著作者

ラビウサ

執筆:専門看護師

ラビウサ

( 看護師 専門看護師)

DMAT(ディーマット)になるには?看護師に求められる役割とメリット・デメリット

公開:、更新:2018年07月05日
DMAT(ディーマット)になるには?看護師に求められる役割とメリット・デメリット

「あなたは看護師としてDMAT(ディーマット)のことを詳しく知っていますか?」

DMAT(ディーマット)とは、災害派遣治療チームのことで、医師・看護師・業務調整を担当する医師・看護師以外の医療職および事務職員で構成され、災害や事故発生時の急性期に、現場で活動する役割を果たします。

このページでは看護師がDMATの隊員になるには、役割やメリット・デメリットについて説明していきます。

1.看護師がDMATの隊員になるには

看護師がDMAT(ディーマット)の隊員になるには

看護師がDMAT隊員として登録・活動するためには、指定されたDMAT隊員養成研修(平成29年度東京DMAT隊員養成研修実施計画参照)を受け、合格することが必要です。(所属に関して詳しくは「DMAT事務局ホームページ」を確認してください。)

研修は2日間程度ですが、この研修を受けることができること、そして合格することで初めてDMAT隊員として登録され、災害や事故が発生した際に、DMAT看護師としての活動要請がかかり、実際に現場で活動することができるのです。

DMATの隊員養成研修を受けるためには、「災害拠点病院」などのDMATがある病院に勤めることが必要になります。

 

(1)災害拠点病院に看護師として勤めること

災害拠点病院に看護師として勤めること

DMATの隊員になるためには、DMATがある病院(DMAT指定病院)に勤めることが近道になります。

そのためには、災害拠点病院など災害支援に力を入れている病院に勤めることが確実です。

災害拠点病院の一覧はこちら

現在DMATの看護師になりたい方は、転職という道が近道といえます。

DMATのために転職した看護師の体験談

私の知人にDMATの活動をしたいために災害拠点病院に転職した看護師がいます。

その看護師は、もちろんDMAT登録者になり、現在でも活動を続けています。

看護師転職サイトなどの看護師専用の転職斡旋会社などを利用して、求人を募集しているかどうか確認しましょう。

おすすめの看護師転職サイトは「看護師転職求人サイト口コミ評価」を確認してください。

 

(2)養成研修後にはER・救急外来などに勤務すること

養成研修後にはER・救急外来などに勤務すること

指定されたDMAT隊員養成研修を合格したのち、DMATの隊員に選ばれるためには、救命救急(ER)の救急外来や病棟などに看護師として勤務することが大切です。

一般病棟などでは、災害ナースになることはできても、DMATの隊員として選ばれる確率は少なくなります。

 

補足説明!

ポイント

常に救急対応が求められる部署を希望し、救急救命の腕を磨くことが、病院からDMATになるための研修を受けてくるように命令が下される確率が高まります。

 

2.DMATの看護師に求められる役割

DMAT(ディーマット)の看護師に求められる役割

DMATの中で、看護師はどのような役割を担うのでしょうか。5つに分けてご紹介していきます。

 

(1)災害拠点病院などでの患者の救命活動

要請を受けたDMAT看護師は、被災地の災害拠点病院などに設置されたDMAT活動拠点本部の指示の下で活動します。

そのため、災害拠点病院に次々と運び込まれてくる患者さんの救護や看護を行う役割を命じられることもあります。

 

補足説明!

ポイント

被災地域の災害拠点病院に勤務する医療従事者は、自分達も被災者でありながら医療を提供し続ければなりません。そんな時、DMATとして病院内で専門的に活動してくれる看護師はとても頼りになる存在です。

 

(2)災害現場でのトリアージ

災害現場でのトリアージ

DMAT看護師に求められる役割は、被災した地域の現場に入り、救護や医療が必要な人々をトリアージすることです。

訓練を受けたDMAT看護師は、被災した方の状態をトリアージし、適切な治療が受けられるように対処することが求められる役割になります。

 

補足説明!

ポイント

災害急性期に現場に入るDMAT看護師は、救える命を救うことが大切な業務になり、現場には人も物も限られた資源しかありません。

病院の中のように、一人に対し複数の医療スタッフが時間と物品をかけて救命することはできません。

 

(3)現場での救護やケア

被災し治療が必要な患者を、救急搬送するまでの処置や看護の提供や、避難所で救護が必要な人の対応などもDMAT看護師が対応することになります。

DMAT看護師は、事故や災害発生の48時間以内の現場に入り、混乱した現場の中で適切な医療が提供できる環境や設備を整えることが使命になります。

病院で待つだけでなく、可能な限り現場に入り、傷ついた方の救護やケアを行いつつ、命を救うことがDMAT看護師の役割になります。

 

