患者を受け持ったときに勉強する

CCUでの機器や治療は、実際に重症患者を受け持ったときにより詳しく勉強していきましょう。

なぜなら、実際に機器に触れることや「挿入されている管の色」「モニターに表示される波形」等を見ながら確認していく方が理解しやすいからです。

 

集中治療に必要な機器・処置を勉強する

CCUでは毎日どこかのベッドで、

  • スワン・ガンツカテーテル
  • 心臓カテーテル検査と経皮的冠動脈インターベンション
  • 大動脈内バルーンパンピング
  • 経皮的心肺補助
  • 人工ペースメーカー
  • 持続的血液限外濾過法
  • 人工呼吸器

等の機器・処置に該当する患者がいるでしょう。

そのため、CCUの看護師は集中治療で必要な機器・処置の目的・適応・禁忌・合併症・看護について1つ1つ勉強と経験を積んでいくことが必要です。

 

4.緊急時対応のシミュレーションをする

緊急時対応のシュミレーションをする看護師

どんなに万全の体制で管理していても急変は一定数起こるため、緊急時対応のシュミレーションをすることは大切です。

以下で詳しく説明していきます。

 

緊急時に看護師が対応することも多い

一般病棟に比べてCCUでは、看護師自身が緊急時に直接急変患者を対応することは多いため、実際に「自分が1番患者に近かったときに何をすれば良いか」という看護技術は再確認していつでも対応できるようにシミュレーションしておくべきです。

下記のキーワードの中で自信のない手技は勉強して練習しておきましょう。

  • 救急カート(物品の使用方法と薬品の選択)
  • 胸骨圧迫(心臓マッサージ)
  • 気道確保・人工呼吸(アンビュー使用)
  • 除細動
  • 気管挿管介助

 

補足説明!

ポイント

CCUの看護体制は、一般病棟に比べてスタッフ数が多いため、急変に気付いた瞬間に他のスタッフもすぐ駆けつけますし、危険性がある患者には事前にスタッフ全員が注意を払っているため重圧を感じる必要はありません。

 

5.CCUの看護を学ぶのにおすすめの本

本を読んでCCUの看護を学ぶ看護師

CCU看護を学ぶ際には、どのような本が相応しいのでしょうか。

CCU看護師の所有率が高い、初心者向けの分かりやすい参考書をご紹介します。

 

「CCU看護マニュアル」

CCU看護マニュアル

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル CCU看護マニュアル
著・編集 国立循環器病センターCCU看護部
出版社 メディカ出版
出版日 2013年2月26日

「新人・CCU未経験の看護師でもこれさえ勉強すれば大丈夫」というくらい基礎や知っておくべきことが載っているため、参考書を買おうと考えている看護師におすすめです。

私は、このマニュアルを基本に現場で学んだことを書き込んで復習しました。

 

「ナースのためNEW心電図の教室」

ナースのための心電図の教室

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル ナースのためNEW心電図の教室
著者 中村恵子・柳澤厚生(監修)
出版社 学習研究社
出版月 2005年4月

図や解説がとても分かりやすく、心電図と主な不整脈を勉強するのに役立ちます。CD-ROMもついています。

 

「ハート先生の心臓カテーテル教室」

ハート先生の心臓カテーテル教室

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル ハート先生の心臓カテーテル教室
著者 市田聡
出版社 医学同人社
出版月 2016年8月

ハート先生シリーズは、看護学生・循環器系に従事する看護師向けのセミナーで使用するテキストであり、とても分かりやすい内容です。

根拠がよく分かり、漫画でポイントが書いてあるため楽しく学べます。

 

補足説明!

ポイント

ハート先生の講では、心電図からペースメーカー、ACLSまで色々あるため興味があったら受けてみると良いでしょう。

 

「ICU CCU心臓血管外科循環器病棟の看護のポイント147」

ICU・CCU・心臓血管外科・循環器病等の看護のポイント・

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル ICU・CCU・心臓血管外科・循環器病棟の看護のポイント147
著者 関口敦
出版社 メディカ出版
出版日 2007年10月1日

ハートナーシングは、多くの循環器系看護師のバイブルであり、心臓疾患領域の専門看護誌で毎月発行されている月刊誌です。

毎月購読するのも勉強になりますが、増刊号は特に情報が濃いため気になるタイトルがあればバックナンバーを取り寄せてみることをおすすめします。

 

補足説明!

ポイント

「ICU・CCU・心臓血管外科・循環器病棟の看護のポイント147」では、写真が多くて観察ポイントが具体的であるため、ベッドサイドでのイメージがしやすいでしょう。

 

6.まとめ

CCUの看護師が勉強しておくべきことをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

CCUの患者は、重篤なことが多く、観察や管理が命を左右する場面も多ため緊張感はありますが、患者の「生きたい」という生命力に看護師も力を貰える職場です。

循環器は、全ての疾患の基礎であるためCCUでの勉強は、今後の看護師キャリアにも大きな財産になるでしょう。

CCUへの転職を考えている看護師は、是非参考にしてみて下さい。


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この記事を書いた人

看護専門学校卒業後、大学病院の集中治療室(ICU・CCU)で8年間勤務。出産・育児休暇を経て復職しましたが、夫の転勤のため退職。
その後、興味のあった在宅看護に携わりたいと考え転職し、現在は看護師が立ち上げた小規模訪問看護ステーションに在籍する現役訪問看護師2年目です。
転職に迷っている方、病院選びや就きたい仕事選びでリアルな現場の実状を知りたい方への情報を分かりやすくお伝えし、お役に立てればと思います。


カテゴリー:看護師キャリアアップ

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この記事を書いた人:あおいロワイヤル
(公開日:)(編集日::2017年09月15日)

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