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透析室で働く看護師の役割とその実態について

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透析室 看護師 役割 実態

学校を卒業後、病棟で働いていた私にとって、透析室というのは未知の世界でした。「夜勤がない、危険手当がつくから給料はいいよ、患者さんに癖があって難しい。」といったような断片的な情報だけが入ってきていましたが、働くまでは本当に分からない独特の世界です。そんな透析室での、看護師としての経験を紹介させてもらいます。

1. 透析室で働く看護師の主な役割

透析室で 看護師 役割

透析室での看護師の主な役割は以下の通りです。

  •  透析中の患者の管理(穿刺、回収を含む)
  •  透析器械の操作
  •  維持透析の生活指導
  •  導入時の指導
  • 家族への対応
  • 透析のプライミング

透析室では、患者の来院後、まずバイタルチェックを行い問題がなければシャントに穿刺します。

実際に透析が開始されてからは、定期的なバイタルチェック、血圧低下時・異常時の対応、フットケアや生活指導などを行います。その後、血液を回収し抜針を行い、止血をしたら1クールは終了です。

 

患者の状況を把握し、スタッフ同士で気を付けることを話し合う

患者さんは、週に2,3回、1クール3~5時間の透析をしに通院します。バイタルチェックを行った後、ミーティングでその日の患者の状況をみて、その日気をつけなければいけないことを話し合います。

 

患者に合った生活指導を実施

維持透析では、残った腎機能をみながら、1日の水分摂取量、血液データを見ながらの食事指導などを、本人の生活習慣、生き方を照らし合わせながら、その人にあった生活指導をしていきます。

 

患者の価値観によっては指導が難しい

理想は食事、運動など生活を管理して、透析とうまく付き合いながら長く健康で生きることですが、好きなことを思いっきりして死んだらそれでいいという価値観をもつ患者さんに対しての指導は難しかったです。
 

異常時の対応やフットケア指導も行う

透析中は、異常時の対応を行う他、フットケア指導、足の処置なども行います。医師、臨床工学技士、看護師、認定看護師の距離も近く、独自の専門性を生かしながら、協力して指導を行います。

 

クリニックでは看護師が穿刺をする

穿刺も病院では医師がすることも多いですが、クリニックのような場所では看護師が行います。シャントは患者さんにとって命綱であり、失敗を繰り返すと感染や閉塞などのリスクも伴います。

 

穿刺作業はプレッシャーになることもある

私の働いていた病院では30分の間に10人近くの患者さんの穿刺、透析の器械につなぐという作業をしなくてはならず、プレッシャーで特に夏は大汗をかきながらの作業でした。

また失敗したり、新人で穿刺が遅かったりして時間が押してくると、患者さんが怒り出してくることもあります。

 

2.透析室で働く看護師の実態について

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透析は奥が深く、他の領域の知識も意外と必要です。初めは機械のこと、透析中に使う専門用語など、勉強することは多いです。

しかし、一度覚えてしまうと、穿刺、回収の時間は忙しいですが、そのほかの業務の煩雑さはなく、1日の流れが決まっているので働きやすいと私は感じました。ここでは、そんな透析室の実態について詳しく解説していきます。

 

入職したばかりの看護師のいうことは聞いてもらえない

透析患者さんの透析歴は、私たちの透析看護経験よりも長い人も多く、自分の透析に関しては私たちよりもよく知っています。そのため、人それぞれ自分なりのこだわりのある方も多く、特に入職したばかりの看護師のいうことは聞いてくれません。

 

「他の看護師を呼んでほしい」と言われることも・・・

他の看護師を呼んできて、と言われることもしばしばです。そんな時には先輩看護師や、一緒にペアを組んでいる臨床工学技士さんに相談をして透析管理を行っていました。
 

透析患者とは一生のお付き合いになることもある

急性期病院では、患者さんの入れ替わりも激しく、入院日数の短縮が進む最近は特に、長期の関わりが減っていますが、透析患者さんとは転院でもしない限り、一生のお付き合いです。

 

少し関係が悪くなっても顔を合わせなければならない

敷居もないワンフロアの透析室なので、少し関係が悪くなってしまっても、否が応でも顔を合わせてしまいます。そのため、看護師のコミュニケーション能力が問われます。

 

