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みーた

みーた

( 看護師 保健師 )

歯科・口腔外科で働いた看護師が伝える仕事内容と必要なスキルとは?

公開:、更新:2018年03月01日
歯科・口腔外科で働いた看護師が伝える仕事内容

歯科・口腔外科は大学病院など大規模な病院にしかない特殊な科であるため転職後に今までの知識が役立たず、歯科・口腔外科だからこそできるスキルも特にないため、やりがいの無さを感じる看護師も多いことは事実です。

さらに、歯科・口腔外科は他科との混合病棟となっている場合が多いため他科の患者の手術もあり、毎日忙しいです。

しかし、人間の第一印象を決める顔の周囲を処置し、手術後の顔の印象がかなり良く変わった患者・立派に回復した患者などを見ていると、とても嬉しくなります。

今回は私が歯科・口腔外科の看護師として勤務していた経験を体験談として仕事内容・求められるスキル・実際に働いて楽しかったことや辛かったことなどをご紹介いたします。

歯科・口腔外科に転職を考えている看護師の方や部署異動になった方は是非確認していただけたら嬉しいです。

1.歯科・口腔外科で働く看護師の仕事内容

歯を磨く看護師

街中の歯科クリニックでは処置できない時に医者が患者に紹介する科が「歯科・口腔外科」です。親しらず抜歯のための入院患者や、顎変形症、交通事故や打撲等による顔面外傷の患者が入院しています。

口腔外科では基本的に歯科医師が働いており、口腔内の処置に関しては主に歯科衛生士が介助するため、看護師が介助できることはほとんどありません

そのため、歯科・口腔外科で看護師として勤務するからといって歯科衛生士のようなスキルは求められないのです。

 

(1)歯科・口腔外科看護師の1日のスケジュール

歯科・口腔外科で働く日勤看護師は、以下のようなスケジュールに沿って仕事を行います。

9:00~ ・申し送り
・手術の術前処置、移送
・放射線治療室への移送
・口腔洗浄指導、介助
10:00~ ・検温
・点滴
・保清介助
・術後患者のお迎え
・検温など術後管理
・午後からの手術の準備、術前処置
12:00~ ・配膳
・食事介助
・注入食の開始
13:00~ ・検温
・口腔洗浄指導、介助
・手術への移送
14:00~ ・術後のベッド準備
15:00~ ・術後患者のお迎え
・検温など術後管理
16:00~ ・翌日の検査説明
17:00~ ・夜勤への申し送り

このように、歯科・口腔外科で働く日勤看護師の1日のスケジュールは一般的な外科病棟で働く看護師のスケジュールとあまり変わりません

 

(2)採血・点滴管理・皮膚ケア

歯科・口腔外科では、治療に来た患者の全身状態の管理や抜歯手術などの前に行なう採血や点滴処置が主な仕事になります。

抗がん剤治療や放射線治療をする患者が多いため、

  • 点滴の管理
  • 放射線照射の照射部位確認
  • 軟膏塗布
  • ガーゼ交換

などの皮膚ケアを行うことは歯科・口腔外科看護師の大切な仕事です。

 

(3)術後患者の食事介助

歯科・口腔外科に入院する患者は、手術を受けることが多く、口腔内を手術した患者は術後食事摂取や含嗽が困難になります。

手術によってはワイヤーなどで歯を固定する処置が施され、口を開けることがかなり困難な状況になってしまい、開口障害となるので、流動食を介助することも看護師の仕事です。

 

(4)口腔洗浄・指導

歯科・口腔外科で働く看護師は、口腔・鼻腔内を吸引や口腔内を清潔に保つために口腔洗浄を行います。

そのため、看護師の仕事としては、ウォーターピックという器具を患者に貸し出し、口腔洗浄の必要性を説明し、使用方法を患者に指導します。

 

