著作者

齋藤

正看護師

齋藤

( 現役看護師)

看護師が皮膚科クリニックで働くメリット・デメリットと転職注意点

齋藤
正看護師 齋藤
皮膚科クリニックメリットデメリット

クリニックで働くことを志願している看護師に人気が高いのが皮膚科看護師。求人も他の診療科より少なく、求人が出てもすぐに埋まってしまう傾向にあります。そんな病院となると人気の落ちる皮膚科看護師ですが、クリニックとなると何故、他の診療科よりも人気が高いのでしょうか。

また、その人気やメリットのみで入職してしまうと、意外な落とし穴にはまってしまうことも。皮膚科のクリニックで働くということはどのようなメリットがあるのか。意外な落とし穴すなわちデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

1.皮膚科クリニックで働くメリット5つ

看護師皮膚科メリット

それでは、まず皮膚科のクリニックが人気の理由ともなる、皮膚科クリニックのメリットから見ていきたいと思います。求人が出ると、次の求人掲載時には見なくなるといっても過言ではない皮膚科クリニックの求人。どこに人気の秘密が隠されているのでしょうか。

 

1.重症の事例が少ない

例えば内科のクリニックであると、ぎりぎりまで我慢して来て、来院したころにはすでに重症、病院で入院して治療を受けなければならないレベルや、その場で倒れてしまうんじゃないかというような重い症状を抱えた患者さんが来ることがあります。そんな人が来るとたちまち忙しくなり、余裕もなくなり、悪循環に陥ることも。

しかし、皮膚科のクリニックではそんな今すぐ命に直結する、処置を必要とするという人はほぼほぼ来ません。そのため、急変といった慌てることも無く業務にあたることができます。

 

「今すぐ処置をしないと・・・」という事例

まれに、今すぐ処置をしないと・・・という事例があってもすぐに命にかかわることではありませんし、場合によってはそのまま大きい病院へ紹介することとなるため、直接手を施すといった機会もおそらく少ないのではないでしょうか。

今まで病院で急変や急患でばたばたとした生活に疲れてしまった人にはお勧めとなります。

 

2.美容の知識が得られ、実生活でも活用できる

皮膚科に来院する人は、ほとんどが見た目の皮膚にトラブルを抱えて来院します。特に美容皮膚科に特化している皮膚科であれば、美を極めたい人たちがこぞって訪れます。

そのような患者さんの相手をしていると、最初は皮膚科で働いていても美容の分野に関してはなんとも思っていなかったという人でも、自然と自分の皮膚や美に対しても気になってくるものです。

 

皮膚科で働いたからこそ得られる知識

特に看護の勉強をしていても、皮膚科、美容皮膚科の分野は教科書や参考書に乗っているわけではないため、皮膚科で働いたからこそ得られる知識となります。

患者さんに施術についての説明や、処置後の留意事項、家でのセルフケアの説明毎日をしているため、皮膚への知識が自然と身につき、普段アドバイスしていることを自分の生活でも活用する看護師が多いようです。

 

ポイント!

ポイント

美容に特化している皮膚科では患者さん自体が看護師の肌の状況をよく見ているため、嫌でも自分の肌の調子を気にしなくてはならないという人もいます。また、皮膚科では、子どもも診るため、自分のお子さんに対して普段の業務で得ている知識を実践するという看護師も多いようです。

 

3.自分の皮膚に関するトラブルなどをすぐに診てもらえる

病院で働いている者として、自分の体に何か異常があった時はすぐに診てもらえるということが特権となります。もちろんどこのクリニックでもあることかと思いますが、皮膚科の場合、患者さん同様、すごく小さな悩みや施術に関しても行ってもらえるということが特権ではないでしょうか。

例えば内科だったりすると、本当に自分が具合が悪くない限り、診てもらうことはあまりありませんが、皮膚科クリニックですと、自分の肌の調子が悪い、吹き出物ができた、肝斑をどうにかしたいなどという悩みに対しても診てもらえます。

きっと、皮膚科のクリニックの看護師に綺麗な人が多いのはこういった理由もあるのではないでしょうか。

 

ポイント!

