著作者

佐藤ゆうき

正看護師

佐藤ゆうき

( 看護師 )

糖尿病看護認定看護師になるためには!役割や仕事内容レポート

佐藤ゆうき
正看護師 佐藤ゆうき
糖尿病看護認定看護師になるためには

糖尿病看護認定看護師とは2002年に資格が開始された、日本看護協会が認定する認定看護師資格です。

資格取得者は平成29年8月時点の認定看護師数は863人に及びます。

糖尿病看護認定看護師の活動場所は主に総合病院や糖尿病専門病院などが多く、病院によっては糖尿病看護認定看護師が糖尿病看護外来やフットケア外来を担当し糖尿病患者の相談に応じていたり、糖尿病患者とその家族に対して糖尿病教室を定期的に開催したりしているところもあります。

糖尿病患者は今後もますます増えていくと予想されるため、看護師の中でも特に糖尿病看護に特化した糖尿病看護認定看護師の活躍が期待されています。

糖尿病看護認定看護師の役割や仕事内容はどのようなものがあるでしょうか。

1.院内での糖尿病認定看護師の仕事内容レポート

糖尿病認定看護師と働いていた看護師レポート

糖尿病認定看護師と一緒に働いたことがある、現役看護師の方に仕事内容をレポートしてもらっています。

少しでも雰囲気をつかんでいただけたら幸いです。

 

相談がある場合は直接話すことができ、とても心強い存在だった

外来にて内分泌科の医師とともに糖尿病患者さんへの診療の補助、および指導を行う他、糖尿病チームを立ち上げ、各病棟から一人ずつメンバーを選出し、院内に入院されている糖尿病患者さんについて、チームのメンバーとともに指導方法や薬の調節などを、医師とともに主導していました。

認定看護師として、チームメンバーへの指導も行っており、糖尿病患者さんについて相談がある場合は直接話すことができ、とても心強い存在でした。

医師に対し、「この人は在宅でのインスリン注射の導入が難しそうなので、近隣のクリニックで打てるかどうか確認し、OKをもらっています」など、患者さんの状態を見極め、退院後も継続して糖尿病管理を行うための具体案を提示し、実行される、その行動力がすごいと思いましたし、尊敬していました。

mako 女性看護師makoさん(千葉県/33歳)

 

患者への生活指導やインスリン指導、内服指導を行っていた

病棟に配属していましたが、外来で糖尿病の看護師外来の仕事をしていることが多かったように思います。

病棟では糖尿病の教育入院があった際、患者への生活指導やインスリン指導、内服指導を請け負っていました。そのほかにもフットケアについても相談に乗っていただきました。

ゆきんこ 女性看護師ゆきんこさん(埼玉県/29歳)

 

糖尿病患者に対して生活指導をや療養支援を行っている

私の友人の看護師に糖尿病認定看護師がいます。

主に、糖尿病患者に対して生活指導や療養支援を行い、糖尿病予防のため、一般の方に糖尿病の知識を普及する活動も行います。

どこの医療現場でも糖尿病を患う患者は多く、とてもニーズが高い資格です。実際の現場では、専門的な知識や経験を活かして、糖尿病患者の指導や療養支援を効果的に行っています。

また、他の病棟や外来で、糖尿病のコントロールが悪い患者がいる場合は、具体的な支援方法のアドバイスを求められることもあります。勤務先の病院では、一般の方向けに糖尿病予防教室を開くことがありますが、そこで講師として糖尿病の知識や予防方法を講演することもありました。

女性看護師ムギサカさん(東京都/30歳代)

 

予防的フットケアからセルフケアの指導

私が働いていた病院の糖尿病外来で活躍する糖尿病認定看護師がいました。患者と一緒に血糖値の目標を設定し、その目標が日常生活の中でその人らしく達成できるように専門的な知識を持って、合併症の発症・進展を予防できるように食事療法、薬物療法、セルフケアの方法の教育を行い、必要であれば他職種との連携も行っていました。

患者が糖尿病足病変を早期発見出来るように、予防的フットケアからセルフケアの指導まで行っていました。また、院内だけでなく、地域に向けた勉強会も行っていました。

あおことり 看護師あおことりさん(40代)

 

中心となって糖尿病患者の生活指導や積極的に患者を受け持ち見本を示してくれた

以前に勤務していた職場に糖尿病認定看護師がいました。

日々、中心となって糖尿病患者の生活指導をしたり、若年の1型糖尿病患者など指導が難しいケースの患者を積極的に受け持って指導方法の見本を示してくれました。

カンファレンスでは、中心となって医師・管理栄養士・薬剤師と意見交換をしていました。新人に対しては勉強会を開き積極的に新人教育の育成に励んでいました。

患者への指導方法で困ったことがあると親身に相談に乗ってくれ、患者指導用のパンレットの作成時には過去の経験を踏まえながらアドバイスをくれることもありました。また、学会には数多く参加し、自ら症例発表もしていました。

