あなた(看護師)の夜勤は適正?病院夜勤標準をチェック!

あなた(看護師)の夜勤は適正?病院夜勤標準をチェック!

夜勤がつらい。そう感じる看護師は多いと思います。

そもそも、他の病院と比較して、自分の病院の夜勤体制が、適切なのかという視点で考えたことがない看護師も多いのではないでしょうか。

【看護師の夜勤回数適正チェック】

  • □私は「3交代勤務」で月の夜勤が10回以上ある。
  • □私は「2交代勤務」で月の夜勤が7回以上ある。
  • □私は「変則2交代勤務」で月の夜勤が5回以上ある。
  • □私は「夜勤専従2交代勤務」で月の夜勤が13回を超えている。
  • □私は「夜勤専従変則2交代」で月の夜勤が10回を超えている。

チェックに当てはまれば、夜勤回数が通常より多い可能性があります。

当たり前のようにこなしている夜勤が、本当に適正な勤務状態なのかについて、私の経験や勤務体制の種類や回数などをふまえて、詳しくご説明します。

1. 看護師が知りたい夜勤に関する調査と労働基準法

看護師が知りたい夜勤に関する調査と労働基準法
看護師が病院に勤務すると当然のように行っている夜勤ですが、労働基準法を知っている上で夜勤を行っていますか。

自分が働く病院はきちんと法律に沿った労働基準を満たしているでしょうか。

「みんな夜勤をしているから私も夜勤をして当たり前。」ではなく、まずは夜勤標準や現状を知ることが大切です。

 

夜勤が長くなればなるほど事故発生率は高い

夜勤が長くなればなるほど事故発生率は高い
知っている看護師の方も多いと思いますが、労働時間が長くなるほど医療事故の発生率は高くなります。

そのため、以下のことが調査結果として報告されています。

  • 同じ8時間でも夜勤の方が事故発生率は高い
  • 同じ夜勤でも8時間勤務よりも12時間勤務の方が事故発生率が高い

(データ元:Work shift duration: a review comparing eight hour and 12 hour shift systems)

看護師として夜勤で働く時間や、夜勤の回数が多ければ多いほど、事故発生につながる確率が上がっていることになります。

看護師として長く続けていくためにも注意が必要となります。

 

看護師の労働基準は病院が決めている

法律で定められた勤務時間の原則は1日8時間、週40時間です。

しかし、従業員が少ない事業場や、変則勤務が必要な看護師のような職種には、特別な労働基準「労働基準法第36条(通称:36(サブロク)協定)」に基づいて、労上条件が定められます。

労働者の過半数で組織する労働組合か、労働者の過半数を代表する者(社員・職員)と労使協定を結び、事前に労働基準監督署に届け出ることで特別な労働基準が許可されます。

労働基準法第34条では、

  • 労働時間が6時時間を越え、8時間以下の場合には、45分以上
  • 労働時間が8時時間を越える場合には、1時間以上

の休憩を与えなければならないと定められています。

 

労働基準を知るには就業規則の確認が必要

病院により届け出内容が異なるため、具体的な労働基準を知るには勤め先の就業規則を確認する他ありません。

必ず就業規則があるため、確認方法が分からない場合は同僚や上司に聞いてください。

就業規則と実際の労働時間が規則の範囲内かしっかり確認しましょう。規則範囲外の場合、病院は労働基準法を守っていない、ということになります。

 

ポイント!

