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人工透析科の看護師仕事内容とメリット・デメリット

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人工透析科に転職する看護師の注意点は以下の通りです。

  • ベテランの看護師が多い
  • 仕事は覚えたらルーティン業務になる
  • 慣れるまで時間がかかる
  • 年配の患者や癖のある患者が多い
  • 夜勤がある施設は少ない

人工透析科は看護師に非常に人気があります。人気の秘密は、休みが取れる上に給与が高い傾向があるからです。メリット・デメリットはしっかりと確認しておきましょう。

1.人工透析科の仕事内容について

人工透析科の仕事内容

人工透析はご存知の通り「血液をろ過して体内に戻す」作業です。人工透析科には看護師の他にも医師、臨床工学技士が主に勤務しています。

人工透析科で働く看護師は、透析器械の操作・患者の全身状態の管理・シャントなどを主に行います。また、透析患者は難しいキャラクターの人が多く、ここで働く看護師はそういった透析患者とも上手くコミュニケーションをとりながら働く必要があります。

 

人工透析科の仕事内容全般

人工透析科は、腎臓の機能が十分に働かない患者に対して、透析を行うための科です。人工透析が必要と診断された患者は、腎機能の程度に応じて、週に数回来院して透析を受けることになります。

そのため、実際に透析を行う患者の大半は定期的に訪れている人であり、新たな説明などは省略して、バイタルチェックなどを行って透析を行います。実際の透析は、もちろん機械が行いますので、看護師が行うのは針を刺す穿刺(せんし)になります。

決して難しい作業ではありません。装置の扱いは覚える必要がありますが、それもそれほど困難ではないでしょう。

 

人工透析を行うまでの看護師の仕事について

透析での看護師の業務は透析前の体重測定から始まります。歩くことが困難な患者は車椅子のまま体重測定を行います。

また、座位困難な患者には体重計付きのストレッチャーもあります。

 

簡単な問診・バイタルサインチェック等

簡単な問診(体調の変化がないか、排便状況等)を行い、バイタルサインチェック、ドライウェイトと測定した体重をもとにその日の除水量を算出します。透析機器への入力も自分で行います。

 

穿刺を行うことも看護師の仕事

穿刺(体に針を刺して液体を吸い取る)部位と留置に問題がないかを確認し透析が開始になります。

ルートを固定し患者の環境を整えながら自覚症状に変化がないか、バイタルサインも測定しながら5分位はベッドサイドで観察を行います。問題がなければ次の患者の穿刺に移ります。

 

透析を行う場合の患者イメージと時間

1クールあたりの透析患者数 30人弱
患者1人にかける穿刺の時間 15分
患者の透析時間 3時間~4時間
返血にかかる時間 10分
バイタルサインのチェック間隔 30分~1時間おき

私が勤務していた透析科には1クールあたり患者が30人弱いたので、患者全員が同じ位に透析が終了できるように4時間かかる透析の患者から開始していきます。(もう少し小さい場合は慌てることはないと思います。)

また、透析最後に行う返血には10分位時間がかかります。返血の間は急変することもあるので透析患者のベッドサイドを離れることはできません。透析終了の合図があちらこちらであっても看護師の人数が足りないと返血を行うことができないので、あらかじめ開始時間を操作する必要があります。

 

患者の返血

返血終了後バイタルサイン測定と状態観察、止血をします。止血は止血バンドを使用することが多いのですが、血管の状態によっては手で押さえて止血します。止血を確認したら再度体重測定を行い評価をして透析終了です。

 

随時ラウンドし患者の様子を観察する

突然血圧が低下し意識消失することもあるので、随時ラウンドし患者の様子を観察します。万が一意識消失した場合は除水を中止し補液を行い対応します。この処置で大体の場合は回復しました。

回復後は医師と相談し透析条件の再考を行います。

 

ポイント!

ポイント

透析中には医師による回診があります。薬やダイアライザーの変更等の指示が出るのでその都度対応していきます。

 

人工透析科で働く看護師の1日のスケジュール

仕事内容を確認の上、以下のようなスケジュールで動きます。スケジュールを時系列に示します。(人工透析科は午前・午後と2クールを想定)

時間 看護師の仕事内容
8:00 出勤、機器の準備
(プライミングを行い透析準備)
8:15 申し送り、役割分担等の調整
8:30 ・患者体重測定
・順番に穿刺を開始
・透析中にフットケアや健康相談等
10:30~11:00
11:00~11:30
約30分間の昼食休憩
(2グループに分かれる)
12:00 ・順次返血を開始
・ベッドが空いたら午後の患者の穿刺を開始
14:00~14:30
14:30~15:00
約30分間の休憩
(2グループに分かれる)
15:30 順次返血を開始
16:30 遅番以外は退勤

全ての患者が問題なく透析を終え帰宅されれば業務は終了となりますが、止血が確認できない場合や血圧が低値、気分不快を訴える等循環動態が不安定な場合は症状が改善するまで看護師は帰ることはできません