(4)患者の移送に同行する

患者の移送に同行する

重症患者を移動する際にヘリや救急車に同行することも、DMAT看護師に求められる役割になります。

不慣れな場所で物資も不足する中でも、命を救うために対応できる冷静な判断力、そして訓練された医療技術を惜しみなく提供することがDMAT看護師の役割になります。

 

(5)チームとして活動する役割

DMAT看護師に求められる役割は、命令された業務を、チームの一員として活動することです。

そのため、連絡・報告・相談をすることはもちろん、自分の感覚や感情だけで行動することは避けなければなりません。

例えば、目の前にある命を救いたくても、自分達チームに危険が及ぶ可能性があれば、冷静に撤退する勇気を持つ必要も時にはあります。

DMAT看護師に求められる役割は、救命のための訓練された技術はもとより、危険を判断できる能力と対応力を持つことでもあるのです。

 

3.DMATの看護師になるメリット

DMATの看護師になるメリット

DMATの隊員となり、看護師として出動するメリットを説明していきます。

 

(1)災害の知識が得られること

DMATの看護師になる最大のメリットは、災害に関する知識と、災害発生時に対応できる技術を身に付けることができることです。

災害や事故は、予期せず突然発生します。

そんな時、知識と訓練によって身に着いた技術があれば、災害現場の中で冷静かつ客観的に行動することができます。

 

補足説明!

ポイント

また、限られた資源を有効活動することができます。特別な知識と技術を持つことは、災害が多い日本ではとても強みになりますし、人命救助に役立てることができます。

 

(2)看護師としての活動範囲が広がること

DMATの訓練や、災害支援を通じて、全国のDMATや災害支援活動を行う職種や人と知り合うことができます。

その関わりを通して、更に情報共有や連携などが密になり、自身の災害看護の活動範囲が広がります。

 

4.DMATの看護師になるデメリット

DMATの看護師になるデメリット

DMATの隊員になるのはメリットだけではなくデメリットも多いです。

 

災害は予測できず突然の出動要請が来ること

DMATのメンバーになることで、他の地域で大災害が発生した際に突然の出動要請が来ることがあります。

そんな時、旅行などの予定が入っていた際に、自分の使命を優先するべきか、プライベートの予定を優先するべきかで葛藤が生じることがあります。

もちろん、他にも代理として活動できるメンバーはいるはずです。

ですが、災害発生時には常に自分の役割との葛藤が生じやすくなります。

DMAT看護師の体験談

私の知人は、東日本大地震を機に、何時でも災害要請があった際に車の運転ができるようにお酒を辞めた看護師がいます。

災害時に出動することを自分の役割と決意した看護師にとって、出動要請と自分のプライベートの用事とのはざまで自分自身が悩むことが起こりえることがデメリットの一つになります。

 

自分の理想と病院で求められる役割が違う場合もある

災害看護に関わりたいと希望し、転職したにも関わらず、例えば管理職としての能力を買われ、管理者としての役割が業務の比重の多くを占めるようになるケースもあります。

病院で求められる役割と、自分が求める看護の専門性にギャップがあることはよくあることです。

 

補足説明!

ポイント

管理能力が高いからこそDMATとして選ばれる面もあり、現場の即戦力として活動したいと願う人にとっては、やりたいことと病院から求められる役割との間で悩むことがデメリットになります。

 

慢性期ケアの視点がもてにくい

DMATの活動は、災害や事故発生時の急性期の人命救助が主な活動になります。

そのため、被災者支援の視点も、「まずは命を救う」ことが優先となり、被災した人が負った心のケアや、慢性疾患の悪化などに対する視点がもちにくいデメリットがあります。

 

まとめ

DMATの看護師は、大事故や災害が発生した際に要請を受けて現場に入り、命を救うために活動することが最大の役割になります。

そのため、災害現場でのトリアージや救護、救急搬送の対応、災害拠点となった病院での救命処置などが、DMATの看護師に求められる役割になります。

DMAT看護師になることで、災害に対する知識や救命に対する技術などを得ることができます。それは、現場だけでなく、災害への備えや日常生活でも大いに役立ちます。

また、DMATの活動を通して、全国で同じ活動をしている仲間と知り合うこともできます。

同時に、DMAT看護師として要請された時に、プライベートの問題で対応できずに罪悪感をもったり、もっと現場で活躍したくても管理を任されたりと、やりたいこととできない現実のギャップに悩むこともあります。

日本は災害の多い国です。

突然発生する災害では、訓練された看護師が必要です。あなたも、DMATの看護師を目指してみませか。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。
ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。
今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・専門看護師・消化器内視鏡技師・心理相談員
年齢 ・40代後半
職務経験 ・がん専門病院・クリニック・総合病院・訪問診療クリニック
診療科経験 ・消化器内科・腹部外科・透析室・内視鏡室 ・相談室
・放射線治療室・整形外科 ・一般内科・カウンセリング室

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