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くくる

男性看護師ライター

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( 看護師 保健師 )

治験コーディネーターとして派遣で働いた時に驚いたこと5選

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治験コーディネーター派遣 驚いたこと

新しい医薬品を世に送り出すにあたり重要な役割を果たす治験コーディネーター(CRC)の働く場所は、大きく以下2つに分けることができます。

  • 治験を実施する病院の治験管理センター等に所属
  • SMOと呼ばれる治験を行う病院を支援する会社に所属

前者はその病院の職員として働き、後者はCRCそれぞれが担当する病院を持ち、派遣のような形でその施設における治験がスムーズに進行するように、治験担当医師やスタッフのお手伝いをしていきます。

今回は、派遣CRC時代に驚いたエピソードを5つご紹介したいと思います。

 

1. 長く派遣されすぎると完全に職員扱いされる

派遣CRC 不満

派遣という形とはいえ、その病院にいる間はスタッフと同じような扱いをうけます。各社SMOにはそれぞれのスタイルがあると思いますが、以下のような量の仕事を任されます。

  • 多いときで治験の案件を同時に5つほど抱える
  • 3~4施設を担当することがある

このように、スタッフと仕事内容に差はないので、自分より後から入ってきたスタッフに派遣だということを伝えないと、思わぬトラブルになることがあります。

 

派遣であることを伝えないと新人から不満を言われることがある

派遣は社員と違い、出勤日数や労働時間が融通利く場合が多いです。もし新人スタッフが派遣として働く自分のことを社員と思っていた場合、週5回出勤ではないことや、毎朝の朝礼に参加しないことに不満を募らせてしまう可能性があります。

もちろんズルをしている訳ではないのでこちら側に非はありませんが、きちんと説明をしてあげないと上司や派遣会社を巻き込んでのトラブルとなることがあります。

トラブルに巻き込まれてしまうと、本来使わなくて良い労力を使わなければならないことになってしまうので、はじめの自己紹介で派遣と伝えることをお勧めします。事前にトラブルを回避することが派遣CRCとして気持ちよく働くポイントです。

 

2.派遣CRCは看護師として働いてほしいと依頼されることが多い

派遣CRC 看護師依頼

看護師の資格をもつ派遣CRCは、派遣先に看護師として働く事を頼まれるケースが多々あります。看護師として働くことを依頼される状況になることが多いのは、以下の通りです。

  • 雇っている看護師が休みを取り、看護師の数が足りない時
  • 派遣先のスタッフが、派遣CRCは看護師として働けないことを知らない時
  • 派遣先の院長に気に入られた場合

簡単に依頼を断れたら問題ありませんが、自分だけでは解決できない場合があります。解決できない場合は、上司に相談し解決してもらうと良いでしょう。

 

少人数で運営する医療施設は派遣CRCをアテにすることが多い

少人数で運営しているクリニックでは、クリニックで働く看護師が何らかの用事で仕事を休むときに「看護師として働いてくれないか」と派遣CRCに頼んでくることがあります。

看護師資格をもっているのでCRCでも問題ないだろうという理由で強く迫られてしまいましたが、派遣CRCは看護師資格があったとしても、派遣先の病院で医療行為を行うことはできないことを上司に説明してもらい、何とか納得していただきました。

 

派遣CRCを看護師の頭数にいれる病院が存在する

新規開院したばかりのクリニックであったことです。開院前から治験室の整備・電子カルテの練習・実際の被験者対応の流れなどをシュミレーションするためにかなりの頻度で出入りしていたため勘違いをしたのか、派遣CRCを頭数に入れていたクリニックがありました

派遣CRCを看護師の1人に数えていることが開院間近に発覚したのですが当然看護師として働けるわけもなく、開院数日前にして求人募集をかけることとなり実際スタッフがそろったのは開院後数週間たってからでした。

そんなことにならないために、新規開院するクリニックなどには予めそれとなく看護師として働けないことを伝えたほうが親切です。

 

派遣先に正職員としてスカウトされる

派遣先の院長に気に入られると、「会社をやめてここで看護師として働いてほしい」とお願いされることがあります。派遣先の院長にスカウトの言葉をかけられることはよくあり、その多くは社交辞令です。

ですが、中には本気でスカウトしてくる院長も存在することを忘れてはいけません。適当な返事をすると、本当に引き抜く準備を開始されてしまいます

スカウトされたら院長の言葉が冗談か本気かを素早く判断し、適切な反応をすることを心がけましょう。

 

3. 以前の勤務先への派遣はトラブルの元となる

派遣CRC トラブル

SMOによって考え方は違いますが、基本的にCRCは1度勤めたことのある病院へは派遣されない、という暗黙の了解的があります。しかし、人手不足の時は1度勤めたことがある病院へ派遣されることがあります。

仲の良かった元同僚たちと再会できるなどメリットがあるように思えますが、1度勤務した病院へ再度勤務するのは以下の理由からトラブルに発展することがあります。

  • 派遣CRCと担当施設という、本来明確に線引きされる立場が曖昧になってくる
  • 仕事を任されると断りづらい

このような理由から、徐々に仕事にたいするストレスが増していきます。気持ちよく働くためには自分の立場を明確にして、できることとできないことの線引きを最初にしておくことが大切です。

