看護師の委員会(係の仕事)はどれが面倒?対処法をお伝えします。

看護師は、看護業務以外にも、研修・勉強会・会議・委員会・看護研究などに時間を割かれることが多くあるため、「看護業務以外の業務量が多い」と言われています。

看護師の中には、「委員会業務(係の仕事)が苦痛・面倒だ」と考える人も少なくありません。

こうした看護業務以外の業務は、時間的にも、業務量の面でも重い負担となり、多くの看護師がストレスを感じています。

では、看護師が「委員会業務(係の仕事)が面倒だ・苦痛だ」と感じた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。大学病院の病棟で10年勤務してきた私の経験からお伝えしていきます。

1.面倒な看護師の委員会(係の仕事)は?アンケート調査

看護師が行う委員会(係の仕事)で「最も負担が大きく面倒だと感じるのは何の委員会(係)なのか」をアンケート調査しました。

正看護師資格保有者で、委員会(係の仕事)を経験している26名の看護師に聞きました。

最も負担が大きく面倒だと感じるのは何の委員会(係)なのか
教育委員会80.7%
褥瘡委員会7.6%
感染対策委員会3.8%
その他7.9%

(2017年看護師100人調査:26名回答)

上記のような結果となり、教育委員会(教育係)が8割を超えました。教育委員会と褥瘡委員会の看護師の意見を一部確認していきましょう。

 

教育委員会の負担が大きいという意見

看護師Tree
【Treeさん/正看護師/大阪府/40代前半】

自分の業務をこなしながら新人の教育を担うため、自分の業務に支障がでる。指導している新人が他のスタッフに付き添ってもらった時に基本的なことができないと教えていてもスタッフから「教えていないのか」とクレームが入る。

看護師Jun
【Junさん/正看護師・助産師/大阪府/30代】

毎年4月に入職してくる新人さん、その指導スケジュール調整や実際の指導。率先して、行なっていくのがメインの仕事となる教育係。「新人さんは皆で育てていきましょう」とは言いますが、やはり、中心となる教育係の負担は大きくなります。病棟の中でも負担の大きな仕事だと思います。

看護師らいす
【らいすさん/正看護師/神奈川県/39歳】

教育する相手は選べません。教育してもらう人も選べません。人が起こしたミスが自分の責任になってしまうということにおいて、負担が大きいのは教育係だと思います。

看護師ゆりか
【ゆりかさん/正看護師/大阪府/38歳】

プリセプターや、職場の看護師全体を対象とした教育担当者、看護学校実習生へ対応する教育係など、職場により対応する対象者が様々に設けられているかと思いますが、これらのうち、いずれにおいても、かなり気を遣います。新人の看護師から学び、初心を思い起こさせられることもありましたし、お互いの成長の良い機会でもありますが、気を遣い、時には代わりに方々へ謝り、負担が大きいことも否めませんでした。

看護師azuki
【azukiさん/正看護師/東京都/30代前半】

新人看護師の質問に答えられないとき、お互いに宿題にすることがありますが、もちろん自分自身も新人看護師と答え合わせができるよう調べなければなりません。新人看護師に刺激された改めて勉強にはなりますが、やはり教育係でなければ必要のない負担だと思うとできるだけ避けたいものです。

看護師UG
【UGさん/男性/正看護師/海外在住/34歳】

係の中でもっとも負担が大きいのは教育係だと思います。多忙な現場で働いている中で、全てを教えることはできませんので、勤務後に話会うことがほとんどです。なかには休日に会って話たりなんて方もいます。自分の勉強になることは間違い無いですが、教えるというのはとても体力のいることなのでとても大変です。

 

褥瘡委員会の負担が大きいという意見

看護師SORA
【SORAさん/男性/正看護師/神奈川県/20代後半】

手術室の褥瘡係は、とてつもなく大変でした。なぜなら、3時間を越える仰臥位の手術であっても、褥瘡は必ずできるからです。その全てを、担当者から、情報を聞き、分類分けによって、関与の仕方が変わるからです。月に何件、どのような手術で、褥瘡が起きたのかを分析し、対策を考えるといったことを、していました。それを周知徹底させることも、褥瘡係の任務でした。

