イベントナースへの看護師転職7つのポイント

イベントナースへの看護師転職

イベントナースは看護師に人気があり、一度は行ってみたいと考える看護師も多く、非常に魅力的な仕事となります。その一方で、「イベントナース求人が少ない」ことや「イベントナース経験者」が繁盛にいないため、「実際どうすればいいの?」と思っている看護師も多いです。

ここでは、イベントナースへ看護師が転職するために知っておきたいポイントを、経験者の目線から7つご紹介します。

【目次】
1.イベントナースってどんな仕事があるの?
(1)救護室でのイベントナースの仕事
(2)引率でのイベントナースの仕事
(3)メディア関連でのイベントナースの仕事
(4)保育関連でのイベントナースの仕事
2.イベントナースの主な仕事内容について
3.イベントナースへの転職メリット・デメリット
4.イベントナース求人を探す際(転職時)のポイント7つ
まとめ

1.イベントナースってどんな仕事があるの?

イベントナースってどんな仕事

まずイベントナースを行ったことがない看護師は「イベントナースってどんなことをする仕事なの?」と疑問に思うはずです。以下のような仕事がイベントナースの仕事といえます。

イベントナースの仕事詳細
(1)救護室関連・ライブ会場
・スポーツ大会 等
(2)引率関連・林間学校(小学校)
・クラブ合宿(小学校)
・ボーイスカウト 等
(3)メディア関連・医療系ドラマ関係 等
(4)保育関連・イベント関連の託児所 等

上記のような仕事内容になります。以下で詳しく説明していきます。

 

(1)救護室でのイベントナースの仕事

救護室でのイベントナースの仕事

イベントナースの求人で最も多いのが救護室の看護師求人です。特にライブ会場や、スポーツ大会の会場での救護室が多くなり、他にも近年多いのが、食べ物関係のお祭りや体験型イベントの救護室もあります。

 

ライブ会場の救護室は誰のライブかは教えてもらえない

ちなみに、スポーツイベントや高校、大学野球の救護室などはどんなイベントか記載されていることが多いのですが、ライブ会場の救護室では、誰のライブであるのかは募集の段階では教えてもらえません

また、お祭りや体験型のイベントも実施場所と簡単な詳細は教えてもらえるものの、それが何なのかは教えてもらえません。当日までのお楽しみということになります。

 

(2)引率でのイベントナースの仕事

林間学校引率でのイベントナースの仕事

小学生の林間学校や小学校のクラブの合宿、ボーイスカウトのサマーキャンプといった、小学生の宿泊に対する引率の仕事です。だいたいが1泊2日ほどで、子どもたちと一緒に集合して同じバスで行く場合と現地集合現地解散である場合があります。

 

現地集合の場合、交通費の上限は決まっているので注意

交通費は支給されるものの、上限が決まっているため、電車以外の交通手段、例えば飛行機や高速バスを使用するということになると、交通費は持ち出しとなる可能性が高くなります。

 

(3)メディア関連でのイベントナースの仕事

メディア関連でのイベントナースの仕事

言葉の通り、メディアの関わる仕事です。医療系ドラマで女優さんへの医療的な技術指導、監修、医療に関わる実験の補助などです。特に多いのは、モニターを集めて商品の効果を確かめる番組の血圧測定、看護師が採血している画を撮るためのモデルなんていうのもあります。(かなり希少な求人です)

 

番組名までは教えてもらえない

こちらも救護室同様、採血、血圧測定といった業務内容は教えてもらえるものの、何のメディアでどういった番組なのかは当日までのお楽しみとなります。また、イベントナースの中で、唯一白衣を着てお仕事をする機会の多いイベントとなります。

 

(4)保育関連でのイベントナースの仕事

保育関連でのイベントナースの仕事

イベントの託児所でのお仕事です。託児所に訪れたお子さんと遊んであげつつ危険なことはないか、突発的に具合悪そうにしていないかなどをチェックします。

多くの場合は、保育士資格を持っている人と一緒に数人で行われます

 