ポイント

日本看護協会が推奨している「看護職の夜勤・交代勤務に関するガイドライン」ななども、自分の勤務体制を判断する指標になります。機会があれば目を通してみましょう。

 

2.平均的な看護師の勤務時間帯とは

深夜を指す時計

夜勤体制は、「2交代制」「3交代制」がありますが、変則の場合には、労総時間も病院によって違い、最近はより生活リズムが保ちやすい「2交代制」(12時間夜勤)を導入する病院が増えています。

また、「日本看護協会の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」によると、「夜勤」「深夜勤」「準夜勤」を以下のように定義しています。

夜勤22時から翌朝5時の深夜労働の時間帯を含む勤務
深夜勤夜から早朝(明け方)にかかる勤務時間帯
準夜勤夕方から夜にかかる勤務時間帯

以下に私の経験を元に、一般的な看護師の勤務時間と特徴、各々の休憩時間についてご紹介します。

 

3交代制での看護師勤務時間帯

3交代の病院に勤める看護師の勤務時間帯は、下記のようになります。

日勤8時30分~17時30分(休憩1時間)
準夜勤16時00分~1時00分(休憩1時間)
深夜勤0時~9時(休憩1時間)

スムーズな勤務交代のために、準備と申し送り時のための時間として、各勤務帯が1時間~1時間30分ほど重なり合っていることが特徴です。

 

変則3交代制での看護師勤務時間帯

変則3交代制での勤務時間帯は、下記のようになります。

日勤8時30分~17時30分(休憩1時間)
準夜15時00分~22時30分(休憩45分)
深夜22時00分~9時00分(休憩1時間)

変則3交代の狙いは、準夜勤帯の帰宅を終電などがある安全な時間にするため、このような勤務時間となっています。

 

2交代制での看護師勤務時間帯

2交代制での勤務時間帯は、下記のようになります。

日勤8時30分~21時30分(休憩1時間~1時間30分)
夜勤20時30分~9時30分(休憩1時間~1時間30分)

2交代勤務は、24時間を1勤務あたり12時間とする勤務体制です。

今後、2交代勤務が増えてくるのではないかと言われています。

 

注意点!

ポイント

労働基準第34条では、8時間を超えた勤務の場合には、休憩時間は1時間与えなければなりません。

しかし、12時間勤務だからと言って、必ずしも休憩時間も長くなる規定があるわけではありません。

 

変則2交代制での看護師勤務時間帯

変則2交代制での勤務時間帯は、下記のようになります。

日勤8時30分~17時30分(休憩1時間)
夜勤17時00分~9時00分(休憩1時間30分~2時間)

以前は、この変則2交代勤務をとる病院が多くありましたが、最近は16時間も夜間に拘束されることの看護師への負担が重すぎるとの声が多く寄せられました。

そのため、日本看護協会でも「看護職の夜勤・交代勤務に関するガイドライン」などに、「勤務の拘束時間は13時間以内とする」提案を行っています。

 

補足説明!

ポイント

夜勤は、12時間勤務でも、16時間勤務でも、1時間以上の休憩が取れれば良いとされています。

ですが、夜間救急を断らない病院などでは1時間の休憩さえもきちんととれない場合があります。

 

3.病院での夜勤の適切な回数と制限について

夜勤に悩む看護師

常勤看護師も1ヶ月の夜勤時間数も、夜勤専属看護師の1ヶ月の夜勤時間数も、日本看護協会では上限を定めています

そのため、勤め先の病院が上限を下回っていれば、適切な回数と言うことができます。

一方、上限を超えていれば当然看護師は夜勤が辛いと感じるでしょう。

勤務形態別に適切な回数を割り出したので、確認してください。

 

(1)病院の夜勤で適切な回数とは?

病院の夜勤で適切な回数とは?

病院の夜勤で適切な回数とは、常勤看護師の場合は以下の通りです。

常勤3交代夜勤9回程度/月
常勤2交代夜勤6回程度/月
常勤変則2交代夜勤4回程度/月
夜勤専従2交代夜勤12回程度/月
夜勤専従変則2交代夜勤9回程度/月

以上が常勤看護師の適切な夜勤回数となります。

しかし、変則2交代の夜勤回数は、4回以上のことが多いのが実情のようです。

 

夜勤回数が多く、看護師が辛いと感じる回数とは

3交代で夜勤10回以上、交代で夜勤7回を超える場合、疲れが取れず夜勤が辛いと感じます。

実際、夜勤が多くなるにつれて睡眠障害・ミスを起こす看護師をたくさんいます。

体を壊す可能性もあるため、夜勤の回数があまりにも多い場合は上司に相談・転職を考えた方が良いでしょう。

 

