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アノアノ

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認知症ケア専門士資格を看護師が取得した体験談

アノアノ
現役看護師 アノアノ
認知症ケア専門士資格 取得体験談

皆さんは『認知症ケア専門士』という資格をご存じでしょうか。

私も勉強するまでは詳しく知らなかったのですが、

『認知症ケア専門士』とは、認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能、および倫理観を備えた専門技術士を養成し、わが国における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的として設立された 一般社団法人日本認知症ケア学会認定の資格です。
詳細:認知症ケア専門士公式サイト

認知症患者に対し専門的な対応ができるプロフェッショナルを育成する目的で、2005年に設立されました。今回、私が体験した資格取得までのプロセスと現在の現場における役割をお話ししたいと思います

1.資格取得までの道のりと苦労したこと

資格取得までの道のりと苦労したこと

認知症患者は徐々に増加し、2025年には約700万人前後になるといわれています。受験したのが2016年度ですが、既に設立されてから約10年経過しており、民間資格としては比較的信頼できるものと考えました。社会背景もあり受験者数が増えていました。

受験資格の中に認知症患者に携わっていた経験を記す必要があるのですが、看護師歴があるためクリアできました。受験の流れについてお話します。

 

資格取得までの費用について

  • 願書提出に約1,000円
  • 1教科あたり3,000円×4教科分
  • 集団面接で8,000円

まず、費用に関してですが、願書提出に1,000円程度、1次試験の筆記が1教科あたり3,000円×4教科分、筆記をクリアしその後小論文提出を行い合格後にやっと2次試験が行われます。2次はディスカッション形式の集団面接で8,000円でした。

受験だけで約2万円程度かかる計算です。

 

過去問題集があまり出回っていない

過去問題集はあまり出回っておらず情報が少なかったため、同協会が出版しているテキストを5冊購入(約1万円)し勉強にあてました。

また、1次試験のひと月ほど前に、任意の受験対策セミナーが開催され、要らないかもしれないなと思いながらも、勉強不足に伴う不安感から、こちらのセミナーも受講し、プラス1万円程度必要でした。

資格取得の準備に際し調べていた予想以上の出費があったことは、反省点として挙げられます。

 

認知症ケア専門士の試験で求められること

次に認知症ケアのプロを育成するとは、試験でどのようなことが求められるのだろうか、と勉強方法に迷いが生じました。試行錯誤の中、なぜ自分は認知症ケアのプロを目指しているのか振り返り、基本に戻りました

テキストを読みこむことは勿論、日々の新聞やテレビからの認知症関連のニュースにアンテナを張って、認知症ケアのプロが社会的に求められているのはなぜか、日本の持つ背景や現状、認知症ケアの実際など、来る超高齢社会における認知症対策及び専門職を増やすことは手探りながらも急務であると実感しました。

ここから、資格を取得した後の自分の役割をイメージすることができ、試験勉強に弾みがついたと思います。

 

2.勉強方法と合格したポイント

勉強方法と合格したポイント

テキストを購入したため勉強はテキストを中心に行いました。看護学生当時も、認知症については学習しましたが、当時よりも内容が濃く、より専門的になっています。

また、テキスト内で述べられていることは、各専門分野で担当者が違い、要点を読み解くのに少し時間を要しました。

 

テキストを読み進めながら知識として定着させた

テキストには事例が多く載っており、自分の経験した患者と照らし合わせて理解するようにしました。読み物を読むように5冊を順番に読んでいましたが、5冊中重複している内容は多く、読み進める内に知識として定着したと思います。

 

反復学習を行いました

手元に5冊を置いて、各巻の関連ページを記入し何度も同じ単語や言葉を目にすることで、反復学習を行いました。5回読んでも覚えにくい言葉はマーカーを引き、付箋を貼って、目立つようにしました。

 

試験の雰囲気に慣れたい人はセミナーもおすすめ

先ほど記した受験対策セミナーですが、私の結論としては、受講しなくても看護師であれば合否に影響はないと思います。

しかしながら、かなり大きな会場での開催でしたので、試験の雰囲気に慣れておきたい方、あるいはセミナー最後の小テストで問題のアウトラインを掴めることは収穫かもしれません。

 

ポイント!

