著作者

齋藤

正看護師

齋藤

( 現役看護師)

一般病棟から老人保健施設に転職する前に知りたいポイント5つ

公開:、更新:2017年06月12日
車いすを押す女性

看護師は、資格を持っていれば様々なところで働くことができます。

しかし、病院以外のところに転職するのは不安があるという看護師も多く、特に病院から病院へ転職するよりも病院から老人保健施設に転職することの方が、不安が大きいようです。

ここでは、実際に一般病棟から老人保健施設に転職した視点から、転職する前に知っておきたいポイントを5つ紹介します。

病院とは違う分野ですが、不安なく転職できるようにここでポイントをしっかりと押さえておきましょう。

1.経営母体を確認する

オッケイする女性

まず初めに、その施設の経営母体がどこであるかということを確認しましょう。

老人保健施設の経営母体は、主に「病院」「一般企業」「介護業界に関わったことのない一個人」に大別されます。

この経営母体が、各老人保健施設の内情に大きく影響を与えます。それぞれの経営母体で施設がどう違うかを細かく見ていきます。

 

病院が経営母体である場合

老人保健施設で働く看護師が、1番困ることは利用者が体調を崩した際の医療行為についてです。

病院が経営母体である場合は、医師がすぐに診察を行い場合によっては系列の病院にすぐに搬送することができます。

そのため、看護師の医療行為の負担が少ないということが特徴です。

医療面で心強いことは病院が経営母体であることのメリットでしょう。

 

介護を学びたい看護師には不向き

病院が経営母体であるため、医療的な観点でしか関わることができず、介護の観点を学びたかったりレクリエーションを多くやり楽しく仕事がしたいと考えていたりするとやや物足りなさを感じるでしょう。

また、その病院に入院していて行き先が決まらないという人が老人保健施設に入所する場合が多いので、少々手のかかる人が多いということも特徴となります。

 

企業が経営母体である場合

企業が経営母体であるため、資金的なものは潤っていることも多くレクリエーションなどにお金を使ってもらいやすく、病院が経営母体の所よりもレクリエーションが充実していて楽しみながら働けるという所が多いです。

また、企業が経営母体であるとグループとしていくつかの老人保健施設を所有している場合もあり、その数も病院が経営母体の所よりも数が多かったり全国各地で展開していたりする場合があります。

そのため引っ越しをしても同じグループでまた仕事を続けられるということがメリットとなります。

 

医療経験が少ない看護師には不向き

企業が経営母体である場合は、病院への搬送が大変であることがデメリットです。

そのため医療的な部分では、知識や経験をフル活用させなければならず医療的な経験が少ない看護師は不安が大きくなるでしょう。

 

ポイント!

ポイント

老人保健施設を経営する企業の中には介護の分野をあまり理解しておらず、事業拡大の一環として老人保健施設を設立したという場合もあります。

そのため、介護や医療の内情をトップがよく把握していないという致命的な部分もあります。

 

個人が経営母体の場合

個人が経営母体の場合のデメリットは、企業同様に医療的な処置や救急の処置が大変であること、トップが介護の仕組みをあまり理解していないというところでしょう。

しかし、個人が経営するのですから多少介護について勉強したという人が多く、企業が母体の所よりも介護や医療からかけ離れた考えを持っている人が少ないようです。

また、個人が経営という病院や企業と比べると母体が不安定という所から給与が他の経営母体と比較して安いという場合もあります。

 

自由が利きやすい

メリットとしては、個人経営という規模の小さいところからレクリエーションや利用者の生活においても利用者のためになるならば自由が利くことです。

そのため、例えばアロマの資格を持っている、趣味で園芸が精通している等何かしらの特技を持っていれば活かすことができるでしょう。

 

2.療養棟の種類を確認する

バインダーで確認する女性看護師

老人保健施設に転職する際に資料を見て確認しておきたいことは、施設がどのような療養棟を構えているかということです。

療養棟の種類を確認することは、老人保健施設で看護師としてどう働きたいかという部分に大きく影響をしてきます。

老人保健施設には、医療療養棟と認知棟の2つがあり異動となれば確実にどちらかに行くしかありません。

医療棟しか興味がないから認知棟のことは見ておかなくても良いという考えではなく、どちらに異動しても良いようにしっかりと情報を得ておくことが必要です。

ここでは、老人保健施設には必ずあると言っても過言ではない医療療養棟と認知棟の2つについて説明していきます。

 