ポイント

病院の皮膚科では、基本的に褥瘡など皮膚の大きな疾患しか見ないため、こういった日常生活で起こりうる小さな皮膚のトラブルは診てもらえないことが多いため、クリニックならではの特権となるかと思います。

 

4.次の転職時に活用できる

転職活動を数回してきた人や、実際に働いていて転職者を迎え入れた経験がある人ならなんとなく想像ができるかと思いますが、病院、クリニックに限らず皮膚科の経験者って極々少人数ではないかと思います。

病院であればまず、新卒であれば、内科や外科といった身体の構造や機能を学べるところに行く人が多いため、皮膚科へ最初から勤務する人はあまりいませんし、クリニックも前述したようなメリットも多いことから、すぐに辞めてしまうという人はかなり少ないように感じます。転職したときに皮膚科経験者はかなり重宝されます。

特に皮膚科の薬、いわゆるステロイド剤は種類は多いもののどの薬をどこに使えばいいか、薬剤辞典なんかでも詳しく乗っているものはそうそうありません。クリニックでは、この外用薬選択がメインとなるため、外用薬に対しての知識はかなりつきます。

 

ポイント!

ポイント

患者さんの湿疹や発赤に対してどこにどのような薬剤を使用すれば良いかが、きちんと分かっているため、病院でも施設でもどこへ行ってもかなり重宝されます。特に、外用薬を使用する機会が多い老人系の施設なんかで重宝される傾向にあります。

 

2.皮膚科クリニックで働くデメリット4つ

看護師皮膚科デメリット

いろいろなメリットを挙げてきましたが、やはりメリットだけでなくデメリットも存在しています。そのデメリットを乗り越えられれば、快適な看護師生活を送られるのではないかと思います。

では、皮膚科のクリニックで働く上でのデメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

 

1.終了時間を過ぎても来院する人が多く、帰宅時間が遅くなる傾向にある

クリニック全般の特徴ともいえますが、特に皮膚科では予約制であるにも関わらず火傷した、かぶれたなどといった突発的な症状によって受診する人が多い傾向にあります。

 

ポイント!

ポイント

他の診療科ですと、大きい病院の救急外来に行けばいいと考える人が多いですが、上記の症状となると、大きい病院に行くまでもないけど、苦痛だと考える人が多いためと考えられます。

 

というわけで、閉院時間、予約終了時間を過ぎても駆け込んでくる患者によって、帰宅時間が遅くなりやすい傾向にあります。

 

2.患者さんの年齢層が広い

皮膚科を受診する患者さんは年齢層が幅広く、下は乳児から、上は100歳近い高齢者まで来院します。そのため、幅広い年代に対応しなければなりません。

なので、例えば子供が嫌い、高齢者が苦手、同年代だと話しづらいといった年代に対しての苦手意識を持っている方だと苦労することが多いかと思います。

 

3.治療器具や薬が覚えづらい

特殊な器具が多い診療科でもある上に、器具の準備は看護師が行うため、器具を覚えるということに苦労を感じる人も多くいます。

特にクリニックでは、病院のように新人扱いをしてくれることが少なく、出来ることが当たり前とされてしまうこともあって、ベテランになるまではこの器具の選定ミスなどで怒られるという苦労も。

 

ポイント!

ポイント

皮膚科の外用薬のステロイド。病院では総称として呼ばれますが、皮膚科ではその名前や種類、どんなときにどこに塗るかなどが細かく指定されています。そのため、外用薬を覚えるということもかなり苦労するポイントとなります。

 

4.今まで培ってきた知識がほとんど活用できない

他の診療科と比べて何よりデメリットと感じる部分はここではないでしょうか。他の診療科であると、過去の知識が多少は反映できるため、少しは自信につながる部分も出てくるかと思います。皮膚科のクリニックでは、治療と予防、美容という多方面の目的で来院する人が多いため、今まで培ってきた知識を発揮するタイミングはほとんどないかと思います。

 

ポイント!

