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感染症内科に転職を考える看護師のメリット・デメリット

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内科の中でも特別な研修などを経て配属されることが多い感染症内科。どこにでもある科ではなく、独立した診療科を標榜しているのは基本的には大きな総合病院になります。

幅広い知識と専門性が必要な職場だけに、そこで得た経験は他のどの診療科にいっても通用するスキルとして看護師人生に大きくプラスになるでしょう。

ここでは感染症内科への転職を考える看護師に向けて、その仕事内容、必要なスキル、転職のメリット・デメリットをまとめて記載しています。

1.感染症内科で働く看護師の仕事内容

退院後の生活指導をする感染症内科の看護師

感染症内科に入院している患者は、「日常生活動作は自立している方」「感染症により意識がなく全てにおいて介助が必要である方」等、多岐に渡ります。

感染症内科病棟スケジュールに関しては、他科の一般病棟と差異はありません。

 

はじめに:感染症内科に入院する患者の特徴について

感染症内科とは、以下の病気の患者が入院する病棟で、マラリアなどの寄生虫感染症患者が入院する場合もあります。

全身感染症 ・不明熱
・HIV感染症
・敗血症
細菌感染症 ・百日咳
・レジオネラ
・サルモネラ
・破傷風
・結核
ウイルス感染症 ・麻疹
・ノロウイルス
・インフルエンザ

感染症内科には、病院内での感染拡大を防ぐため陰圧喚起の個室が設置してあり、次亜塩素酸などの消毒用具や感染予防のためのN95マスクなどが常備されています。

それでは、感染症内科で行う看護師の仕事内容を説明していきます。

 

(1)原因精査の検体採取の実施・補助

不明熱等現在ある症状の原因が特定されずに入院する患者もいるため、まずは原因を特定するための各種検査を行います。

病原体がいると考えられる部位から、血液・痰・尿・便・髄液などの検体を採取し看護師が責任を持って検体を検査室へ提出をします。

 

補足説明!

ポイント

髄液の場合は医師の手技の下、骨髄穿刺や腰椎穿刺を行い、物品の準備・検査中の補助・終了後の後始末などが看護師の仕事となります。

 

(2)各種感染症に合わせた治療

感染症の原因が特定され、各種感染症と診断されれば治療が始まります。

治療内容としては、

  • 抗菌薬や抗ウイルス薬などの投与
  • 免疫グロブリン療法
  • 解熱・鎮痛薬の投与
  • 水分・栄養補給の対症療法

等が主です。

そのため、医師の指示に従い治療が円滑に進むように看護師は、日々の点滴管理や体調の変化の観察を行い「点滴が時間通りに投与できているか」「感染症による苦痛の訴えはないか」等に留意をします。

 

補足説明!

ポイント

意識のない患者の場合は、清潔ケア等の身の回りの介助も行う必要があります。

 

(3)退院後の生活指導

完治して退院できる感染症が多いですが、中にはHIV感染症など完治はできず退院後も確実な内服投与・感染予防に努めていかなければものもあるため、患者本人や家族へ今後の生活について指導を行い、退院後も安心して生活が出来るように支援を行います。

 

(4)感染の予防策を取る

感染症は、他人へ感染する可能性があるため自分での感染・自分が媒体となり他の患者に感染が広がることを確実に防ぐことが必要です。

スタンダードプリコーション(標準予防策)だけでなく、それぞれに必要な感染経路別予防策を取る必要があります。

 

具体的な感染経路の予防策

空気感染である結核や麻疹であれば、陰圧喚起の個室管理をして訪室時はN95マスクを着用します。

便や吐物への接触から感染が広がるノロウイルスであれば、

  • トイレは専用のポータブルトイレを準備し使用後は次亜塩素酸で消毒する
  • 体温計などの患者使用器具は専用のものとし共用しない
  • 訪室時は手袋・エプロンを着用する

等の管理が必要です。

 

2.看護師が感染症内科で必要なスキル

最新の情報を入手する感染症内科の看護師

感染を拡大させないために、適切な感染予防策を取ることのできるスキルが感染症内科で働く看護師に最も必要であると言えるでしょう。

 

(1)感染症の症状・治療の正確な知識

感染症内科には、様々な感染症の方が入院してくるため「感染症によってどのような症状が出るか」「どのような治療が必要か」といった知識が働く看護師には必要です。

 

ポイント!

