著作者

齋藤

執筆:看護師

齋藤

( 看護師)

老人保健施設での看護師スキル!急変・救急対応で看護スキルが試される

公開:、更新:2018年03月16日
老人保健施設での看護師スキル

介護施設全般において、看護師としてのメイン業務が利用者様の体調管理になります。特に急変対応に至っては、看護師のスキルが特に求められ、対応によってその看護師に対する介護職からの信頼度が変わります。

老人保健施設に初めて入職した方にとって、この対応の仕方が後の自分の介護職からの信頼を左右するといっても過言ではないでしょう。救急搬送となった際、自分の救急隊との連携や医療機関とのやりとりによって、施設全体の信頼を左右することにもなりかねません。

看護師として、どのような対応が良いのか、自分の信頼を得ることができるのか、実際に救急の現場と老人保健施設の両者で仕事をした時の経験から特に救急搬送時についてご説明していきます。

1.老人保健施設での急変とは

急変

老人保健施設での急変とは、症状でいうと痙攣、吐血、下血、意識消失、心肺停止といったような感じです。

病院での急変はおそらく最後に挙げた意識消失や心肺停止といった状態のことや、モニタリングしている場合だと、モニター上の波形の異常や酸素飽和度の著しい低下が挙げられますが、老人保健施設での場合、死に直結するであろう症状も全てまとめて急変という扱いになります。

 

心電図をモニタリグする機械がない

老人保健施設には、心電図はあるものの、モニタリングをする機械はありません。そのため、病院のようにモニター上での経過が追えなかったり、前兆がなく、突発的に症状に直面するということがほとんどです。

また、後期高齢者がほとんどであるため、仮に前兆があっても訴えることはほとんどなかったり、イソップ童話のオオカミと少年にでてくる少年のように、症状がなくても痛い等の訴えをし、皆が信じなくなってしまった頃に本当の症状が出るということもあるため、看護師は的確な観察とアセスメントが求められます。

 

2.老人保健施設で救急搬送するのはどんな時か

救急搬送する

老人保健施設では医師は常駐しているものの、上記の通り、モニターをはじめとした医療機器がありません。そのため、高度な医療処置が必要である場合は、救急車を呼んで病院に行くのが一般的となっています。

救急搬送の必要性があるのか、そして医師に報告するための情報収集として、看護師は視診、聴診、触診などの観察を密に行い、アセスメントをすることが必須となります。

あとは、状態を医師に報告、医師が救急搬送の可否を判断します。

 

医師が施設内にいる老人保健施設の場合

医師が施設内にいる状態であれば、医師にも直接診察をしてもらうことが可能ですが、医師が施設内にいない場合、看護師が電話で状態を報告しなければなりません。そのため、いかに医師にも分かりやすく伝えるかも重要なポイントとなります。

そして、医師が救急搬送をすべきと判断した場合は救急搬送をすることとなります。救急搬送をする事例は意識消失や心肺停止を筆頭に、痙攣、下血等の大量出血といった急変の事例とほとんど同じです。

あとは、転倒による頭部強打や、骨折なども救急搬送の対象となります。

 

3.急変時の適切な看護師対応とは

急変の対応

各場面での救急搬送における対応、どの対応が現場ではありがたがられるのかをお伝えしていきます。救急搬送の際に関わることの多い介護士、救急隊、病院のスタッフに絞って説明していきます。

 

看護師が行う介護士への対応

利用者さんの日常生活については詳しくても病態についての理解が浅い介護士が多いです。夜勤中は特に看護師職は自分だけで、あとのスタッフはすべて介護士だけという勤務形態となるため、介護士の助けは必要不可欠です。

とはいえ、介護士は病態の理解が浅く、人によっては何年間も働いていても急変に当たったことがないという介護士もおり、急変の現場で動揺して動けなくなってしまう人や泣き出してしまう人もそこそこいます。

そこで、看護師は、介護士達が何も考えず動けるよう指示を出していく必要があります

 