ポイント

病棟で褥瘡の知識をつけてきたから・・・と思うかもしれませんが、褥瘡の患者さんってそれなりのADLであることから、クリニックに褥瘡の患者さんが来ることはほとんどありません。そのため、一からすべてを覚え直さなければならないということが大きなデメリットとなるのではないでしょうか。

 

3.皮膚科クリニックへ転職する時にチェックするポイント

看護師皮膚科クリニック転職注意点

このように様々なメリット、デメリットがある皮膚科クリニック。皮膚科クリニックに今後転職を検討している人が抑えておくべきポイントとはどのようなことがあるのでしょうか。

 

1.すぐに働くのではなく、見学などで特徴をよく知る

クリニックに就職を検討している大半の看護師たちは転職会社を利用することでしょう。転職会社を利用すると、必ずといっていいほど、会社側が見学や1日だけ試しに働くといった条件を提示してくれます。条件を活用してぜひ見学などを行ってください。そうすることで、どのような診療をしているか、どんな患者層が来院するのかが一目瞭然であり、自分に本当に合っているのかどうかがわかります。

 

ポイント!

ポイント

百聞は一見に如かずということわざもありますし、ぜひご自身の目で一度確かめてみてください。

 

2.どの分野に特化しているのかをチェックする

次に見ておくべき情報は、どの分野に特化しているかです。例えば、美容系であれば、客層は当然10代後半から高く見ても50歳代程度。保険適応を重視していれば、子どもから高齢者までどの年代でも来院します。

また、閉院時間過ぎても診療をせがむ人が多いのも保険適応に特化しているクリニックであるため、帰りが遅くなりやすい傾向にあります。

 

ポイント!

ポイント

保険適応外、美容系に特化しているところであれば、自費診療ということもありかなりセレブリティな方が多く来院しますが、逆に保険適応に特化していると、負担額が低いからか、高齢者と子どもがほとんどで中には市販薬で治るような、軽微な症状でも受診されることがあります。

そうすると、来院者数が増えるため、必然的に忙しくなります。

 

3.立地環境はどうか

上記のように、早く帰路につきたいと思っている看護師に見てほしいのがこの立地環境。郊外にあるクリニックであれば、比較的すいている傾向にありますが、市街地にあるとかなり混雑します。

特に、主要駅にあると、電車の影響を受けやすく、電車が遅延していたからという理由でぎりぎりに患者さんが流れ込んでくることもあります。また、クリニックビルにあると、他のクリニックで紹介されたと言って来院する傾向も。立地環境はかなり重要なポイントとなります。

 

4.働いている年齢層はどうか

最後に見ておきたいのがその職場で働いている人の年齢層です。クリニックというと比較的中堅以上の世代が働いているという印象を受けますが、皮膚科に関しては力仕事も少なく、美を追求できるという観点から、20代という比較的若い世代が就業する傾向にあります。

そのため、同年代であれば、女子会のように楽しく仕事ができるも、少し年齢が上となってしまうと疎外感を感じやすくなる傾向にあります。

 

自分が年齢的に下である場合

自分の方が年齢的にかなり下であると、雑務などの仕事を押し付けられる傾向にあります。病院だと1年下っ端でいればまたすぐに後輩が入ってきますが、クリニックは求人を掛けない限り人は入りませんし、それが自分より経験年数や年齢が下とは限りません。

そういった理由で、かなり長い期間下っ端となりうる傾向にもありますので、なるたけ見学の段階で同年代がいるところに就職することをお勧めします。

 

まとめ

これまでクリニックで勤務されたことがない人にとっては大変なことも多いと思いますが、そこで得た知識は医療の分野だけでなく他の分野でも広域にわたって使用できるため、興味のある方はぜひ一度、求人をのぞいてみてはいかがでしょうか。

 

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。


食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科

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カテゴリー:クリニック

(公開日:)(編集日::2017年06月13日)

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