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くくる

男性看護師ライター

くくる

( 看護師 保健師 )

円満退社した看護師Aさんと円満退職できなかった看護師Bさんの体験談

くくる
男性看護師ライターくくる
看護師 退職 体験談

新しい職場で、新たなチャレンジを希望し、その希望とマッチングした転職先が見つかることは非常にうれしいことですが、同時に心に重くのしかかるのは、現在の職場に退職の意向を伝えることと、実際に退職のための手続きなどを行う事です。もうやめる職場だから、ということでその対応もおざなりになってしまいがちですが、ここはやはりきちんと最後まで誠実に真摯に向き合ってほしいと思います。

私が現在勤める病院で、この半年の間に2人の看護師が退職しました。どちらも20年近くのキャリアを持つベテランでしたが、退職する際の状況は非常に対照的でした。今回はこの二人の事例を通して、より良い退職の仕方について提案したいと思います。

1.円満退社した看護師Aさんの体験談

円満退社した看護師Aさんの体験談

Aさんは、この病院に来てから5年目の看護師です。看護学校を卒業し看護師としてずっと臨床現場で働いてきました。大手の総合病院での経験があり、数回の転職を経てこの病院にやってきました。

 

Aさんは本当に信頼できる看護師だった

主に内視鏡検査室や処置室を担当することが多く、採血業務に関してはAさんは本当に頼りになり、誰かが採血に失敗したり、血管確保が難しそうな人にあたると、皆迷わずAさんを呼びます。Aさんは嫌がることなくあっという間に細い血管に針を刺してしまいます。いつもにこにこして人柄もよく、本当に信頼できる看護師でした。

 

産婦人科で働きたいという夢があった

Aさんは何年も前から、産婦人科で働きたいと希望を出していました。もともと赤ちゃんが大好きで、いつか子育てが落ち着いたら夜勤のある産婦人科病棟か、お産を扱う産科クリニックへの転職を望んでいました。立場上、私はAさんの希望を聞き、看護部長に伝えましたが、かなり強い引止めがあり、一度は転職を断念しました。

 

念願の産婦人科へ転職した

Aさんは夢をあきらめずに、タイミングを図っていて、ついにかなり条件の良い転職先を見つけることが出来ました。私たちは非常に残念でしたが、これはAさんの人生です。また部署の看護師全員が何度か転職を経験してもいるので、Aさんの気持ちはよくわかります。今回は誰も引き止めることなく喜んで送り出すことにしました。

 

退職する3か月前に部署長に報告していた

Aさんは院内の規定に沿って、退職予定の3か月前に口頭で退職意志を部署長に伝えました。また決められた通りに文書でも退職届を提出しました。年休も3週間分ほど余っていましたが、Aさんは他のスタッフと調整しながら、皆に迷惑にならない範囲で有休消化していきました。引き継ぎも十分時間をかけて行い、退職後に新しく配属される人に対して、いろいろメモなども残していきました。

 

周りのスタッフもAさんに協力的だった

私たちスタッフもAさんの退職が円滑に進むように協力しました。Aさんはいろいろな手続きのために役所や銀行に行く必要がありましたが、平日にその時間が取れるようにAさんと休みを交換したりもしました。

 

今は産婦人科で楽しく仕事をしている

そしてささやかながらAさんの送別会も行い、無事に退職の運びとなりました。Aさんは現在産婦人科クリニックで、毎日赤ちゃんに囲まれて楽しく仕事をしているそうです。

 

2.円満退職できなかった看護師Bさんの体験談

円満退職できなかった看護師Bさんの体験談

Bさんはキャリアのほとんどを急性期病棟や外来で過ごしてきました。技術的なことは何も問題なく、どんな業務もそつなくこなしていきました。しかし正看護師で常勤、20年のキャリアがありながらも、リーダー業務を任せることが出来ないでいました。

 

Bさんは人間関係の構築が苦手だった

理由の一つは人間関係を構築することがとても難しかったのです。休憩時間はよくおしゃべりし、笑顔も多いのですが、何か自分の気に入らないことがあると、ヒステリックに相手を責めるところがありました。Bさんを知る人は最初そのような姿を想像することが出来ません。とても人当たりもよいからです。しかし豹変すると別人格にでもなったのではないかと思うくらい相手に辛辣な言葉を浴びせます。

 

部署や病院をを転々としていた

最初はまさかあのBさんが、と誰も信じませんが、だんだんとその姿を知られてくると、周囲から部署長などに対して不満があがってきます。それでBさんはいずらくなって、部署を移動したり転職したりしてきたのです。

 

