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そらの

看護師ライター

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( 看護師 )

クリーンルームの骨髄移植患者の看護についてのポイント

そらの
看護師ライターそらの
クリーンルーム 骨髄移植患者 看護

クリーンルームで治療を受けている患者には、「家族と一緒にすごすことができない」「食べたいものが食べられない」「監視されているように感じる」などさまざまな悩みを抱えながら生活しています。

その中で看護師は、クリーンルームに入室する前にできるだけ話しやすい関係を患者とつくり、治療が始まってからも患者の中にある希望を探し支えていくことが大切です。

ここでは、骨髄移植によってクリーンルームに入室した患者との接し方についてご紹介します。

1.クリーンルームについて

クリーンルーム

クリーンルームというのは、空気中の細菌やウイルスなどを取り除いて無菌状態にした部屋のことです。他にもクリーンルームについて説明していきます。

 

クリーンルームの役割について

クリーンルームは下記に該当するような骨髄移植患者の感染症を防ぐ役割を担っています。

  • 骨髄移植を受ける患者
  • 化学療法などの治療により免疫が著明に低下した患者

無菌室であるため、免疫力が顕著に低下している骨髄移植患者でも、清潔な部屋にいることで身体的・精神的ストレスが軽減されます。

 

骨髄移植患者のクリーンルームは1室と2室に分かれている

骨髄移植により入室するクリーンルームは、1室と2室に分かれていて、1室には骨髄移植患者が入り、看護師は2室までしか入ることができません。クリーンルームの1室と2室の詳細を確認しましょう。

クリーンルーム 特徴
1室 最もクリーンな部屋
2室 1室よりも劣るけれど外界よりもクリーンな部屋

 

クリーンルーム入室前に骨髄移植患者へ手引きが渡される

骨髄移植を受けてクリーンルームに入室される患者にはあらかじめ、

  • クリーンルーム内の構造や設備
  • 生活の仕方
  • 必要物品

など書かれた手引書が渡されます。

 

2.クリーンルームの骨髄移植患者の悩みと対処法

クリーンルーム 骨髄移植患者 悩み

クリーンルームは骨髄移植患者にとって隔離され、管理された非日常的な部屋です。そういったクリーンルームで治療を受けるからこそ、骨髄移植患者の悩みは深刻です。ここではクリーンルームの治療を受ける患者が抱きやすい悩み3つと、その対処法を説明します。

 

(1):家族と一緒に過ごすことができない

骨髄移植後、1室には骨髄移植患者しか入ることがでず、面会に来る家族は2室の外から窓越しに室内電話で会話をするという状態です。これまで毎日一緒に過ごしてきた家族と直接会えないことは、精神的にも辛いと感じやすいのです。

 

家族に手紙を書いてもらうことで患者の寂しさは緩和される

クリーンルームで治療を受ける骨髄移植患者の寂しさを少しでも緩和させるためにも、家族が本当に伝えたいことを手紙を書いてもらうことがおすすめです。手紙であれば、電話と違い通行人に会話を聞かれることもないため、家族にもメリットがあります。

 

ポイント!

ポイント

クリーンルームに物品を入れる時には、滅菌または消毒する必要ですが、手紙や本などの紙類は消毒ができないためオートクレーブを使って滅菌します。

 

(2):食べたいものが食べられない

免疫が低下している骨髄移植患者は、感染しやすい状態になっているため、

  • 刺身などの生もの
  • 一般的に調理されたもの

など、もちろん自由に食べることができません。過度な食事の制限によりストレスを感じてしまいます。

 

主治医の許可があれば食べられるものもある

クリーンルームで治療を受ける骨髄移植患者でも、レトルトのような加熱殺菌しているものであれば搬入可能です。ただし、袋に穴などがないかどうかひとつひとつ慎重にチェックすることが大切です。

 

(3):常に監視されていると感じる

クリーンルームで治療中の骨髄移植患者は、プライバシーがほぼないような状態で生活していると言えます。理由として、クリーンルームは骨髄移植患者の観察がしやすいように、1室と2室の間が透明なカーテンで仕切られているためです。

 

ポイント!

