著作者

亀岡 さくみ

看護師・運営者

亀岡 さくみ

( 看護師 保健師 )

病院から訪問看護師へ転職インタビュー!

公開:、更新:2018年09月12日
病院から訪問看護師へ転職

職場環境も役割も全く異なる看護師に転職するとき、なかなか勇気が出ないと悩む人もいますよね。

今回は、急性期病院のICU看護師から地域の訪問看護師に転職した看護師さんに、気になる質問をインタビューしてみました。

初めて訪問看護師として転職を考えている方必見です。

看護師 あおいロワイヤル看護師紹介:「あおいロワイヤル」さん

神奈川県出身/40歳。正看護師 、ACLSプロバイダー資格保有。看護専門学校卒業後、大学病院の集中治療室(ICU・CCU)で8年間勤務。出産・育児休暇を経て復職しましたが、夫の転勤のため退職。 その後、興味のあった在宅看護に携わりたいと考え転職し、現在は看護師が立ち上げた小規模訪問看護ステーションに在籍する現役訪問看護師2年目。
執筆中の記事一覧(※写真は素材となります)

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Q1.訪問看護師へ転職するきっかけを教えてください

訪問看護師へ転職するきっかけは、私の出産でした。

訪問看護師へ転職するきっかけは、私の出産

1人目を出産した後は育児をしながらも病院の看護師(ICU勤務)での仕事は続けられていたのですが、2人目を出産したとき、このまま病院で働いていたら精神的につらいなと思いました。

 

仕事とプライベートの気持ちの切り替えが難しかった

私は病院でICU勤務だったため、常に緊張感が強くて、仕事中はもちろん仕事が終わってからも「患者さん大丈夫かな、ミスはなかったかな」と不安になったり落ち着かない気持ちでしたから。

私の勤めていたICUでは業務上の確認や不明点があると当事者(看護師)によく電話がかかってくる病院でした。

ですから帰宅後や休日でも電話が鳴るたびに、病院からかと思ってドキドキしたりしたものです。

仕事とプライベートの気持ちの切り替えが難しかったので、仕事と育児をもっとゆったりした気持ちで両立するために、看護師として転職を考えました。

 

Q2.なぜ、病院ではなく訪問看護師を選んだのですか

私の勤めていた病院は三次救急病院だったので、救急車で運ばれてきた時点で原則救命することになっていました。

患者はもちろん家族も慌ただしい説明しか受けず、救命するために様々な処置や対処をされ、それらを抜去したり転院することもできずに結局意識が戻らないまま亡くなる方を沢山見てきました。

ICUで働く看護師

本当は、最期はこんな風になりたくなかった、家に帰りたかった、という患者もいました。

命さえ助かれば、その後の姿がどんなに苦しそうでも自分らしく生きられなくても「ありがたい」ことなのでしょうか。

だから私は、家族に見守られて自分の好きなところで過ごせる在宅医療に興味を持ちました

病気を持っていても、まず基盤に自分の人生や生活があってそれを損なわないようにしながら治療を進める、それが患者や家族の一番過ごしやすい環境なんじゃないのかな、と思いました。

きっと私が看護師としてモヤモヤした気持ちになっていたのは、病院が医療者主導の治療の進め方だと感じていたのだと思います。

また、「患者や家族を中心とした医療に関わりたいんだ!」という自分の求める形が病院にはないと分かったので、在宅医療の訪問看護師を選びました。

 

Q3.転職して戸惑うことはなかったですか

訪問看護師として働いてみて

沢山ありました!戸惑うことばかりでした(笑)。

 

患者の自宅に入ることに緊張した

まず在宅では患者と家族の「城(自宅)」に入るので、それだけで緊張しますよね。

信頼されなければ、すぐに「あの看護師は来て欲しくない」と訪問できなくなります。

清潔ではない部屋も多いですし、経済的に裕福かそうでないか、でこんなに生活環境って変わるんだなぁ、と実感します。

清潔ではない部屋

それでも、それぞれの家がそれぞれにとって居心地がよい我が家なわけです。

 

患者の生活改善は難しいと感じた

それに、何度言っても糖尿病患者なのにお菓子をいっぱい食べていたり、息切れしてるのにタバコがやめられなかったり…「生活習慣と考え方はなかなか変えられないんだなぁ」と思い知りました。

病院のICUに勤務していたときは、何度も心不全を悪化させて入院を繰り返す人がいて、「なぜ訪問看護師がついているのに在宅で管理できないんだろう、悪化させないようにすればいいのに」と本人に生活改善を求めていましたが、訪問看護師を体験してみて、たった数十分の訪問の中で患者の生活全体を管理して改善させるなんて無理なことだと分かりました。

 

車の運転に戸惑った

私が勤務していた訪問看護ステーションの訪問看護師は、主に車で訪問先を回ります。

車で訪問看護

私の事務所は訪問範囲が広いので、1日に30〜50km移動します。

私はほとんどペーパードライバーだったので、高速道路や車庫入れは苦手だったので不安でしたが、訪問看護を始めてから運転が上手くなって苦手意識が少し減りました。

いかに早く移動するか、という時間との勝負の日もあって、プレッシャーがかかるときは戸惑いましたが、抜け道を覚えたり渋滞を避けたルートを通るように地図をよく見るようになりました。

 

Q4.訪問看護師として大切にしていることはありますか

訪問看護師として大切なことは、何を心の拠り所にして生活するのが安心でその人らしいことなのか、という価値観なのだと思います。

訪問看護師として大切なこと

病気と健康と人生の豊かさ、何を優先させるのか、という価値観は人それぞれで、訪問看護師はその価値観を受け入れて認めなければなりません。

どうしても理解できないな、という独特な人ももちろんいますが、世の中色々な人がいるなぁ、と勉強になります。

 

Q5.転職して良かったと思うのは、どんな時ですか?