2.イベントナースの主な仕事内容について

イベントナースの主な仕事内容

一般的にイベントナースは1人〜数人で構成されます。きちんとした医療処置が出来る環境下にない場所で救護をすることになり、正確な情報やこれまでの情報が掴みにくいのが特徴です。主な仕事内容は以下の通りです。(イベント内容や仕事内容で大きく異なるので注意しましょう。

  • 熱・頭痛・体調不良などの内科的処置
  • 怪我・捻挫などの外科的処置
  • 既往、内服薬の確認
  • バイタルチェック
  • 同伴者の確認
  • 急変時の状況を見ていた人への聞き取り
  • 搬送すべきかの判断

イベントナースの仕事内容で1番重要なポイントは、情報収集です。とにかく周りの人達に状況や患者の情報を聞き取り、正しい処置を行います。搬送する場合、救急隊へ正確な情報を伝えるためにも情報は多い方が良いでしょう。

また、イベントナースの役割を果たすために、最低限押さえておかなければいけない事前準備がいくつかあります

 

起こり得る怪我や病気を予測し、医療道具を用意しておく

様々なイベントで看護師が募集されていますが、自分が働くイベントで起こり得る病気を事前に予測しておくと、もしもの時にスムーズに処置をすることができます。

例えば、マラソン等では心配停止などの急激な体調不良を起こす可能性が予測されます。一方、ライブなどでは捻挫・切り傷・擦り傷などが多いと予測されます。これらを予想し、処置出来る道具を用意しておくのが大切です。

  • 応急救急セット
  • 血圧計
  • AED
  • ブドウ糖
  • 傷パワーパッド
  • 嘔吐物を処理できる物品
  • 手袋

どんなイベントでも、最低限これらを準備しておくと安心です。

 

AEDの有無と場所を確認しておく

今はどの施設にもAEDは完備されていますが、初めて訪れる場所ではすぐにAEDを見つけることは困難です。何かあった時にすぐにAEDを使用できるよう、予めAEDの有無や場所を確認してください。可能であれば救護室に置いておくのも良いでしょう。

 

イベント内容・参加人数・場所を把握しておく

全体を把握する事は非常に大切です。救護が必要な場合すぐに駆けつけられるよう、全体の地図や施設の構造などを把握しておくのは絶対必要です。また、何人がどこで何をしているのか把握する事は、災害時にも必要な情報になります。

 

参加者の重大な既往と持病を確認しておく

心疾患・脳血管疾患・DMなど既往がある場合、注意して名前などの記録を取っておく事がベストです。内服等まで分かれば良いのですが、分かる範囲で情報収集しておくといざという時に正しい処置を行えます。

 

3.イベントナースへの転職メリット・デメリット

笑顔の女性看護師
メリットデメリット
都合の良い日に働くことができる勤務時間が決まっていない
肉体的なストレスが少ない臨機応変に対応する力が求められる
常に新鮮な気持ちで臨むことができるイベントごとにスタッフが変わってしまう
様々な人との出会いがある収入が安定していない
ライブでは生歌を聴くことができる野外では快適な気温で仕事ができない
看護師が1人だと責任が重い

メリットとしては、イベントナースは継続雇用という形態はあまりありませんので、基本、単発の募集となります。そのため、自分の都合の良い日に働くことが出来る点があり、病棟の看護師と比較すると、精神的、肉体的なストレスが少ないです。

デメリットとしては、収入が安定せず、イベントごとに単発的なものしかないため継続的な雇用がないことがあげられます。炎天下・悪天候でもイベントは決行されるため、自身の体調管理も重要になります。

また、イベントナースは1名体制の可能性があり、その場合判断力が必要になってきます。そのため責任が重くのしかかる点がデメリットです。

 

4.イベントナース求人を探す際(転職時)のポイント7つ

指差す看護師
ここでは、実際にイベントナースを経験して感じたことや自分自身も言われたことを7つのポイントとしてまとめました。是非、「現在イベントナース求人を探している方」や「イベントナースに転職を考えている方」は、参考にしてください

