看護師の育休と復帰について気を付けておきたい5つのポイント

看護師育休気を付けること

看護師として育休取得後の復帰にはメリットもありますが、デメリットもあります。

理想を掲げていると理想とのギャップに苦しんだり、頑張りすぎて体調を崩すこともあるので、完璧を目指さずにほどよく周囲の力を借りることをおすすめします。

育休を取得して復帰をするか、一時退職をして子育てに専念するか悩んでいる看護師がいるなら、まずは自分の家族や自分の生活を一番に考えて欲しいと思います。

その中でどのような働き方が良いのかを、家族とよく話し合って見つけてください。

ここでは、私自身が体験した、看護師の育休と復帰について気を付けておきたいポイントを説明していきます。

1.育休(育児休業)とは何か?育休中の給与について

看護師育児休業給付金

育休と呼ばれる、「育児休業」とは「育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)」で定められた休暇制度となり、国民の権利になります。

※「育児休暇」とは違うので注意が必要です。

この育児・介護休業法は平成29年1月、3月に改訂されており、以下で看護師として知っておきたい内容を簡単にまとめていきます。

 

(1)育児休業で休める期間について

育児休業は一定の場合、生まれた子供が1歳6ヶ月まで休める(取得が可能な)制度になります。

育児・介護休業法の改訂により、1歳6ヶ月に達した時点で子供が保育所等に入れない場合、再度申請することで育児休業期間を2年まで延長することが可能になります。

また、育児休業給付の支給期間を延長することが可能です。

 

(2)育児休業給付金が育休中の給与になる

育児休業給付金とは、働いていた女性が、仕事の復帰を目的に(前提とした)、育児休業中の貰うことが可能な給付金制度になります。

看護師としてフルタイム(常勤)で働いている場合でかつ、病院や施設などに所属している場合は基本的に給付金制度を利用できます。

そのため、育児休業給付金は、育児休業中の看護師の給与みたいなものになります。

 

育児休業給付金はいくらもらえるの?

育児休業給付金の金額は計算方法が決まっており、

  • 「休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6か月経過後は50%)」

と定められています。

少し分かりにくいため、例えば今まで貰っていた月収で考えてみましょう。

月収20万円の場合6ヶ月間:13,4万円程度
7ヶ月目以降:10万円程度
月収30万円の場合6ヶ月間:20万円程度
7ヶ月目以降:15万円程度

以上のような金額が貰えるため、お得ですね。

 

育児休業給付金の申請について

育児休業給付金は、「在職中の事業所を管轄するハローワーク」に申請する必要があります。

申請に必要な書類などもあるため、事前に確認しておきましょう。

詳しくはハローワークの「育児休業給付」の「具体的なお手続き」の欄を確認しておくと良いでしょう。

 

育児休業給付金の注意点について

育児休業給付は、看護師が仕事に復帰することを前提とした国から貰える給付金です。

そのため、仕事をやめてしまう場合は貰うことが出来ないので注意が必要です。病院などの勤務先に籍を残し、育児休業期間を取得したうえで、退職をする看護師も多いです。

 

(3)知っておきたい育児休暇とは何か?育児休業との違い

育児休暇とは、育児を行うために取得する休暇となります。

看護師が勤める病院や施設によって「育児休暇あり」などは、法律で定められた育児休業とは別に、休暇を取得できるということです

最近では「育児休暇あり」の病院も増えていますので、確認してみましょう。

 

(4)その他育児休業での知識

育児休業は、パパ(夫)でも取得することが出来る制度です。厚生労働省のページに詳しく記載があるため、以下も合わせて確認しておきましょう。

育児休業は「雇用保険」を活用している制度になります。

そのため、勤務先が「雇用保険」に該当しない場合、「雇用保険」適用外の働き方をしている場合は該当しません。

 

