救急外来の看護師転職で知りたい7つのポイント

救急外来の看護師転職

「救急外来の看護師として1度は働いてみたい!」そのように思う看護師も多いのではないでしょうか。しかし、救急外来に看護師として初めて転職する場合は、様々な不安がつきまといます。

「救急外来で働く自身がない看護師の方」「救急外来への興味があり転職を検討いている方」など、私が救急外来で働いてきた経験を元に、転職前の不安を解消いたします。

1.救急外来で働く看護師の仕事内容と患者の特徴

救急外来で働く看護師の仕事内容と患者の特徴
はじめに、救急外来で働く看護師の仕事内容を確認していきましょう。

救急外来で働く看護師の仕事内容としては、

  • 物品確認
  • 機材の作動確認
  • 各外来への案内
  • 外来の看護師への申し送り
  • 患者の受け入れ準備
  • 患者の問診
  • トリアージ作業

主に以上となります。

救急外来の看護師は「準備・処置・引継ぎ」が多いのであっという間に1日が終了します。

 

(1)物品チエック、物品補充の仕事内容

救急外来の看護師は、どの出勤時間帯でも出勤したらまずは物品確認と機材がきちんと作動するかどうか確認します。

物品、機材の確認が終了してから、日勤、準夜勤、深夜勤、の看護師と申し送りとミーティングとなります。

 

物品の不足と紛失は看護師の責任となる

物品が不足または紛失している場合、前確認者(看護師)に責任が問われます

勤務終了後も紛失物を探すこととなり、すぐに帰宅できないこともあります。

 

(2)患者を他の外来へ申し送る仕事

救急外来に運ばれてきた患者の治療が一段落し、身体の状態的に一般の外来にいける患者は、各外来へ案内するの救急外来の看護師の仕事です。

救急外来の看護師が、各外来の看護師に申し送りをして引き継ぎます。

 

重症度が高い患者について

重症度が高く一般の外来に申し送りすることのできない患者に関しては、まず医師の判断のもと治療の方針を決定します。

治療の大体の治療方針が決まれば、救急外来の次の勤務時間帯のリーダー看護師に申し送ります。

 

(3)救急外来への来院患者対応も看護師の仕事

救急外来に患者が来院したときは、救急外来の看護師が対応します。

  • 来院理由の確認
  • 問診の確認
  • トリアージ

などの患者対応を看護師が行います。

 

過度な苦痛を訴えている患者の場合の看護師対応

患者が過度な苦痛を訴えている場合には、待合室から救急外来のベットへ誘導し、各科の医師へ連絡しながらバイタルや緊急度を医師へ伝えて診察に来てもらいます。

その間に救急外来の看護師は、心電図モニターを装着をするなど、必要である準備をします。

 

(4)救急車で来院する患者への対応

救急車で患者が来院する場合、救急隊員から病院へ受け入れが可能か連絡があります。

主訴・症状・バイタルの情報を基に、受け入れ可能か医師に判断を仰ぎ、受け入れ可能と判断が下れば、医師に外来に待機してもらえるように看護師が手配します。

その後、救急外来の看護師の仕事は患者を受け入れる準備です。

  • 医師へ受け入れ可能か確認
  • 症状に合わせて処置物品の準備やベットの外来ベットの準備

以上のことを行います。

 

【科別】救急外来に訪れる患者の特徴について

診療科によって訪れる患者や、救急外来の看護師として働く上で仕事内容に違いがでるため、転職する場合は、把握しておくことが大切です。

救急外来の小児科患者・患者の症状は様々
・緊急受診が必要でない小児患者が多い
・待合室が親子で込み合あっている
救急外来の産婦人科患者・疼痛コントロールが不良ある患者
・事件に巻き込まれた患者
・生理痛で動けなくなった患者
・骨盤内腹膜炎などの患者 など
耳鼻科患者・急なめまいがする患者
・鼻血が出て止まらないなどの患者 など
整形外科患者・主に骨折をしている患者
・交通外傷の患者
・高いところからの転落した患者
脳外科患者・交通事故に合った患者
一般外科患者・切傷で手術が必要な患者
・大きな事故などで手術や縫合が必要な患者
精神神経科患者・不穏な患者
・自殺を行った患者
循環器内科患者・心臓の病気・塞栓症などの患者
消化器内科・外科患者・腹痛から吐血・下血など幅広い症状の患者
皮膚科患者・やけどの患者
・気道の熱傷をしている患者

以上になります。看護師転職時に救急外来の診療科は選べないケースが多いので、把握をしておきましょう。

 

2.救急外来で働く看護師の1日のスケジュール

救急外来で働く看護師の1日のスケジュール

救急外来で働く看護師の仕事内容で説明した内容を、1日のスケジュール(日勤・準夜勤・深夜勤)で確認していきましょう。

 