コミュニケーションを通して自分も成長させられる

透析室のよい面としては、患者さんと深い関わりができることです。継続して治療を受ける患者さんには、日々の浮き沈みがあるものです。その変化に気づき、コミュニケーションをとることで、自分も成長させられます。
 

日々の会話の積み重ねで性格を知ることができる

また透析室では焦らなくても、少しずつ日々の積み重ねの会話で生活背景やその患者さんの特性、性格を知ることができ、その人に合った生活指導や対応の仕方などを考えることができます。
 

一度、患者との関係が悪くなると元に戻れないこともある

透析室では、関係がマンネリ化し一度関係が悪くなってしまうとなかなか元に戻れないということもありました。

また、患者さんも何十年も透析をしていると、同じ内容の指導を何度も何度も聞いています。分かっていてもできなくて透析導入に至った患者さんも多く、指導しても聞く耳を持ってくれなかったり、継続が難しかったりします。

 

透析室はライフバランスをとりやすい

私が以前働いていた病院は、1日に多くて3クールの透析をしていました(1クールの透析は3時間から5時間)。特に異常の対応がない時には残業はなく、通常の日勤は16時、遅番の勤務でも22時半には終わっていました。日勤は終了時間が早い分、7時半出勤と、病棟など他の日勤と比べると、少し早かったです。

 

透析時間や患者の来院時間は決まっている

透析の時間は決まっていますし、患者の来院時間も大体決まっており、来院時間が遅くなった時も、最大何時までと決まっていたので、どうしてもその日に透析時間を確保できない患者さんは、日にちを変更するか、後日追加で透析をしていました。
 

夜勤がなくても給料は下がらない

前に働いていた市民病院の給料と比べると、夜勤もしていませんでしたが、月給、ボーナス、退職金などあまり変わらなかった印象です。

私が働いていた個人病院は、能力給の査定の仕方には疑問もありましたが、景気の良い時には社員旅行で沖縄や台湾にも旅行に連れて行ってもらうなどと待遇もよかったです。
 

一般的な看護技術からは遠ざかる

総合病院などで勤務する看護師は、色々な科を行き来して、幅広い知識や技術を身に着ける機会も多いですが、透析分野では、透析においてのみ使用する知識や技術も多く、一般的な看護技術からは遠ざかってしまいがちです。

 

透析看護認定看護師やWOCナースへステップアップできる

透析は他の疾患にも関係しており、私はそのあとに勤めた病院での、糖尿病の教育入院の患者に対する指導でも役に立ちました。また、透析看護が向いていると感じれば、透析の認定看護師や、WOCナースなど、その分野でのキャリアアップの道もあります。

なお、透析看護認定看護師について更に詳しく知りたい方は「透析看護認定看護師の資格条件とおさえておきたいポイント5つ」を確認ください。
 

教育システムは病院によってばらつきがある

教育システムにもばらつきがあるように思います。私が就職した病院では教育はしっかりとしていたので心配なく自立できたのですが、透析施設によっては、経験者のみしか募集していない施設も多く、若いうちに一度経験しておくのもよいかと思います。

 

まとめ

透析室 まとめ

残業や夜勤もない分、プライベートとのバランスがとりやすいように思います。また、普通のクリニックだと、看護師の数が少ないため、シフトの融通が効きづらいかと思いますが、看護師の数も病棟と同じくらいいたので、管理者にもよるかもしれませんが、普段の休みも夏休みなどの長期休みも、比較的融通が効きやすく、長期で海外旅行に行くスタッフも多かったです。

しかし、コミュニケーション能力も問われる分野ですし、透析でしか使わない専門性もあり、勉強も大変です。自分の適性や、今後の自分のキャリアアップも考えたうえで、慎重に転職を検討していってください。

また、透析の看護師について更に詳しく知りたい方は「人工透析科の看護師仕事内容とメリット・デメリット」もチェックしてみてください。


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急性期病棟病棟、外来透析、派遣看護師の経験ありです。

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カテゴリー:看護師仕事内容の転職

(公開日:)(編集日::2018年05月18日)

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