サクラの咲く頃に 看護師サクラの咲く頃に(東京都/29歳)

 

2.糖尿病認定看護師が期待される役割

糖尿病認定看護師が期待される役割

糖尿病看護認定看護師の重要な役割として

  • (1)患者をしっかりアセスメントする
  • (2)患者のセルフケア能力を高める
  • (3)フットケアの実施
  • (4)糖尿病発症予防に努める
  • (5)看護師の教育・指導

などがあります。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

(1)患者をしっかりアセスメントする

糖尿病看護認定看護師は糖尿病患者に対して、まずは患者の生活背景についてアセスメントを行います

糖尿病は突然発症するものではなく、今までの食生活や運動習慣などの生活習慣によって徐々に病気が進行し発症に至るケースがほとんどです。

そのため、糖尿病看護認定看護師は糖尿病治療を始める前に患者についてしっかりとアセスメントを行うことで、患者に合った治療を進めていくことができます。

患者の生活習慣でチェックする項目として、

  • 食習慣
    (1回の食事量・内容、食事時間、間食の有無・内容・量、甘いもの・油っぽい食べ物は好きか、1日の飲水量・飲み物の種類など)
  • 運動習慣
    (1週間の運動量・内容、スポーツ実施の有無、日常生活での運動量など)
  • 喫煙の有無
  • 飲酒の有無
  • 家族などの血縁に糖尿病と診断された人がいるか
  • 体重・身長・BMI
  • 仕事の内容、役職など
  • ストレスの有無、ストレスを溜め込みやすい性格かの確認
  • 糖尿病の症状の確認
    (自覚症状の有無、全身状態の確認)

などを確認します。

糖尿病は食生活や運動だけでなく、ストレスも原因の1つです。

そのため、糖尿病看護認定看護師が患者のアセスメントを行う際は、患者自身の性格について確認するだけでなく、仕事などのストレスを受けやすい環境下にいるのか、などの患者の社会的背景も確認していくことが必要です。

 

(2)患者のセルフケア能力を高める

糖尿病治療は患者の病気に対する意識や治療に対する意欲に大きく左右されるため、糖尿病看護認定看護師は患者のモチベーションを低下させないような関わりが重要となります。

そのため糖尿病看護認定看護師は患者に退院後のセルフケア方法を指導する際に「分かりやすい説明」「簡単な操作方法」などを意識して患者が継続して治療に専念できるようにします。

また、糖尿病看護認定看護師は患者に治療の必要性や、糖尿病が悪化した場合どのような症状が出るのかについて具体的な症状を説明し治療の大切さを指導します。

 

補足説明!

ポイント

患者の仕事内容や生活習慣に合わせた治療方法を提案することで、患者が治療を継続しやすいよう環境を作ることも大切です。

 

(3)フットケアの実施

糖尿病看護認定看護師は足の異常の早期発見・症状緩和に努めるために「フットケアの実施」「患者のセルフケア能力を高めていくための指導」がポイントとなります。

糖尿病の三大合併症には「糖尿病性網膜症」「神経障害」「糖尿病性腎症」があります。

その中でも、特に神経障害(足病変)は日々の観察により早期発見ができ、症状悪化を防ぐことができるため糖尿病看護認定看護師の関わりが重要となります。

患者は神経障害により、足の異常に気が付きにくいため観察は毎日欠かさず行うように指導します。

 

(4)糖尿病発症予防に努める

糖尿病看護認定看護師は糖尿病患者に対する指導だけでなく、糖尿病発症の恐れがある患者(糖尿病予備軍)に対して糖尿病発症予防のための指導を行います。

具体的には、健康診断などで血糖値の値が要注意・経過観察と診断された方に対して、食生活や運動習慣の見直しや糖尿病症状について説明し、異常があった場合はすぐに医療機関にかかってもらうよう指導します。

 

補足説明!

