ふたば救急総合医療支援センターで医師・看護師による在宅医療の体制強化が決定


福島県は「ふたば救急総合医療支援センター」において、2017年2月から在宅医療の体制を強化する方針を打ち出しました。これは、双葉地域における避難指示解除後の住民帰還を後押しすることが目的であり(避難指示解除は2017年4月以降)、在宅医療支援チームには医師4名・看護師2名が配置され、以下のような地域住民へ対応していきます。
- 自宅近くの医療機関では対応困難な疾患を抱える住民
- 体が不自由なため病院へ通院できない住民
現時点では上記に該当する地域住民はいませんが、住民の帰還に伴い在宅医療のニーズが高まることが予測されていること、また帰還予定の地域住民の安心材料を増やすために、避難指示解除の一足先に体制が整えられることになりました。
今後は利用者の拡大に伴い、医療スタッフの増員も視野に入れていく方針です。
福島県双葉地区の医療体制について
福島県双葉地区では2017年4月以降、約26000人の住民が帰還することが予測されており、彼等が安心して戻れるよう、二次救急医療をはじめとした医療体制の整備が着々と進められています。
今回、在宅医療の体制強化を発表した「ふたば救急総合医療支援センター」もその一環であり、県の要請により、2016年4月に福島県立医大付属病院内に設置されました。
双葉消防本部と救急総合医療支援センターが連携
2016年6月には、双葉消防本部とふたば救急総合医療支援センターが連携し、消防署に同センターの救急専門医が1名配置されました。119番のあと、専門医も救急車に同乗し現場へかけつけ、初期治療の対応・搬送先病院の選定にあたります。
本来であれば24時間365日の運用が理想なのですが、双葉地区における慢性的な医師不足により、消防署に医師が配置される時間は10時から15時30分までとなっています。
また、同県は今後、医師のみでも現場にかけつけられるよう緊急車両を配備する方針です。
看護師ニュースのまとめ
福島県は来年4月以降、双葉地域内における避難住民の帰還を促すために、今年9月に新設された「ふたば救急総合医療支援センター」において医師・看護師による在宅医療体制を強化することを決定しました。
現在の双葉地域には在宅医療の対象となる住民はいませんが、少しでも多くの住民が安心して帰還することができるよう、避難指示解除から一足先に体制を整えることになったのです。また、双葉地域では今年から急速に医療体制の整備を進められており、今回の在宅医療体制の強化もその一環となっています。
医療体制が万全に整うことは、必ず帰還住民の安心材料となるはずです。双葉地域における現在の懸命な取組によって、来年4月以降、徐々に双葉地域が震災前の活気を取り戻していくことを願うばかりです。
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