最悪入院となることもあります。このようなことにならないよう透析開始前の除水量の決定や透析中の状態観察などを的確に行う必要があるのです。

 

2.人工透析科で働く看護師に求められるスキル

ガッツポーズする看護師
透析の仕組みや血管など、透析による循環動態の変化等はもちろん看護師として把握しておく必要があります。これはどの分野でも最低限勉強しておかなければならないことです。

また透析では、ほんの3~4時間程度で患者の循環動態は大きく変化します。私達看護師は患者の生活の一部分しか関わることができませんが、的確に患者の状態を把握し透析条件の判断を行うことができるよう日々勉強が必要です。
 

穿刺技術は必要スキル

透析導入時の患者への穿刺は難しいことが多く技術を要します。また、穿刺を失敗すると手抑えで止血を待たなければならないので透析が開始できず患者へ迷惑をかけてしまうことになります。

 

苦手な患者の穿刺でも得意とする看護師がいる

人工透析科で働く看護師が穿刺を行っているため自分が苦手な血管を得意とする看護師が必ずいるので、その時は無理をせず交代してもらうことができます。

 

ポイント!

ポイント

透析患者の血管は発達しているので通常の血管よりも太いことが多いです。導入時の患者でない場合には一日おきに穿刺をするためその患者の血管の状態を把握しやすいので、初めての患者の採血をするよりも容易なことがあります。

 

機器の構造を理解すること

看護からは少し離れた知識ですが、透析では機器を使用するので機器の構造を理解することも必要です。

ただ、臨床工学技士が教えてくれるのでそれ程心配はいりません。

 

コミュニケーションスキルが必要

人工透析科で働く看護師には医療面でのスキルはそれほど必要ありませんが、コミュニケーション能力のほうが必要です。透析に来る患者は、何年も通っている人が大半で中には10年以上前から通っているという人も少なくありません。

しかも、年配の人が多いため、透析に関してはベテラン揃い。中には、針を刺すのが下手だと意地悪を言われたり、からかわれたりすることもあるので、そんな患者にも明るく対応することが必要です。

 

人工透析科にはキャラクターが濃い患者が多い!

透析患者はキャラクターが濃いことが多く、時にはスタッフ側が不快に思うことを言ってくることもあります。そのため、それをいちいち真に受けて悩んだりイライラしたりする人には向いていないかもしれません。

透析は入院こそしなくていいものの、数日お気に何時間も病院で過ごさなければならないので、慣れているように見えても辛い治療です。

 

ポイント!

ポイント

そんな患者の気持ちのケアをするのも、透析看護師の仕事。年配の方と上手くコミュニケーションを取るスキルがあれば、スムーズに仕事が出来るでしょう。

 

3.人工透析科に転職する看護師のメリット

人工透析科のメリット

人工透析科は、実は転職を希望する看護師にはかなり人気の高い科です。それほど看護師とってメリットがあるということです。

 

専門的な知識や技術を習得することが出来る

看護師の仕事の中でも特に専門的な知識や技術を習得することができることです。一度習得した技術は勤務先が変わっても基本は同じなので、どこでも通用します。

 

ポイント!

ポイント

私が勤務していた透析科では実際に穿刺から透析中の管理と看護、返血と止血まで基本を習得するまでには約3カ月を要するよう指導が組まれていました。

 

夜勤がないのに比較的給与が高い

人工透析科で働く看護師は待遇面で危険手当がつくので、夜勤がない割には給与が高いところが多いことがメリットいえます。

また、透析科への転職は比較的高給で待遇が良いところがこちらも多いので、一度経験しておくと転職しやすいです。

 

患者のペースに合わせた看護が出来る

患者は一日おきに来院するので比較的関係性が築きやすく、患者に合わせたペースでの看護ができることもメリットです。

もちろん患者との相性もありますが、透析中に世間話をしたりと看護以外の情報を得ることができ、私自身の人間的な成長につながります。

 

ポイント!

ポイント

透析中は何も問題がなければ時間はたっぷりあるので患者ともゆっくりとした時間を過ごすことができるのです。

 

行う処置がきまっているため覚えたら楽

人工透析は、医師によって透析の頻度や内容が定められた患者に対して、定期的に透析を行うのですが、看護師の仕事は透析前の健康状態のチェックと、腕に透析を行うための針を刺して透析の機械を操作するだけで、あとは数時間かけて機械が透析を行うのを待つことになります。

針を刺すときの難しさはありますし、もちろん透析中も具合が悪くならないか常に気にかけておく必要はありますが、基本的には透析を受けていれば元気な常連の患者です。そんな患者に透析のストレスを少しでも軽くするようなコミュニケーションを取るのも看護師の仕事。年配の方とのコミュニケーションが苦でない人には向いているでしょうが、人によっては苦手ということもあるようです。

 

人工透析科は夜勤は少ないところが多く、休みも取りやすい

施設により勤務形態は異なりますが、人工透析科は夜勤があるところが少ないです。

最近は会社帰りに透析が受けられるように夕方まで受け付けを行ったり、日曜日でも透析ができるようにした透析センターも増えているので、朝晩のシフト勤務はある場合もありますが、夜中は行っていないので夜勤はありません。

また、小さい子供などがいて急休むことは他の看護師に迷惑をかけてしまいますが、穿刺と返血のタイミングをある程度操作することができるので、比較的急な休みにも対応が可能です。もちろん職場の雰囲気にもよりますので注意しましょう。
 

ポイント!