(2)夜勤は回数制限はないが時間制限がある

夜勤は回数制限はないが時間制限がある
現状、看護師の夜勤に回数制限は設けられていません。

しかし、日本看護協会が夜勤の回数ではなく時間で以下のように基準を定めています。

勤務時間が160時間の常勤看護師の夜勤時間上限72時間目安/月
夜勤専従看護師の夜勤時間144時間/月

上記の夜勤時間の範囲内が正常な回数と言えます。

 

回数制限がないため中堅看護師は夜勤が増える傾向がある

看護師の退職が増える12月や3月、新人が夜勤に入るまでの期間は、中堅看護師の夜勤回数が増える傾向にあります。

夜勤回数に制限がないため、病院側も一応日本看護協会の基準を参考にするものの、守られていないのが実情です。

 

4.病院看護師の夜勤手当の平均額

夜勤手当を計算する看護師

病院で働く看護師の夜勤手当の平均額を下記の通りです。

3交代 準夜勤手当4,076円/1回
3交代 深夜勤手当5,023円/1回
2交代 夜勤手当10,772円/1回

(データ元:日本看護協会 「病院における看護職員需給状況調査(2016年)」参照)

こちらが全国の病院看護師夜勤手当の平均額となります。

 

地域や施設によっては夜勤手当が破格になる

病院で働く看護師にとって夜勤手当額は気になる労働条件の1つです。

夜勤手当額は病院によって大きく異なります。

夜勤看護師が集まりにくい中小の病院や、夜勤が必要な高齢者福祉施設などでは、夜勤手当が高額になる傾向があります。

 

ポイント!

ポイント

夜勤手当が高い病院を狙う看護師は、夜勤看護師不足な施設を探すと良いでしょう。

 

5.看護師が夜勤をきついと思うのはどんな時?

夜勤に疲れた看護師

「看護師の夜勤はきついものだ」と決め付けていませんか。

きちんとした労働環境下で夜勤を行えば、さほど夜勤はきついものではありません。

夜勤がきついと思っている看護師は、以下のような環境に置かれている時のようです。

 

忙しくて本来とるべき休憩が取れない時

勤め先によって夜勤帯が忙しく本来とれるべき休憩がとれないことがあります。

特に変則交代の病院に勤める看護師の夜勤は16時間程度に及び病院に拘束されることになります。

それなのに、休憩時間が1時間も取れない時は心身共にきついと感じ、体調を崩すきっかけになります。

 

休憩室がなく心身が休まらない時

夜勤時の休憩は看護師にとって唯一心身共に休まる時です。

しかし、独立した休憩室がなく、すぐ誰かに声をかけられるスタッフ控室などでの休憩を余儀なくされては心身が休まりません。

休憩中でも業務から離れている意識が薄くなり夜勤が辛いと感じることになります。

 

1人で判断することに責任を感じる時

夜勤は、数名の看護師が全病棟患者に対する責任を負うことになります。

そのため、新人も、リーダーも、自分の判断に迷った時に、他に頼るスタッフがいない状況が存在します。

その責任感の重さが、夜勤が辛いと感じることになります。

 

生活のリズムが乱れ不眠になった時

夜勤専従看護師ではない場合には、夜勤・休み・日勤業務を交互に行うことになります。

そのため、勤務の組み合わせによっては生活リズムが乱れ、不眠傾向となり、夜勤前でも十分に休息が取れずに、夜勤が辛いと感じる原因になります。

 

夜勤メンバーとの関係に疲れた時

夜勤者が、勤務表を見た時にチェックする項目の一つは、同じ夜勤メンバーです。

やはり、十分なコミュニケーションが取れていない看護師相手の場合には、夜勤の責任が2倍、3倍に重くなる気持ちにさえなります。

また、常に新人ばかりと夜勤をすることも、気が休まらずに苦痛を伴います。

誰と夜勤をするかどうかも、夜勤がきついと感じる原因です。

 