日勤での救急外来の看護師スケジュール

7:30~・出勤
・物品チエック
・物品補充、医療機器の作動確認
8:15~・深夜勤務看護師から日勤者へ申し送り
8:30~・問診
・診察介助
12:00~15:00・交代で休憩
(状況によって15時以降になることがあり)
16:00~・物品チエック
・物品補充
・医療機器の作動確認
16:45~・日勤者から準夜勤務者へ申し送り

 

準夜勤での救急外来の看護師スケジュール

16:00~・出勤
・物品チエック
・物品補充、医療機器の作動確認
16:45~・日勤看護師から準夜勤務者へ申し送り
17:00~・問診
・診察介助
19:00~22:00・交代で休憩
(状況によって休憩に入れないこともあり)
23:00~・物品チェック
・物品補充、医療機器の作動確認
23:30~・準夜勤務者から深夜勤務者へ申し送り

 

深夜勤での救急外来の看護師スケジュール

23:00~・出勤
・物品チエック
・物品補充、医療機器の作動確認
23:30~・準夜勤務看護師からの申し送り
23:45~・問診
・診察介助
24:00~・準夜勤務と深夜勤務と続きの勤務者は交代で休憩開始
3:00~5:00・深夜勤務者が交代で休憩
5:00~・問診
・診察介助
・物品チエック
・物品補充、医療機器の作動確認
8:15~・深夜勤務看護師から日勤者へ申し送り

以上がスケジュールとなります。

救急外来は24時間忙しい場合も多く、3交代制を取っている病院も多いです。

 

3.救急外来で働くために必要な看護師のスキル

救急外来で働くために必要な看護師のスキル

救急外来は看護師としてやりがいを感じる反面、他の診療科とは違い、特別なスキルが求められるため大変な部署であることは間違いありません。

以下で必要なスキルを説明していきます。

もし、スキルがないと感じる看護師の場合は、教育体制が整っている救急外来への転職をお勧めします。

 

(1)医師の指示時即座に反応できるスキル

救急外来の看護師として特に大切スキルは、医師の指示に即座に反応できることです。

その都度、医師に聞き返していたり、指示の意味を考えたりしていたのでは時間がかかりすぎてしまうためです。

忙しい救急外来の現場で何度も説明が必要な看護師は、医師に嫌がられてしまいます。

 

(2)小児~老年まで幅広い領域に対応できる看護知識

救急外来には小児~老年まで幅広い年台層の患者が様々な症状や疾患で訪れます。

そのため看護師が対応しなければいけない疾患も多岐に渡ります。

一般病棟のように専門的な知識について学ぶだけではなく、幅広い領域の医療知識が救急外来の看護師には必要です。

 

今はなくても知識を得るまでは努力は必須

救急外来に勤める看護師は、患者数が多い疾患についてレポートを提出するなどの自己学習で日々追われることとなります。

また、救急外来にある薬剤の作用・副作用・薬の位置・物品の位置を把握してスムーズに治療に臨めるように事前に勉強をする必要があります。

 

(3)どんな血管にも対応できる「ルート取り」のスキル

救急外来で働く看護師は、「ルート取り」のスキルがなければ仕事になりません。

なぜなら、救急外来の治療はまず「ルート確保」から始まることがほとんどだからです。

そのため、ルート取りに苦手意識がある看護師は救急外来に向いていないといえます。

 

(4)患者の優先順位を決める「トリアージ」のスキル

トリアージ(患者の手当ての優先順位を決める行為)は看護師にとって必要なスキルといえます。

救急外来には、たくさんの患者が押し寄せ、土日休日などの休みには効率よく患者を診察するため的確なトリアージを実施するスキルが看護師には必要不可欠といえます。

 

4.救急外来で働く看護師の平均年収・平均給料

救急外来で働く看護師の平均年収
常勤の看護師月収:30万円~40万円程度
年収:500万円前後
非常勤看護師
(パート看護師)
時給:1,500円~2,000円
夜勤:2,500円前後

救命救急における看護師の給料は諸手当を含めて平均して30~40万円といわれており、年収にすると500万円程度が相場です。

当たり前ですが、新人看護師の場合や中途採用の看護師の場合は年収が400万円に届かないこともあります。

一方、5年から10年以上程度、救急外来で勤務すると、看護師になると600万円を超える年収を得ている看護師の方が多いといえます。

東京都の某救命救急センターは30歳で年収600万円前後

例えば、東京都の某救命救急センターの場合、30歳モデルの年収は600万円、勤務形態は3交替勤務、休日は4週8休制でその他年末年始、創立記念日、夏季休暇、産前産後や育児休暇に有給休暇などがあります。 昇給は年に1回、賞与が年2回支給されます。

