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薬物中毒依存症患者について看護師が知っておきたい5つのこと

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薬物中毒依存症患者への接し方

薬物中毒依存症とは、薬物を止めたくても止められないという人のことをいいます。

薬物を摂取せずに生活を正していけば、いずれは薬物依存症から抜け出すことができるといわれ、病院では看護師がサポート役を引き受けることになります。

ここでは、看護師として薬物中毒依存症の患者になにができるのか、その方法をご紹介していきます。

1. 薬物中毒依存症は何故起こるのか?

薬物中毒依存症はなぜ起こる

薬物中毒依存症の患者は、どうして薬物中毒依存になってしまったのでしょうか。まずは、人が薬物中毒依存症に陥るまでを見ていきましょう。
 

薬物依存症=麻薬や危険ドラッグへの依存だけではない

薬物依存症と聞くと、多くの人が麻薬や危険ドラッグなどの違法性の高い薬物を思い浮かべがちです。もちろん実際のところ、違法性麻薬の使用者は多いですし、更生施設に入居する人も少なくありません。
 

身近な市販薬への依存

しかし実際は、市販薬の風邪薬や睡眠薬など身近な薬の依存で悩んでいる人も少なくありません。麻薬などは高価ですが、薬局などで購入できる市販薬は比較的安価なものです。そのため一度、薬物依存症になってしまうと、なかなか抜け出せなくなります。

その他にも、ニコチン、カフェイン、アルコールの過剰摂取をしている場合も、広義の薬物中毒依存症といわれます。
 

誰もが依存症になる可能性がある

薬は誰もが一度は摂取したことのあるものです。そのため、誰もが依存症になる可能性を秘めています。最初は適量を服薬しているところからはじまり、ストレスなどによって出来心で多量摂取する人が多いようです。

また、市販薬などは最初から薬物乱用目的で購入して服薬する人も多くいます。服薬を続けるうちに「薬がなくてはならない」状態に陥り、薬が不足するとイライラしたり、落ち着かなくなったり、自身のコントロールができない状態になります。
 

薬物依存症は薬物によって脳の機能が変化することで発症する

薬物中毒依存症の原因としては、脳の神経科学的機能が関係しています。薬物中毒依存症は、心が欲するというよりは薬物によって脳の機能が変化することで発症するのです。

薬物を摂取したことで快感を得ると、脳内のドーパミンが活性化し、脳内の一部に病的変化を及ぼします。特に、薬物は脳の中枢神経系に作用し、その人が持つ遺伝子や、本人が置かれている環境、ストレスなどの様々な要因に左右されて症状の度合いが変化します。薬物によっても、脳への影響が多いもの少ないものがありますので、それらによっても薬物中毒依存症の度合いは変わります。
 

2. 薬物中毒依存症患者に多い傾向

薬物中毒依存症患者に多い傾向

薬物中毒依存症の患者は、どのような傾向がみられるのでしょうか。

実は、薬物中毒依存症の患者は本当は薬を辞めたいと考える人が少なくありません。大切な家族のために、自分が築きあげてきたキャリアのために、なんとか薬物の摂取を我慢しようと考える人もいるのです。しかし、ついつい薬物を摂取してしまう。それが薬物依存症という病の特徴です。
 

家庭や職場の人間関係に問題を抱えていることが多い

薬物を何度も摂取してしまうことで、家族や友人に責められることも多くなります。また、日常生活がままならず仕事でミスをしたり上司に怒られるような場面も多くなるでしょう。自分を認めてもらうことができず、さらに薬物に逃げたいと考えるようになってしまいます。

初期の段階で薬物を断ち、家族や友人たちの愛情に触れることができれば、もしかしたら薬物を我慢することは難しくないかもしれません。薬物を摂取するよりも快適なことや、心が満たされる瞬間があれば、なんとか我慢を続けることができるのです。

しかし、薬物中毒依存症の患者は家族に問題を抱えているケースや、職場の人間関係に悩んでいるケースなどが少なくなく、ストレスの多い環境で生活しています。そのため、一度薬物の快楽にはまってしまうと、なかなかぬけ出すチャンスがありません。
 

ポイント!

ポイント

もし、薬物中毒依存症の患者が病院に訪れた場合は、家族などのサポートを受けられず精神的にも傷を負った状態で来院している可能性もあります。医療従事者である看護師は、そのような薬物中毒依存症患者の実態を理解し、適切に対処する必要があるのでしょう。

 

3. 薬物中毒依存になりやすい薬の種類

薬物依存になりやすい薬の種類

薬物中毒依存は、なりやすい薬となりにくい薬があります。先に述べたように、その違いは脳の神経系への作用がどれくらいあるのかで変わってきます。
 

薬物中毒依存症になりやすい薬とその成分

薬物中毒依存症になりやすい薬は、以下の通りです。

  • 鎮痛剤や睡眠薬(バルビツール酸、ベンゾジアゼピン、トリアゾラム、フルニトラゼパムetc…)
  • 覚せい剤(アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、ニコチン、カフェインetc…)
  • アヘン剤やオピオイド鎮痛薬(モルヒネ、コデイン、ヘロイン、モルヒネジアセテート、全合成オピオイド、フェンタニルメペリジン、ペチジン、メタドンetc…)