看護師が行う介護士への指示

その利用者さんについて理解している人は、利用者さんのそばに付き添い、情報提供をしてもらい、利用者さんについての理解が浅い、急変に当たったことがないという人には事務的なことや連絡等をお願いすると、全員が心身の負担が軽くスムーズに進むことができます。

医療業務は頼めないですが、他の頼める範囲のことを頼んでいくことで、状況の判断力や人に指示を出す力を評価されます

 

看護師が行う救急隊への対応

病院まで運んでくれる救急隊への看護師対応です。医療用語が通じるため、なるべく医療用語を用いて説明をした方が、評価の指標が明確となるため、その後の搬送先の選択などを、スムーズにすすめることができます。

また、救急隊が病院では利用者さんのことを説明するため、事細かに説明しておくと、病院での対応もスムーズにすすみます。特に既往歴や普段の生活状況などは病院側でも諸々の判断をする上で大事な鍵となるため、忘れずに説明をしていきましょう。

 

看護師が行う病院での対応

急変にあたり、救急搬送をすることとなった場合、病院まで搬送し、その後の対応が決まるまでは付き添い続けなければなりません。病院に着き、看護師への申し送りは救急隊が行ってくれるも詳しい経過については施設から付き添っている看護師が説明をすることが多いです。

そのため、救急隊への対応と同様に、病歴や経過、そして内服薬の有無の説明が必須となります。さらに、施設から救急搬送をした場合、その方のご家族とは病院で待ち合わせすることとなります。

ほとんどの家族は状況が飲み込めておらず、不安で来院されるため、しっかりとした経過の説明ができるか、家族の精神的なフォローができるかどうかもかなり重要なポイントとなってきます。

 

ポイント!

ポイント

ここでの対応も後々、施設に戻ってから自分の評価に直接繋がりかねないので細かくやっていくことがポイントとなります。また、病院では、その場でサマリーを書くよう依頼されることも多々あります。再三説明をしていますが、利用者について把握しておくというのはここでも重要となってきます。

 

4.こんな看護師の対応だと病院が困ります!

病院側が困ります

今までは、搬送する側での対応についてご説明してきましたが、今度は搬送される病院側からの見解となります。現在施設にお勤め、または施設への就職を考えている方は参考程度に、病院で勤務されている方はあるあるという目線で見ていただければと思います。

 

利用者さんの情報を何も知らない看護師

付き添ってくれたのは良いものの、「介護さんが全てやってくれているので・・・」と、連れてきた利用者さんの情報を知らない人、なかなか多いです。また、既往歴を知っているが、他は知らないという人もかなりいます。

救急搬送された場合、その場で処置をする関係から内服薬、身長、体重の情報はかなりの必須事項となります。さらに、そのまま病棟へ入院となった場合、排便状況などの生活歴も必要な情報となります。

搬送となった場合には少なくとも近況の情報を集めてから来院することがベストとなるでしょう。

 

付き添ってきているのに一切介助に参加しない看護師

付き添いで来ているものの、遠くの方でぼーっと見ているだけの方、よくいます。本日初めて会った病院側と比べて、少なくても数ヶ月は一緒にいるであろう施設の方の方が、その人のことを1番よく理解されています。

特に移動介助などは、その人のADLを1番よくわかっている施設の方が介入した方が良いでしょう。

 

ご家族よりも看護師がムンテラに介入してくる

看護師は救急搬送では基本付き添いという立場であるため、最終決定をするのは、その方の家族です。しかし、ご家族よりも意思決定の場面で介入してしまう看護師もそこそこいます。

意思決定はご家族に任せ、ムンテラで医師の言う専門用語がわからない場合の補足説明に限っておいた方が良いでしょう。看護師は人の命を助ける職業であり、そのために施設にも配属されています。的確な観察、アセスメントを行い、異常の早期発見、救助ができると良いかともいます。

また、運んだ病院で働いている医療スタッフも自分と同じ看護師です。

自分が逆の立場に立ったときにどのような対応をされた方がありがたいかを考えて行動できれば良い印象をもたらすことができるかと思いますので、ぜひ参考にして見ていただければと思います。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科

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