医療療養棟について

老人保健施設は、数ある介護施設の中で唯一医師が常駐し医療行為ができるため、老人保健施設に医療棟を構えているか、どのくらいの規模か、どのような医療行為ができるのかが大きなポイントとなります。

特にどのような医療行為ができるのかは老人保健施設によって大きく異なります

例えば、人工呼吸器の持ち込み可である施設、B施設は胃ろうのケアはできるが経鼻経管栄養は不可の施設などそれぞれの施設でできる医療行為は細かく決まっています。

中には点滴でさえ不可な施設もあるようです。

 

医療療養棟におすすめの看護師

看護師が、老人保健施設で働きたい理由としてライフワークバランスや持病、年齢のため病院で働くことが困難でも医療や療養上の世話に携わりたい等があります。

上記の理由に当てはまる看護師には、医療療養棟がおすすめです。

 

ポイント!

ポイント

医療行為はしていきたいけど高度なことは遠慮したいという場合、病院の療養病棟ほどの医療行為を積極的に続けていきたいという場合など自分がやりたいことに医療療養棟が応じているかは見ておくことが必要です。

 

認知棟について

老人保健施設で働くことを決めた看護師に確認しておいてほしい最大のポイントは、認知棟がどの程度整備されているかということです。

例えば、重度な認知症の利用者と軽度の認知症の利用者が1つの棟に存在している施設と、きちんと認知症のスケールをとり医療的な観点から認知症の度合いを判断してそのレベルに沿って生活できるように棟を細かく分けている施設では看護師の負担も大きく変わります。

認知症のレベルが全然違う利用者が混在している施設だと看護師は、利用者への接し方など何かと苦労することが多くなります。

一方でレベル分けされて、ある程度みんなが同じレベルであると分かっていればそれを理解した上でケアをできるため看護師の心身負担が軽減されます。

また、認知レベルに応じて棟が分けられていることによってカルテを見るだけで今どの程度の認知レベルなのかをすぐに判断することもできます。

 

ポイント!

ポイント

老人保健施設側が、認知症に対してどれだけ理解をしているか、利用者も看護師も心身負担なく生活や仕事をできる環境に整えられているか、ということも注目しておきましょう。

 

3.老人保健施設見学に行く

ノートで確認する女性

老人保健施設に転職する際に絶対に行ってほしいことは施設見学です。

病院よりも老人保健施設に転職する看護師に、特におすすめしたいその理由を紹介します。

 

職場の人間関係を確認する

まずお勧めする何よりもの理由は、職場の人間関係が見えるということです。

老人保健施設を退職する看護師の理由として、介護士との人間関係が多くあるからです。

職場に見学に行くことで、看護師と介護士同士の関わり方やその仲を自分の目で確かめることができます。

また、看護師や介護士の年齢層も確認できるため、どのような世代が働いているかなどもわかります。

さらに、利用者に対して看護師がどのような態度をとっているかも見ることができるため、一緒に働いた時のこと等も具体的にイメージすることが可能です。

 

ポイント!

ポイント

老人保健施設には、1つの棟に従事できる看護師の人数が限られていることや遅番・早番と言った病院のような制度がないため、1時間見学に行くだけでもその施設で働く看護師の半分を見ることができるといっても過言ではありません。

 

職場の忙しさを確認する

多くの老人保健施設が口コミを見ると残業なしと書かれていますが、本当に残業がないかが分かるのは施設への見学です。

忙しくバタバタしていればやはり残業がある可能性もあり、何より多忙を極めている職場であるということがよく分かります。

逆に利用者とお話をしながらゆったりと過ごしているスタッフがいれば、その時間を確保できるほどの忙しさであるということが分かります。

老人保健施設によってできる医療処置は違いますが、本当にその医療処置を必要な利用者が入所しているのか、または、どのような処置を行う施設なのかが一目でわかるのが施設見学です。

 

ポイント!