薬物依存症患者の場合は、以上の薬物を摂取しないようにしなければいけません。麻薬やドラッグなどは違法性薬物ですので、持っている可能性は低くなりますが、もし服薬している薬の中に以上にあたる成分があれば、服薬を中止するように促す必要があるでしょう。
 

4. 薬物中毒依存症の対処法

薬物中毒依存症の対処法

薬物中毒依存症の対処法として、一番いいのが「薬物を摂取しないこと」です。薬物を摂取し続ける限り、脳内の神経系に作用してしまうので、薬物を摂取しないことが重要な治療のポイントになります。

薬物中毒依存症の患者は、通院または入院をして治療に当たるケースが多いです。例えば、家族などのサポートもなく、自分では薬物の摂取を我慢することができない場合は、医療従事者が最も身近な味方となります。
 

薬物依存症の症状によって変わる対処法

薬物依存症の症状は、精神依存と身体依存の2つです。

精神的依存の場合、特定の薬物を渇望する状態になり、もしその薬物が手に入らない場合は、落ち着かなくなり薬物のことばかりを考えるようになってしまいます。身体的依存の場合は、その薬物を摂取しないと身体が落ち着かない状態に陥ります。
 

薬の摂取量が増える「耐性の形成」と禁断症状が表れる「退薬症状」

中でも、「耐性の形成」の状態に陥ると、最初は少量でも満足できたものがだんだんと身体が慣れて、より多くの薬を摂取しなければいけない状態になります。

また、「退薬症状」に陥れば一般的に禁断症状と言われる症状が表れます。不快感が高まったり、不眠になったり、汗をかきやすくなったり、イライライしたり、頭痛や腹痛が起きたり、痙攣したりと、身体に症状が表れます。

どちらの場合も、対処法としては薬物を断つしかありませんが、中には心理的な病が関係している場合もあります。反社会性パーソナリティー障害やうつ病などの可能性もありますので、看護師はさまざまな可能性から患者と接することが大切です。もし、薬物依存症患者が複合的な問題を抱えている場合は、その人に合った対処法、治療法を選ぶ必要が出てきます。
 

暴力を振るう患者に対して

薬物依存症患者の場合、薬のことばかりを考えていて、その他のことを考えられなかったり、薬を摂取できないイライラから暴力などを振るう患者もいます。
 

相手を受け入れ、刺激するような発言は控える

まずは、患者の不安やイライラを鎮めるように留意し刺激をせず、ただただありのままを受け入れるように接しましょう。否定をしたり、責めたり、注意をしたり、アドバイスをすることは、患者を刺激する可能性もあります。そのため、できるだけ相手を受け入れ話を聞くことに徹してください。

患者が看護師を受け入れ、心を開けば、看護師のアドバイスを聞けるようになります。そうすれば、よりスムーズに治療を行っていけることでしょう。
 

更生施設で生活する患者に対して

薬物依存症患者の中には、入院だけでなく更生施設での生活を選ぶ人もいます。通院しながら治療を続け、生活習慣を改善するために更生施設で生活をするのです。
 

大らかな気持ちであたたかく接することが大切

通院患者も入院患者も、すべてに共通して言えるのは、本人は薬物を断ちたいのに断てなくて困っていることです。現段階で薬物を我慢できているのであれば、その状況を褒めることが大切です。

看護師は薬物依存症患者の味方のような存在です。そのため、更生施設で支援を受けている患者に対しても看護師はあたたかく受け入れ、確かな信頼を築き上げるようにしてください。
 

5. 民間団体などとも連携をとる

民間団体などとも連携を

病院は、主に治療を行う場所です。しかし薬物依存症患者は、生活をしながら治療をせねばならず、薬物の誘惑はそこかしこにあります。
 

民間団体や支援団体などを頼りにすることも大切

そのため、もし生活そのものに問題があり、家族などの支援を受けられない患者がいた場合は、民間団体や、薬物依存症患者のサポートを行っている支援団体などに頼りましょう。

看護師は、一人で何人もの患者を担当しますし、きめ細やかな対応が難しいケースもあります。その場合、患者が誰かの支援を受けて治療にあたれるように、いくつかの団体を知っておくと安心です。
 

まとめ

看護師として薬物中毒依存症の患者にできることは、注意やアドバイスをすることではありません。

薬物に依存せざるを得ない状況に陥ってしまった患者の実態をしっかりと理解した上で、ありのままを受け入れ信頼関係を築きながらサポートしていくことが大切です。
 

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カテゴリー:患者への看護知識


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この記事を書いた人:パンダ
(公開日:)(編集日::2017年08月06日)

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