病院から特別養護老人ホーム(特養)へ転職した看護師へインタビュー!

病院から特別養護老人ホーム(特養)へ転職した看護師

家庭との両立をはかるために、病院から特別養護老人ホーム(特養)への転職を検討する看護師は多いのではないでしょうか。

今回、インタビューさせていただいた「makoさん」も、そういった看護師のうちの1人でした。

「makoさん」は、それまで急性期病院での看護師経験しかなかったため、やはり特別養護老人ホームへ転職してからは、色々と戸惑うことも多かったようです。

それでは、特別養護老人ホーム(特養)へ転職した当時の体験談を詳しくお聞きしていきます。

 

看護師紹介:「mako」さん

看護短大にて看護師資格を取得後、大学病院に1年、2か所の急性期病院に7年勤務。家庭の事情で病院での勤務が出来なくなり、特別養護老人ホームへ転職。その後、派遣看護師として様々な経験を積み、現在は、2児の子供を育てながら、看護師ライターとして活躍中。
→ 執筆中の記事一覧 (注:写真はイメージ)

  • 資格:正看護師
  • 年齢:30代
  • 雇用形態:日勤常勤
特別養護老人ホームでの1日のスケジュール▼
8時半・夜勤の介護職員より申し送り
・所長から一言
9時・介護職員が朝のラウンドへ行っている間、昼・夜・翌朝分の薬のセット
9時半・ラウンド

・血圧が高いなど計測が必要と判断される入居者様のバイタルチェック

10時・入浴介助
・皮膚の保湿や褥瘡の処置
・爪切り
11時・昼分の経管栄養の準備、順次実施
11時半・血糖測定
・インスリン投与
・食前薬の投与
12時・食事介助
・食後薬配薬
12時半・休憩
13時半・記録まとめ等事務作業
14時・全体カンファレンスへの参加
15時・ラウンド
・必要時バイタルチェック
16時半・経管栄養準備、順次実施
17時・記録記載
・夜勤の介護職員と看護職員へ申し送り
17時半仕事終了
「お疲れ様でした!」


スタッフ

『「makoさん」は、ご家庭の都合で、病院から特別養護老人ホームへ転職することになったのですよね?』


看護師makoさん

「そうです。当時、家族が病気になり介護が必要となってしまったのですが、とてもじゃないけれど、病院の看護師の仕事と介護を両立することは出来ない状況でした。私が働いていた病棟は非常に忙しく、残業や連続夜勤が当たり前の状況だったので。」


スタッフ

「確かにその状況では、看護師の仕事と介護を両立することは難しいですよね。」


看護師makoさん

『はい、そこで、介護と両立できそうな職場を新たに探していたところ、看護師転職サイトより紹介されたのが、「特別養護老人ホーム」だったんです。』


スタッフ

『では、「makoさん」ご自身が、「特別養護老人ホーム」での勤務を希望されていたわけではなかったのでね。』


看護師makoさん

『正直、特別養護老人ホームは想定外の職場でした。でも、お世話になっていた看護師転職サイトの担当者の方から、「ここの特養はとても明るい雰囲気で、介護職の方と看護職の方がお互い情報交換をしながら働いている」という情報を聞き、転職を決意したのです。』


スタッフ

『最終的には、看護師転職サイトの担当者の一言が「後押し」になったわけですね。』


看護師makoさん

『はい、その一言で「何事もまずは経験してみよう!」という気持ちに切り替わりましたね。』

【目次】を見る▼

【特集】看護師の3人に1人は転職に不満足で失敗!?

看護師の3人に1人は転職に不満足で<p>失敗!?成功するために! 転職を検討している看護師の方必見です。転職を成功するためには何が必要でしょうか。「転職が失敗した」「転職後にすぐに退職してしまった」「転職が不満足に終わった」などの回答をいただいた看護師に、失敗のポイントとは?

看護師の3人に1人は転職に不満足で失敗!?

Q1.特別養護老人ホームの看護師の仕事について教えてください

『特別養護老人ホームでの仕事は、一言で言うなら「入居者さんの体調管理および異常の早期発見」でした。』

また、特別養護老人ホームでは、看護師よりも介護職の方が圧倒的に多く、介護職さんが中心の職場です。

よって私が働いていた特別養護老人ホームでは、看護師はあくまで介護職の方の補助、という立ち位置で仕事をしていたように思います。

介護士

例えば、介護職の方が看護師の私に「〇〇さんが少し熱いように感じるので、様子を見てもらってもいいですか?」と言ってきたとします。

その際、介護職の方と一緒にその方の元へ行き、バイタルを測定して医師への上申が必要か、経過観察するかといった対策を考え、介護職の方へその内容を伝えるようなことをしていました。

Q:『特別養護老人ホームの仕事は病院よりも「楽」でしたか?』

「いいえ、そんなことはありません。特別養護老人ホームには、病院とはまた違った大変さがあります。」
例えば、病院では「仕事量の多さ」や「責任の重さ」といった大変さがあります。

しかし病院から特別養護老人ホームへ転職してからは、少人数の看護師で100名以上の「寝たきり」および「介護度の高い」利用者さんの健康管理を行わなければならない、という大変さがありました。

 

「特別養護老人ホームでも平気で数時間の残業になってしまうこともあります。」

特別養護老人ホームの利用者さんが体調を崩し、病院への受診が必要だと判断された場合は、看護師が病院まで付き添わなくてはなりません。

また、利用者さんの緊急入院が決まったら、看護師は他の仕事を後回しにして、その日のうちにサマリーを作成し、提出まで行わなくてはいけません。

ですから、日によっては、特別養護老人ホームでも平気で数時間の残業になってしまうこともあります。

 