2.歯科・口腔外科で働く看護師に求められるスキル

虫眼鏡で歯を映す男の子

歯科・口腔外科は緊急入院も数多いため、日勤・夜勤問わず入院の受け入れ体制を整えるスキルが必要です。

特に、顔面外傷の患者はケンカや事故を起こしての入院なので昼夜問いません。

そのため、歯科・口腔外科の看護師は何が起こっても臨機応変に動けることが求められます。

 

(1)何事も先回りして考える力

歯科・口腔外科は独特なにおいや歯を削る際の音に苦手意識を持つ患者は想像以上に多く、ちょっとしたきっかけで倒れてしまうこともあります。

そのような患者に対して、治療前にあらかじめ万が一のときを想定した対応をとり、バイタルサイン測定をしながら安心できるような関わりをして、客観的に患者の状態を把握しておくことが求められます。

 

ポイント!

ポイント

ターミナル期の患者も多くいるため、患者の思いをいち早く察し、疼痛緩和・安楽な体位などを提供することも看護師として大切です。

 

(2)異常を早期発見するアセスメント力

歯科・口腔外科は病院やクリニックとは異なり、看護師として何か積極的な医療処置を行なう機会は少ないです。

しかし、歯の治療に来る患者が抱えている持病はさまざまです。

そのため、あらゆる病気の知識を持ち、特に歯の治療に差し支えるような疾患を持っている患者の場合は注意して観察し、異常を早期発見する看護師のアセスメント力が求められます。

 

ポイント!

ポイント

治療が原因で持病が急変する恐れもあるため、軽い虫歯の治療であっても気を抜くことなく、患者の既往歴などをしっかり把握しておかなければなりません。特に、糖尿病・脳血管疾患・心疾患・骨粗しょう症の既往がある患者は、飲んでいる薬が治療に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.働いて楽しかったこと・辛かったこと

患者を覗き込む医師と看護師

私が歯科・口腔外科の看護師として働いて楽しかったこと、辛かったことをお伝えします。

同じではないと思いますが、転職の参考にしてみてください。

 

(1)歯科・口腔外科で看護師として働いて楽しかったこと

歯科・口腔外科には10~20代患者がわりといるため、その年代の患者と会話したり看護をしたりすることが私は楽しかったです。

自分と同世代なので会話が弾みました。

どこの病院でもそうだと思いますが、入院患者は壮年期から高齢期の患者が多いので、違う看護に触れることができたことが何よりも楽しいと感じました。

 

看護師としてのアセスメント力や観察力を発揮できた

看護師としてのアセスメント力・観察力が発揮できたときには、看護師でよかったと思うと同時に患者に安全な治療を行なう手助けができていることに楽しさを感じました。

 

(2)理想の看護ができないことが辛かった

歯科・口腔外科には悪性腫瘍の患者が多く、ターミナル期の看護をすることはとても辛かったです。

創部からの出血もあり、腫瘍が顔面を圧迫したり変形させたりすることもあるので、その患者の顔の印象がずいぶん変わってしまうのです。

また、口腔から気道にかけて腫瘍が圧迫し、呼吸困難に陥ってしまうこともあります。

そのような患者に対して充分な看護ができない自分が悲しかったです。

 

歯科衛生士にしか出来ない仕事も多かった

看護師という資格がありながら何もできないというときが1番辛かったです。

歯科・口腔外科では歯石除去など患者に対する処置は歯科衛生士にしかできないことも多いです。

その中での仲間はずれになることが辛いと感じました。

 

