著作者

佐藤ゆうき

執筆:看護師

佐藤ゆうき

( 看護師 )

看護師の転職回数と注意点 | マイナスにならないコツ

公開:、更新:2018年03月24日
看護師の転職回数と注意

看護師は転職回数によってどのようなことに注意すればよいのでしょうか。

皆さんが今の職場を探したときを思い出してみて下さい。「大きな総合病院の方が色々学べるかな」「やっぱり安定した公務員になれる病院がいいな」など色んな気持ちを抱き、就職先を見つけたはずです。

今から10年くらい前は、入職してから一つの病院で頑張り定年を迎えるという看護師もたくさんいましたが、今は転職したことのない看護師の方が少ないくらいです。

ネットは勿論、電車や雑誌でも転職サイトの広告を目にしない日はないというくらい、日本社会にも転職文化が育ってきました。

ここでは、看護師の転職回数による注意点と、転職をマイナスにしないコツについてご紹介します。

1.看護師として転職回数が「多い」のは何回から?

看護師として転職回数が「多い」のは何回から

看護師は資格職に該当するため、通常の会社員とは違い、1つの勤務先で何年も勤務し転職回数が2~3回程度であれば全く問題ありません

しかし、短期間(1年未満)のうちに何度も転職を繰り返している看護師の場合は注意が必要です。

なぜなら転職回数が多ければ多いほど相手にしてみれば

  • 「長続きしない看護師」
  • 「嫌な事があればすぐに辞めてしまう看護師」

などと思われてしまうからです。

看護師を採用する側からしてみれば、いくら仕事が早くできたり、医療に関する知識や技術が豊富であったりしてもすぐに辞めてしまったら意味がありません

 

一般的な看護師の平均転職回数は3回?

では転職回数が「多い」と思われるのは何回なのでしょうか。

一般的な看護師の平均転職回数は3回と言われています。

 

看護師の勤務職場数について

以下データを見てみましょう。(首都圏・関西圏の看護師を対象としたアンケートより)
看護師の平均転職回数データ

転職を1回行った 23.9%
転職を2回行った 20.3%
転職を3回行った 23.1%
転職を4回行った 13.1%
転職を5回行った 9.5%
転職を6回行った 4.0%
転職を7回以上行った 5.9%

データ引用元:リクルート「みんなの転職事情を教えて!気になる看護師さんの転職回数

上記のアンケート結果より、看護師の転職平均は3回程度といわれるゆえんです。

また、年齢別で転職回数を見ると以下の通りです。

 

看護師の年齢別転職回数データ

20代看護師 1.9回
30代看護師 3.0回
40代看護師 3.8回

20代の看護師でも、平均2回ほど転職を経験していることになります。また、年齢が高くになるにつれ、転職経験も豊富になることがわかります。

このようなデータから、看護師として転職回数が多いと呼ばれる回数は、何回からなのでしょうか。

看護師で転職回数が多いのは5回から?

例えば看護学校を卒業しそのまま総合病院へ勤務します。3年働いたのちに老人ホームへ転職します。

さらに2年後、結婚を機に退職し、そのままクリニックへ転職します。出産のためクリニックを退職し、数年後病院へ転職します。

これで転職回数は3回になります。

働いているうちに興味のある分野を見つけて転職をもう1回したとしても合計で4回となり、これ以上転職をすると転職回数が多いという印象を相手に与えてしまう可能性があります。

そのため看護師の転職回数が「多い」のは5回以上と言えます。

 

注意点!