ポイント

多くの老人保健施設では、トイレ誘導やおむつ交換を介護士が行い看護師は行わない傾向にありますが老人保健施設へ転職する際には、看護師がどの程度の処置につくのかを確認しておきましょう。

 

4.募集勤務形態の確認する

パソコンで検索する女性

老人保健施設に転職した後は、長く働きたいと思っている看護師に確認しておいてほしいポイントとして、どのような勤務形態で募集をし、どのような勤務形態の人が働けるかがあります。

特に確認しておきたい2つのポイントを紹介します。

 

パートの受け入れ範囲の確認

パートと言っても扶養内、扶養外、週何日など決まりが細かいところが多いです。

その施設がどの程度のパートを受け入れ可能か見ておくことが必要です。

老人保健施設では、扶養内勤務は可としている施設が少ない上に働ける人数が限られているためパートとして働くには狭き門となります。

しかし、もし可能であれば最初は扶養外で働いて、扶養内勤務に空きができたら自分が扶養内勤務となることもできます。

また、週何日から可能であるか、週何時間働けば社会保障がつくのかというところも押さえておきたいポイントです。

 

ポイント!

ポイント

病院よりも老人保健施設では、看護師の働き方の選択肢が広いためどのような雇用形態を募集しているのかよく確認しましょう。

 

正社員は日勤常勤が可能か確認

確認しておきたいポイントとして、老人保健施設では看護師の正社員は日勤常勤が可能であるかどうかです。

病院では、積極的に推奨している日勤常勤が老人保健施設では不可、あるいは人数が限られているという場合があります。

夜勤を避けたいと考えている場合は、日勤常勤への変更が可能かということも確認しておきましょう。

女性として家庭内での役割が大きい看護師は、結婚や出産、子の成長や家族の介護、仕事以外にやりたいことができたなどの理由により正社員を続けることが難しくなることも多いです。

その結果、続けていたいけれど自分の希望する雇用形態と一致しないため辞めざるを得ないという看護師も多いのが現状です。

 

途中で働き方を変えられるかも確認しよう

看護師が転職後も長く同じ施設で働き続けるため最初に、正社員で入職しても以後の働き方を柔軟に変えることができるかを確認しておきましょう。

老人保健施設によっては、勤務形態に対して柔軟な場合もあり、夜勤有の正規職員→日勤常勤→扶養内パートと自分の生活スタイルに応じて働き方を変えながら長く従事している看護師がいます。

 

5.介護士実習生を受け入れているか確認する

考える女性

最後に知っておきたいポイントが実習生の受け入れをしているかどうかです。

老人保健施設は、病院のように入退院が多いわけでもなくスタッフの入れ替わりもさほど激しくないため、どうしても閉鎖的になってしまいがちです。

 

施設体制が整っているかが分かる

外部からの目や風の通しが良いかどうかは、施設の雰囲気や働き方にも大きく影響するものでしょう。

実習生を受け入れていることにより、定期的に外から人が入ってくるということに加えて、学生を受け入れるだけの用意や体制を整えているということは内部の事情が整っているということに精通するものがあります。

以上より、介護士の実習生を受け入れている老人保健施設は働きやすいところが多いです。

 

ポイント!

ポイント

介護実習生は介護士が見るのに対して看護実習生は看護師が見なければなりません。

そのため、仕事が増えて多忙となる可能性もあり、あくまで介護の実習生を受け入れているかどうかを見ておくことがポイントです。

 

6.まとめ

一般病棟から雰囲気の違う老人保健施設への転職は不安が大きいかもしれませんが、転職前にポイントを押さえておくことで抵抗や不安も少なく転職ができるでしょう。

老人保健施設は、入職者への情報量が少ないという特徴があります。

その理由は、介護士がメインの職場であるため介護士へ向けた情報提示が多いということや新卒の看護師を受け入れることが無い、教育等についての記載もなく、働く上での給与や勤務時間など必要最低限の情報しか書いていない等が理由としてあります。

病院ももちろんですが、老人保健施設も見学をしなければ分からないことがたくさんあります。

転職会社を活用するなどして、パンフレットだけでなく実際に訪れて自分に合っている施設かチェックをしてしっかりと情報を集めたうえで転職を吟味しましょう。

一般病棟から老人保健施設へ転職を考えている看護師は、是非参考にしてみてください。

食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科


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