著作者

沢田紫織

看護師

沢田紫織

( 看護師 )

うつ病の看護師が復職!自身の体験から語る

沢田紫織
看護師沢田紫織
うつ病の看護師が復職!自身の体験から語る

看護師は緊張感のある職場で、人間関係も難しく、交代勤務もしなければならず、精神疾患(うつ病)の羅漢率は高いです。

看護師がうつ病になる、その背景に色々な物語があります。

その時その瞬間のストレスの場合もあれば、幼少期からの心の傷の積み重ねによるものなど様々です。

私は、精神科看護師としてうつ病の患者と接しながら、自身も仕事や人間関係のストレスでうつ病を再発しました。再発したのは、看護師として一番成長しなければいけない2年目の頃でした。

実際にうつ病を体験した私(看護師)から、復職する際に知っておきたいポイントをここではお伝えしていきます。

1.看護師としての復帰を焦らないこと

看護師としての復帰を焦らないこと

うつ病と診断された方が、寛解(完治ではないが病状が治ること)までどのくらいかかるかご存知でしょうか。

もちろん看護師によって様々ですが、数カ月から数年、10年以上かかる看護師もいます。

私は一度寛解し再発して、トータルで12年間うつ病と付き合っています。焦って看護師として復帰すると以下のようなことを招きます。

  • 仕事でのミスや失敗が起きる
  • 自分を責めてしまう
  • うつ病悪化・再発する

という悪循環のサイクルが起きてしまいます。

そのため、まずは復帰を自分の中で焦らないことをも一度確認してください。

 

復帰しないと焦ることが復帰が出来ない理由となる

私は寮に住んでいた為、うつ病休職中でも「早く復職しなければ」と焦る気持ちは募っていき、焦っていた時に復帰はできませんでした

うつ病からの復職は自分のタイミングでゆっくりと復職するように心がけることが大切なのです。

 

補足説明!

ポイント

緊張感のある医療現場では、出来るだけクリアな思考回路で臨まないとミスが起こりやすく、自責の念が強いうつ病患者にとってそれは過酷な空間にしかなりません。

 

2.復帰する準備期間の過ごし方について

私の実体験をもとに、うつ病看護師の基本的な過ごし方をお伝えします。

大前提として無理はしないようにしましょう。

 

(1)なるべく多くの日光を浴びること

まずは部屋の中からでも良いので、日光を浴びてセロトニンを分泌させましょう。

セロトニンの分泌は、睡眠の安定化に繋がりますし、散歩するのも一つです。

 

(2)昼夜逆転にならないよう心がけること

体調が良いなと思える日が続いたら、まずは1時間でも30分でも早く起きてみる事から始めて見ましょう。

夜眠る時間を厳密に固定するのではなく、朝の起床時間を固定するのがポイントです。

 

(3)焦って「勉強しよう、習得しよう」と思わないこと

時間があるのに何もしてない自分に自責の念が湧いてくる方もいますが、何もしないことが必要です。

今まで走り続けた結果、今ガス欠している状態です。

今はしっかり体の準備をする時期だと言う事を念頭に置いてください。

 

(4)好きな事をし、嫌な事はしないこと

好きな物を食べる、好きな事をする、それだけで心は満たされます。

また、嫌な人に会う、嫌な話を聞く、嫌な食べ物を食べる、ことは復職の準備期間は一切しないでください。

これから仕事を行うために、自分に思いっきり優しくしてあげてください。

 

(5)リークワークプログラムに通ってみる

私は休職期間中、復職支援プログラム(リワークプログラム)に通いました。

たまたま通院先のクリニックが実施しており、参加してみないかと主治医に勧められたのがきっかけです。リワークプログラムは、まず「家から出る事」を始めます。

通勤の練習にもなるので復職前の準備には最適といえるでしょう。

 

補足説明!

