著作者

齋藤

正看護師

齋藤

( 現役看護師)

クリティカルケア看護を看護師が極める方法

齋藤
正看護師 齋藤
看護師がクリティカルケア看護を極める方法

クリティカルケア看護は、近年になって「クリティカルケア看護」という言葉を聞く機会も多くなってきていますが、依然として理解が少ないことが現状です。

ここでは、「クリティカルケア看護とは何か」「クリティカルケア看護を極めるにはどうしたら良いか」等についてご紹介します。

1.クリティカルケア看護とは

クリティカルケア看護を行う看護師

クリティカルケアとは、重篤な疾患や外傷、身体的侵襲の大きい手術などによって呼吸器や循環機能といった重要な生体機能に重大な障害がもたらされ、生命の危機に瀕している患者に対して、集中的な観察とケアを施す看護のことを言い、対象者は患者とその家族としています。

「クリティカルケア看護の歴史」と「クリティカルケア看護がどのような看護に活かせるか」について、以下で詳しく説明していきます。

 

クリティカルケア看護の時代背景

アメリカでは、1969年にクリティカルケア看護師協会が誕生していますが、日本では2000年以降より注目され始め、2004年にクリティカルケア看護に携わる看護師が中心となり一般社団法人日本クリティカルケア看護学会を設立しています。

日本では、1975年ころに集中治療室が過熱する時代があり、病床数500以上の病院の約半数が集中治療室というところもあったようです。

1975年頃から30年余りの年月が経過する中で看護師たちは、臨床経験が蓄積されていったことにより、「1997年には救急看護」「1999年には重症集中ケア」の認定看護師がそれぞれ誕生し救急医療にますます力を入れていくという働きかけがなされてきました。

 

在宅医療・終末期看護に適応可能

クリティカルケア看護というと急性期というイメージが大きいですが、一般社団法人日本クリティカルケア看護学会によると、「在宅医療や終末期看護でもクリティカルケア看護学会は行える」と言います。

近年では、高齢化であるため在宅医療への動きが活発となっており、

  • 終末期であればあるほど在宅医療へ移行する
  • 生命の危機に陥っている患者が集中的な観察とケアを在宅で施す

等の傾向が強くなってきています。

そのため、高齢者や終末期の看護に対してもクリティカルケア看護は適応されるということが分かります。

 

2.看護師がクリティカルケア看護を極める方法

療養患者がいる環境で勤務するクリティカルケア看護を極めたい看護師

前述したように「生命の危機に瀕している患者とその家族を対象に集中的な観察とケアを行う」ということがクリティカルケア看護であるため、「看護師が普段行っている業務と全く同じ」と言っても過言ではありません。

普段の業務をこなしていく中でクリティカル看護を極めることは可能ですが、「さらなる高みを目指したい」と考える場合には下記の方法があります。

 

病棟などの療養患者がいる環境で勤務をする

クリニックなどで異常の早期発見や全身管理をすることは不可能であるため、クリティカルケア看護を極めるには、医療的な知識・技術を学べる病棟などの療養している人がいる環境で勤務することが1番の近道となります。

 

補足説明!

ポイント

在宅医療では、終末期患者への看護でクリティカルケア看護を学ぶことができますが、「急性期医療を学ぶことができない」「症例が限られる」等があるため、クリティカルケア看護を学びたい場合は病棟での勤務が良いでしょう。

 

最初は救急・ICUの分野でスキルを身につける

クリティカルケア看護の知識や技術を身につけるのに1番適している分野は、救急・ICUであるため、まずはスキルを身につけるためにもこれらの部署で働くと良いでしょう。

 

急性期でスキルを身につけることも可能

「救急・ICUのない職場だけどクリティカルケア看護を学びたい」「事情により転職ができない」等の場合は、急性期でも同様にクリティカルケア看護について学ぶことは可能であるため、急性期に異動することもお勧めです。

 

クリティカルケア看護は多くの症例を見てから知識・技術を吸収する

最初に多くの症例を診た後、クリティカルケア看護の知識や技術を吸収することが望ましいため、クリティカルケア看護を極めたい看護師は「大学病院など高度で最先端の医療を実施しているところ」「救急の受け入れを積極的に行っている病院」等へ行くと良いでしょう。

 