他のスタッフに大声で怒鳴ってしまった

病院内のある部署から、Bさんが私の部署に異動してきたときも、最初は皆と仲良くやっていきました。しかしある些細な出来事がきっかけで、Bさんが他のスタッフに大声で怒鳴ってしまいました。私たちはあまりの出来事にただ驚くばかりでしたが、後日Bさんとそのスタッフと師長とで話し合った結果、怒鳴られたスタッフには何の落ち度もないこと、しかしそのスタッフはBさんとこれ以上一緒には働けないことを訴えました。

 

Bさんは部署を異動になりました

苦肉の策として、Bさんは一時的に他の部署に移動することになったため、そのスタッフが辞めることはなくなりました。それから1ヶ月ほどして上記のAさんの退職に伴い、Bさんが私のいる部署で働くことになりました。

 

仕事に支障をきたすようになった

Bさんとは仕事以外でもメールや電話などで良く話すようにして、だんだんと私の部署での仕事にも慣れてきました。しかし表面上は落ち着いているように見えましたが、今度はメールやSNSなどを使って個人を攻撃したり、ありえない噂を流す行為をしていました。また週に1~2度は無断欠勤をし、私たちの仕事にも支障が出てきました。

 

他のスタッフもBさんと働く事を嫌がるように

私のチームの看護師もBさんと働くことを嫌がり、だんだんと職場の雰囲気も悪くなってきました。看護部長にも何度か面談をお願いしましたが、無断欠勤や他のスタッフに対する誹謗中傷はますます増えていくようでした。

 

Bさんが突然転職の意思を伝えてきた

本当に突然Bさんが退職することを伝えてきました。年休もすべて使い果たし、これ以上休むと給与がもらえなくなる。だから新しいところで心機一転頑張りたいという理由でした。その理由が本当のことなのかはわかりませんが、Bさんの退職の話を聞いても誰もそのフォローに回ることはしませんでした。しかも1週間後に退職の希望を看護師長や看護部長に伝えたのです。私が出来ることといえば、すぐに変わりの看護師を配置することが出来ないのは承知の上だったので、せめて朝の忙しい時間のヘルプを要請することぐらいでした。

 

経理担当の質問に答えられなかった

経理担当の事務員から、いったいどういう事なんだと説明を求められましたが、どうすることもできませんでした。せいぜいBさんに、明日出勤できるなら総務課や経理部に顔を出すように伝えることしかできませんでした。

 

最後の出勤日もBさんは来なかった

最後の日もBさんは出勤せず、挨拶もなしで退職となりました。送別会の話を出すスタッフもいません。看護学校で同期だったというある看護師さんは、いつからこのようなことになったのか全然わからないといっていました。

 

Bさんは家庭の事情で精神的に参っていた

後日いろいろわかったことは、Aさんは旦那さんと別居し、小さい子供を抱え、精神的にかなりまいっていたようです。その他いろいろ同情できる点もありました。気分的に感情の波が大きく、精神的なケアも必要な状況だったようです。

 

まとめ

私たちは、看護師であってもなくても、皆それぞれの個人的な事情を抱えながら生活をしています。生活環境に同情すべき点はあっても、やはり仕事には一線を引かなくてはなりません。特に退職するということは、自分にも周りのスタッフにも大きな影響を与える出来事です。

個人のプライベートなことはなかなか話しにくいし、周りも聞きづらいです。たとえどんなに嫌な職場でも、嫌な上司がいても、プライベートがごたごたしていても、同僚に恵まれないと感じていても、一度退職を決意したのなら、きちんとルールに従い粛々と手続きを進めていただきたいです。

感情に流されず、周りの助けも得ながら正しく綺麗に退職できたなら、本当の意味で心機一転、新しい職場で良い仕事ができると思います。

医療業界は意外と狭いもので、以前の同僚とまた同じ職場で働くなんてよくあることです。気持ちよく自信を持って看護業務を遂行していくためにも、退職するときは就業規則をもう一度よく読み、正しいルールで手続きを進めていくことをお勧めいたします。

最後までご確認いただきましてありがとうございました。


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アラフォーの男性看護師です。国立大学の看護学科を卒業し、看護師と保健師を取得しました。卒後は脳外科病棟で急性期看護を学び、数回の転職を経て、現在は民間の総合病院で保健師として働いております。
看護師としてのキャリアアップと、ワークライフバランスとの両立に関心があります。妻と息子2人の4人家族で、焼肉とチョコレートが大好きです。


カテゴリー:看護師の退職


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この記事を書いた人:くくる
(公開日:)(編集日::2017年04月27日)

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