4.歯科・口腔外科の看護師求人の探し方

看護師は慢性的に人で不足なので、求人はいくらでも見つかるのですが、歯科・口腔外科の看護師募集はやはり多くはありません

そもそも看護師募集をしている歯科・口腔外科自体が少ないので、求人を探しても見つからないことのほうが多いのではないでしょうか。

例えば、東京都23区で歯科・口腔外科がある病院は以下の通りです。

▼東京都23区の歯科・口腔外科病院一覧
  • 西新井病院(足立区)
  • 東京女子医科大学東医療センター(荒川区)
  • 帝京大学医学部附属病院(板橋区 )
  • 東京都立豊島病院(板橋区 )
  • 東京都健康長寿医療センター(板橋区 )
  • 昭和大学歯科病院(大田区)
  • 東邦大学医療センター大森病院(大田区)
  • 東京都保健医療公社荏原病院(大田区)
  • 牧田総合病院(大田区)
  • 江東区 癌研有明病院(葛飾区)
  • NTT東日本関東病院(葛飾区)
  • 東京都立広尾病院(渋谷区)
  • 東京女子医科大学病院(新宿区)
  • 慶應義塾大学病院(新宿区)
  • 東京医科大学病院(新宿区)
  • 国立国際医療研究センター病院(新宿区)
  • JCHO東京新宿メディカルセンター(新宿区)
  • 東京都立墨東病院(墨田区)
  • 昭和大学附属烏山病院(世田谷区)
  • 社会福祉法人東京有隣会有隣病院(世田谷区)
  • 財団法人聖路加国際病院(中央区)
  • 東京歯科大学水道橋病院(千代田区)
  • 日本歯科大学附属病院(千代田区)
  • 日本大学歯学部附属病院(千代田区)
  • 社会福祉法人三井記念病院(千代田区)
  • 東京都立大塚病院(豊島区)
  • 東京医科歯科大学歯学部附属病院(文京区)
  • 東京大学医学部附属病院(文京区)
  • 東京都立駒込病院(文京区)
  • 東京慈恵会医科大学附属病院(港区)
  • 国際医療福祉大学三田病院(港区)
  • せんぽ東京高輪病院(港区)
  • 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター(目黒区)

※クリニックは省いています。

(全国の口腔外科を探す場合は「あなたの街の専門医」を参照してください。)

病院を見ていただいて分かる通り、大きな病院や大学病院が基本的に多いことが分かります。

そのため、大学病院への転職を希望する場合は「大学病院への看護師の中途採用されるための5つの秘訣」を確認してください。

総合病院を希望される場合は、

  • 直接病院へ応募する
  • 看護師専用の転職サイトを利用する

この2つの方法になります。

直接ご自身で病院に応募される場合はこちらも「看護師の転職活動を自力(自分の力だけ)で行う方法!注意点とデメリット」を確認してください。

看護師専用の転職サイトを利用する場合に関しては、歯科・口腔外科の求人を募集している病院があるかどうかを探さなければならないため困難です。

そのため、行きたい歯科・口腔外科がある病院をピックアップして「逆指名転職サービス(求人が出ていない病院へ直接交渉をしてくれるサービス)」を行っている看護師転職サイトを利用しましょう。

逆指名転職がある看護師転職サイトは、

上記の2社になります。

いずれの方法で病院へ転職したとしても、歯科・口腔外科の配属希望が叶うかどうかは面接時の交渉や病院の考え方に左右されますので、看護師転職サイトを利用して担当するエージェントに交渉してもらうのが、比較的スムーズに転職できる方法ではないでしょうか。

 

まとめ

参照:公益財団法人日本口腔外科学会

歯科・口腔外科で働く看護師に必要なのは、特別な看護スキルではなく一般的な看護スキルです。

また、外科系の看護が得意な看護師に向いている職場といえます。

まずは自分が歯科・口腔外科で何を学んでいきたいのかを明確にすることが、転職成功の鍵ではないでしょうか。

大学病院の看護師をしていましたが保健師になりたいと思い、意を決し退職。保健師養成学校へ進学し、保健師の道へ進みました。看護師、保健師のキャリアは同じくらいあります。現在は結婚し、出産のため退職。子育てに大忙しで、なかなか常勤として仕事復帰できていません。今後のテーマは「仕事と家庭の両立」です。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師 ・保健師 ・ケアマネジャー
年齢 ・大阪府/41歳
職務経験 ・大学病院 ・市役所 ・保健センター ・地域包括支援センター ・デイサービス ・訪問入浴
診療科経験 ・耳鼻咽喉科(頭頚部外科) ・歯科口腔外科 ・眼科 ・婦人科


看護師転職サイトの口コミ評価

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