看護師アイコン
【匿名】

看護師スタッフだけではなく、助手さんやヘルパーさんの協力も必要ですが、看護師以外のスタッフにも、知識や技術を徹底してもらうのは、とても難しいです。患者さんの全身状態によっては、一晩で褥瘡形成してしまう事もあるので、常にプレッシャーを感じます。

 

2.看護師が委員会を面倒だ・苦痛だと感じる理由

看護師が委員会を面倒だ・苦痛だと感じる理由

委員会の活動は、病院などの組織を運営するに当たって、重要な役割を持っています。

委員会の多くは、時間外に開催されることが多いため、委員会がある日は残業することになることや、場合によっては休日出勤をして委員会に出席しなくてはならないこともあります。

また、規模の大きい病院ほど、委員会活動が頻繁に行われているため、このような負担が多くなるのが現状で、さらに「複数の委員会を掛け持ち」することや、「1週間のうち何度も委員会が開かれる」こともあります。

このようなことから、日々の業務に追われるだけでなく、委員会が頻繁に行われることによって、業務量が増え、看護師の負担はさらに増すばかりです。

そのため、看護師が委員会を面倒だ、苦痛だと感じる理由としてはプライベートの時間が削られてしまうからです。

 

(1)勤務時間内に委員会を実施できないこと

勤務時間内に委員会を実施できないこと

病院によっては、日々の業務で手一杯で、勤務時間内に委員会を実施する時間が確保できないこともあります。

そのため、勤務時間外に委員会活動を行い、結果的に残業につながってしまい、苦痛に感じる看護師も多いです。

病院にとって大切な役割のある委員会ですが、それによって看護師の健康が損なわれることや、プライベートな時間が削られてしまうのは問題です。

 

補足説明!

ポイント

最近では、委員会は勤務時間内に実施する病院が増えていますが、まだまだ勤務時間内に委員会活動を行える病院は少ないと言えるでしょう。

 

(1)委員会活動の資料作成は持ち帰り自宅で業務する場合が多いこと

委員会活動の資料作成は持ち帰り自宅で業務する場合が多いこと

看護師の持ち帰り業務で最も多いのが、委員会活動の資料作成です。

委員会の資料作成は勤務時間内に行うことが難しいため、自宅に持ち帰って行なっている看護師が多く存在します。

しかし、委員会活動のたびに、プライベートの時間を削って書類の作成に追われるのは、精神的にも時間の面においても多くの負担を強いられます。

そのため、面倒や苦痛に感じる看護師が多いといえます。

 

3.私が考える看護師にとって面倒な委員会(係)とは?

私が考える看護師にとって面倒な委員会(係)とは

医療・看護の質や安全・安楽に直結している委員会は、その必要性も高く、且つ、多くの部門との連携も必要となるため、緊張感があると同時に、専門的な知識も求められます。

特に「医療安全委員会」「感染対策委員会」「教育委員会」は、どこの病院・施設においても重要な役割を持っているため、開催頻度が高く、看護師にとって面倒な委員会となりえます。

しかし、看護師にとって面倒な委員会も目的があれば行っておいた方が良い委員会になり、以下で私が考える看護師に人気がない面倒な委員会(係の仕事)を6つご紹介しながら、行っておいた方が良い理由をご説明していきます。

 

(1)医療安全委員会

医療事故の発生を未然に防ぎ、安全・安楽な質の高い看護を提供することを目的としており、インシデント・アクシデントの情報収集・評価を行い、情報の共有や事例の分析を行いながら再発防止のための医療事故防止対策を立案します。

また、万が一事故が発生した場合に迅速に対応できるように安全管理を病院全体で組織化しています。

医療機関において安全対策は必要・重要なものであり、大規模な病院では、インシデント・アクシデント・ヒヤリハットが起こる頻度も多くなるため、忙しい委員会のひとつです。

しかし、将来的に、看護師として出世を望むのなら、行っておきたい委員会といえます。

 

