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現役看護師

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( 看護師 )

集中ケア認定看護師の資格条件と知っておきたいポイント6つ

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現役看護師 Anna
集中ケア認定看護師の資格条件

集中ケア認定看護師になるにはどうしたら良いのか、集中ケア認定看護師となることでどう働くことができるのか疑問を持つ看護師の方もいるのではないでしょうか。

働き始めて5~6年を過ぎると、師長や先輩から認定看護師を考えてみては、と声をかけられる看護師もいることでしょう。

年々認定看護師の数が増えてきており、一緒に働いている人も多いかもしれません。

専門看護師と比較すると取得しやすい割に認知度が高く院内での需要もあり、確実なキャリアアップにつながる資格の一つです。

ここでは集中ケア認定看護師の役割や必要な素質、将来性などについてご紹介します。

【集中ケア認定看護師の資格取得条件】

●日本国の看護師免許を保有している
●実務経験が通算5年以上あること
●通算3年以上、集中ケア部門、または小児集中ケア部門(手術室・NICU は除く)での看護実績を有すること
●疾病、外傷、手術などにより高度に侵襲を受けた患者の看護を5例以上担当した実績を有すること
●現在、集中ケア部門で勤務していることが望ましい
●日本看護協会が認定している認定看護師教育課程を修了(6ヶ月・615時間以上)
●認定審査(筆記試験)に合格
●認定看護師認定証交付・登録
●資格取得後は、5年毎に更新(書類審査)

※詳細については日本看護協会のHPをご確認ください。

参照サイト:日本看護協会:資格認定制度「認定看護師」より

 

【認定看護師資格取得にかかる最低限の費用】

入試検定料 約5万円
入学金 約5万円
授業料 約70万円
実習費 約10万円
認定審査費用 約5万円
認定費用 約5万円
 合計約100万円

※ここに記載してある費用に加え、無給となる6ヶ月間の生活費用も考慮する必要があります。
認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 

1.集中ケア認定看護師とは

集中ケア認定看護師

集中ケアとは、日本看護協会が認定する資格である認定看護師の、現在ある21分野のうちの一つです。

ICUやCCUなど集中治療領域において熟練した看護技術と知識を用い、現場における看護の質の向上を目指す看護師のことを集中ケア認定看護師といいます。

現場で自ら看護実践をしながら、看護師に対して指導と相談を行います。

 

集中治療領域において熟練と認められた看護師

認定看護師になるための所定の教育を終了し認定審査に合格しなくてはなりません。

これを取得したということは日本看護協会から、集中治療領域において熟練した看護技術と知識を有していると認められたことになります。

 

2.病内での集中ケア認定看護師の活動レポート

病内での集中ケア認定看護師の活動レポート

集中ケア認定看護師と一緒に働いたことがある、現役看護師の方にレポートをしてもらっています。

少しでも雰囲気をつかんでいただけたら幸いです。

 

定期的にカンファレンスや勉強会・知識や技術の指導などを行っていた

私が勤務していた病院には、集中治療部で活躍する集中ケア認定看護師がいました。

主に、超急性期である手術後の患者や、心肺蘇生後の患者などの看護を行っていました。知識の深さや、その専門性を活かして、チームの中心となることが多かったです。

また、院内では定期的にカンファレンスや勉強会をひらき、知識や技術の指導を行うことで、院内全体の、看護ケアの質の向上に取り組んでいました。院外の活動では、集中ケア認定看護師として、講演会などにも参加されていました。

看護師ぴーち看護師:ぴーち

 

ご自宅での家族の様子や、思いの傾聴、今後の不安など良き相談相手になれるように対応

ICU、CCUに所属していた際に、集中ケア認定看護師は4名おり、重症の急性期におかれる患者へ治療が最大限にできるよう、集中ケア認定看護師を中心として看護師や医師、時折臨床工学技士なども参加し話し合いをしていました。

急性期における患者は人工呼吸器や人工心肺の使用を余儀なくされることが多く、危機的状況を脱するためには必要不可欠なものであるものの、合併症が非常に多くありました。

その合併症を少しでも予防するために、考え得る先々のことを看護師皆で共有し看護に取り組んでいました。

この状況におかれた家族のサポートも看護師として重要であり、面会にいらした際にはご自宅での家族の様子や、思いの傾聴、今後の不安など良き相談相手になれるようにしていました。中心となるのは、集中ケア認定看護師でしたが、看護師全体で対応や情報の統一性がはかれるように取りまとめる役割もしていました。

coco 女性看護師cocoさん(神奈川県/25歳)

 

3.集中ケア認定看護師が期待される役割

女性の集中ケア認定看護師

集中ケア認定看護師をはじめ、認定看護師には3つの役割があると日本看護協会は定めています。

そこで、集中ケア認定看護師が職場で期待されるそれぞれの役割についてご紹介します。

 