ポイント

ただし、ここで例に挙げたのは数年間勤務し転職した場合です。転職回数が3回でも1年以内に3回であれば当然相手からは転職回数の多い看護師と思われてしまうため勤務期間にも注意が必要です。

 

2.看護師は転職回数ではなく働いた期間を見られる

看護師は転職回数

例えば、「今回で4回目の転職です」という看護師Aさん、「今回は転職が3回目です」という看護師Bさん、どちらがよい印象を受けるのでしょうか。
やはり、転職回数が少ない2回目の看護師Bさんの方が好印象です。しかし、転職は回数が少ない方が有利とは言い切れないところがあります。

ここでは、看護師の転職回数についての注意点をご説明します。

 

転職は回数より期間が大事である

看護師の転職で重視されるのは、回数よりも働いた期間です。以下の表をご覧ください。

看護師Aさん 看護師Bさん
転職回数 3回(次が4回目) 1回(次が2回目)
勤務先1 勤続6年以上 勤続8カ月
勤務先2 勤続2年以上 勤続3ヶ月
勤務先3 勤続3年以上

例えば、転職が4回目の看護師Aさんは、よくよく聞いてみると長いところで6年以上、短いところでも3年以上勤務していました。

一方、転職が3回目の看護師Bさんは、前回は3ヶ月しか勤務せず、退職していました。

 

看護師転職したら最低1年は続けることを心がける

転職回数だけでみると4回目とやや多いなという印象の看護師Aさんですが、半年勤務で今回が3回目となる看護師Bさんと比べると、好印象なのが看護師Aさんであることは明らかです。

一度就職したら最低1年は続けるという、心意気をもっておくことが大切です。

 

3.転職回数の多い看護師が履歴書を書くコツ

転職回数の多い看護師が履歴書を書くコツ

履歴書は看護師転職を行う上での印象を与える第一の関門となります。

先ほど説明したように看護師として転職回数が5回以上ある、あまり長い期間働かずに転職を繰り返した看護師は、履歴書の内容次第で不合格が決まってしまうことも多いため注意が必要です。

そのため、履歴書の書き方の工夫が必要となります。

では、転職回数が多い看護師が履歴書を書くときはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。

 

転職回数が多い看護師の志望動機の例文

私は今まで様々な診療科で勤務して参りました。その中でも特に心臓血管外科に興味を持ちました。

人間の最も重要な臓器である心臓の手術を控えた患者様の気持ちに寄り添い、看護ケアを実施する重要性を感じました。貴院は心臓手術の症例数が多く、より専門的な医療を提供していると伺っております。

これまでに学んだ知識を活かし、貴院で多くの患者様の看護に携わりたいと考え志願いたしました。

 

弱みを強みに!転職回数が多いことを強みにする

転職回数が多いことで相手に悪い印象を与えてしまいがちですが、転職回数が多いことで逆に強みとなることもあります。

例えば、

  • 様々な職場を経験しているため知識や技術が豊富である
  • いろいろな角度から物事を見ることができる
  • 人間関係の構築が上手くできる看護師である

など、今まで働いていた職場で専門的なスキルを身に着けることができていればしっかりとアピールすることが大切です。

履歴書では自分の強みをしっかりと相手に伝えること

しかし、いくら強みがあっても相手にきちんと伝わらなければ意味がありません。そのため、履歴書を作成する上で、様々な職場に転職をしたことによるプラスの面を相手にしっかり伝えることが重要になります。

特に「志望動機」は自分の思いや考えを相手に伝えることができる数少ない場でもあるため、きちんと記入するとよいでしょう。

履歴書の書き方については「成功する!看護師履歴書の書き方【完全マニュアル】」を参考にしてください。

 

転職回数が多い場合の職務経歴書の注意点

職務経歴書とは今までどのような職場で、どのような仕事内容を行ってきたのか、自何ができるのかを記入し相手にアピールする場です。

転職回数が多い看護師の場合、職務経歴書に記入する事が多くなってしまいがちですが、多すぎて何枚にもわたって記入することのないように自分の伝えたいこと、アピールしたいポイントを押さえて記入するようにしましょう。

職務経歴書の書き方については「看護師の職務経歴書の書き方<例文(テンプレート)見本付き>」より、転職回数が多い場合の職務経歴書を参考にしてください。

あれも、これもと欲張らないことが大事

あれもこれもと欲張ってしまい、たくさん記入しても相手にとっては読みづらく、逆に転職回数が多いという印象しか残らなくなってしまうこともあるため注意が必要です。

 

