クリニック外来の看護師と病院外来の違いとは?

クリニック外来と病院外来では、「どちらが自分に合っているのか」「どのような違いがあるのか」等が分からないといった悩みを抱いていませんか。

クリニック外来と病院外来の看護師は、業務内容や立場に複数の違いがあり、違いを理解せずに転職を決めてしまうと後悔につながります。

この記事では、確認いただくことでそれぞれの違いを押さえ、スムーズに転職することが可能です。

今回は、クリニック外来の看護師と病院外来の違いを理解し、自分に合った転職先を選ぶためのポイントについて私が実際に働いたことを元に紹介していきます。

1.クリニック外来と病院外来の違い9つ

クリニック外来で働く看護師

クリニック外来と病院外来の違いについて以下の表でまとめています。

違い クリニック外来 病院外来
診療の流れ ・医師が診療を組み立てる ・看護師を中心に診療を組み立てる
患者への対応 ・電話対応
・会計業務
・外来の看護業務
看護業務の守備範囲 ・診察介助
・検査説明
・予防接種
・採血や点滴
・検査
・処置介助
・管理等をその場で対応
・通常の部署の看護業務
医師との関係性 ・医師に指示されたことは拒否できない ・上司に相談して対応できる
人間関係の密度 ・人間関係の密度が濃厚 ・人間関係に巻き込まれずに済む
業務内容の変更頻度 ・業務内容は大きく変更しない ・業務内容は新しい検査
・治療が導入される度に変更する
昼休憩の長さ ・休憩約2時間 ・休憩約1時間
急変時対応 ・受け入れ病院を探す
・救急車を呼ぶ
・医師へ連絡
・処置介助
・関連部署への連絡
福利厚生の手厚さ ・複利厚生は無い場合もある ・複利厚生は充実している

クリニック外来と病院外来の詳しい違いについて見ていきましょう。

 

(1)「診療の流れ」の違い

クリニック外来 ・医師が中心となり診療を組み立てる
病院外来 ・看護師が中心となり診療を組み立てる

クリニック外来では、医師が診療の流れを決めるため、看護師は医師の確認をとる必要性が高くなります

病院外来は、同じ診療科の医師が数名おり、主治医でなくても済む処置や検査などは、看護師がセッティングすることも可能であるため、看護師が中心となって診療を組み立てることができます。

違いに関して以下で1つ1つ詳しく説明していきます。

 

(2)「患者への対応」の違い

クリニック外来 ・電話対応
・会計業務
病院外来 ・外来の看護業務

外来クリニックと、病院外来では患者への対応の違いがあります。

小規模のクリニックの場合は、看護師が「電話対応」「会計業務」等を担当する場合があり、病院外来の看護師は、受付事務がファーストタッチをした後、必要に応じて患者に対応します。

そのため、病院外来の看護師よりもクリニック外来の看護師の方が、接遇スキルが必要とされます。

 

(3)「看護業務の守備範囲」の違い

クリニック外来と病院外来の看護師の守備範囲については、以下の通りです。

クリニック外来 ・診察介助
・検査説明
・予防接種
・採血や点滴
・検査
・処置介助
・管理等をその場で対応する
病院外来 ・業務の範囲内
(通常の部署の看護業務)

在宅診療クリニックの場合には、医師を乗せて車を運転する役割を担うこともある等、クリニック外来は何でも屋であり、来院したら対応しなければなりません。

 

注意点!

ポイント

スタッフ人数が少ないクリニックの場合には、すべて自分で対応しなければならないため、ストレスを感じることもあるでしょう。

 

(4)「医師との関係性」の違い

クリニック外来 ・医師からの指示は拒否できない
病院外来 ・上司に相談して対応できる

クリニック外来の看護師は、院長に雇用された立場であるため、院長に指示されたことを「看護師の仕事ではない」と拒否することは難しく、働き続けることも難しい雰囲気になります。

 

病院外来は上司に相談して対応できる

病院外来の医師と看護師は、両方が従業員であると同時に診療部と看護部に所属する立場であるため、「医師の対応が目に余る」「看護師に対する対応に問題がある」等の場合、看護師は上司に相談することで対応策を考えることができます。

 

(5)「人間関係の密度」の違い

クリニック外来 ・人間関係の密度が濃厚
病院外来 ・人間関係に巻き込まれずに済む

クリニックは、休み以外は毎日同じスタッフと顔を合わせるため、人間関係の密度が濃厚ですが、病院外来の看護師は、関わる職種やスタッフ数、来院患者数も多ため自分の仕事に没頭することで人間関係に巻き込まれずに済むでしょう。

そのため、クリニックでは局が出来上がり、気に入らないスタッフにきつく当たることがあります。

 

注意点!