6.看護師の夜勤がどうしても辛い場合の対処法

夜勤について相談する看護師

夜勤は、自然な生活リズムではなく、心身ともに負荷がかかる勤務です。

人事配置の問題で時期的な変動はあるとは思いますが、夜勤回数が必要以上に多い場合には上司に相談などをし、体調を崩さないうちに対応することが大切です。

 

(1)連続して休日を取る・3日以上夜勤に入らない

夜勤が体力的に、精神的に辛い場合は3日以上、連続して休日を取るようにしましょう。

また、どうしても休めない場合は夜勤を3日間入らないようにしましょう。

上記のことを行うことで、生活のリズムや体のサイクルが整い、精神的にも体力的にも体が安定しやすいといえます。

 

寝だめすれば大丈夫は嘘?なので注意!

年齢が若い看護師に多いですが、普段より長く寝ることで疲労回復効果が得られるため、「寝だめすれば大丈夫!」と思うかもしれません。

しかし、寝だめは普段より睡眠が浅くなる傾向があるので、辛い夜勤の解消法としては不適切になりますので注意しましょう。

 

(2)辛い夜勤を前向きに考える、考え方に変える

一度夜勤が辛いと思ってしまうと、どうしても嫌になってしまいます。

そのため、

  • 混雑なしで通勤が出来る
  • 友人と日中に遊ぶ時間を確保できる
  • 夜勤手当が貰える
  • 昼間からお酒が飲める

など、メリットを考えながら前向きな気持ちに変換しましょう。

 

夜勤が辛いときは、人と会う時間を積極的に作ることで解消する

夜勤が辛い時こそ、日中に友人や知人と会う時間を作り積極的に活動してみましょう。

夜勤が辛い気持ちがリフレッシュされるはずです。

 

(3)夜勤が辛い理由を明確にした上で上司に相談

上司に夜勤が辛いといった相談をする時は、夜勤回数が辛いのか、夜勤業務が辛いのかなど、理由を明確にしましょう。

夜勤が辛い原因により、今後の対応策が全く異なります。

夜勤を担当してくれる看護師は病院にとって大切な人材です。

夜勤が辛い理由を相談という形で上司に話すことで、きちんと対応してくれるはずです。

 

解決しない場合は異動希望を出す

上司に相談しても解決が難しい場合は、思い切って異動を申し出るのも選択肢の1つです。

お勧めの異動先は、以下の通りです。

慢性期やリハビリ病棟、精神科病棟など夜勤はあるが患者が安定している
外来や手術室、訪問看護業務などオンコールや当直はあるが、夜勤回数が少ない

 

これらが、辛い看護師の夜勤から離れる方法です。

 

(4)退職し、クリニックなどに転職する

夜勤そのものが辛いのに、夜勤回数や夜勤業務の変更ができない、異動も難しい場合には、思い切って退職することも「あり」です。

夜勤が辛い場合は夜勤がないクリニックに転職する道をお勧めします。

病院よりも給料はやや低め設定ですが、体調には代えられない時は、日勤常勤ができるクリニックなどに転職することも選択肢です。

 

ポイント!

ポイント

クリニックではすべてのスタッフが夜勤をしないため、夜勤ができないことに引け目を感じる必要がありません。さらに詳しくは「看護師が夜勤なしの常勤で働ける職場と求人の探し方」を確認しましょう。

 

7.まとめ

参照:

看護師をはじめ、すべての労働者は、労働基準法にのっとって守られるべきです。

しかし、看護師は夜勤や休日に対応しなければならず、「36協定」によって労働時間や時間外勤務・手当が定められており、少し変則的な規則となります。

自分の健康を保ちつつ、患者のために適正や夜勤体制を獲得していかなければなりません。

法律や就業規則を知らないまま働くのではなく、自分や周りを守るためにしっかり夜勤体制の適正を判断しましょう。

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はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

この記事は「」さんが執筆しました。

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