【体験談】慢性疾患看護専門看護師の役割や仕事内容レポート

慢性疾患看護専門看護師の役割や仕事内容

性疾患看護専門看護師は、2018年4月現在、全国に164名活躍しています。活躍の場としては、大学病院や総合病院だけでなく、教育機関、地域の医院や訪問看護ステーションまで、様々な分野で働いてきます。

多くの患者さんに関わる慢性疾患看護専門看護師の役割についてご説明します。

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1.慢性疾患専門看護師の役割や仕事を活動レポート

慢性疾患専門看護師の役割や仕事を活動レポート

現役看護師や専門看護師の私が、実際の慢性疾患看護専門看護師としての役割や仕事内容などの活動レポートを行っています。

慢性疾患看護専門看護師は少ないので雰囲気をつかんでもらえたら幸いです。

 

訪問看護師として生活を支える役割だった

私の知人の慢性疾患専門看護師の方は、訪問看護師の管理者として働いています。

そしてその活動を通して、慢性疾患患者さんの終末期の過ごし方について模索をし続けています。患者さんやご家族の意向を確認し、患者さんの意向をご家族の意向に寄り添いつつ、在宅死を選ぶか、病院・施設での死を選択するのかを常に確認しあい支援しています。

がん患者さんと違い、慢性疾患患者さんの終末期を見極めることは困難が伴います。入院治療をすることで、生命維持はできたけれどADLが低下し患者さんの望む姿とは違ってしまうこともあります。逆に、治療をすることで病状が安定し、QOLの向上につながる場合もあります。

どこまで在宅で見るべきか、いつまで治療を続けるべきか、その間に立ち、患者さんや家族の意向だけでなく、医学的視点をもって支援していく。訪問看護師であり、慢性疾患専門看護師でもある、知人の活動を垣間見るたび、医学的知識を持ち続けることの大切さと、生活者の視点を大切にするバランス感覚に脱帽するばかりです。

ラビウサ 看護師ラビウサ(専門看護師/40代後半)

 

看護外来を設けて手技の確認や患者の思いを聞いている

各病院の慢性疾患専門看護師と接することが多いです。

慢性疾患であるため、疾患は多岐に渡っており、その病院によって対象患者は異なっているようですが、糖尿病、慢性腎不全(透析患者)、慢性心不全が多いです。

慢性疾患は自己管理が重要であるため、そのために看護外来を設けており、そこで手技の確認や患者の思いを聞いています。

また、疾患や看護知識の普及のため、院内勉強会を担当することや、該当病棟とカンファレンスも行っています。

予防法も大事であるため、市民向けのセミナーで公演や、患者の多くの意見を聞いているため患者会での質疑応答などで回答者として参加することもあるそうです。

POLA Be 看護師POLA Be(正看護師/東京都/33歳)

 

糖尿病センターの専属看護師として糖尿病患者の支援をしている

糖尿病センターに所属する慢性疾患看護専門看護師として、糖尿病患者さんの支援に力を注いでいる方を知っています。

セルフコントロールが重要な疾患である糖尿病は、病気への理解度を高めることも大切ですが、それ以上に患者さんの精神的サポートが必要です。生活をつづけながら、自分自身の力で、自分の病状をコントロールできる力をつけてもらうため、慢性疾患看護専門看護師として多職種と協働しながら患者さんの療養環境の調整と治療への理解に努めています。

慢性疾患患者さんは、自己効力感が低下している事も多く、病気だけでなく、生活者として患者さんを捉えてサポートしてくれる慢性疾患看護専門看護師は、患者さんの支えとなる存在です。

ラビウサ 看護師ラビウサ(専門看護師/40代後半)

 

2.慢性疾患看護専門看護師看護師の役割とは

慢性疾患看護専門看護師看護師の役割

(1)生活習慣病の予防

慢性疾患看護専門看護師の役割の一つに、生活習慣病の予防があります。生活習慣病とは、偏った生活習慣が原因で引き起こされる疾患のことで、高血圧・脂質異常症・糖尿病などがあります。

慢性疾患専門看護師の役割の一つが、生活習慣病に移行させないための市民の方への啓もう活動があります。

市民講座や健康教室などを開催し、自分や家族の健康について意識を高めてもらう活動をしています。

 

(2)慢性疾患を抱える患者さんのQOLを高める

一言に慢性疾患といっても、たくさんの疾患があります。コントロール不良の糖尿病患者さんをはじめ、心不全や腎不全、呼吸不全、そして神経難病などを抱える患者さんやご家族にとっては、病状の進行を和らげるだけでなく、疾患を抱えながら可能な限り安定した普通の生活を起こることがQOLの質の向上につながります。

ですが、エビデンスのあるセルフケアを行い続けることは、難しいことです。

また、セルフケアを行っていても、病状の進行が止まらないこともあります。先に見えない不安と病状の変化に何度も直面させられる患者さんやご家族を、慢性疾患専門看護師は、病気のことだけでなく、生活者の視点に立って支え続けることも役割の一つです。

 

(3)療養支援のシステムを構築する

ジェネラル看護師と、専門看護師の大きな違いは、一人の患者さんへの実践を通して、多くの同じ患者さんが同じ支援を受けられるようにシステムの構築に勤めることです。

そのためには管理者への働きかけや、スタッフ看護師への教育、医師やリハビリ担当者や介護者などのスタッフに対して協働しながら、慢性疾患患者さんへのケア方法について考えていきます。

 