Q:「特別養護老人ホームでの給料はどれくらいでしたか?」

「私は、厚生年金および社会保険を引くと、手元に残る給料は、おおよそ月20万円程度でした。」

病院から特別養護老人ホームへ転職してからは夜勤をしておらず、諸々ひかれてこの金額だったので、金額自体は満足していました。

 

Q2.特別養護老人ホームで働いて、何か悩みはありましたか

「特別養護老人ホームでは、60歳代のお局看護師との関係で、悩まされたことがありました。」

私が勤務した特別養護老人ホームでは、その施設に10年以上働いている60歳後半のお局看護師が働いていました。

 

『「自分勝手に仕事をしないで!」と怒られてしまうような状態でした。』

お局看護師の方はかなりご自身の看護に自信を持っており、少しでもその方のやり方とは違う看護を私が行うと、「自分勝手に仕事をしないで!」と怒られてしまうような状態でした。

しかしその看護師さん、超即効のインスリンを食事の30分前に注射してしまう、褥瘡処置の際、一度丁寧に消毒をするなど、内容に疑問を感じる点が多くて・・・

 

「お局看護師が見えない範囲で、自分が正しいと思う看護を行いました」

私は、そのお局看護師が見えない範囲で、自分が正しいと思う看護を行っていましたが、「なぜこんなこそこそと仕事をしなくてはいけないんだろう」といつも悩んでいました。

施設長さんも、お局看護師の看護が「古い」ことには気づいていて、私に「今はこうなんですよって、それとなく彼女に伝えてほしい」と言われたのですが、私の立場で、そこまで強く言うことは気が引けてできませんでした。

特別養護老人ホームの場合、病院と比較すると「年配」の看護師が多いので、こういった悩みは、病院から特別養護老人ホームへ転職する人なら、誰でも1度は抱くと思います。

 

Q3.特別養護老人ホームの求人選びのポイントは何ですか

「一度派遣として特別養護老人ホームで働いてから、求人を選ぶと良いと思います。」

私のように、看護師として病院看護師の経験しかないと、特別養護老人ホームでの勤務について、具体的にどういったものなのか、イメージが付きにくいですよね。

特養の看護師

病院と特別養護老人ホームでは、環境がまるで違いますから、一度試しに派遣として特別養護老人ホームで働いてみて、大丈夫そうだと思ったら、長く働ける特別養護老人ホームの求人を探してみる方が失敗はないですよ。

また、特別養護老人ホームの場合、1日だけの単発バイトの求人も沢山ありますから、こういった求人を活用してみると良いと思います。

もしくは、「紹介予定派遣」の求人で、派遣として一定期間働いた後、働きやすいと思えたらそのまま常勤として採用してもらう方法もありですよね。

 

Q:新卒看護師が特別養護老人ホームへ転職する場合は?

「新卒看護師でも応募できる特別養護老人ホームの求人はありますが、私は新卒が病院から特養へ転職することは賛成できません。」

新卒看護師の場合、よほど特別養護老人ホームに対し強い思い入れがない限りは、最低でも3年は医療機関にて経験を積むことをお勧めします。

なぜなら、特別養護老人ホームでは少ない医療物品の中、一回で確実に点滴を入れる技術が求められますし、また看護師1人あたりで何十人もの寝たきりおよび介護度の高い方の健康状態を観察しなければならないからです。

これは、ある程度の看護師としての経験がなければできないことだと思います。

 

「看護師転職サイトの方に出来るだけ人手が足りているところを紹介してもらうしかない」

特別養護老人ホームは看護師不足が深刻なので、たとえ大した経験がなくても採用してくれる場合があります。

しかしいくら新卒の看護師だからといっても、特別に手厚く指導や教育を受ける余裕は特別養護老人ホームにはありません。

「看護師1年目」という貴重な期間を、「人がいないから」という理由で教えてもらうことができないのはとても、もったないことです。

もし、新卒の看護師が何等かの事情でどうしても病院から特別養護老人ホームへ転職したいのならば、看護師転職サイトの方に出来るだけ人手が足りているところを紹介してもらうしかないと思います。

最後に:メッセージをお願いします!

病院しか務めたことがない看護師さんは、どうしても特別養護老人ホームなど、施設での看護業務は楽と思われがちです。

しかし先ほどもお伝えしたように、特別養護老人ホームはその施設なりの大変な部分がたくさんあります。

私は他にも様々な環境で働いてきましたが、どの環境においても、看護師の資格を生かして働こうと思ったら、楽なものなんてありません。

そのことは常に念頭においた上で、ご自身の希望にあった特別養護老人ホームを探されることをお勧めします。

私は病院から特別養護老人ホームへ転職したことで、他職種との連携を取る難しさ、そして一度連携が取れた後の一体感を知ることができました。

特別養護老人ホームで働くことで学べることはたくさんありますので、ぜひ「特別養護老人ホームで楽に仕事をしたい」ではなく、「特別養護老人ホームで新たな看護を学びたい」という気持ちを持っていただけたらと思います。


スタッフ

『「makoさん」貴重な話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。特別養護老人ホームについて、もっと詳しく知りたい方は「特別養護老人ホーム看護師転職|ポイント9つ」の記事が参考になるはずですので、ぜひチェックしてみてくださいね。』

看護師の口コミでランキング

看護師転職サイト口コミランキング

1位  ‣看護のお仕事
【全国対応】【求人12万件以上】
2位  ‣ナースではたらこ
【全国対応】【担当質高・求人数高】
3位  ‣マイナビ看護師
【全国対応】【担当者質高】
4位  ‣ナース人材バンク
【全国対応】【求人数高】
5位  ‣ナースフル
【全国対応】【コンサル高】

 

はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

この記事は「」さんが執筆しました。

運営会社 ・記事等に関する問い合わせ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。