 

(1)イベントナースの仕事だけで生計を立てることは不可能

イベントナースに転職したいという看護師にまずお伝えしたいのが、イベントナースの仕事のみで、生活していくということは、ほぼ不可能であるということです。

日本には意外とイベントごとがあるものの、中にはほとんどイベントが無い月もあり、イベントナースはこの言葉の通りイベント時しか招集されません。

そうした月は無収入となってしまうため、イベントナースで生活していくのは難しいと考えます。

 

イベントナースは日給で高くて1万円前後

イベントナースの給料は、日給にして高くても1万円ちょっと。安いものでは、時給2000円が3時間程度なんていうこともあり、1日時間を使っても5000円前後になってしまう場合もあります。

そんな不安定な金銭事情と仕事の状態からイベントナースに転職して生活をしていくということはあまりお勧めできません。(アルバイトや次の職場への転職のつなぎや、気晴らし、副業としてやることをお勧めします。)

 

(2)イベントナース求人が多いのは夏で高単価は冬になる

実はイベントナースをする上でキーワードになるのが「夏」と「冬」です。

夏は、求人が1年を通して多い時期となるためたくさん働きたいという方にはお勧めの季節です。夏は高校野球や大学野球、少年サッカーの大会などの学生の大会やスポーツイベント、サマーキャンプや合宿などの泊まり込みの行事が多くなるため求人が必然的に増えます。

また、他にもコンサートも多くなったり、フェスなども増えます。さらに海の家なども開かれるためイベントナースの需要は高まります。

 

高単価求人は冬に多い

高単価な求人を狙う場合は冬がお勧めです。冬は、年末年始で慌ただしくなるため、求職をする看護師の人数が減ります。そんな中でクリスマスやお正月のイベント、年越しライブや年越しイベントなどといったイベントはあるため、どうしても看護師に来てほしいので給料の単価は上がります。

そのため、仕事数が少なくてもかなりのお金を稼ぐことができます。

 

春と秋はレアな求人がある?

春と秋はこれらの季節に比べれば給料が少なかったり求人数が少なくなるのですが、メディア関係や学術会関係といったレアで楽しめるイベントナース求人が入ってきます。

 

(3)高収入を得るためには「宿泊あり」のイベントを選ぶこと

イベントナースの中でも高収入を得られるのが「宿泊あり」のお仕事です。「宿泊あり」の場合は2日間拘束されるものの、日給にして1万円代は確実に給料が出ます

また、交通費は上限に達すると自費になる場合もありますが、その日の宿泊代や食事代などは出してもらえます。お金を出してもらいつつ自分も旅行に来ているという感覚に慣れるため、旅好きな看護師さんから人気の高いお仕事になります。

 

「宿泊あり」だと応募する看護師も減る

宿泊となると家庭を持っていたり、主の業務が忙しい看護師では、応募し辛い仕事となります。そのため、時間に融通が利かせやすい看護師が、かなり有利になり、当選率もアップします。

 

(4)急な休みなどを取ることはできない

イベントナースの仕事をする上で心しておきたいのが、急な休みを取ることができないということです。自分が体調が悪くなった、家族になんかあったという時にも、病院などのように電話1本で休むことはほぼ不可能です。

イベントナースはよほどのことが無い限り、採用人数は1イベントにつき1~2人なります(スポーツ系の救護室では1人しか採用されないことがほとんどです)。

そのため、休んでしまうと変わりがおらず登録している人にスタッフが片っ端から連絡を入れて代役を探すという、とても迷惑をかけるこになってしまうのです。

 

おすすめできない看護師の方

「体調に自信がない」「子どもが小さくていつ何があるか分からない」という看護師にはイベントナースはあまりおすすめできないと個人的には思いますし、応募した時点で落選してしまうこともあるようです。

 

