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現役看護師

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( 看護師 )

看護師の感染症を防ぐため注意したい4つの感染対策

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現役看護師 azuki

冬はインフルエンザやノロウイルスといった感染症が流行します。看護師の私たちでさえ感染すると高熱や嘔吐などの辛い症状があらわれ、たった数日だけでも体力が奪われてしまいます。

そんな感染症に入院中の患者が感染すると命に関わる恐れもあります。

ここでは、看護師の感染症を防ぐため注意したい感染対策について4つご紹介させていただきます。必ずしもできていない病院が多いのではないでしょうか。チェックしてみてください。

1.世間の終息傾向はあてにしないこと

テレビのニュース
テレビやスマホからみられるニュースでは、ある程度の時期になると流行していた感染症が終息に向かっているという情報が流れます

確かに、世間的には一気に流行したあと終息傾向にあるかもしれません。しかし、それは病気や怪我などにより体力が低下している患者の多い病院内では別の話です。

もし、たった一人の患者が感染症を発症してしまったら、あっという間に感染が広がり、看護師・スタッフまで感染が広がれば病院としての機能を失ってしまう恐れもあるのです。

 

アウトブレイク宣言に関する知識

万が一院内で感染症が流行してしまった場合、アウトブレイク宣言が出されます。このアウトブレイクというのは、元々小さな集団など一定の規模の中で予想以上に同じ病原体による感染症が発生することをいいます。

病院におけるアウトブレイクは、ひとつの病棟内において1例目の感染症が発見されてから4週間以内に、新たに同一菌種による感染症が3例発症した場合をいいます。つまり、患者、スタッフを含む3人が発症したらアウトブレイク宣言をし、臨時の感染対策委員を開催して対策をしたり、さらに感染者が増え10人程度になったら保健所に連絡をするなどの対策を行わなければならないのです。

 

ポイント!

ポイント

私たちが感染症を発症しても、症状が治れば今まで通り生活ができますが、患者が罹患している病気、さらに流行する感染症によっては抵抗力の弱い患者は命を落とす恐れもあります。アウトブレイクといわれる3人の感染症発症をたった3人ではなく、1人でも出たら慎重に対応していかなければならないのです。

 

2.1行為1手洗いが役に立たないこともあること

洗いが役に立たない
一般的に、感染症を予防するためには手洗い、うがいが大切です。そこに、看護師たちは手指消毒剤を併用しさらに感染対策をおこなっています。しかし、これらの予防策が効果を示さない病原体も存在します。

 

ノロウイルスは手洗い、うがい効果がない

例えば、同じような時期に流行するインフルエンザやノロウイルスの患者のケアをしたあと、いつも通り手指消毒をしたからと安心してしまいがちです。しかし、手指消毒剤はインフルエンザウイルスには効果がありますがノロウイルスには効果がありません。

なぜなら、ウイルスがエンベロープという膜を持つか持たないかという構造に違いがあるのです。ノロウイルスの他にもよく感染症の原因となるアデノウイルス、ロタウイルスも手指消毒剤が効きにくいといわれています。

 

流水と石鹸による手洗いは手指消毒剤よりも効果が期待できる

流水と石鹸による手洗いも完全な予防策にはなりませんが、石鹸が手についた脂肪成分を落とすのと同時にそこに付着したウイルスも洗い落とすため、手指消毒剤よりも効果が期待できます。

 

ポイント!

ポイント

1行為1手洗いを徹底しても防ぐことのできない病原体を広めないために、看護師たちができる方法が防護具の正しい使用なのです。

 

3.防護具はその場で外して病原体を運ばないこと

看護師の防護服
抵抗力の弱い患者は、看護師たちでは発症しないような病原体による感染症を発症していることがあります。また、何らかの症状がなくても保菌していれば、だ液や血液、排泄物の中に病原体が出ている可能性もあります。

そのような患者の清拭、おむつ交換をしたあと、看護師がエプロン、手袋のまま患者のベッドを離れ、隣の患者のケアをしたら間接的に菌を感染させてしまう恐れがあります

同室内に限らず、同じエプロン、手袋をしていれば離れた部屋の患者に感染させてしまうこともあります。

 

防護服は感染予防策と心得ましょう

看護師にとって防護具はおしゃれでも、飾りでもありません。患者、私たちのお互いを護るために必要な感染予防策です。

そのため、使用したら、その患者の元を離れる時には全て外し、次の患者の元へ行ったら新しいものを装着することを心がけましょう

 

ポイント!

ポイント

一人の患者であってもおしものケアをした手袋で点滴を交換したり、経管栄養をするなど他の部位を触るのではなく、目に見えなくても汚染している可能性があるときには常に交換することも必要です。手袋の上から手指消毒をする看護師もいますが、それは効果がありません。必ず、手袋そのものを交換するようにしましょう。

 

看護師のみなさんは、病棟の廊下をエプロン、手袋をつけたまま歩いていませんか。そのエプロン、手袋をつけたまま患者のケアをはじめていませんか。感染対策を徹底しているというような病院であっても、未だにこのような看護師の姿を見かけまので注意しましょう。

 

4.見舞客の行動にも看護師として目を配ること

見舞客の行動にも目を配る
意外と見落としがちなのが、お見舞いに来る方達です。

看護師である私たちが気をつけていても、外から病原菌を持ち込まれてしまってはせっかくの予防策が台無しになってしまいます。

 

 

元気な見舞客でも保菌している

元気な方であっても保菌していることもあります。さらに、お見舞いに持ってくる品物が原因になることもあります。

たとえば、土のついた生花、時間の経過した自作の食べ物などは細菌が繁殖してしまっている恐れがあります。健康であれば害のないものであっても患者にとっては有害になります

お見舞いの方々には、お見舞いの品や持ち物を制限させてもらったり、マスクの着用を依頼することも患者を守るために大切な予防策になります。

 

学校に通っている年齢の子供は注意する

学校に通っているような年齢の子どもたちは、集団の中で生活しています。そのため、生徒の一人が感染症になってしまうとすぐに流行してしまう傾向があります。

子供たちだけでなく咳や鼻水などの症状が見られる方、体調が悪そうな方には、看護師としてお見舞いを遠慮してもらうよう声かけを行なうことも大切です。

 

看護師に頼ってもらいやすいよう声かけをしよう

家族が入院したことで洗濯物や必要なものを毎日持参したり、日中身の回りのお世話をするために頻繁に来院する方にもしっかり目を向けましょう。その病院と自分自身の生活で疲れてしまっていると、抵抗力が弱まり感染症を発症しやすくなったり、持病を悪化させるなど体調を崩しやすくなります。

そのため、無理をしないこと看護師に頼ってもらいやすいよう声かけをすること、また家族の悩みを傾聴するなどの対応も大切です。

 

まとめ

抵抗力の弱い患者がいる病院で働く私たちは、感染症が流行するときだけでなく常に感染予防を心がけなくてはなりません。感染予防は、1人が行なっても意味がありません。また、1人でも感染予防ができていなければ効果はゼロといっても過言ではありません。

みなさんも、看護師として今まで以上に感染症対策を心がけていきましょう。

 



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この記事を書いた人

高校卒業後、大学に進学したものの将来の方向性に悩み中途退学。その後、学生時代から勤めていたアルバイト先で看護師という仕事に魅力を感じ、社会人経験を経て看護師になりました。

看護師としての経験はまだ浅いですが、他の職種での経験を活かした視点で、どんなときも患者さんを思った優しさのあるケアができる看護師になることを目指しています


カテゴリー:看護師の実情

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この記事を書いた人:azuki
(公開日:)(編集日::2017年04月26日)

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