(1)実践

集中ケア分野での様々な看護実践を行うことが、集中ケア認定看護師に期待されるまず一つ目の役割です。

 

適切なタイミングで看護介入する

集中治療領域において、看護師は生命の危機状態にある患者に対して、

  • 早く回復過程に向かえるようにする
  • なるべく重篤化しないようにする
  • 二次障害の予防

以上のことに努めなくてはなりません。

これが円滑に行われるよう、集中ケア認定看護師は状況を予測し、適切なタイミングで看護介入していくことが求められます。

 

患者家族の心理面を支援する

集中ケアを必要としている患者の家族にとっては、突然身内の一人が生命の危機状況に陥り、時には周囲のサポート体制がない中で早急に大きな決断を迫られることも少なくありません。

この場合、集中ケア認定看護師は養成学校で習得した危機看護理論と経験用いて、他看護師とともに家族の心理的な負担と支援体制をアセスメントします。

患者の家族が納得した意思決定ができるように、そして心理的ストレスが最小となるように関わっていかなくてはなりません。

 

(2)指導

これまでの経験と資格取得で得た知識をもとに、患者と家族へより良い看護を提供できるように他の看護師への指導を行うことも、集中ケア認定看護師の大切な役割の一つです。

 

勉強会の企画・開催やフォロー

集中ケア認定看護師は、勉強会などを企画・開催したり、他の看護師が企画実施したものをフォローしたりします。

その勉強会は所属している病棟だけを対象にしたものでなく、病院全体の勉強会や急変対応や人工呼吸器などの生命維持装置を使用している患者の看護といった講義をすることもあり、病院全体の看護力アップに寄与することが求められます。

 

他の看護師のお手本となる

集中ケア認定看護師はICUなどに所属し、前述の通り看護実践をする立場にあります。

その中で、日々の看護をそのほかの看護師に見てもらいながら、技術や知識を習得してもらうという役割もあります。例えば、

  • 記録の仕方(看護診断の立て方や評価など)
  • 看護技術
  • 患者家族との接し方

などが挙げられ、看護のプロフェッショナルとしての役割モデルとなって指導をしていくことも期待されています。

 

(3)相談

集中ケア認定看護師の「コンサルテーション業務」のニーズは多岐にわたり、病院にとって必要な役割です。

 

院内の看護師が誰でも相談できる環境にする

多くの病院で「コンサルテーション業務」として認知されているでしょうが、日々の集中ケアの中で看護師が困った時に、院内の看護師は誰でも認定看護師に相談ができるシステムの構築・運営を求められます。

対象は院内全体であり、認定看護師と個人的に面識がなくても誰でも相談できるよう、所定のコンサルテーション用紙を用い、時には病棟を巡回することもあります。

 

今後も相談の需要は増える見込み

現在保険の関係で患者のICU在室日数が制限され、人工呼吸器をつけたまま一般病棟へ移り治療を続けることも多くなってきています。

それにともない効果的な離床や口腔ケアそしてポジショニングなどの相談も受けるため、今後より集中ケア認定看護師に期待される役割だと言えるでしょう。

 

4.集中ケア認定看護師に必要な資質

男性医師と女性の集中ケア認定看護師

集中ケア認定看護師は看護のプロフェッショナルとして、上述の3つの業務を行なっていかなくてはなりません。

そのために、集中ケア認定看護師に必要な資質をご紹介します。

 

(1)新たな看護を実施する行動力

集中ケア認定看護師は、既存の枠にとらわれずに新たな看護を実施していく行動力があることが望ましいでしょう。

病院によって集中ケア認定看護師の活動は様々であり、また日本看護協会や病院が指定する「決まった業務」というものはありません。

例えば皮膚・排泄ケア認定看護師であればフットケア外来を行うことができますが、集中ケア認定看護師には特定の外来での行為はないのです。

ポイント!

ポイント

つまり、集中ケア認定看護師は、看護部や他職種と現場のニーズに応じて様々な活動を展開していくことが可能なのです。

 

(2)調整力とコミュニケーション力

集中ケア認定看護師には、各関係者の意見を引き出して仲介する調整力と、これを行なっていくために相手に合わせたコミュニケーション力が必要不可欠です。

 

患者家族、医療チームとの関わり方は重要

生命の危機的状況にある患者の家族との関わりは時に複雑で、医師と家族のゴールがずれていたり、家族が回復過程に希望を抱きすぎたりしていて修正が難しいことがよくあります。