 

本来CRCがしない仕事を任され負担が大きくなる

以前働いたことのある病院だと、看護業務について熟知しているので手が足りないときに応援を依頼されるようになります。はじめはできる範囲で手伝っていましたが、そのうち要求がエスカレートしていき、CRCもやりながら、以前の業務もこなしている状況になってきました

立場的に私が断りにくいことを会社は把握しており、上司が何度か病院側に注意を促しましたが明確に業務の線引きをすることは困難でした。しかもその病院での治験はほぼすべて私が担うようになっており、今更代わりのCRCをあてることも不可能でした。

以前働いたことのある病院へ再度勤務する場合は、はじめにきっちり断る勇気が必要です。

 

ポイント!

ポイント

あまり仕事を任されすぎると自分がいなくなった時病院側は困るため、退職する時引き継ぎが難渋する可能性がありますので注意してください。

 

4.派遣CRCは会社に行く機会がほとんどない

派遣CRC 直行直帰

基本的にCRCの仕事というのは会社のデスクで行うことは少なく、ほとんどの業務を担当先の医療施設で行います。

会社に行く機会がかなり少ないため、以下のような問題が起こる時があります。

  • 会社の場所が分からなくなる
  • 領収書がたまり経費申請が遅れる
  • 知らない内に会社が移転していることがある

派遣CRCはほとんど会社に行かないため、会社内部のことが把握しづらいです。派遣CRCは仕事の情報収集だけでなく、会社の情報を日ごろから確認しておくことが大切です。

 

1ヶ月以上会社に行かないことがある

CRCはタブレットPCやノートPCが支給されるので移動中や自宅で報告書等の作成が可能であり、CRCは自宅と担当施設での直行直帰というスタイルが多くなると思います。

そのため、1ヶ月以上直行直帰をくり返し会社に戻ることができなかったことがあり、次に会社に行くとき本社はどこの駅で降りて行くのかを忘れ、支社では道に迷ってたどり着けないことがあります。

領収書など提出期限が決められているものがある時は、時間を見つけて会社に行くことをお勧めします。

 

SMO支社が知らない内に移転していることがある

長期間会社に戻らないと会社内部の情報を把握しづらいです。情報収集を怠ると、会社が移転する情報も耳に入ってきません。

メールや留守電は適当にチェックしがちですが、会社の連絡事項はメール・電話で連絡が入るためきちんと確認することをお勧めします。

 

5. 良い病院・悪い病院の見分けがつくようになる

派遣CRC 見分け

CRCはあちこちの医療施設を訪問しますので、その病院の実情がよく見えてきます

実際に働いてみないとわからないことはありますが、自分が肌で感じることや他のCRCや上司などからの情報で、だんだんと良い病院と悪い病院の見分けがつくようになると、以下のようなメリットがうまれます。

  • 転職するとき、病院見学で病院の善し悪しが分かるようになる
  • 面接を受ける前からある程度病院の情報が入ってくる
  • 転職を考える友人の看護師の力になってあげることができる
  • 体調不良時、各先生が得意とする科目の病院に受診することができる

これらの理由から、転職をスムーズに行うことができます

 

受診したい病院ランキングができる

あちこちの病院に行くということは、その病院の専門性や治療に関する得意分野などを知ることもできます。例えば、一般内科はどの先生でも診療が可能ですが、なるべく症状に合わせてその専門の医師に診てもらいたいというのが普通です。

CRCとして様々な病院に行くことでそれぞれの医師の得意とする診療科を知ることができ、自分や家族その他の人に情報提供できますし、ある症状に対して、それを専門にしている医師がどの病院にいるのかを教えてあげることができます。

実際、私自身が病院に行くとき、また家族や知人などから良い病院がないか尋ねられたときに、これらの知識は非常に役に立ちました

 

まとめ

派遣CRC ステップアップ

派遣CRCは様々な医療施設に訪問するため、人と知り合う機会が多いです。

仕事先で出会う人たちの様々な価値観に驚くこともたくさんありますが、確実にネットワークは広がりますし、現場での生の声を聴くことができるため物事を様々な角度から考えることができます。

派遣CRCとして得た貴重な経験はその後、看護人生に大きな影響を与えます。辛いことももちろんありますが、派遣CRCに興味がある看護師は1度挑戦してみてもよい職種ではないか、と思います。



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この記事を書いた人

アラフォーの男性看護師です。国立大学の看護学科を卒業し、看護師と保健師を取得しました。卒後は脳外科病棟で急性期看護を学び、数回の転職を経て、現在は民間の総合病院で保健師として働いております。
看護師としてのキャリアアップと、ワークライフバランスとの両立に関心があります。妻と息子2人の4人家族で、焼肉とチョコレートが大好きです。


カテゴリー:企業看護師

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この記事を書いた人:くくる
(公開日:)(編集日::2017年07月25日)

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