著作者

小平 希

正看護師

小平 希

( 保健師 海外の看護師)

オーストラリアの看護師経験で良かったこと・辛かったことを体験談インタビュー

公開:、更新:2018年09月12日
オーストラリアの看護師経験で良かったこと・辛かったこと


スタッフ

スタッフ:「オーストラリアに行った経緯などありますか?」


看護師小平 希さん

小平希:「簡単にお伝えすると、海外に住みたい、という夢を叶えるためオーストラリアに看護留学したのが経緯ですね。」


スタッフ

スタッフ:「小平さんがオーストラリアの看護師として働き始めたのはいつからですか?」


看護師小平 希さん

小平希:「オーストラリアで看護師として2017年7月から働き始めました。まだまだ新人ですね。」


スタッフ

スタッフ:『小平さん、ありがとうございます。小平さんはオーストラリアの記事で「オーストラリアの病院で看護師として働く方法とメリット・デメリット」も執筆いただいています。興味がある方は是非確認してみてください。今回はオーストラリラで働いて良かったこと、辛かったことを中心にインタビューしていきます。』

▼【目次】を開く

1.オーストラリア看護師として働いて良かったと思うこと


スタッフ

「オーストラリアの看護師として働いて良かったと思うことを教えてください。実際のイメージと違いましたか?」


看護師小平 希さん

『働いてみてイメージはもちろん違いましたが、良かったこととしては、「多国籍の看護師と働けることや患者と関われること」ですね。』

 

「多国籍の看護師たちと働けることが良かった。」

オーストラリア人はもちろん、色んな国から看護師として移民してきた人たちがたくさんいます。病棟で誰かの送迎会や、イベント時などによく持ち寄りのパーティーをしますが、それぞれの国の料理が楽しめます。海外では日本食がとても人気なので私は寿司ロールを作っていくと喜ばれます。

寿司ロール

また、去年のクリスマスでは病棟のラウンジで患者も交えたクリスマスパーティーをしました。

私は当日仕事ではなかったので直接は参加していませんが、「シークレットサンタ」といって事前にくじで引いた相手にプレゼントを用意し、サプライズをするというイベントがありました。私は同僚の一人からパスケースをもらいました。

私が実際に働いたことのある看護師の出身はオーストラリア、イギリス、中国、アフリカ、インド、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、韓国、台湾など。思いつくだけでもこれだけ多国籍な看護師と一緒に仕事をすることができます。

お互いの文化を尊重することで看護に生かすことができます。

 

「多国籍の患者と関わることもできる。」


看護師小平 希さん

「看護師が多国籍なのはもちろん、患者も様々な国の背景を持ってオーストラリアに住んでいます。地域によって多少国籍の割合は異なりますが、英語が通じないということもよくあります。」


スタッフ

「オーストラリアでも英語が通じない場合があるのですか?」


看護師小平 希さん

「そうです。英語が話せない患者にもオーストラリア看護師は慣れており、それぞれの国の言語のコミュニケーションボードが病棟にあり、すぐに電話通訳を頼める仕組みがあります。」


スタッフ

「電話通訳の仕組みがあるのですね。日本とは違いますね。」


看護師小平 希さん

「多くの看護師は簡単な挨拶はどの言語でもできるほど多国籍の患者に慣れています。」


スタッフ

「小平さんは、多国籍の患者にはもう慣れましたか?」


看護師小平 希さん

『そうですね、慣れました。私が働いていた病棟は高齢者だけの病棟だったため、多くの患者が以前は英語を話せていたのに認知症の進行で話せないことが多く、病棟看護師は知っている患者の言語をできるだけ話し、簡単なコミュニケーションを取っていました。特に患者が「トイレに行きたい。」と自分の国の言語で言っている時に理解できた方が無駄なアクシデントを防げます。』

 

「オーストラリア人のおじいちゃん・おばあちゃんの英語も可愛いい。」

若い移民とは反対に、患者となるのはオーストラリア人(オーストラリア国籍を持った人)が多くなります。

私がオーストラリアで看護師として初めて働いた病棟は「Acute Aged Care Ward」といって急性期高齢者病棟だったため、たくさんの高齢者と関わりました。

嚥下が困難でトロミのある飲み物しか飲んでは行けない患者でも「Can I have a cup of tea ?」 と言って紅茶を飲みたいと言ってきたりするのがとても可愛く見えてしまいます。

Can I have a cup of tea ?