(4)倫理調整を行い、意思決定を支える

慢性疾患患者は高齢の方も多く、自分の考えや意思だけでは、治療選択が難しくなる場合があります。

そのような時、提示された医療やケア、医療者や家族間でのジレンマなどに倫理的問題が発生していないか、患者さんの意思に寄り添えているのかを整理する役割を担います。

慢性疾患は急性憎悪を繰り返しつつ、徐々に終末期に向かう患者さんが多いことが特徴です。

いつまで治療を継続すべきか、本当に適切な医療やケアを受けているのかなどを見極め、患者さんやご家族に適切な支援を行うことが、慢性疾患専門看護師の役割です。

そのため、時には、医師や他の看護職とも意見が対立することもありますが、「なぜ、対立してしまうのか」という根本的な原因を探り、患者さんやご家族のためにより良い解決方法を見出すことが慢性疾患専門看護師の役割になります。

 

3.慢性疾患看護専門看護師になるには

慢性疾患看護専門看護師になるには

慢性疾患看護専門看護師は2003年7月に特定され、2004年3月に誕生した専門看護師資格です。

【慢性疾患看護専門看護師数】

2013年103名
2014年118名
2015年133名
2016年151名
2017年169名

(2017年12月)

毎年10名程度の慢性疾患看護専門看護師が誕生しています。

 

慢性疾患看護専門看護師の資格取得条件

(1)専門看護師の基本条件

  • 日本国の看護師の免許を有すること
  • 実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修(※1)であること
  • 日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得していること
  • 認定審査(書類審査・筆記試験)に合格
  • 専門看護師認定証交付・登録
  • 5年ごとに更新(看護実践の実績、研修実績、研究業績等書類審査)

慢性疾患看護専門看護師に限らず、専門看護師の基本条件は実務研修以外、同じになります。

 

(2)慢性疾患看護専門看護師の実務研修(※1)

  • 看護師の資格取得後、実務研修が通算5年以上であること
  • そのうち通算3年以上は専門看護分野の実務研修をしていること
  • 慢性の経過をたどっている患者に対する成人看護(慢性)の実務研修

 

(3)専門看護分野のその他実務研修

  • 個人、家族及び集団に対する直接的な看護実践
  • 看護職を含むケア提供者に対するコンサルテーション。
  • 必要なケアが円滑に行われるための、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーション
  • 個人、家族及び集団の権利を守るための、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる倫理調整
  • ケアを向上させるための、看護者に対する研修会、研究指導及び講演会等での活動を含む多様な教育的機能
  • 専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるための実践の場における研究活動

現在、常勤、非常勤勤務を問わず実践を行っていること。

 

専門看護師に必要な単位について

日本看護系大学協議会による「専門看護師教育課程の審査」は、2020年までに旧基準の26単位から38単位の専門看護師教育課程基準に意向されます。

  • 2023年以前の専門看護師資格者は追加履修の必要はない
  • 2024年度から38単位のみでの申請となる

専門看護師の教育課程基準が変更になり、単位取得に約2年程度かかるため、2020年までは26単位で可能、2021年からは36単位で取得した方が良いでしょう。

 

慢性疾患看護専門看護師の単位取得ができる大学院一覧

北海道北海道医療大学大学院(*38単位)
日本赤十字北海道看護大学大学院 (26単位)
岩手県岩手県立大学大学院(38*単位)
茨城県筑波大学大学院(*38単位)
茨城キリスト教大学大学院(26単位)
栃木県獨協医科大学大学院(38単位)
群馬県群馬大学大学院(26単位)
千葉県順天堂大学大学院(*38単位)
東京都日本赤十字看護大学大学院(*38単位)
新潟県新潟大学大学院(*38単位)
山梨県山梨県立大学大学院(26単位)
岐阜県岐阜県立看護大学大学院(*38単位)
静岡県聖隷クリストファー大学大学院(*38単位)
滋賀県滋賀県立大学大学院(26単位)
京都府京都大学大学院(38単位)
大阪府大阪府立大学大学院(*38単位)
大阪医科大学大学院(38単位)
兵庫県兵庫県立大学大学院(*38単位)
神戸市看護大学大学院(*38単位)
広島県広島大学大学院(*38単位)
高知県高知県立大学大学院(*38単位)
福岡県聖マリア学院大学大学院(38単位)
佐賀県佐賀大学大学院(26単位)
沖縄県沖縄県立看護大学大学院(26単位)

(2018年4月1日現在)(*26単位から38単位に変更)

 

慢性疾患看護専門看護師にかかる費用について

入試検定料約5万円
2年間の学費220万円
教材費約10万円
専門看護師の登録費用約5万円
   合計約240万円

※ここに記載してある費用に加え、無給となる2年間の生活費用も考慮する必要があります。

専門看護師を目指す看護師の方は「専門看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 

4.まとめ

慢性疾患看護専門看護師は、生活習慣病の予防をはじめ、患者さんの病気に関する理解や療法環境の支援を行い、患者さんが抱える疾患の急性増悪を予防することが大切な役割の一つになります。

そのためには、医師や看護師・介護職、リハビリテーションスタッフなどと協働しながら、患者さんやご家族が抱ええている療養環境の問題点を明らかにし、患者さんの意思決定を支え名ながら療養生活を整えていくことになります。

また、急性憎悪した時や終末期における倫理的問題の解決に努め、患者さんにとって最良の医療が選択できるよう働きかけていきます。

慢性疾患看護専門看護師は、対象疾患が広く、小児から老人まで関わることになります。生活習慣病や特定疾患、神経難病の方の支援を行うのも、慢性疾患専門看護師になります。長期的視点に立って、患者さんの生活に関わることができるやりがいのある役割を担っています。

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はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

この記事は「」さんが執筆しました。

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