ポイント

思春期の骨髄移植患者などはポータブルトイレの排泄物を看護師に渡す=見られることにも羞恥心を感じ、ストレスになることがあります。

 

患者の時間を設けるためにスケジュールを立てると良い

治療や処置のスケジュールを毎日伝えるようにします。空いている時間の中で「ここはひとりにしてほしい」という時間を相談し、急用でなければ2室に入ることはしないと約束すれば、患者のプライバシーも守ることができます。

 

3.クリーンルームの骨髄移植患者の看護でのポイント

看護師 骨髄移植患者 看護

クリーンルームの骨髄移植患者は、身体的・精神的にも不安や悩みと戦いながら過ごしています。そうしたクリーンルームで治療を受けている骨髄移植患者の看護ポイントについて、具体的な方法を説明します。

 

死を考えている骨髄移植患者の中にある希望を探す

患者は骨髄移植後の治療の副作用により、潰瘍のようになった口内炎や吐き気に悩まされ、室内でひとり、その辛さに耐えなければいけません。あらゆる辛さから「死」を考えてしまう骨髄移植患者が多いですが、

  • 骨髄移植患者の希望を聴き実行する
  • 骨髄移植患者の希望に沿えなくても代替え案を考える

などの方法をとり、看護師は患者の中の希望を探すことが大事です。

 

「わかる」というような安易な共感はしないことが大事

骨髄移植患者の思いに寄り添い、患者の環境も考えながら、共感をすれば骨髄移植患者の希望も見えてきます。骨髄移植患者に共感することは大切ですが、「わかる」といったような安易な言葉を使った共感は、骨髄移植患者を傷つける行為になります。

 

骨髄移植患者がリラックスできる関係をつくること

クリーンルームで働く看護師は骨髄移植患者と真摯に向き合い、リラックスできる関係を築くことも求められるのです。骨髄移植患者がどうして死にたいと考えているのか、その答えは患者しか持っていません。

 

4.クリーンルームの骨髄移植患者と信頼関係を築く方法

看護師 骨髄移植患者 信頼関係

クリーンルームで治療を受ける骨髄移植患者はマスクをしているため、目のみでコミュニケーションをとります。限られたコミュニケーションの中で、看護師と骨髄移植患者がどのように信頼関係を築けば良いのか説明します。

 

入室前にできるだけ話しやすい関係を作っておく

第1章で前述していますが、骨髄移植患者へ渡すクリーンルームの手引きをもとに、クリーンルームへの入室前に患者から相談を受け、事前に解決できるものはすぐに解決します。ささいな質問や相談も受付け、話しやすい関係を作りましょう。

 

入室前に少しでも多くの不安を取り除いておく

少しでも多くの不安を取り除いておくことで、入室後の治療に専念できる環境をつくることが大切です。同時に、早期に問題解決していくことで患者からの信頼を得ることができます。

 

骨髄移植患者と共通の話題をつくる努力をする

心理関係を築くためには、何より骨髄移植患者のことを知ろうとすることが大切です。例えば、

  • 患者の趣味:スポーツ観戦、ファッションなど
  • 好きなもの:歌、マンガ、ペットなど

を調べたり、教えてもらったりしながら共有することで、少しずつ信頼関係は築いていけるのです。

 

まとめ

いかがでしたか。骨髄移植という大きな治療を受けた患者が、クリーンルームという特別な空間で生活をすることは大変なことです。

もともと、優れた共感力を持っている看護師は多いのですが、クリーンルームや骨髄移植患者への知識が十分にないと、満足のいく看護を提供できないと言えます。

しかし、難しい看護だからこそ、大きなやりがいを感じられる病室の仕事なのです。


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この記事を書いた人

DIYと野球観戦、うさぎの飼育で気晴らししながら妊活している看護師です。中でも、うさぎと暮らしていると病んだ心が癒されます。これから動物を飼おうかなという方には、おすすめです。
現在、離職中ですが、主に大手の総合病院で5年、小児科の看護師として働いていました。
これまでの経験と知識を活かして、少しでも皆さんのお役に立つことができればと思っております。


カテゴリー:患者への看護知識

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この記事を書いた人:そらの
(公開日:)(編集日::2017年04月26日)

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