日本の高齢者は紅茶ではなく緑茶ですよね。

このような小さな違いがとても愛らしく思ってしまいます。

 

2.オーストラリア看護師として働いて辛かった事は?


スタッフ

「やはり、オーストラリアの看護師の方も日本の看護師のように忙しいのでしょうか。」


看護師小平 希さん

「はい、忙しいですね。看護師はどこも一緒だと思ってしまいました。忙しいことと、患者の特徴で辛いと思った経験はあります。」

 

「Acute Aged Care ward (急性期老年病棟)での冬の勤務は忙しく辛かった。」

特に私が働き始めたのは冬だったのと、シドニーは5年ぶりの大規模なインフルエンザ流行があり、たくさんのナーシングホーム(有料介護施設)から患者が運ばれてきて、本当忙しかったです。

この時期に入院してくる患者はほとんどインフルエンザからの肺炎か急性胃腸炎でした。

病棟には「Geriatric medical assessment unit(GMAU)」 といって救急病棟からの患者が48時間を上限として入院するユニットがあるため状態が悪い高齢者の患者が入院してきます。

3人の患者を退院させたと思ったら、また3人新しい患者が救急病棟から1時間ごとにやってくるのは珍しいことではありません。

慌ただしい病院

患者の入れ替わりがとても激しいのと、ほぼ全介助や不穏の患者が多いため目が離せないためとても慌ただしいです。

救急の看護師も私たちの病棟の方が忙しいと言っています。

 

「アルコール依存やメンタルヘルスの問題を持っている患者と関わることが多いこと。」


看護師小平 希さん

「オーストラリアはアルコールやドラッグの問題が多く、高齢者でもアルコール依存症で入院してくる場合、またはメンタルヘルスの既往があると認知症の進行も早く、行動の変化がとても著しいこともあります。」


スタッフ

「精神科病棟のようなイメージでしょうか。暴言なども言われることもあるのでしょうか。」


看護師小平 希さん

「言葉の暴力であればまだ良いですが、看護師や他のスタッフに危害を加える危険のある患者もいるため、慎重に対応しなければいけないのです。」


スタッフ

「それは大変ですね、小平さんは暴力を受けた経験があるのでしょうか。」


看護師小平 希さん

「私も大丈夫だろうと思って、患者の側に行こうとしたら杖を振り回させたことや脅されたこともあります。」


スタッフ

「え!?その場合、どうされるのでしょうか。」


看護師小平 希さん

『はい。このような場合は病院のセキュリティを呼び、私たちは自分の身を守るように指導されています。初めて起きた時はとてもショックでしたが、他の看護師は慣れているので「感情的にならないようにね。あなたのせいじゃないのよ。」と優しく言葉をかけてくれました。』


スタッフ

「では、患者の観察は重要になりますね。」


看護師小平 希さん

「そうですね。それ以降は常に自分の身を守れるように、研修で教わった護身術を活用し、患者の行動の変化に気をつけて観察するようになりました。」

 

3.働いてみて「やりがい」を感じた経験を教えてください


看護師小平 希さん

『オーストラリアで働き、やりがいを感じたことは、数日間続けてみた患者から「あなたに看護してもらってとても嬉しかったよ。優しくしてくれてありがとう。」と退院時に言ってもらったことです。』


スタッフ

「やっぱりオーストラリアでも患者さんの言葉はやりがいにつながるのですね。」


看護師小平 希さん

「はい。転倒で足首を骨折してしまった高齢の女性患者で、その後リハビリ病院へ転院していきました。彼女の出身国や日本のことなどを話したのを強く覚えています。嬉しかったですね。」

 

「半年で成長したねと師長に言葉を貰ったこと。」

病棟での勤務から半年経ち契約期間がもうすぐ終わる頃に師長から「君の仕事ぶりはとてもいい。半年で成長したね。」と言われた時にオーストラリアの看護師として働いて良かったとやりがいを感じました。