4.看護師の転職回数が多い場合の面接回答例文

看護師の転職回数が多い場合の面接回答例文

転職回数が多い看護師の場合、採用する側は「なぜ転職回数が多いのか?」という点に注目しながら面接が進むことが多いです。

転職回数が多い理由としては例として

  • 仕事内容が合わない
  • 人間関係が合わない
  • 働くこと自体が苦手
  • もともと1つの施設で長期に働くことが苦手

などがあります。

採用する側は面接時に看護師の転職回数が多い原因はなにか、転職を繰り返す可能性はないかなどを見極めます。

そのため、面接の質疑応答について考える際は「転職回数の多さ」に対する自分の考えをしっかりまとめることが重要になってきます。

転職回数が多い看護師が面接をする場合、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

面接時に質問される具体例とその回答を挙げました。

 

(1)「なぜ転職回数が多いんですか?」と聞かれた場合の回答

まず、NGな回答として「前の病院が嫌になったから転職しました」「なかなかいい病院が見つからなくて」などの返事は絶対に避けましょう

また、働いてもすぐに辞めてしまうのではないか、嫌になったらすぐに辞めてしまうのではないかと相手に思わせないような回答をすることが重要です。

 

転職回数が多い理由の回答例文

私は今まで自己管理ができない糖尿病患者様を多く見てきました。特に食事療法を守れない方が多く、看護師の指導方法について大変深い興味を持ち、どうしたら食事制限を守ることができるのかと疑問に感じました。

まずは、専門的な知識を深めようと考え専門病院やクリニック、訪問看護などへ転職をしてきました。そのため転職回数は多いですが、その分さまざまな角度から患者をみることができ自分にとってプラスになったと実感しております。

 

面接回答のポイント

なぜ転職回数が多いのか、職場が嫌で辞めたわけではないということ、自分は何がしたくて転職を繰り返したのかをしっかり伝えることが大切です。

自分のやりたい事のために転職を繰り返したのであれば相手に悪い印象を与えることはなく、むしろやる気のある看護師と思われる場合が多いです。

 

(2)「なぜ今回は当院を選んだのですか?」と聞かれた場合の回答

採用する側は「数ある病院の中から、なぜうちを選んだのだろう」と思っています。

転職回数が多い看護師の場合、適当に働きたい場所を選んで、またすぐに辞めていくのだろうと思われがちです。確かに「家から病院までが近かったから」など、これといった理由がなく、なんとなく選んだ場合はやはり長続きしないことが多いです。

「ここの病院であれば私がやりたかった看護ができます」というやる気があれば次は長期に働いてくれるかもと相手は期待する可能性が高いです。

そのため、自分は「これがしたい」という意志をしっかり相手に伝えることが重要となります。

 

転職回数が多い理由の回答例文

私は今まで働いてきた中で小児医療に大変興味を持ちました。

特に入院が必要な新生児に対する看護ケアとその両親に対する精神面でのサポートの重要性を実感いたしました。

貴院はNICUを完備し最新の医療設備を整え24時間体制で小児のサポートをしていると伺いました。私も貴院の一員として小児に対する看護ケアを行いたいと感じ志願いたしました。

 

面接回答のポイント

なぜこの病院でないといけないのか、他の病院でもいいのではと思われてしまわないような回答をしましょう。

 

(3)「当院では長く働けますか?」と聞かれた場合の回答

「働いてみないと分かりません」などと回答してしまうと、またすぐ辞めてしまうと思われ採用されません。

「ここでずっと働きたい」という思いがしっかり相手に伝わるような回答をしましょう。

 

転職回数が多い理由の回答例文

はい、長く働けます。

私は今まで様々な職場で働いてきました。

看護師として必要な知識や技術を習得できたと考えており、これまでの経験を活かして貴院で長期に働かせていただきたいと思っております。

 

面接回答のポイント

「はい」「いいえ」で答える質問に対しては、「はい」なのか「いいえ」なのかすぐにわかるような回答をしましょう。

「実際に働いてみないと分かりません。私は長く働きたいと思っていますが、どんな職場に配属されるかにもよります。」など曖昧な回答は採用する側からは「やる気のない人」と思われてしまいます。