(5)育児休業以外の看護師が知っておきたい制度について

育児休業が終わり、看護師として復帰する場合に知っておきたい制度があります。

こちらも、病院など関係なく、法律で定めれれている制度になるので、確認しておきましょう。

所定労働時間の短縮措置等
(生まれてから子供が3歳になるまでの期間)
・【原則】短時間勤務制度(1日の所定労働時間が6時間以下)
〈短時間勤務制度を講じることが困難と認められる業務の代替措置〉
・育児休業に関する制度に準じる措置
・フレックスタイムの制度
・始業又は終業時間を繰り上げ、繰り下げる制度(時差出勤)
・保育施設の設置運営、その他これに準ずる便宜の供与
所定外労働の制限
(生まれてから子供が3歳になるまでの期間)
・労働者(看護師)の請求で、所定労働時間を超える労働を禁止
(1回につき、1ヶ月以上1年以内の期間で、何回も請求できる)
子の看護休暇
(生まれてから子供が就学するまでの期間)
・病気、けがをした子の看護、予防接種・健康診断を受けさせるために、取得できる
・子供1人の場合年に5日、2人以上の場合年に10日が付与される
時間外労働・深夜業の制限
(生まれてから子供が就学するまでの期間)
・労働者(看護師)の請求で、制限時間(1ヶ月24時間、1年150時間)を超える労働を禁止
(時間外労働の制限は、1回につき、1ヶ月以上1年以内の期間で、何回も請求できる)
・労働者(看護師)の請求で、午後10時から午前5時における労働を禁止
(深夜業の制限は、1回につき1ヶ月以上6月以内の期間で、何回でも請求できる)

参照:妊娠・出産・育児期の両立支援制度

看護師として復帰した場合、問題になるのは夜勤です。「時間外労働・深夜業の制限」で、看護師の請求で午後10時から午前5時における労働を禁止することが可能になります。

子供が就業する前に復帰を考えている看護師の方は、現在の勤務先と相談をしてみてください。法律ではしっかりと定められています。

 

2.看護師育休後の復帰のメリット

看護師育休復帰のメリット

育休は子どもを産んだ看護師にとっては、大事なものです。出産してすぐに職場復帰するのはやはり大変ですし、だからと言って仕事を辞めるというところまではしたくないという人も多いでしょう。その一方、まだまだ育休に関してよく知らないという人もいます。育休を取って1年休み、復帰することで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

収入が増える

まず、収入が増えるということが挙げられるでしょう。育休を取らずに出産を機に退職すれば、そのまま収入がなくなることが多いですが、育休を取って復帰すれば育休前の給与がまたもらえます。何よりそれまで働いていた職場でまた働けるので、新しく勤務先を探す必要がなくなりますし、一から人間関係を築き直さなくて良いということもメリットと言えます。

 

視野が広がる

育児だけして家にこもっているよりも、外で働くことで視野が広がるのもメリットです。子どもと毎日一日中ずっと一緒というのが辛くなってしまう人もいます。外に出て働いている間は子どもと離れ、仕事先で他の人と話せるというのは気持ちが落ち着きますし、周囲に育児の悩みを相談できる人がいない、少しの間でも預けて1人になれる環境がないなどの人には気分転換にもなります。

 

子どもにもメリットが

保育園などに子どもを預けるのが可哀想だ、という声もありますが、お母さん以外からの愛情が受けたり、同じ年頃の子どもたちとたくさん触れ合えるというのは、子どもにとっても良い刺激であることも多いです。また、一日中一緒にいられる訳ではなくなるため、子どもとの時間がより大切なものに感じられ、結果として子どもがより多くの愛情を受けられる場合もあります。

 

3.看護師育休後の復帰のデメリット

看護師育休復帰のデメリット

看護師が育休を取ることにはメリットが多くありますがデメリットもあります。その両方をきちんと理解することで、育休という制度を賢く利用したいものですが、では育休が終わってから復帰する時、どのようなことがデメリットとなりやすいのでしょうか。

 

体力が必要

ただでさえ看護師というのは体力が必要な仕事です。家では子どもの面倒を見て、さらに看護師の仕事をするのはかなりの体力が必要となります。

 

子どもと過ごす時間が減ってしまう

それまでは1日家にいたのが、仕事をしに外に行くようになるのですから当然と言えば当然ですが、仕事をする時間の分だけ子どもとの時間は減ることになります。

 

保育園の費用がかかる

仕事に復帰することで収入は上がりますが、自分で面倒を見ていれば必要のない費用が必要になるわけです。もちろん、これは両親や夫などの協力で回避できる可能性はあります。

 

職場の人に迷惑をかける可能性がある

子どもが小さいうちは、病気になったり体調を崩して突然熱を出してしまったりすることも少なくありません。そのような場合、急に欠勤しなければならなくなることもありますから、職場の人は困ってしまうこともあるわけです。子育てしながら働くことに対し理解のある職場なら良いのですが、そうでない職場の場合はせっかく復帰したのに続けられなくなってしまう、という危険性もあるのです。

 

ポイント!