男性師長は初めて経験しましたが、

  • 私の仕事ぶりを見ていてくれていたのだということ
  • とても忙しい病棟で毎日働いてきた甲斐があった

などから、オーストラリアでの看護師としてやりがいを感じた瞬間でした。

 

4.最後に:オーストラリアの看護師を目指す方へ


スタッフ

「それでは、オーストラリアの看護師を目指す方にメッセージをお願いします。」


看護師小平 希さん

「はい。オーストラリアで看護師登録そして永住権まで目指す人へ、以下のアドバイスを私の経験からお伝えします。」

(注意)近年、どの職種でも求められる英語能力が高くなってきています。看護師もそんな職種の一つであり、以前はIELTS7.0 またはOETBがあればすぐに永住権がもらえていましたが、現在はIELTS7.5以上でも永住権発行までかなりの待ち時間があるようです。

 

(1)日本にいる間に英語に慣れること

オーストラリアに来る前に英語づけの生活に慣れておくと、いざ留学を開始した時に英語を使う抵抗が低くなります。

私は留学当初は英語だけを話すことに毎日とても疲れていました。

英語で考えて英語で話すという脳を鍛えておくと良いでしょう。今はオンライン英会話など自宅で英語レッスンができますし、英会話カフェに行けば外国人と直接話す機会もあります。

ぜひ、日本にいるうちから英語慣れをしておきましょう。

また、英語力が高いほど現地での学費が減らせることもメリットです。

 

(2)看護師登録から永住権取得までの待ち時間を覚悟しておくこと

看護師登録を開始する前にまずは英語試験に受からなければなりません。

IELTSのスコアを0.5ポイント上げるのに半年はかかると言われており、自分の能力を信じ努力することが大事ですが、過信することはよくありません。

また、海外では思わぬことが起こり計画したことが遅れてしまうことがよくあります。

看護師登録申請後にブリッジングコース入学、コースに合格すれば晴れて看護師登録が完了します。

そこから初めて永住権の申請が開始できるのです。永住権の取得は現在とても時間がかかっており、覚悟が必要です。

永住権など詳しいビザの情報についてはオーストラリアの移民局のサイトもしくはビザ代行会社に直接問い合わせて、正確な情報収集をして下さい。

 

(3)同じ目標を持った仲間を見つけること

日本人に限らず、同じように海外から看護師になるためにオーストラリアに来た外国人を沢山見ると思います。

その中で仲間づくりをすることで最新の看護師登録や永住権申請に関した情報がもらえ、仲間を作ることで辛い時期を乗り越えることができます。

実際に私もOETを一緒に勉強した日本人看護師の友人やブリッジングコースで一緒だった海外看護師とは今でも連絡を取り合い、情報交換をしています。

 

(4)是非、最後まで諦めないでください

看護師登録までは提出書類の複雑さや、手続きの遅れも発生することがあり長い道のりです。

途中で諦めてしまいたい気持ちも分かります。

しかし、オーストラリア看護師になって働いている自分を想像し、行動あるのみです。

オーストラリアで看護師をしている人のブログやSNSを見るなどして自分もこうなりたいと具体的にイメージしてみることで夢が現実に近づきます。実際に私もオーストラリアで看護師になった日本人看護師の先輩と積極的に関わるようにし、彼女たちを目指すようにしました。

オーストラリア看護師を目指しているみなさん応援しています。最後まで諦めないことが大切です。


スタッフ

「ありがとうござました。小平さんも、オーストラリアの看護師として今後も是非頑張ってください。」

日本で看護師として3年間総合病院で働き、海外に住みたい夢を叶えるためオーストラリアに看護留学へ。2017年に念願のオーストラリアの正看護師になりました。日本の看護の良さを海外にもっと広めていきたいと思っています。海外看護師、海外医療に関する記事を中心に書いていきます。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・保健師
出身/年齢 ・群馬県/30歳・現在海外在中
職務経験 ・総合病院
診療科経験 ・整形外科・消化器外科・内科・腎臓内科・腫瘍内科
・デイサービス ・訪問入浴・イベントナース・検診車・旅行添乗ナース


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