ポイント

近年は、多剤耐性菌などの問題も起こっているため、その患者に適切な薬が投与されているか、医師に疑似照会をすることも必要になるでしょう。

 

(2)時間管理をするスキル

治療は主に、抗菌薬・抗ウイルス薬の投与・免疫グロブリン療法となるため、取り扱う点滴の数が多いです。

同じ時間に、数人の患者へ数本の点滴を投与するといったことも多くあるため、

  • 「どの患者にどの薬剤が投与されるのか」
  • 「どのくらいの時間をかけて投与するのか」

等を事前に整理をして、確実に投与がされるように自分のスケジュールを調整していくスキルが感染症内科で働く看護師には必要です。

 

(3)海外・最新の感染情報を入手するスキル

近年は、海外へ行きやすくなった影響で、海外滞在時に感染し帰国後発症するという輸入感染症のケースも少なくありません。

そのため、海外感染情報や最新の感染情報などを確認したり入手するスキルが看護師には必要といえます。

 

ポイント!

ポイント

無関係だとは思わずに情報を積極的に入手しましょう。新たに認識された新興感染症や近年に再び感染が問題となっている再興感染症について、情報を取得しておくと良いでしょう。

 

(4)衛生面や感染管理を徹底するスキル

病院内での感染については病院の責任として、衛生面を徹底することによって、できるだけ感染防ごうとしています。感染症内科に勤務する看護師は、特に衛生面などについて厳しい研修を行ってから配属されることも多く、重要な部署だと言えるでしょう。

感染症は、それ自体がつらい疾患になるほか、合併症として発症した場合は重篤になる可能性もあるので、常に症状の変化を観察し、適切なケアをしていくことが大切です。

 

3.感染症内科への看護師転職のメリット

スケジュール管理をする感染症内科の看護師

感染症について幅広い知識が得られることは、感染症内科に転職する1番のメリットと言えます。

感染症内科で働くことで、インフルエンザやノロウイルスなど日常でも感染する危険のある感染症への対応策や予防策が身に付き、感染症の流行時は、適切な予防策を取ることで感染の可能性を下げることができるでしょう。

その他の転職するメリットは以下の通りです。

 

(1)様々な患者の症状の全身管理ができるようになる

感染症には、様々な感染症があり病態・症状も様々であるため、勤務をする中で自然と全身の管理ができるようになります。

感染症内科で働くことにより、全身を診ることができるようになるため他科に異動した際などに役立つでしょう。

 

(2)日々の勤務でスケジュール管理ができるようになる

抗菌薬・抗ウイルス薬・免疫グロブリン療法などは、投与時間が決められているため、「日々の勤務の中でどの時間に何をしていくか」といったスケジュール管理を身につけることができるでしょう。

 

(3)看護師人生にとってプラスの経験となる

感染症内科は、どの病院にでもある診療科ではありませんが、そこで身につけた知識は、どの病院のどの診療科に行っても役に立つことです。

医療行為を行う以上、感染や衛生については、いくら気をつけてもつけすぎるということはありませんし、院内感染を防ぐためにも、感染症についての知識は非常に重要になります。

こうした経験をすることは、看護師人生にとって必ずプラスに働くはずです。

 

将来、看護師転職する際にも有利になる

感染症に関する知識をつけておくことは、将来的に転職したとしても役に立つことも多いです。

また、病院側も感染症科の看護師に対しては、専門のプログラムを用意するなど、最新の知識を身につけられるようなサポート体制を取っているところも多く、キャリアやスキルアップを考える場合は、教育体制が整っている病院を選びましょう。

 

(4)専門知識を身につけてスキルアップ・キャリアアップ出来る

 

感染に関する専門看護師や認定看護師を目指す看護師も少なくありません。

こうした専門看護師や認定看護師はまだ決して多くはありませんが、それだけに将来性が期待されている部門でもあり、転職を期に感染症内科での勤務を通して臨床経験を積み、チャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

 

4.感染症内科への看護師転職のデメリット

時間に追われる感染症内科の看護師

感染症内科に転職するデメリットは、感染予防策を取っていたとしても確実に防げるというわけではなく常に感染への危険に晒されることです。

日々の勤務の中で感染症の患者と関わる機会が多いため、感染に対する不安があることはデメリットと言えるでしょう。

自身が感染しないためにも、看護を行うと同時に徹底した感染対策を常に行う必要があり、気の抜けない仕事です。

 