ポイント

他にも糖尿病看護認定看護師は糖尿病予備軍やその家族に向けて、糖尿病に対する意識の向上を図っていくために定期的に糖尿病予防教室を開催し、糖尿病について・予防方法についての教育・指導を行います。

 

(5)看護師の教育・指導

糖尿病看護認定看護師は入院中の糖尿病患者に対して継続的なケアを行うために、患者に指導した内容(フットケアの方法や、退院後のセルフケア方法、インスリン自己注射の方法など)を病棟看護師にも伝えます

また、カルテや伝達ノートなどを利用し患者の情報を発信していくことで、糖尿病看護認定看護師と病棟看護師間で情報交換が行えるようにします。

 

3.糖尿病看護認定看護師になるためには

糖尿病看護認定看護師 資格取得の流れ

上画像が、糖尿病看護認定看護師の取得の流れとなります。

糖尿病看護認定看護師は、以下のように毎年、40名~50名前後増えている認定看護師資格です。

2013年 555人
2014年 674人
2015年 775人
2016年 824人
2017年 863人

(日本看護協会 認定部より2017年7月データ)

 

糖尿病看護認定看護師の資格取得条件

  • 日本国の看護師免許を保有していること
  • 看護師としての実務経験が通算5年以上あること
  • 通算3年以上、糖尿病患者の多い病棟、または外来での看護実績を有すること
  • インスリン療法を行っている糖尿病患者または合併症のある糖尿病患者の看護を、合わせて5例以上担当した実績を有すること
  • 現在、糖尿病患者の多い病棟・外来・在宅ケア領域で勤務していることが望ましい
  • 日本看護協会が認定している認定看護師教育課程を修了(6ヶ月・615時間以上)

他の認定看護師の資格取得条件とさほど変わりませんが、確認いただいて分かる通り、働いている病院の支援なしに取得は難しいといえいます。

 

日本看護協会が認定している糖尿病看護認定看護師の教育機関一覧

千葉県 地域医療機能推進機構本部研修センター
(2018年1月時点:休講)
東京都 日本看護協会 看護研修学校
(2018年1月時点:休講)
日本赤十字看護大学地域連携・フロンティアセンター
(2018年1月時点:休講)
徳島県 徳島文理大学地域連携センター 糖尿病看護認定看護師教育課程
(定員数:15名)
福岡県 福岡県立大学 看護実践教育センター
(定員数:18名)

(2018年1月31日現在)

現在、休講中の教育機関には、あきらめずに問い合わせを行いましょう。

 

注意しよう!認定看護師にかかる費用について

以下は最低限かかる費用の計算を独自に行っております。詳しくは日本看護協会に確認をしましょう。

入試検定料 約5万円
入学金 約5万円
授業料 約70万円
実習費 約10万円
認定審査費用 約5万円
認定費用 約5万円
   合計約100万円

※ここに記載してある費用に加え、無給となる6ヶ月間の生活費用も考慮する必要があります。詳しくは「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認しましょう。

 

4.まとめ

糖尿病は患者の努力次第で予防できたり、症状悪化を防ぐことができたりするため患者の病気・治療に対する意識がポイントとなります。そのため、糖尿病看護認定看護師の患者への働きがけがとても重要になります。

現代人の食事内容の変化や運動量の低下などの影響により、今後ますます糖尿病に罹患する患者が増えていくとされているため、糖尿病看護認定看護師の需要は高まっていくでしょう。

糖尿病看護に興味のある方は是非糖尿病看護認定看護師を目指してみてはいかがでしょうか。

 

効率的に認定看護師支援を受けて資格取得を目指す方へ

効率的に認定看護師支援を受けて資格取得を目指す方へ

認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 


看護師転職サイトの口コミ評価

1位  ‣看護のお仕事
 【全国対応】【求人12万件以上】
 →看護のお仕事口コミへ
2位   ‣ナースではたらこ
 【全国対応】【担当質高・求人数高】
 →ナースではたらこの口コミへ
3位   ‣マイナビ看護師
 【全国対応】【担当者質高】
 →マイナビ看護師の口コミへ
4位   ‣ナース人材バンク
 【全国対応】【求人数高】
 →ナース人材バンク口コミへ
5位   ‣ナースフル
 【全国対応】【コンサル高】
 →ナースフル口コミへ

現役看護師の口コミを元に、看護師求人サイトをランキングしています。口コミには個人差がありますので、登録しながら比較することが、転職成功への近道となります。

口コミランキング

【Pick up!注目の記事】



自転車旅行が大好きで、しまなみ海道を縦断してきた30代の看護師です。

都内の総合病院で約6年、その後クリニックで約2年勤務しました。現在は1児の母として子育て奮闘中ですが機会があればまた働きたいなと思っています。

病院で働いている時は人間関係に悩みましたが、なんとか6年間頑張ることができました。

自分が今までに経験したことをどんどん発信して、少しでも皆様のお役に立てればと思います。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・千葉県/31歳
職務経験 ・総合病院・クリニック
診療科経験 ・呼吸器外科、呼吸器内科・消火器外科、消化器内科
・循環器内科・心臓血管外科・婦人科・小児科・眼科

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:認定看護師の資格

(公開日:)(編集日::2018年05月28日)

関連記事

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。