ポイント

狭い環境の中で、同じ場所で過ごさなければならないクリニックでは、人間関係の密度が高いため「何か失敗した」「対応が悪かった」等もすぐに知れ渡ってしまう怖さもあります。

 

(6)「業務内容の変更頻度」の違い

クリニック外来 ・業務内容は大きく変更しない
病院外来 ・業務内容は新しい検査・治療が導入される度に変更する

クリニックの場合は、医師が変更しなければ業務内容が大きく変更されないため、業務を覚えてしまいさえすれば、毎日の業務が繰り返しになります。

更に、患者もリピーターが多いクリニックであれば、顔を見るだけで何をすべきか見当がつくようになるため、余裕をもって対応することができるようになります。

 

病院外来では新しい検査・治療が導入するたびに覚える

病院外来の看護師は、医師の出入りも多く、診療科の変更や、新しい検査や治療が導入される度に、新しい知識や技術などを覚えることが必要です。

 

(7)「昼休憩の長さ」の違い

病院外来とクリニック外来の昼休憩の長さについては、以下の表の通りです。

クリニック外来 ・休憩約2時間
(勤務時間8時半~18時半)
病院外来 ・休憩約1時間
(勤務時間8時半~17時半)
私の場合、2時間30分休憩が取れるクリニックに在籍していたことがあり、週に1~2度内視鏡検査介助に入っていましたが、休憩時間に家に帰ることもできました。

クリニック外来は、拘束時間が長いですが、昼休憩の自由度が高いといった病院外来とは違う特徴があります。

 

(8)「急変時対応」の違い

クリニック外来 ・受け入れ病院を探す
・救急車を呼ぶ
病院外来 ・医師へ連絡
・処置介助
・関連部署への連絡

クリニック看護師にも心肺蘇生のスキルは必要で、AEDが取り扱えることが必要ですが、クリニックには救急カートなどはなく緊急検査ができる設備はないため、急変時は受け入れ病院を探すとともに、救急車を呼ぶ形になります。

 

病院外来は急変時に適切に対応できるスキルが必要

病院外来の看護師は、急変時も適切に対応できるスキルが必要で、医師への連絡や処置介助、関連する部署への連絡なども対応できなければなりません。

 

(9)「福利厚生の手厚さ」の違い

クリニック外来 ・複利厚生はあまりない
(充実していない)
病院外来 ・複利厚生は充実している

クリニック看護師は、1人の医師が開業した場合も多く、労災・雇用保険加入はあっても、国民保険・国民年金の場合や、ボーナスや退職金、療養費などの福利厚生もない場合もあります

 

病院外来は福利厚生が充実している

病院外来看護師は設置母体が大きいため、多くは労災・雇用保険・社保加入・厚生年金加入であり、福利厚生も充実しています。

 

2.クリニック外来への転職がおすすめの看護師とは

ワークライフバランスを楽しむクリニック外来で働く看護師

クリニック外来への転職がお勧めできる看護師には、どのような特徴があるのか、以下で確認していきましょう。

 

ワークライフバランスを楽しみたい看護師

クリニック看護師は、業務内容を覚えてしまえば毎日の繰り返しであるため、「何かの資格を取りたい」「趣味をがんばりたい」等、看護以外に自分がやりたいことが明白な場合には、クリニックに転職することはおすすめです。

 

家庭と両立したい看護師

クリニック看護師は、短時間パート勤務でも勤務することが可能です。

「看護師を続けたいけれど、子供が家にいる時間は一緒にいてあげたい」「夫の扶養内で働きたい」等の看護師は、クリニックに転職した方が長く働き続けることができます。

詳しくは、クリニック看護師求人|転職前の7つの注意点!をご覧ください。

 

3.病院外来への転職がおすすめの看護師とは

新しい知識を学び続ける病院の外来で働く看護師

病院の外来への転職がお勧めできる看護師の特徴には、どのようなことがあるでしょうか。

以下で紹介していきます。

 

新しい知識と技術を学び続けたい看護師

看護師としてスキルアップしたい」「単調な業務には飽きてしまう」等の気持ちがある場合には、病院外来の看護師に転職することをおすすめします。

 

補足説明!

ポイント

クリニックは浅く広くの何でも屋であるため、「専門的な知識や技術を学ぶ」「看護師の専門性を高める」等は難しいのが現状です。

 

安定した将来が欲しい看護師

クリニックは、院長に何かあれば廃院の可能性もあるため、シングルマザーや退職金や年金などの将来の保証を重要視している看護師は、病院外来に転職することが安心です。

 

ポイント!

ポイント

「70歳まで看護師として勤め続けたい」と望む場合も、病院の外来に転職して年齢に応じた診療科に異動することがおすすめです。

 

人間関係で悩みやすい看護師

クリニックでは、医師や受付スタッフと看護師がうまく行かない場合も多いため、「医師や受付スタッフの顔色や態度を気にする傾向がある」「少人数で密度の濃い人間関係にストレスを感じやすい」等の看護師は、多職種がいて看護スタッフの人数も多い病院外来に転職することをおすすめします。

詳しくは、看護師外来求人|探す前・転職前の5つのポイントを参考にしてみて下さい。

 

まとめ

クリニック外来の看護師と病院外来の違いについて紹介してきましたが、いかがでしたか?

自分が何を大切にして働きたいのかを考え、クリニック外来と病院外来のどちらが適しているかを踏まえた上で選択してみてください。

クリニックの外来で働こうか迷っている看護師は、是非参考にしてみて下さい。

ラビウサ

【40代後半・資格:看護師(がん看護専門看護師)、消化器内視鏡技師、心理相談員】

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。

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