ポイント

地域に根差す透析クリニックではアルバイト・パートの看護師採用も数多く行われており、ライフスタイルに合わせた働き方をする看護師も多くいます。

 

4.人工透析科に転職する看護師のデメリット

人工透析科のデメリット
人工透析科の業務は他の科と比較しても非常に「特殊」です。そのため人によって「向き・不向き」があるのも確かです。こうしたメリット・デメリットを踏まえ転職を検討するようにしましょう。

 

日曜日以外は勤務になることが多い

人工透析科で働く看護師のデメリットは日曜日以外は勤務になることです。特に年末年始が全て平日だった場合は休みを希望しない限り勤務になります。透析科では年末年始であろうと、災害があろうと通常通り透析を患者へ実施しなければならないのがデメリットになります。

 

ポイント!

ポイント

勤務先によって休みは大きく違う場合があるので、必ず転職時には確認することをお勧めします。

 

透析患者は難しい気質の患者が多い

人工透析科の看護師として長く働けるかどうかは、患者とうまくコミュニケーションが取れるかどうかにも左右されます。コミュニケーションがストレスになって実際に辞めてしまう看護師もいます。

同じ患者が定期的に来るので、馴染みやすい反面、関わりが難しいのも確かです。体調や機嫌がよくないと、無理を言う人もいますし、クセのある患者も必ずいます。

 

ポイント!

ポイント

患者の中にはもちろん良い方の方がたくさんいますが、患者と一日おきに会い、気心が知れるというのはお互いに甘えも出てきてしまいがちなのでデメリットでもあります。

 

シャントに針を刺す穿刺は難しい

病院によっては、臨床工学技士以外に看護師が穿刺をするところもあります。シャントに針を刺すのは決して簡単ではなく、長期にわたって週に何回も針を刺してきたために、シャント自体がボロボロになっている患者も多く、慎重に行わないと血管を損なう恐れもあります。

そのため、一般的には献血のように針を刺すだけの簡単な業務と思われがちですが穿刺の技術については確かでないと困ります。

 

5.人工透析科で働いて楽しかったこと・辛かったこと

笑顔の看護師
透析科では透析開始時と終了時は時間との勝負でもあり最も活気づきます。穿刺や機器トラブルが発生した際にはスタッフが助け合い、チーム一丸となって対応し乗り切ります。

毎日の繰り返しですがこのチームワークがあるお陰でスタッフ間の関係も良好でした。

透析中は患者ともゆっくり関わる時間が持てるので気持ち的にゆとりがあり、全体的に楽しかったです。

 

人工透析科で働いて辛かったことについて

人工透析科で働いて辛かったことは、なんといっても穿刺を失敗してしまった時です。

穿刺を失敗すると透析が始められず患者に迷惑がかかります。多くの患者は穿刺を失敗しても怒るということはありませんが、患者は一日おきに来院されるため穿刺をする機会が何度もあり、なんとなく気まずい気持ちになります。

 

まとめ

人工透析科は一般外来や病棟とは少し違った雰囲気があります。それ故、やってみたいと思っていてもなんとなく足踏みしてしまう看護師も多いでしょう。でも新しい技術を習得できるし透析だけに没頭できるので、一度携わってみて損はないです。

また、人工透析科は病院でもクリニックでも夜勤や休日勤務が少ないところが多く、家庭を持つ看護師に人気の職場です。今まで透析に携わったことがない看護師の場合は一から勉強する必要があり、特殊な技術が必要で憶えることも多いため決して楽ではありません。

だからこそ、給与や待遇だけで決めるのではなく自分の適性を考えた上で慎重に検討していくようにしましょう。

 

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沖縄をこよなく愛し、沖縄永住を夢みている看護師です。色々な事をやってみることが好きで、大学病院勤務中から老人ホームで当直のアルバイトをしていました。大学病院退職後は製薬会社での治験モニターや検診の仕事をしました。結婚・出産後は透析、老人施設や療養型病棟、訪問看護で仕事の経験があります。私が今まで経験してきたことをお伝えすることで皆さんのお役に立てればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

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この記事は「ピーチ」さんの執筆でに公開しています。 最終更新日:2017年06月09日(運営元:看護師転職ジョブ

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