看護師の夜勤「72時間超え」の病院が34.8%!日看協の調査報告

看護師の夜勤「72時間超え」の病院が34.8%

「2016 年 病院看護実態調査(日本看護協会)」 において、看護師の毎月の平均夜勤時間が72時間を超えている病院は全体の34.8%に及ぶことが報告されました。

これは前回調査(2012年)の32.0%よりも若干増加しており、依然として夜勤のできる看護師に負担が集中している状況であることが伺えます。

看護師 夜勤時間 表(図5は日本看護協会 「2016 年 病院看護実態調査」 結果速報より引用)


パンダ君

月に72時間以上も夜勤をこなしている看護師は結構多いんだね!


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そうよ。しかも、図5を見てもよく分かるように、4年前に調査した時よりもその数は増えてしまっているの。


パンダ君

ほんとだ・・・こんなに看護師不足が叫ばれているのに、あんまり看護師さんの労働環境は良くなってないってことだよね?!


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しかも、72時間以上夜勤する看護師が多ければ多いほど離職率が高くなるっていうデータも出ているのよ。


パンダ君

それってまさに「負のスパイラル」だよね。


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そうなのよ。なので、日看協では、この負のスパイラルを断ち切ろうと病院側(雇用側)に働きかけているところなのよ。

 

また、同調査によれば、月の夜勤時間が72時間を超えている職員が多い病院ほど、離職率も高くなっていることが分かりました。
看護職員 離職率 表(図6は日本看護協会 「2016 年 病院看護実態調査」 結果速報より引用)

このような状況であるにも関わらず、夜勤を実施する看護師へ給与面を優遇できる病院は少数派に留まっています。

そのため、日本看護協会では病院側に対し「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」への周知普及につとめ、引き続き看護師の労働環境の改善へ取り組んでいく姿勢を見せています。

 

看護師の「72時間要件」について

看護師の夜勤ついては、2010年度の診療報酬の改定において「月の平均夜勤時間を72時間以内におさめられなかった場合、入院基本料の80%を算定する(2割減算)する」という規則が定められました。

この規則を総称したものが所謂「72時間要件」と呼ばれているものです。

 

72時間要件が設置されるまでの流れ

1965年人事院が「行政措置要求に対する判定」(2-8(ニッパチ)判定)を示す
1992年 「看護師等の人材確保の促進に関する法律」において「月8回以内の夜勤、週40時間労働等の推進」が明記される
2006年 看護職員の夜勤時間は「夜間勤務等看護加算」として、診療報酬で評価されるようになる
2010年 72時間要件のみ満たせない場合、入院基本料の80%を算定する(2割減算)「7対1特別入院基本料」「10対1特別入院基本料」が創設される

72時間要件は上記のような流れを辿り、制定されることになりました。

さらに2012年と2014年の診療報酬の改定時には、「特定一般病棟入院料(地域指定)」・「月平均夜勤時間超過減算」が創設されるなどして、年々更新され続けているのです。

 

「72」の算出方法は?

「72時間」の算出方法は以下の通りです。

ナースの夜勤時間の合計÷夜勤に従事するナースの人数の合計

上記の計算式で「72」以内になれば、要件を満たすことになります。

 

ポイント!

ポイント

これまでは「月16時間以上」夜勤をしていることが分母に入る条件でしたが、2016年の診療報酬改定があってからは、「月8時間以上」の夜勤でも分母の人数に含まれることになりました(回復期と慢性期のみ)。詳しくは「72時間ルールのメリット・デメリット!他ポイント5つまとめ」を確認してください。

 

まとめ

夜勤は肉体的にもそして精神的にも、負担が大きいと感じている看護師はとても多いです。

そしてここまで代償が大きいのであれば、それなりの報いも受けたいところですが、そこまで配慮してくれる病院はそう多くはありません。

しかしこのままでは、夜勤ができる看護師に負担が集中し続ける状況は改善されません。

72時間要件が満たせていない病院は、早急に看護師への処遇や労働環境を見直す必要があるのではないでしょうか。

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はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

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