 

救急外来の看護師パートの時給は1,500円~2,000円程度

救命救急で働く看護師の給与体系は月給制が一般的で、非常勤であれば時給制となります。 こちらは都道府県もよりますが時給は1500円から2000円程度のケースが多いようです。

また、夜勤の場合は時給が上がるケースが多く、時給が高い病院では2,500円を超える求人もあります。

 

5.救急外来へ看護師転職するメリット

救急外来へ看護師転職するメリット

救急外来へ看護師として転職する場合のメリットは、救急看護の高いスキルが身につくことが1番に挙げられます。

その他、救急外来に転職して感じるメリットは以下の通りです。

 

(1)看護師としての本当の基本を身につけることが出来る

救急外来は、普段は当たり前にできていることができない状況になっている患者に対して、ちょっとしたことが看護につながる現場です。

また、生死を左右する緊迫した状況にもなる現場なので、緊迫した状況でも慌てず処置できる看護の基本が身につくことがメリットといえます。

 

どの診療科に異動しても転職しても役立つ

救急外来で扱う看護師の幅広い知識は、将来的にどの科へ配属や転職しても役立つといえます。

救急救命室での勤務経験がある場合の転職は、テキパキ働ける即戦力看護師だと認識されるため有利です。

テレビや映画の影響もあって若い看護師の中には憧れる人も多く、やりがいもあるので、働き盛りの30代頃まではどの年代でも救急救命室は人気です。

 

(2)様々な患者の症例を経験することが可能

救急外来に訪れる患者の特徴で説明したように、あらゆる疾患の患者が訪れます。

そのため、普通の診療科にいたのでは経験できないほど様々な病気の治療に携わることができることがメリットといえます。

診療科がバラバラという点、かなり重篤な状態で運び込まれる点で難しいですが、看護師としてはこれ以上の経験ができるところはあまりないでしょう。

 

実務は机上よりも技術が身につく

救急外来では全科の患者と直接接するため、教科書や参考書などの症例だけではなく実際の疾患に携わることによって生きた勉強を同時に行うことが出来ます。

また、実際に見聞きしたことは、机上よりも身に付きます。

 

 

(3)看護師としてのコミュニケーション能力の向上

救急外来で働く看護師は、処置や治療をスムーズに進める上で、医師・他の看護師・コメディカルスタッフなどコミュニケーションも必要になってきます。

そのため、勤務しているだけで看護師としてのコミュニケーション能力は確実に向上するのがメリットといえます。

 

複数の看護師が救急外来に在籍している場合はもっと向上する

さらに救急外来看護師の人員配置が複数の看護師で対応できるところでは、

  • バイタルチェックする看護師
  • 点滴をする看護師
  • 検査に患者の移送する看護師

とそれぞれ役割分担できるので、誰が何をするのかというコミュニケーションが必要となります。

 

6.救急外来に看護師転職するデメリット

救急外来に看護師転職するデメリット

救急外来に転職する看護師のデメリットをお伝えしますが、救急外来で働く場合、通常の病棟と比べてデメリットの方が多いと言えるでしょう。

救急外来へ転職を考えているからこそ、しっかりと確認しておきましょう。

 

(1)体力的にハードで忙しいこと

患者の命がかかっていることもあって、必死で仕事をするうちに1日が終わるという感じです。そのため、救急外来へ転職する看護師の1番のデメリットは、体力的にハードであることです。

忙しい日は休憩も取ることができずに1日中走り回ることもあります。

 

仕事量も多く精神的なストレスも感じやすい

救急外来の看護師は仕事量が多いため休憩が充分にとれないことや、急な残業が多いこともデメリットとして挙げられます。

また、忙しさのあまり看護師として充分な休息がとれないのは精神的にかなりストレスになります。

 

(2)ピリピリした雰囲気の中仕事をしなければならない

日々、緊張感や使命感を持って救命にあたりたいモチベーションの高い看護師、救急の勉強を極めたい看護師、フットワークの軽い看護師が働いています。

そのため、仕事中も常にピリピリした雰囲気になっていることが多く、ちょっと対応が遅いと医師に怒鳴られたり先輩に叱られたりもするこがデメリットといえます。

もちろん、そのような経験をとおして看護師のスキルが身につくのですが、実際に戦力になるまでにずいぶん辛い思いもすることになるのが現状です。

 

注意点!