ポイント

セミナーでの小テストが1次試験に必ず出るというわけではありませんので、ご注意ください。

 

勉強と仕事との両立のコツ

休憩時間や終業後に、関わっている患者や利用者の、基本情報を見直し、個人情報保護に触れない程度にテキストに書き込みました。

認知症は、どのタイプかの情報を得て、疾患の特徴や症状・治療と照らし合わせて理解しました。現場に活かせる知識なので、職場の同僚や家族から「アルツハイマー型認知症とはどのような病態か説明せよ」等問題をだしてもらい、自分で語れるまで繰り返し付き合ってもらいました。

内服薬については既に知っている治療薬に対しても、改めて薬辞典などをしらべて薬効や副作用、適用などを確実な知識として復習し落とし込みました。

 

3.1次試験の筆記試験について

筆記試験

1次試験の筆記においては、ほぼ4択のマークシート方式です。引っかけ問題のような手の込んだ問題は、ほぼなかったように記憶しています。

 

小論文は毎年違う

1次試験後に提出する小論文ですが、毎年事例が違うようです。2016年度は認知症患者の日々の関わりにおいて、身近な例を挙げて説明しなさいとの設問でした。看護師用の試験ではないので、専門用語は使用せず、状況が分かるよう具体的かつ簡潔に述べると良いです。

誤字脱字に気を付けることは必須で読みやすい綺麗な字を心掛けましょう。

 

4.2次試験の集団面接について

集団面接

2次試験は集団面接です。予め5~6人のグループに分けられ、大会場で待機します。

おおよそどのメンバーで試験に臨むのかわかるので、待機中に同じグループの方々と小声ですがコミュニケーションを取っておくことをお勧めします。別室の集団面接会場に入って、全員着席するとすぐ紙に書いてある問題が受験者に発表されます。

 

ディスカッション形式で試験管は2名

私の体験した事例は、「最近食欲のなくなってきた認知症患者にどのように関わるか」でした。ディスカッション形式で、試験官は2名でした。事例を把握したのち、テーマに沿った内容でスムーズに口火がきれればベストです。

どの受験者も、まんべんなく意見が述べられるよう、チームワーク・協調性も能力の1つとして、チェックされていると感じました。私は自分の意見を述べ、その後隣の方に「あなたならどうされますか?」と振りました。

全体では5~10分程度で意見の途中でも終了となります。

 

ポイント!

ポイント

もしも誰かが、突拍子もないことを言ったとしても全員が不合格になるわけではありません。メンバー全体が事例に大きく外れたことを言わなければ大丈夫です。

 

5.資格の現場での活かし方と事例

資格の現場での活かし方
認定試験合格後、日本認知症ケア学会に登録すると、認知症ケア専門士を名乗ることができます。協会からは、ポスターやステッカーが郵送されてきます。

それらを一般の方も目にするような職場の扉付近など目立つ場所に貼りました。ポスターを貼ってまもなく「認知症ケア専門士ってなに?何をする人なの?」など質問を頂くことがあり、患者家族や来客時にお話しする機会が増えました

認知症に対しての関心が高く心配も増えているのだなという印象です。

 

自分の名刺にも「認知症ケア専門士」と記載した

自分の名刺にも、管理者や看護師の名称とは別に、認知症ケア専門士と記載しました。他事業所へご挨拶周りへ行く際にも、気に留めてくださることが増え、認知症ケアのプロが居る事業所なら、とお仕事のオーダーを頂くことも増えました。

同じ看護師でも認知症の知識にはバラつきがあります。「今の薬の使い方は、こう変わってきているよ」等現場で役立つことは、対応方法も含めて積極的に情報提供を行いました。

 

認知症ケア専門士を取得して自分が変わったこと

認知症の知識に対する整理ができ、看護師の仕事への責任感が増しました。自己研鑽に励むということで、人事考課は高評価を頂きました。現場実践はこれから計画中です。

どちらかというと、病棟勤務よりは在宅分野で看護や介護に携わる人向けの資格かなと思います。病院はやはり治療という大きな目的があります。在宅において認知症は治療の様子をみながらつきあっていくものです。

 

まとめ

認知症はご存じの通り、何か1つを行えば完治するものではありません。ご本人だけでなく、ご家族や地域の方々との関係性も視野にいれながら関わる必要があります。

ひと口に認知症といっても、症状も対応法も個別性があり全く違います。認知症になって一番混乱しているのは、患者本人であり、患者の状態を正しく理解し、寄り添うことが看護の原点であることを認識できました。

想いを尊重しながらできるだけ快適に過ごして頂くにはどうすればよいか、一緒に働くスタッフと協力しながら、認知症と取り巻く環境がどうすれば良くなるかなと考えながら、今日も認知症患者と過ごしています。

是非、皆さんも「認知症ケア専門士」を目指してみてください。

 


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この記事を書いた人

関西在住のアラフォーシングルママナースです。病院や在宅分野、管理職を経て、現在は在宅看護師・講師として活動しています。お休みの日は子どもとハイキングやカラオケに行きストレス発散しています。 楽しいこと、ワクワクすることが大好きで今後も第六感を働かせてアクティブに行動したいと思っています。


カテゴリー:看護師の資格取得

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この記事を書いた人:アノアノ
(公開日:)(編集日::2017年07月26日)

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