ポイント

メリットとデメリットをよく考え、家族はもちろん事前に職場の人とも相談しておくことが大切だと言えます。

 

4.看護師育休後の復帰に備えてすべきこと

看護師育休復帰に備えて勉強を

育休から復帰する際にもいろいろな準備が必要です。以下でご紹介していきますので、一つずつ見ていきましょう。

 

改めて医療の勉強を

医療分野の進歩はたった1年でも大きな影響が出かねない、ということを意識しておきましょう。人の命にかかわる医療機器や薬を扱うことも多いですし、仕事そのものも深い関係がありますから不安を感じる人も多いです。スムーズに復帰するためには、看護学校時代に使っていた教科書などで勉強し直す最近の医療技術についてインターネットなどを使って勉強する論文や専門書などを読むなど、しっかり備えておきましょう。医療機関によっては、復帰のために支援プログラムなどを用意しているところもありますので、うまく活用したいところです。

 

夜勤をどうするか

復帰した後の子どものことも事前に考えておかなければなりません。育休からの復帰後は、夜勤をどうするのかということで悩む人が多いです。

たとえば、保育園などでは夜間の保育をしてもらえないので、病院に託児所がある場合はそこに預けることになります。しかし、託児所のない病院もありますから、その場合は両親や夫などに協力してもらわなければなりません。それも無理な場合、子どもの面倒を見る人がいなくなってしまうので、夜勤は行えなくなります。

職場の環境によっては、夜勤ができないといづらくなってしまうこともあります。また、育休から復帰した時に元いたところに戻れるとは限りません。夜勤ができないのであれば、と担当を変えられるかもしれないのです。夜勤、残業ができないと特に病棟での勤務は難しくなる可能性が高いです

 

急な休みの対応を相談する

ただ面倒を見てもらうところを探すだけでなく、急に体調不良を起こした場合にどうするのか、ということまで考えておきましょう。母親などが対応してくれるのであればお願いしておきます。どうしても自分で対応しなければならないのであれば、上司や同僚にも協力してもらう必要が出てきますので、日頃からお願いするなどしておきます。このような場合は、他の看護師が同じようなケースになった場合に、積極的に代わりを引き受けるなどして助け合うようにします。

 

ポイント!

ポイント

育休前または育休中に、復帰後のことを上司と相談する必要があります

 

5.看護師育休後の復帰の注意点

看護師育休復帰の注意点

看護師が育休後に職場へ復帰しようとする時、注意すべきことがいくつかあります。

 

当日の欠勤の連絡

たとえば、子どもがまだ小さく突然の体調不良でどうしても置いていけず、当日の朝に欠勤の連絡を入れなければならないことがあります。そこで、連絡時には長々と話さないことに気を付けましょう。申し訳ないという思いがあり、つい長く話してしまいがちですが、結論、お詫び、仕事の引き継ぎやいつ復帰できそうかの予定について簡潔に述べるにとどめておきましょう。

 

急な呼び出しの対応

また、保育園などから急に呼び出しがあった時も、早く帰りたい気持ちがあっても仕事を途中で投げ出して帰宅してしまわないようにします。子どもが小さいうちはこういったことは比較的多いですから、普段からすぐに引き継ぎや調整ができるようにしておくことで、スムーズに調整しやすくなります。もちろん、できれば自分の代わりに夫や両親などが行ってくれないか確認することも必要です。

 

自分を特別扱いしない

子育てと仕事の両立は大変ではありますが、これを自分だけが大変なのだと感じてしまわないようにしましょう。過剰に周囲にアピールしてしまったり、特別扱いを求めすぎたりしないように気をつけます。

また、自分だけが夜勤や残業をしないで帰宅する場合に気まずくて何も言わずに帰宅してしまう人がいますが、これは良くありません。周囲の人にだけでも構わないので、きちんと挨拶してから帰宅するようにします。

 

まとめ

看護師育休は周りへの感謝を忘れずに

育休をとること、仕事に復帰することによるメリットはたくさんありますが、そのぶん課題もたくさんあります。それを乗り越えるためには、周囲の協力が必要不可欠となります。家庭・子育てと仕事の両立はとても大変ではありますが、協力してくれる人たちへの感謝を忘れず、特別扱いされることが当たり前だと思わないようにしましょう。あまり自分を追い詰めることのないよう、家族や職場の上司としっかり相談して、両立できる環境を作りましょう。

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監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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