ポイント

看護師の中には、患者ひとりひとりとじっくりコミュニケーションを取りながら納得のできる看護したいという志を持つ人もいます。しかし救急救命室で働く限り、それは一切できません。患者は容体が落ち着くとそれぞれの診療科に移動になりますし、運ばれてくるのはしゃべることもままならない重篤な患者です。

急患に処置して病棟に送り出し、また急患を受け入れての繰り返しになります。その一方で、家族に対しての説明などは看護師がある程度行う場合もあります。

 

(3)初めは必死に勉強しないと仕事についていけない

中途採用で未経験の場合、主要な疾患について教育係よりレポート課題を提出したり勉強を幅広くしなければなりません。

そのため、1つの疾患について深く学習することが手薄になってきます。

医師と1対1で処置につくことが多いため医師が普段の業務で実践している手順や方法が違う場合には、医師がイライラしたり不機嫌となることがあるので、普段から手順や方法について事前の学習や医師のやり方を把握しておく必要があります。

 

(4)患者への対応が辛い

患者への対応の辛さはデメリットといえます。

患者対応で救急外来の看護師が辛いことは、

  • 待合室で暴言を吐くようなモンスターペアレントへの対応
  • 患者が亡くなること

などです。

他の外来と比べ、救急外来は直接的に患者の命に関わる割合が上がるため、患者もピリピリしている場合が多いです。

 

7.救急外来の看護師求人探し方注意点

救急外来の看護師求人探し方注意点

救急外来の看護師求人を効率よく探すための注意点をお伝えしていきます。

 

(1)まずは救急外来の種類を選択しておくこと

日本の救急医療機関は、以下の3種類に分別されるため、まずは自分がどのレベルの救急医療に携わりたいのかを考えましょう。

  • 一次救急・・・帰宅可能な軽傷患者に対応
  • 二次救急・・・入院が必要な中等症患者に対応
  • 三次救急・・・集中治療が必要な重症患者に対応

あまり忙しくしたくないのであれば一次もしくは二次救急を選択し、バリバリと働いて重症な事例を数多く経験したいのであれば三次を選択します。

3次救急は注意点が多いので希望する看護師は「三次救急医療病院の看護師転職5つの注意点」を確認しておきましょう。

 

(2)福利厚生面や待遇面は給料とは別にしっかり確認を忘れない

長く救急外来で看護師が働くためには、できるだけ年収・給料面や福利厚生面で配慮してくれる病院を選択した方が、結果的には長く続けられるはずです。

年収や給料はもちろんのこと特に、

  • 手当関連の確認
  • 有休制度や休暇制度の確認
  • キャリアアップ支援関連の確認
  • その他福利厚生の確認

など、自分のライフスタイルに合わせて、確認しておきましょう。

 

(3)看護師の教育体制が整っている病院を選ぶこと

初めての救急外来の場合、看護師の教育体制が整っている病院を選ぶことが重要です。

例えば、

  • クリニカルラダーを取り入れている
  • 院内で研究発表がある
  • 中途看護師でも研修や教育体制がある

などです。

日々の業務に重点を置いている病院は経験者は問題ありませんが、未経験者の場合は苦労します。

 

(4)配置換えの有無とおおよその期間を確認しておこう!

単体で救急外来の看護師を募集している病院はありますが、救急外来の病院は大きい病院が多く、何年かに1度部署移動や配置換えがある場合があります。

せっかく救急外来の看護師として入職できたとしても、すぐに移動を言われるとトラブルの原因にもなります。

そのため、配置換えの有無と期間、または移動願いなどは可能かなど確認し、長く働ける病院を探しましょう。

救急外来で働く看護師は、実際に何年も続けて勤務するのは体力的に辛い場合が多く、数年で配置換えになるのが一般的です。

 

(5)細かい条件は看護師求人サイトの担当者に依頼しよう

どうしても、良い病院の救急外来で働こうと思うと、条件面が多くなります。

そのため、看護師求人サイトに登録を行うことで、担当者が希望条件に合わせてピックアップしてくれます。

 

まとめ

私は様々な病院で救急外来看護師として働いてきました。

しかし、私は救急外来で働く看護師のイメージとは違い、実際は「デキる看護師」でも「何でもテキパキこなせる」わけでもありません。

もちろん、救急外来看護師の中にはそういった看護師達も多くいます。

救急の現場に憧れがあり自分の適性を考えるよりも「働いてみたい」という気持ち優先で転職しました。

「救急外来で働いてみたいけど、もしかしたら自分には合わないかも」

と考えている看護師の方に参考にはなりましたでしょうか。

救急外来は、勤務終了後の達成感が得られ、重症な患者が救命処置に成功し入院の運びとなれば素直に嬉しいです。

また、いろんな人と関わりながら短時間のうちにたくさんのことをこなす現場なので、最初のうちは戸惑うことも多く大変な現場ですが、それ以上に看護師としてのやりがいも感じられるのが救急外来といえます。

興味がある看護師の方には諦めずにぜひ挑戦してほしいです。

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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