ポイント

まずは週2回午後3時間、クリニックにて認知行動療法を受けました。それが可能になってきたら、次は週3日午後、次は週4日午後行くという形になります。興味がある方は各都道府県で行っているので検索してみてください。

 

3.うつ病からの復職でよくある看護師のトラブルについて

うつ病を寛解(完治ではないが病状が治ること)し、現職で働く看護師によくあるトラブルについて説明しておきます。

生活のこともあるため、働かないわけにはいかず、寛解の状態で復帰する看護師が大半といえるのではないでしょうか。

うつ病から回復して復職している看護師が陥りやすいトラブルは以下の通りです。

復職前に確認し、事前に防ぎましょう

 

(1)朝が辛く、起きれないことがあるトラブル

うつ病の場合、朝目覚められないということも多くあります。そのため復職前には、うつ病の説明を職場に行うことが重要です。

説明を行っていれば、疾患に対して理解がある看護師たちは、遅刻をしてもある程度大目に見てくれる職場もあります。

 

職場の理解に対して負い目を感じてしまい、働くのが辛くなってしまうという看護師もいるので、自分の状態を確認しましょう。

 

(2)働いていると体調に変調が現れるトラブル

うつ病の場合、頭痛がひどくなるなどの体調に何らかの変調が現れることがあります。

仕事に行きたいのに、体調不良で行けず、それをきっかけに自己嫌悪に陥る人も少なくありません。

そのため、現在は問題がなくても、自分は普通の状態ではないことを自覚しながら働くことが重要になります。

 

補足説明!

ポイント

また体の変調により、物忘れのような状態になることもあります。大切な仕事を忘れてしまうと、取り返しの付かないことも出てくるため、徹底してやるべき仕事をメモするなどして、対策をしましょう。

 

(3):病気をオープンにしないトラブル

うつ病になったことをオープンし、働くと周りから様々な反応があることは事実です。「心配の声、疑いの声、冷たい声など」多少は仕方ありません。

しかし、病気をオープンにしないと、上記(1)(2)のようなトラブルがあった時に職場は対処することが出来ません。

まずは、復職で新しい職場へ転職する場合には管理者と上司には最低限説明をしておきましょう。

 

ポイント!

ポイント

病気を持ちながら、内服しながら、内服コントロールをしながら、看護師をすることはとても大変な事です。そのため、復職する際は、自身を持って、堂々と働きましょう。そして、周りへの感謝と、頼る気持ちを忘れずに。1人で抱え込まない事が大切です。復職まで、1人で頑張らずに、色んな人を頼って、辛い時期を乗り切ってください。

 

4.うつ病を隠して復職するデメリットについて

うつ病の病気を職場を含めた他の看護師に「伝えるか」「隠すか」は、復帰する場合に非常に悩みます

いくつもの病院・施設などを転職してきた私は、現在うつ病をオープンにして働いています。

うつ病を隠して復職するデメリットについて説明していきます。

 

(1)伝えないと辞めざるを得なくなる

これまで自分のうつ病を一度もオープンに伝え、仕事をしたことがありませんでした。

しかし、体調不良により遅刻、欠勤、早退を繰り返し、一緒に働く仲間に不審がられ、信用は無くなり、辞めざるを得なくなる状況を繰り返してきました

もし、うつ病が悪化した場合には、周囲の理解を得ることもできなくなるため、辞めざるを得なくなります。

 

(2)仕事ができない自分を責めてしまう

周囲の理解があれば、仕事を助けてくれますが、うつ病を隠している場合は通常の看護師と同じ扱いを受けます。

そのため、仕事を始めてつまづいたとき時に、自分を責めてうつ病が再発してしまう可能性があります。

 

病気を伝えることで理解と配慮が得られます

うつ病の病気を伝えたことで「自分はこのくらいまでしか出来ません、この範囲であれば勤務可能です」と明確な意思表示が出来るようになります。

また、伝えることで職場の他の看護師や上司が、より私という人間を理解し、配慮を得ることができます。

 

5.看護師がうつ休職から復帰しやすい職場の探し方

看護師が休職から復帰する際には、 休職した原因を再び繰り返さないような労働環境であることを優先的に考えることが必要です。

 

(1)不採用になってもうつ病は転職面接時に伝えよう

仮に、転職面接での不採用に至ったとしても、そのような理解の無い病院で働くより、理解ある病院で働いた方が心身の為に良いはずであり、長くつづけることができます

そのため、面接ではうつ病と自身の体の状態について説明しましょう。

 

ポイント!

ポイント

現代、うつ病の患者は増えており医療従事者であれば、理解も早く、勇気を出してください。

 

(1)看護師1名体制の職場は避けた求人を探す

看護師1名体制の職場は、介護施設であったり、保育園のような企業看護師であったり、比較的体力的に余裕を持って働ける職場が多いのが現状です。

ただ、いざ職場復帰しても、いつ自分の状態が変わるかは予測出来ません。

突然、休みをもらう事になった場合、自分以外助けてくれるスタッフがいないことがデメリットになります。そのため自分と同じ仕事を行う看護師が複数名体制の職場で働く事をおすすめします。

 

補足説明!