(2)感染対策委員会

院内感染を予防するために、医療チームの連携を図り、院内感染予防対策および知識の向上を行い、感染防止のためのマニュアルを作成や感染防止に関する教育を行います。

院内感染の発生を未然に防ぎ、万が一院内感染が発生した場合は、感染の拡大を防ぐよう働きかけます。

医療機関において、常に感染対策は必要・重要なものであるため、年間を通して、忙しい委員会のひとつです。

 

将来的に感染分野に進みたいなら行うべき

行うメリットとしては、専門的な知識を要するため、勉強が必要となりますが、将来的に、感染分野に進みたいなら、行うべき委員会です。

 

(3)教育委員会

看護職の知識・技術の向上のため、また、看護の質の向上のため、院内・院外研修や勉強会の年間計画の立案と実施・評価を行います。

多くの看護師を採用している病院では、年間を通して忙しい委員会のひとつと言えます。

こちらも、将来的に、看護師として出世を望むのなら、行っていたほうが良いでしょう。

 

(4)褥瘡委員会

褥瘡発生の危険性を判断し、必要な援助の計画を実施し、褥瘡が発生した場合は、早期治療を目指し、治療的ケアを行います。

専門的な知識を要するため、勉強が必要となるため看護師にとっては手間である委員会になります。

しかし将来的に、褥瘡分野に進みたい場合は率先して行いましょう。

 

(5)NST委員会

低栄養などの栄養管理の必要な患者さんに対し、医療チームの連携を図り、最良な方法で栄養支援を行う委員会です。

専門的な知識を要するため、勉強が必要となります

栄養分野に興味がある看護師の方以外、勉強は面倒なものになるでしょう。

 

(6)緩和委員会

医療チームで、緩和ケアの重要性の認識と理解を深め、緩和ケアに取り組委員会で、こちらも専門的な知識を要するため、勉強が必要となります。

そのため、緩和委員会の看護師は面倒だと感じることが多いです。

緩和分野に興味がある看護師はぜひ行っておきましょう。

 

4.委員会が面倒だと感じた場合の対処法

委員会が面倒だと感じた場合の対処法

委員会が面倒だと感じた場合の対処方法について経験から4つお伝えします。

 

(1)来年度は楽な委員会を希望する

来年度は楽な委員会を希望する

病院や施設にはいくつもの委員会があり、多くの看護師(主に3・4年目以上の看護師)が、委員会のメンバーに任命されます。

病院によって任期は異なりますが、1〜2年としている病院が多いようです。

そのため、現在の委員会が面倒だと感じている場合は上司に希望を出してみましょう。

(勤務年数が長い・経験年数が高い看護師ほど、重要な委員会のメンバーに任命されることが多くなりますが、上司(看護師長など)に希望を出せる場合もあります。)

病院・施設によって多少の違いはありますが、主な委員会として下記のようなものがあげられます。

 

業務委員会

看護部の質の向上・効率化を目指し、看護業務を効率的に行うため、看護手順や看護マニュアルの見直しを行い、業務改善を行なっています。活動の成果が見えにくいこともあり、比較的楽な委員会と言われています。

 

記録委員会

看護記録基準の見直しや、整備・マニュアルの作成を行なっています。電子カルテの導入やシステムの変更の時には、非常に忙しくなりますが、それ以外の時期はそれほど忙しい委員会ではありません。

 

広報委員会

年に数回、広報の発行や、ホームページの作成に関わります。比較的おだやかな雰囲気の委員会です。

 

接遇委員会

看護師のモラルの向上と、接遇の推進により、サービスの充実を図ります。アンケートの実施やマナー研修を行います。比較的楽な委員会のひとつと言えますが、患者さんの満足度に直結する委員会です。

 

レクリエーション委員会

患者さんの余暇活動を推進するために、季節に応じたイベントなどを行います。また、ボランティアの受け入れを通して、地域交流の推進を行います。 比較的楽な委員会ですが、イベントが好きな方に向いている委員会です。

 