(5)看護師として幅広い知識が必要になる

前述したようにイベントナースでは1人で仕事をしなければなりません。そのため、看護師として幅広い医療的な知識が求められます

救護室では看護師が判断して病院に送るべきなのかこのまま処置して帰すべきなのかを判断しなければなりません。そういった判断力やどんな状態にも臨機応変に対応できる対応力も求められます。

 

季節によって患者の症状が変わる

どんな患者が来るのかは、イベントや時期によって大きく変わります

  • 夏:熱中症や脱水の人がたくさん来ます
  • 冬:熱中症や脱水の人は少ない
  • ドーム型のイベント:冬でも熱中症症状で人がやってくる
  • 体験型のイベント:けがをしてやってくる人が多い
  • 食べ物やアルコールを扱うイベント:嘔吐やアルコール過剰摂取による症状で人がくる

上記のように、同じイベントナースであっても「来る人の症状」や「来る人の頻度」は時期やイベント内容によって大きく異なるのです。

 

ポイント!

ポイント

イベントを選ぶ際にはこのようにどんな人が来る可能性があるのかを想定しつつ、自分が得意である分野を存分に発揮できるイベントを選ぶことがお勧めです。

 

(6)外国語ができる、保育の資格を持っている場合は有利になる

イベントナースを行う上で有利になるのが、看護師以外の資格や特技を持っている人です。主に以下の資格や特技になります。

  • 英語ができる
  • その他、外国語ができる
  • 保育士の資格を保有している 等

例えば、学術発表や展示会などのイベントでは、海外の人も多く訪れるため、英語のできる看護師が求められる傾向にあります。託児所では保育士が常駐しているものの、やはり看護師にプラスして保育士の資格を持っている人がいれば即採用となる傾向にあります。

 

自分の力を申し込み時にアピールしよう

イベントナースでは申し込み時に必ず保有している資格や特技について聞かれるので、自分の持っている力を存分にアピールすると良いでしょう。

 

ポイント!

ポイント

特技や資格がある看護師は、人気の求人でも優先的に採用してもらえるため、働くことができる仕事の量が増えることや、仕事の幅が広がります。

 

(7)イベントナース求人が多い求人斡旋会社を利用しよう!

イベントナースの多くは、看護師の求人サイトを利用して仕事を探します。今では転職専門の会社でもイベントナースを扱っている場合があり選択肢も増えてきています。

しかし、ここで気をつけたいのが、イベントナースの求人を多く扱っている看護師求人サイトかどうかです。

 

1年以上もイベントナースの求人がない場合もあった

私の経験では、イベントナースの情報もあると言っていたので登録し、いざ仕事を探してみたらイベントナースの仕事なんてほとんどなかった、問い合わせたら「イベントナースの仕事はあまりないから」と言って、1年以上も求人が無いなんていうこともありました。

 

先輩看護師や知り合いから紹介してもらうのもあり!

看護師転職サイト以外にも先輩の看護師からの紹介というのもあります。あまり大きなイベントの場合は紹介とはなりにくいですが、町内会のお祭りのような規模でしたら、先輩や知り合いからの紹介というのもあります。

もちろん、給与は気持ちばかりの額となってしまいますが、未経験の場合は気楽で良いかもしれません。

 

まとめ

イベントナースはイベント参加者を守る責任のある仕事ですが、楽しみながら仕事ができる特殊な仕事です。お勧めする理由は以下の通りです。

  • イベントの詳細を把握し事前に準備しておけば、スムーズに仕事を進められる
  • 臨機応変さは求められるが、特別難しい処置は求められない
  • 看護師として様々な経験ができる
  • ネットワークが広がるので、視野が広がる
  • 精神的・肉体的にストレスを感じる場合が少ない

このように、なかなか経験者が少なく謎なことが多いイベントナースですが、病院や施設など医療をメインに扱う場所で働くよりも、看護の仕事としての視野が広がり、やりがいを感じられます。

また、気晴らしになって本業により力を発揮できるなんていう看護師もいます。

自分の知識や経験を生かして楽しく働けるイベントナースは、機会があればアルバイトや副業として1度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

この記事は「」さんが執筆しました。

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