美容外科看護師が患者から受けるクレームとは

美容外科 看護師 クレーム

美容外科とは、基本自由診療です。(一部保険適用になる例もありますが。)自由診療のということは病気の治療ではなく自分の意思でお金をかけて行うものです。

近年、美容外科を展開しているクリニックが日本各地に普及し、美容外科業界も激戦区となってきました。

中には非常に安い料金で施術を行うクリニックも現れ、美容整形自体が非常に敷居の低いものとなってきています。「プチ整形」や「アンチエイジング」という言葉が流布し手軽なメイク間隔で施術を受けに来る患者が非常に多くなってきました。

ですが、施術件数の増加と共に当然増えてくるものが「クレーム」です。美容外科に勤める看護師はクレーム対応やクレーム処理をする機会も沢山あるでしょう。今回はその一部を紹介したいと思います。

1.手術後に理想の状態にならなかった

手術後に理想の状態にならなかった

当該患者は70代の女性。この患者が受けられた手術は「目の下のたるみ取り」目の下のたるみ取りの手術には何種類かありますがこの方が受けられたのは下瞼の眼瞼結膜から目の下の脂肪を取り除く手術でした。

この手術のメリットは眼瞼結膜を返して手術を行うので顔の表面に傷が出来ないことです。

 

皮膚自体のたるみも切開しないと除去できない

手術をしますので内出血等は出ますがメイクでカバーできることがほとんどでしょう。

しかし、通常加齢と共に皮膚のたるみも現れるので、きれいに直したいとなると合わせて皮膚自体のたるみも切開して除去しなければ見た目としてしっかりとしたたるみを取ることは難しいのです。

 

患者は切開なしで脂肪の除去を希望した

手術になると下眼瞼直下に切開層をつくり、直接皮膚のたるみを除去することになります。今回この患者はどうしても顔に傷を付けたくないとのことで前途した眼瞼結膜から脂肪を除去するのみの手術を選択されました。

もちろん脂肪を除去するだけでも目の下の影がなくなるのである程度の変化が認められるのですが。

 

患者は手術と術後の状態を混同していた

術後この患者はたいそう怒られてクレームを言いに飛び込んできました。話を聞くと「目の下のしわが取れていない!アイロンかけたようにピッとなると思ってたのに!!」とのこと。よくよく話を聞くとおそらく切開する手術と術後の状態を混同していたようです。

この方の場合、カウンセリング内容がしっかりとカルテに示されており、残念ながら後々勘違いと言う証明が出てきてしまったので医師と確認のためのカウンセリングを3回ほどそれぞれ3時間ずつ行いやっと納得していただきましたが。

 

ポイント!

ポイント

術後の状態が納得のいかないものだった。というクレームは美容外科ではかなり沢山あります。

 

術後の状態が納得いかない原因

おそらく原因としては以下になるでしょう。

  • 術後の状態を医師とのカウンセリングで確認したにも関わらず、持っていたプラスイメージが強すぎて結果との有意差があった
  • カウンセラーのデメリットの伝え方が曖昧でメリットだけが強く伝えられ実際にデメリットが出現した際に憤慨する

(受付カウンセラーは契約取得が直接お給料に反映される場合が多いため内容が誇張されていることが度々ある)

医師との再カウンセリングを行う前に大体の場合が、看護師がクレーム内容を確認するために事前に状態聴取を行います。どちらの場合も実際に行われたカウンセリング内容を看護師が把握しているわけではないので、安易な返答をするわけにいかず、ただひたすら傾聴することになります。

患者が憤慨していればしているほど、最初の窓口は看護師なのでひたすら怒鳴られる機会が多いですね。忍耐力を試される時間です。

 

2.医師の技術不足による術後合併症

医師の技術不足による術後合併症

滅多にないことですが、医師の技術不足により術後合併症を起こす患者がいます。美容外科に入職してくる医師は必ずしも経験者ではありません。というか、ほとんど美容外科経験が無い医師がほとんどです。

それでも、外科経験がある医師だとまだましなのですが、皮膚科出身や麻酔科出身の医師だとメスを握ること自体が研修時代以来だという医師もいるほどです。

 

患者の顔半分の表情筋が動かなくなった

医師でも先輩医師に教えられ、確実に研修、同伴OPの繰り返し許可をもらった手術から自立していくのですが。自立後の初OPや経験が浅いOPだと介助に付いているこっちがはらはらする場面も実際多々あります。そんな医師が起こしたクレームですが、50代の当該患者はフェイスリフトの手術を受けられました。

その際に顔面神経を損傷し、顔半分の表情筋が動かなくなってしまったのです。この場合は確実に訴訟問題。しかもこちら側の不備になるでしょう。

 

最悪な状態でも対応するのは看護師

最悪な状況でも最初の対応者は看護師になります。顔半分の表情が無い状態でも驚くことなく冷静に、且つ相手を刺激しない受け答えや対応をしなくてはなりません。

この場合は、看護師での対応は非常に困難になりますのですぐに当該医師に状態報告し今度は今後のためにカウンセリングに同席、証拠として内容を随時記録していくことになります。

 

ポイント!

ポイント

場合によっては裁判に同席する可能性も出てくるでしょう。場合によっては、看護師は人一人の人生を左右する重大な責任を背負うことになるのです。

 

まとめ

美容外科においてクレームは度々発生してしまいます。残念ながら対人である以上、認識の違いやヒューマンエラーのため結果としてクレームに繋がることがあります。どのような場合でもほとんどは最初に対応するのが看護師であることが多いです。

特に近年は美容外科の敷居が下がったことによりなけなしのお金を握り締めて処置を受けに来る患者が多くなりました。

なけなしのお金で受けた処置が自分の理想どおりにならなかったことにショックを受けて憤慨する方もいらっしゃいます。私自身の経験ですが割りと高い料金設定をしている美容外科より、料金設定が安い美容外科のほうが、クレーマーが多い印象を受けます。

 

金銭的に裕福な人の方がクレームに繋がりにくい

安い設定料金なので絶対数が多いことも原因のひとつだとは思いますが金銭的に裕福な人のほうが気持ちに余裕があるのか、クレームにつながることが少ないように感じます。代替に対応することが可能かそうでないかもあるのでしょう。

美容外科への転職は大変な内容も多く、特にクレーム処置は心身を特に疲労させる業務のひとつです。就職する美容外科によってクレームの発生数も違ってくるでしょう。

ホームページを参照にして自分のやりたい業務だけではなく、口コミを検索してクレーム内容や発生件数などの比較材料にするのもいいかもしれませんね。

こむぎ

【北海道/30代・資格:看護師】

衛生看護科卒業後、准看護師の資格を取り、そのまま正看護師の学校に通いながらアルバイトと奨学金で学生生活を送る。20歳にて正看護師デビューし、24時間年中無休を謳っている某系列病院にてボロ雑巾のように業務に従事。その後、夜勤が嫌になって美容外科へ思い切っての転職。その後、退職後の退職金や、人生設計に不安を覚え病院勤務に戻る。妊娠、出産に伴って一時退職し、今は子育てをしながらパートで手術室で働く。
看護師としての様々な経験談や多種多様なおもしろ話、お役立ち情報などを発信していきたいと思います。

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