先のことは誰にも分かりませんし、長く働けるかは実際に働いてみないと分からないということは採用する側も理解しています。ここで質問した意図としては今の段階でやる気が十分あるのかないのかの確認のためです。そのため今の段階で働く気があるということをきちんと伝えましょう。

また、転職で得た自分の強みを活かして働きたいという気持ちを伝えるようにすれば、即戦力のある人と思われやすいです。

 

5.転職回数がマイナスにならないコツ

転職回数がマイナスにならないコツ

「既に短時間勤務での転職を繰り返し今回3回目です」「転職したいけど前回からまだ1年も経っていない」と、明らかに転職が短期間である看護師はどうしたらよいのでしょうか。

転職条件を妥協しながら、次の職場を探すしかないのでしょうか。

ここでは、看護師の転職回数が不利にならないためのコツをご紹介します。

 

(1)短期間退職が採用側に与える影響を知る

まずは、短期間での退職が採用側に与える影響を知ることが、看護師の転職をマイナスにしないコツです。

しかし、なかには「短期間で辞めたといっても在職中は一生懸命働いていたし、そんなに迷惑はかかっていないのでは?」と思った看護師もいるのではないでしょうか。

 

即戦力にするまでに時間とお金をかけている

採用側は看護師一人を即戦力にするまでに、採用面接・採用手続き・採用後指導など時間とお金をかけているのです。

結果、短期間退職となればそれら全ての投資が無駄になることを理解しましょう。

 

(2)面接官が納得できる転職理由をもつ

看護師が短期間退職を繰り返していると、面接で間違いなく「なぜ辞めたのか」と問われます。その時に、面接官が納得できる転職理由を予め考えておくことが大切です。

そのため、以下のような理由を伝えるように考えてみてください。

  • じっくり患者さんに関われる看護がしたい
  • 自分の得意な分野をさらに深めたい
  • 病院見学に来た時に働く人が笑顔で会釈してくれ、自分も働きたいと感じた

など、これからどうしたいかという、前向きな決意をみせる姿勢が大切です。

 

病院や上司を転職理由にしない

看護師が周囲の環境を転職理由にしてしまうと、マイナスな印象を与えてしまいかねないため注意が必要です。例えば、

  • 職場の人間関係が良くなかった
  • 職場の上司が厳しかった
  • 有給休暇が取れなかった
  • 給料が安かった

などの理由は、全てが病院や上司などが原因で転職するということになり、採用側には自分勝手な人だという印象しか残らず、ひどい場合は問題ある人だという印象を与えてしまうかもしれません。

看護師の転職については「看護師転職注意点|確認したい6つの項目とノウハウ」も確認してみてください。

 

まとめ

転職回数が多いからと言って転職時にマイナスになるとは限りません。

確かに「すぐに辞めてしまう」と思われがちですが、転職回数が多いことはその分経験が豊富でありとてもプラスになります。

長期に働いてくれることが分かっていれば経験豊富な転職回数が多い看護師を採用したがる職場も多いと思います。

そのため、履歴書作成時や面接時は「すぐに辞めません」「私は貴院で働きたいです」という意志がしっかり相手に伝わるようにしましょう。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

自転車旅行が大好きで、しまなみ海道を縦断してきた30代の看護師です。

都内の総合病院で約6年、その後クリニックで約2年勤務しました。現在は1児の母として子育て奮闘中ですが機会があればまた働きたいなと思っています。

病院で働いている時は人間関係に悩みましたが、なんとか6年間頑張ることができました。

自分が今までに経験したことをどんどん発信して、少しでも皆様のお役に立てればと思います。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・千葉県/31歳
職務経験 ・総合病院・クリニック
診療科経験 ・呼吸器外科、呼吸器内科・消火器外科、消化器内科
・循環器内科・心臓血管外科・婦人科・小児科・眼科

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