何と言っても、病院と比べたら患者や家族とゆっくり会話してゆっくり関われるところが嬉しいです。

訪問看護師へ転職して良かった

病院だとバイタルとって部屋を出て、ちょっと処置してまた部屋を出て、次のバイタルまで放ったらかし、という事も多いと思いますが、訪問看護は決められた時間の中みっちりと連続して関わることができます。

だから、業務上だけの会話ではなく、純粋に楽しんで会話することができて、患者や家族と大笑いすることもしばしば。

そんなとき、「楽しいな、訪問看護師に転職して良かったな」と思います。

それから、家族の絆が強くて一生懸命介護や看護をしている家に訪問すると、その愛情や幸福感が伝わって、自分もその生活の一役になれる喜びを感じます。

病院や施設ではなく、自宅を選んで幸せだと言ってもらえることも多いのですが、本当に訪問看護師をやっていて良かったなぁと思いますね。

 

Q6.病院でまたバリバリ仕事したいと思いますか

ありますね!思います。

やはり訪問看護師として提供する技術は限られたものですし、点滴や呼吸器管理なども頻度は低いので、久し振りに対象患者がいるとドキドキしてしまいます。

点滴をする看護師

高度医療機器や重症全身管理も知識も使うことはありません。

病院にいると、部署が違っても技術や知識を薄れさせず常に磨くことができますし、日常的に触れられる環境ですが、在宅医療でそれは難しいです。

せっかく身についた技術や知識を活用する場がないままでもったいない、とかせっかく築いてきた自分のキャリアなのだから忘れたくないという危機感みたいな気持ちになって焦ることがありますね。

 

最新の医療情報を得られにくいから疎外感もある

病院と違って、最新の医療情報のニュースはほとんど入ってきません。地域の医療者を対象にした講演会や勉強会などに参加するなど、自発的に収集する努力が必要です。

自分で探さなくても、病院側からニュースが発信されてきたり無料の研修が豊富に用意されているという環境は、以前は鬱陶しく感じることさえあったのですが、すごく恵まれた仕事環境だったのだな、と思います。

医療に関わっているのに、情報がないと医療業界からとても遅れた、というか離れたところにいるような疎外感を感じてしまいますよね。

だから、積極的に情報収集するようにしています。

 

Q7.訪問看護師として働いて適正はありますか

私が思う訪問看護師としての一番の適性は、患者や家族の気持ちを傾聴して寄り添えることです。

寄り添った看護

どんなに理不尽で常識では考えられない状況でもまずは、

  • 患者や家族の気持ちに寄り添うこと
  • 辛いことや嬉しいことを共感できること

ですかね。

看護師は病院でも同じような対応が求められていますが、訪問看護師では訪問時間の間に凝縮して密に関わるので、そのコミュニケーションは本当に大切なんです。

だから、そういう寄り添う気持ちを大事にしてくれる人と是非一緒に働きたいと思います。

 

笑顔が素敵な看護師

やっぱり、一緒に働くなら笑顔が素敵な人がいいですね!だから笑顔が素敵な方は訪問看護師として適正があると思います。

笑顔で頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうと思えるし、楽しく仕事ができると思います。

 

まとめ:最後にメッセージをお願いします

訪問看護師は人の生活の中に踏み込むから難しそう、とか緊張しそうとか、不安もあるかもしれません。

でも病気を治すだけではなく、病気と付き合いながらどう生活すると豊かになるか、という人生そのものに関われることや、患者や家族の様々な考え方や人生経験のお話を聞くことは、看護師としてだけでなく1人の人間として多くの学びがあり成長ができます。

私は、訪問看護師に転職してみて、仕事をしながら大笑いして会話したり嬉しい気持ちになることも多くなって、「看護師の仕事って、楽しいな」と初めて思えました。

是非一緒に楽しみながら在宅医療を活性化させていきましょう!

初めて訪問看護師へ転職を考える方は「初めて訪問看護師へ転職する時に知ってほしい5つのこと」も合わせて確認してみてください。

都内の日本赤十字医療センターで3年、その後保育園看護師として1年勤務し、パート看護師・派遣看護師として様々なジャンルを体験。現在は、今までの経験を活かして「はたらきナース」を運営中です。現役看護師や潜在看護師の皆さんの転職、仕事、生活をサポートできるような情報を発信していきたいと思います。

看護師・保健師としての経歴

保有資格 ・正看護師 ・保健師 ・養護教諭第二種
SNS Facebookプロフィール
出身/年齢 ・東京都/30歳
職務経験 ・総合病院 ・大学保健室 ・保育園 ・デイサービス ・イベントナース ・ツアーナース
診療科経験 ・整形外科 ・小児科

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