また集中ケアでは、外科と感染症科などいくつかの診療科が一緒に治療に当たることもあり、各科での診療方針のずれが生じることもあります。

このような時に集中ケア認定看護師は、医師たちが納得できる科学的根拠を持ってうまく調整し、医療チームと家族が同じゴールを見据えて治療・看護ができるような介入を求められます。

 

(3)色んなところへ情報収集に出向くフットワークの軽さ

集中ケア認定看護師は新たな活動にもチャレンジするために、フットワーク良く活動することも必要です。

集中ケア分野での治療方法は日々進歩しています。

そのため、集中ケア認定看護師は様々な学会や他職種、時には医療機器メーカーや他院の集中ケア認定看護師と情報交換を行い、自分の現場に必要な情報を収集し、現場で展開していくことが求められます。

 

5.集中ケア認定看護師になるメリット

医師と話す女性の集中ケア認定看護師

ここでは、集中ケア認定看護師になるメリットについてご紹介します。

 

(1)自信と根拠を持って働ける

認定看護師になることで体系的に知識を学習することができるため、経験だけに頼ることなく医師の意図を理解し、自信と根拠を持ってケアを提供と他看護師への指導ができるようになる点が集中ケア認定看護師の大きなメリットです。

集中治療領域では患者の状態が不安定なため、治療法が刻一刻と変わることがあり、先を予測して医師らと共に治療・看護を行っていかなくてはなりません。

そのような場面で、認定看護師の資格を持っているということは大きな自信となるのです。

 

(2)プロフェッショナルとしての意見を求められる

集中ケア認定看護師は、医師などその他の職種から看護のプロフェッショナルとしての意見を求められることもあるということがメリットとして挙げられます。

医療技術の進歩や高齢化に伴い一般病棟でも挿管されている患者を見ることが増え、医療機器をつけたまま転棟・リハビリを進めることが多くなってきており、これに伴って集中ケア認定看護師のニーズは高まっています。

集中ケア認定看護師は病院全体を活動の対象とするため、より多くの集中ケアに関する経験を積むことができ、達成感ややりがいが増えるでしょう。

 

6.集中ケア認定看護師の将来性

指を指す女性の集中ケア認定看護師

これからますます集中ケア認定看護師の活躍の場は広がっていくと考えられます。その理由を以下でご説明します。

 

侵襲の大きな手術をすることが増えている

最近では合併症などがあり、予備力の低い80~90歳代でも心臓血管手術など侵襲の大きな手術をすることが増え、早期離床や二次障害の予防などのため、医療現場では正確な知識と素早い判断力が求められるようになってきました。

そのため、集中ケア認定看護師は看護のプロフェッショナルとして活躍することができるのです。

 

医師しかできなかった業務もできるようになる

日本看護協会では認定看護師を対象に特定行為研修を行なっており、これを終了すると受講モデルにもよりますが、指示書に基づいて脱水症状に対する輸液による補正など、今までは医師しかできなかった業務が看護師も出来るようになります。

そのため、集中ケア認定看護師の活躍の場はますます広がるでしょう。

高齢化率の上昇と疾患の複雑化など

平成28年度版の厚生労働白書の高齢者人口の将来推計では、2060年まで高齢化率は上昇するとされています。

そのうえ、前述の通り集中ケア分野の医療技術の発展は日々進んでいるため疾患の複雑化が予想されます。

 

医療費削減のためICU外に重症患者も増える

医療費削減のため集中治療が行える期間が短くなってきていて、これからは一般病棟などICU外で状態の落ち着いた重症患者を見ることが増えていくと考えられます。

今まで以上に集中ケア認定看護師の知識や一般病棟の看護師を対象とした教育も必要になってくるでしょう。

 

まとめ

私も集中ケア認定看護師とともに仕事をしていましたが、私の経験や本で読んだ細切れの知識とは違い、最新の体系的な知識を持っており、ケアに困った時にすぐに相談し一緒に解決策を考えていけるとても心強い存在でした。

また他の病院の集中ケア認定看護師とのネットワークもあり、普通に看護師をしているだけでは得られない情報にアクセスしやすい環境があることも魅力的だと感じていました。

ぜひ皆さんも現場で活躍するスペシャリストを目指し、資格を取得してはいかがでしょうか。

認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

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この記事を書いた人

コーヒー、紅茶そしてお酒が大好きな看護師です。思い立ったが吉日な性格で総合病院、大学病院、国際医療、訪問入浴やデイサービスを経験してきました。
「仕事なんて行きたくない、もう嫌だ」と思いながらも、忙しい1日が終わってお酒を飲んでいると「やっぱり好きだな」と感じてしまいます。今までの経験をお伝えし、どこかで誰かのお役に立てればと思います。


カテゴリー:認定看護師の資格

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この記事を書いた人:Anna
(公開日:)(編集日::2017年11月17日)

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