(2)パソコン(PC)スキルを磨く

パソコン(PC)スキルを磨く

先ほども述べたように、委員会の資料作成は勤務時間内に行うことが難しいため、自宅に持ち帰って行なっている看護師が多く存在します。

少しでもプライベートの時間を確保するために、持ち帰り業務となってしまう委員会の資料・書類作成が速やかに終わるように工夫してみましょう。

そのため、速やかに資料・書類作成を行うためのスキルとして、パソコンスキルを磨きましょう。

「Excel・Word・PowerPoint」を上手く使いこなすことができれば、委員会に関する作業時間は大幅に短縮することができるはずです。

 

(3)「キャリアアップに繋がる!」と、モチベーションを上げる

「キャリアアップに繋がる!」と、モチベーションを上げる

病院・施設では、看護師としての経験年数が高いほど、勤務年数が長いほど、重要な委員会のメンバーに任命されることとなり、委員会業務の比重も増えて行きます。

「面倒」「大変」「苦痛」と言われることの多い委員会業務ですが、中には委員会での活躍が、出世やキャリアアップに繋がる場合もあります

あなたが委員会のメンバーに任命されたのなら、それはあなたが上司に認められている存在であるということでしょう。

そのため、キャリアアップのためとモチベーションを上げて前向きに取り組んでみましょう。

 

補足説明!

ポイント

将来的に出世・キャリアアップを目指している看護師にとっては、委員会での活動はとても重要な業務と言えるでしょう。また、委員会活動の中で自分が行いたい分野などを見つけられる可能性もあります。

 

(4)看護師の委員会がない職場へ転職する

看護師の委員会がない職場へ転職する

委員会の設置は、病院の方針によって決まっています。

自分自身がその病院の職員である以上は、その方針に従う必要があります。

もし、自分以外の看護師の中にも、委員会活動について不満を持っている人がいたとしても、委員会に関する義務が改善されることや、看護師への負担を軽減するために委員会の頻度が少なくなるということは、なかなかないのが現実です。

このまま、現在の職場で働き続けることが難しいという場合は、委員会の頻度が少ない病院へ転職するというのもひとつの方法です。

委員会がない可能性が高い看護師の職場の例として挙げられるのが、

  • 健診センター
  • 企業の健康管理室
  • 訪問入浴
  • 献血ルーム
  • 個人クリニック(※1)

などです。(※1)クリニックでも個人クリニックでなく、母体が病院・施設の場合は、系列のグループ内で合同の委員会があることがあります。

 

補足説明!

ポイント

近年では、委員会を勤務時間内に終わらせるように工夫や、勤務時間内に委員会業務を行う時間を設けている病院・施設も増えているため、求人を探す場合に、これらの詳細な情報も事前に調べておくことが大切です。

 

5.まとめ

「看護師として働く際に、あなたが一番大切にしていることは何ですか?」

どのような職場で働くにしても、あなた自身が、楽しく前向きに、やりがいを持って働けることが大切です。

もし、委員会の活動を行うことで、看護業務以外の負担が大きくなり、さらに残業や休日出勤が増えるなどの時間的な負担が増え、その結果、大きなストレスを抱えることになったら。

その時は、看護師としての働き方を、少し考えてみても良いのではないでしょうか。

実際、委員会活動を行いたくないから、給料が安くても気楽な立場のパートでいる、という看護師もいます。そのくらい、委員会の負担というのはとても大きいものなのです。

どの委員会になるかにもよりますが、委員会のメンバーに任命されたら、その任期中は大変忙しくなると思っていた方が良いでしょう。

あなたが将来どのような看護師になりたいのか、どのような条件や環境があなたにとって働きやすいものなのか、一度考えてみるのも良いかもしれません。

看護師転職サイト口コミランキング

1位  ‣看護のお仕事
【全国対応】【求人12万件以上】
2位  ‣ナースではたらこ
【全国対応】【担当質高・求人数高】
3位  ‣マイナビ看護師
【全国対応】【担当者質高】

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

運営会社 ・記事等に関する問い合わせ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。