(1)常に時間に追われる

感染症内科へ転職後、常に時間に追われ、慣れるまでは大変に感じます。

患者へ、確実にその時間に投与(抗菌薬・抗ウイルス薬・免疫グロブリン療法など)されるように看護師が管理をしていかなければなりません。

そのため、仕事中は常に時間に追われるデメリットがあると言えます。

 

(2)看護の幅が広く勉強も必要に

感染症内科の看護師は、感染症になった患者さんのケアはもちろん、隔離が必要な場合は、患者さんや家族のメンタルケアも必要になるなど、幅広い看護を行うことになります。

 

新たに勉強しなければならないことも多い

感染症内科に看護師転職した場合、これまで経験した診療科での経験は活かせるものの、新たに勉強しなければならないことも多いということでしょう。

もちろんそれらの知識やスキルは、この先の看護師生活においても役に立つものではあるのですが、積極的に勉強したくないという人にはつらいかもしれません。

 

5.感染症内科への看護師求人を探す注意点

看護師内科の求人を探す際の注意点

感染症内科の看護師求人を探す注意点としては、まず、感染症内科がある病院がかなり少ないということがあります。

 

(1)未経験者には狭き門と理解しておこう

感染症の治療を行う病院はたくさんありますが、感染症内科として独立した診療科を標榜しているのは、かなり大きな総合病院になります。

感染症内科で働くためには、感染症内科がある数少ない病院に転職した上で、感染症内科に配属されなければなりません。

 

補足説明!

ポイント

すでに感染症内科での勤務経験があったり、感染症関連の専門看護師や認定看護師の資格を持っている場合は、優先的に配属される可能性が高いのですが、そうでない場合は別の診療科に配属されてしまう可能性もあります。

 

(2)看護師転職サイトを利用し情報を多く得ること

感染症内科に転職する方法としては、まず多くの情報を得ましょう。

複数(3社程度)の転職会社に登録をして、広範囲や時間をかけて求人を探しましょう。看護師転職サイトを利用することで、非公開求人も提案してもらえる可能性があります。

 

(3)転職面接時に希望する診療科の交渉を行う必要がある

面接時に配属先についてしっかり確認するか、看護師求人サイトを利用して、担当のコンサルタントを通した交渉を行うのが現実的でしょう。

自分で交渉できれば面接時に行っても構いませんが、なかなかそれが難しいのであれば、看護師求人サイトの利用がおすすめです。

 

コンサルタントが条件の交渉をしてくれる

担当のコンサルタントは、自分に合った転職先を一緒に探してくれるだけでなく、条件面などの交渉も行ってくれるので、安心して転職活動をすすめることができます。

転職先の配属など、自分で交渉しづらいことは、担当のコンサルタントに任せるとよいでしょう。

 

ポイント!

ポイント

希望通りに配属されるためには、自分でも勉強しておくなどしてアピールすることも大切です。また、その後の部署移動などがどれぐらい頻繁に起こるかなども合わせて確認しましょう。

 

6.まとめ

感染症内科で働くと、看護師自身も感染の危険に晒されるというマイナスイメージを強く持たれがちです。

慣れない内は、「様々な病態や症状に戸惑う」「点滴の時間管理に追われる」といったこともありますが、経験を積むことで全身管理やスケジュール管理等ができるようになり自身の成長に繋がるでしょう。

看護師として、転職を行う価値のある診療科だと思います。

日常でも感染の可能性がある感染症もあるため、感染症内科に勤務して病気の対応策や予防策を学ぶことで、自身の日常生活に活かすことができます。

感染症内科に興味を持った看護師は、是非1度、転職を検討してみてはいかがでしょうか。

最後までご確認いただきましてありがとうございました。


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大学病院にて3年、その後は大学院での勉学と並行しながら、訪問看護や医療機器業界のコールセンター等様々な業務を体験。大学院卒業後、大学看護学科の教員として、未来の看護師たちの教育に携わっております。
経験年数は少ないですが、これまでの様々な経験や男性看護師、若手の視点から、皆さんのお役に立てるような情報を発信していきたいと思います。


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この記事を書いた人:nnn
(公開日:)(編集日::2017年07月20日)

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