著作者

林みずほ

現役看護師

林みずほ

( 看護師 )

ナースコールを頻繁に連打する患者への接し方

林みずほ
現役看護師林みずほ
ナースコールを頻繁に連打する患者への接し方

認知症などの患者が増え、ナースコールをおもちゃのように連打する患者は珍しくなく、忙しいときに連打されると誰しもイライラしてしまいます。

イライラしないためにも、なぜ患者はナースコールを連打するのか、その理由がわかれば未然に予防することもできます。一見無意味にナースコールを連打するように見える患者にも、きちんと理由がある場合のほうが多いです。

そのポイントをしっかり押さえておけば、何度も鳴るナースコールへのイライラを軽減させることができます。

1.ナースコールを頻繁に連打してくる患者の特徴や背景

ナースコールを頻繁に連打する男性患者

ナースコールを不必要に連打してくる患者には特徴があります。ナースコールを連打する背景を理解してあげることで、看護師はイライラを軽減することができます。早速確認してください。

 

寂しさがある患者

同じ部屋の他の患者は毎日家族が面会に来ているのに、自分のところには誰も来てくれないというようなときに寂しさを抱える患者はナースコールを連打する傾向にあります。

寂しさを感じている患者は、特に用がないのにも関わらず、ただ単に寂しくて誰かに来てほしい、という思いからナースコールを連打します。そして看護師が来てくれることを確かめると安心するのです。

ナースコールを押せば誰かが来てくれることで寂しさを紛らわそうとしていることを理解してあげましょう。

 

ポイント!

ポイント

看護師のイライラした思い・表情・声が表れてしまうと、患者はもう1度押せば別の優しい看護師が来てくれるかもしれない、と何度もナースコールを押す悪循環に陥ります。

 

不安がある患者

これまでの経験で、ナースコールを押してもすぐに誰かが来てくれなかった、という経験をした患者は「何かあってナースコールを押してもまた誰も来てくれないのではないか」という不安から何度も押してしまうことがあります。

患者はナースコールを押せばすぐ来てくれる看護師・来てくれない看護師など、けっこう細かく観察しています。自分の時にだけナースコールを連打される、などという経験があるのなら、患者の中であなたは「すぐに来てくれない看護師」の分類に入れられているのかもしれません。

 

ポイント!

ポイント

排泄欲求などあまり待つことができないときには何度もナースコールを押すものです。こういった場合には時間を見計らって先に声掛けを行うことなどで連打を防ぐことができます。

 

高度な難聴がある患者

聴覚が著しく低下している患者は、看護師がナースコールで返答しても聞こえていません。そうなると患者は看護師の顔が見えるまでナースコールを押すことになります。

 

重度の認知症がある患者

重度の認知症がある場合、ナースコールの意味が理解できずに手に握りしめて離さない場合があります。こういった時は何度止めてもボタンを押しっぱなしにしてしまうことがあります。

 

ポイント!

ポイント

押しているだけならばいいのですが、ナースコールの意味を理解できないほど認知症が進んだ患者はナースコールを破壊してしまう危険もあることを念頭に置いておきましょう。

 

2.ナースコールを頻繁に連打してくる患者への正しい対応とは

ナースコールを頻繁に連打する患者へ対応する女性看護師

特に用事がないのにナースコールを連打してくる患者の特徴と背景が分かったら、正しい対処をする必要があります。

以下にご説明しますので、参考にしてください。

 

患者の欲求を探ること

特に用がないのにナースコールを連打する患者への対処法として、まずは患者の欲求を満たすことが大切です。患者が抱えた欲求は、その言葉や表情とは違ったものであることが多々あります。

トイレも済ませて水分補給もした患者がなぜかまたナースコールを押してくる、といった場合は、実は患者はどこか別のところが痛んでいたり、ただ単に家族に会いたい寂しさがあったりと表面からはわからないような欲求を隠していたりします。

そういった裏側の欲求を探り、満たすことで解決する場合もあります。

 

ポイント!

ポイント

認知症患者の場合でも「認知症があるから何を言ってもわからない」と片づけるのではなく、認知症がある患者こそ隠れた欲求を探ることが必要です。認知症があっても何かを訴えたいことがある場合もあるので、そういったしぐさや表情を見逃さないようにしましょう。

 

安心感を与えること

看護師が忙しいことは患者もわかっています。でも、自分のために時間を割いてほしいのです。ナースコールは1度押せば看護師が来るということを理解させ、安心感を与えることが大切です。

 

ナースコールの存在を忘れさせる工夫をすること

ただ単にナースコールを患者の手から離したり、届かないところに置いたりするのではなく、患者が自然とナースコールを押さなくてもいいような環境を作ることも大切です。

日中であれば可能な限り離床させて気分転換をはかったり、何かの作業をさせたりすることで、短時間でもナースコールの存在を忘れさせることも1つの手段です。

 

3.ナースコールを頻繁に連打してくる患者への間違った接し方とは

ナースコールを連打する患者への間違った接し方を教える女性

ナースコールを連打してくる患者にイライラしてしまう気持ちは分かりますが、絶対にしてはいけないことを以下に紹介します。

  • 看護師が患者に怒ること
  • 患者からナースコールを取り上げること

その理由を詳しく説明します。

 

看護師が患者に怒ること

「何度も押さないで!」とつい怒りたくなってしまうのですが、怒ることは逆効果です。患者は1度押しただけでは誰も来てくれなかったなどの経験からナースコールを連打しているのかもしれません。

 

ポイント!

ポイント

起こる前に、まずは、なぜ何度も押すのか理由を聞いてみましょう。

 

患者からナースコールを取り上げること

何度もナースコールを連打する患者に「そんなに押すならもうナースコールを取り上げます」と言う看護師や、実際にナースコールを手の届かないところに置いてしまう看護師がいますが、逆効果です。

何かしらの不安を抱えている患者はそう言われると今度は「ナースコールを取り上げられる不安」を抱きます。こうなると余計にナースコールを離さなくなるのです。

その不安や恐怖から不穏になったり、1日中ナースコールを手に握って離さなくなったりすることがあるので注意が必要です。

 

まとめ

ナースコールの連打は看護師をイライラさせる原因の1つです。何度もナースコールを押されることでイライラした看護師の表情や対応が余計に患者の不安を煽ってしまうこともあります。

看護師・患者ともに嫌な気持ちにならないためには、看護師が患者の隠れた欲求を見つけ、それを解消することで防止しましょう。

看護師としてある程度の経験を積むと、ナースコールを連打する患者の理由がなんとなくわかるようになます。また1つの用が終わったときに「ほかに何かありますか」と一声かけるようにすると何度も同じ部屋に足を運ぶことが減り、患者から何度も呼ばれるということが少なくなります。


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この記事を書いた人

看護学校卒業後、某有名企業が運営する病院へ就職。その後地元へUターン。
結婚・妊娠・出産・離婚という怒涛のような20代をおくり、転職ラッシュな30代を走り抜け、ようやく安定の40代を迎えることができました。
趣味はライブと旅行とダイビング。酒とロックと煙草をこよなく愛す不良看護師です。
総合病院で勤務する傍ら、現在は執筆活動に邁進中。
看護師歴20年の知識と経験・私の失敗を活かしつつ、若い世代にいろいろ伝えていきたいと思っております。


カテゴリー:看護師の人間関係

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この記事を書いた人:林みずほ
(公開日:)(編集日::2017年04月26日)

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