ポイント

万が一、欠勤になった場合カバーしてもらえる安心感があるのとないのとでは、心持ちが違います。

 

(2)一般病棟は負担が大きい可能性があるので注意する

一般病棟などは、人と接する機会も多く、日勤や夜勤などの不規則な勤務形態をこなさなければいけません。

また、急患が出ることもあり、時には過酷な状況を目の当たりにすることも多く、精神的、身体的にストレスを感じやすい仕事場といえます

体の状況にもおりますが、うつ病を再発するおそれもあるため、避けることをおすすめします。

 

ポイント!

ポイント

できれば、ゆったりとした気持ちで働ける職場や、ストレスのかかりにくい職場を選ぶことが大事です。

 

(3)短時間勤務からスタートできる職場を探す

まずは体と心を、働く事に慣れさせること、そして職場の人間関係に慣れさせることから初めることがおすすめです。

経済的に余裕を持って、短時間勤務からスタート出来るのが望ましいです。

 

ポイント!

ポイント

休職中、体調が良くでも、実際働いてみると体力が落ちていたり、思考力が落ちていたりするため、思うように働けないものです。簡単なミスをしてしまったり、思うように動けなかったりすると、自分を責めてしまい、うつ病が再発してしまう可能性もあります。

 

(4)復職看護師の受け入れを積極的に行っている病院を探す

全国的に看護師不足が深刻になっている昨今では、復職看護師の受け入れを積極的に行っている病院は多いです。

ブランク期間があった看護師に対してセミナーや研修会を開催して勘を取り戻すサポートをしてくれる病院などもあるため、ブランク歓迎の求人を探しましょう

 

(5)看護師転職サイトを上手に活用して仕事を探す

うつ病の復職に適した医療機関の仕事を見つけるためには、看護師転職サイトを上手に活用した仕事探しがおすすめです。

看護師転職サイトでは、看護師の転職に精通しているキャリアコンサルタントが仕事探しのサポートしてくれますし、復職歓迎の求人を検索して絞り込むこともできるので、採用されやすいお仕事を迅速に見つけることができます。

 

まとめ

うつ病からの復職は、決して「焦らない事」が、大切であり、近道であると、心からお伝えします。

内服調整途中で、見切り発射をして仕事を始めて、つまづいたとき時に、自分を責めてまたうつ病が再発してしまう可能性があります。そのため内服調整が済んで、医師の許可が降りてからでないと、就労はおすすめしません。

うつ病の方は真面目で、休んでいる事への罪悪感や働かなければという駆り立てられる思いが、ずっと胸の中にあると思います。

しっかり休養を取り、万全の体制で、次のステップへ向かえた方が望ましいです。

看護師の仕事は、とてもやりがいのある仕事です。

そのため、うつ病になってしまっても看護師の仕事が好きで、復職したいという人もいると思います。看護師資格を活かして働ける現場はたくさんありますので、必ずしも、前と同じ職場に戻る必要はないはずです。

これもいい機会だと前向きに捉えて、いろんな世界を見てみるのもいいでしょう。



看護師パンダ 看護師転職求人サイト口コミ評価ランキング


この記事を書いた人

はじめまして。沢田紫織です。精神科病棟看護師、デイサービス、大学医務室、保育園などで経験を積んできました。どの職場でも人間関係や、仕事内容に悩む日々でした。しかし、どの職場も魅力的でした!それを伝えられるといいなぁと思います。みなさんのお役に立てたら幸いです。


カテゴリー:看護師の復職

→ このブログへメッセージを書く


→ 看護師ブログ一覧へ → 看護師ライター一覧へ


この記事を書いた人:沢田紫織
(公開日:)(編集日::2017年12月08日)

運営:「看護師転職ジョブ」当掲載の記事・写真等の無断複製・転載を禁じます。

2 コメント・感想

  1. […] また、うつ病の看護師の復職について更に詳しく知りたい人はうつ病の看護師が復職する際に知っておきたいポイント4つをご参照ください。 […]

  2. […] また、うつ病の看護師の復職について更に詳しく知りたい人はうつ病の看護師が復職する際に知っておきたいポイント4つをご参照ください。 […]

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。