患者の家族と積極的に交流する

「クリティカルケア看護を極める」と意気込むと患者へのケアにばかり集中して、家族がおざなりになる場合もありますが、クリティカルケア看護の対象は患者とその家族であり、家族ケアもクリティカルケア看護には重要です。

人との関わり方は、机上で学ぶことはなかなか難しいため「看護師自らが積極的に多くの家族と関わり経験を積むこと」「家族に寄り添って看護をしていくこと」等が必要です。

 

救急看護認定看護師・集中ケア認定看護師の資格を取る

病棟でクリティカルケア看護について学んで来た場合は、その学びを目に見える形で残すため「救急看護認定看護師」「集中ケア認定看護師」の資格の取得がお勧めです。

急性・重症患者専門看護師は、2007年に名称がこの名前に変更される前まではクリティカルケア看護分野として特定されていたため、クリティカルケア看護を極める上でぴったりな資格となるでしょう。

 

クリティカルケア看護の勉強会・セミナーへ積極的に参加する

資格を取らなくても「病棟での疑問を解決するため」「新たな知識を得るため」等の目的を持って勉強会やセミナーへ参加することは、クリティカルケア看護のを極めることに有効と言えます。

 

臨床でも実践できる知識を学ぶことができる勉強会もある

一般社団法人日本クリティカルケア看護学会では、クリティカルケア看護に特化した勉強会やセミナーを行っており、団体の職員はクリティカルケア看護を極めた看護職者でもあるため、臨床でも実践できる深い知識を学ぶことができるでしょう。

 

3.クリティカルケア看護スキルを活かせる職場と注意点

クリティカルケア看護スキルを活かすために一般病院で働く看護師

看護部のホームページなどで「うちの病院ではクリティカルケア看護を学べます」と大々的に掲示している病院はかなり少なく、転職斡旋の会社が情報を持っている可能性はさらに低いため、病院のホームページを活用して自分で情報を集めると良いでしょう。

病院の情報を自分で集めた際には、下記の2つの病因が該当しますが「クリティカルケア看護を学ぶために簡単に転職できる場であるか」を紹介します。

 

一般病院へ転職する

大学病院や特定機能病院と違い、いつでも誰でも受け入れてくれる傾向のある一般病院はクリティカルケア看護を学ぶために看護した転職しやすい職場です。

一般病院には、大学病院や特定機能病院と引けを取らないほど高度救命医療を行っているところもあるため、学びの場としては十分でしょう。

 

ポイント!

ポイント

クリティカルケア看護がまだ進んでいない病院の場合、クリティカルケア看護を学んできた自分自身が講師としても活動できる可能性を秘めているため、普及活動や持っている知識をアウトプットしたいという看護師には適していると言えます。

 

クリティカルケア看護スキルが活かせる職場の注意点

大学病院や特定機能病院は、救急医療の中でも特に高度救命医療を積極的に行っているため、クリティカルケア看護を学ぶためにはとても良い勤務地ですが、既卒での転職は難しいです。

なぜなら、地域によって異なりますが大きい病院は「新卒以外受け入れない、既卒入職お断りにしている」「既卒入職OKでも募集人数が若干名である」等のところが非常に多いからです。

そのため、「クリティカルケア看護に精通する資格がある」「クリティカルケア看護を学びたいという熱意を伝える」等のアピールができなければ転職することは難しいでしょう。

 

4.まとめ

参考文献は、以下の通りです。

クリティカルケア看護を看護師が極める方法としては、

  • 病棟など療養患者がいる環境で勤務をする
  • 最初は急性期・救急・ICUの分野でスキルを身につける
  • 患者の家族と積極的に交流する
  • 救急看護認定看護師・集中ケア認定看護師の資格を取る
  • クリティカルケア看護の勉強会・セミナーへ積極的に参加する

等があります。

クリティカルケア看護は、日本の看護の世界でもこれからさらに広がりを見せる可能性を秘めているため、医療の先を見据えた時にクリティカルケア看護の知識がある看護師は重宝されることでしょう。

看護の先駆けとして、ぜひクリティカルケア看護の知識を取り入れてみてはいかがでしょうか。

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。


食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科

看護師転職サイトの口コミ評価

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カテゴリー:看護師キャリアアップ

(公開日:)(編集日::2018年04月04日)

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