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消化器外科への看護師転職メリット・デメリット

消化器外科への看護師転職のメリット・デメリットを紹介しているページです。消化器外科に転職を考える場合、以下のことをチェックしましょう。

  • 看護師としてのスキルアップが可能
  • がん患者が多く仕事がハード
  • 看護もハードな看護になる
  • 診断、急性期、慢性期、終末期とすべての状態を体験
  • 日々勉強も必要

 

消化器外科は看護師としてスキルアップも可能ですが、仕事がハードであるというデメリットも多いです。

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1.消化器外科で働く看護師の仕事内容について

働く女性看護師
消化器外科で働く看護師は、外科的治療における看護がメインとなります。そのため当然のことながら、手術前後の看護も担当することになります。

 

手術前の看護師の仕事

手術前の看護としては浣腸や剃毛はもちろんのこと、術前のさまざまな処置を行います。

前日の絶食の指示などもきちんとしておかなければ、手術自体が延期になってしまうこともあります。そして、手術室へ患者を送り出すのも消化器外科で働く看護師の役割となります。術衣に着替えさせたり、手術室へ送り出す前の注射をしたりします。

 

ポイント!

ポイント

剃毛を行う際には皮膚に傷をつけないように、また、剃り残しがないように細心の注意をはらわなければなりません。剃毛が十分でなかったり、剃毛で皮膚に傷をつけてしまったりすると手術ができなくなることもあるので、慣れるまでは緊張感もともないます。

 

ICUでの術後管理も仕事のひとつ

手術後は、ICUでの術後管理が主な看護師の仕事となります。手術室の看護師から患者を引き継ぎ、状態を観察します。(この時点では、まだ麻酔から覚醒していない状態のことが多いです。)

 

定期的にバイタル測定・状態の観察

術後は定期的にバイタル測定を行い、状態の変化の観察を行います。ICUでは、1時間後、2時間後と時間の経過とともに観察内容も変化します。患者の状態も急速に変化していくので、特に手術日当日の夜勤帯勤務の時には細心の注意が必要となります。

 

これは実際に体験したことですが、夜勤帯で、ICUの勤務を担当していた時のこと、患者が自ら管を引き抜いたということがありました。高齢の患者でしたが、麻酔によって軽い認知症のような症状を呈していました。その後は当直の医師を呼んで、患者が引き抜いた管を再度入れてもらいましたが、ほんのわずかな間の出来事でした。新人時代のことでしたが、手術日当日の術後管理は非常に重要で目が離せないのだ、強く感じました。

 

術後経過に沿った看護計画

術後1日目、2日目、3日目と、目にみえて、改善されていく患者の経過をみていくことになるため、術後経過に沿った看護計画もしっかりと立てるのも消化器外科で働く看護師の仕事になります。

 

術後の患者への食事管理

臓器によっても看護内容が変わってきますが、胃を切除した場合などは、同じ胃切除といっても、全摘なのか、3分の1なのか、3分の2なのか、といったように患者への術後の食事管理も看護師の仕事です。

このように、手術内容に応じた看護が求められる領域でもあり、手術によってからだがどのように変化しているのかといったことも理解しておかなければなりません。(早期離床への働きかけなども重要な術後看護に含まれます。)

 

2.消化器外科で働く看護師に必要なスキル

消化器外科のスキル
消化器は食道から胃や腸までを含む内臓のあらゆる部位を対象としています。そのため、消化器外科の看護師は非常に広い領域を担当しなければなりません。

医療施設によって、担当する部位や仕事内容などについては異なりますが、基本的にはこれらの臓器全般が対象になると考えておいた方が良いです。よって、看護師には消化器に関する幅ひろい知識が必要となります。

また、消化器外科の患者の疾患といっても、良性から悪性までさまざまです。良性と悪性とでも看護の内容が異なりますので、それぞれの疾患に関する知識も必要となります。それぞれの臓器が影響しあう場合もあるため、トータル的な消化器の知識が求められる領域ともいえるでしょう。

 

新しい分野における専門性も求められる

技術面に関しては、特に悪性、いわゆるがんにおいては従来の基本的な看護技術に加えて、薬物療法の発展によって、新しい分野における専門性も求められるようになってきています。外来化学療法などがそれにあたりますが、外科のメインである術前、術中、術後の看護のほか、薬物治療における知識も必要な時代となってきました。

抗がん剤を使用することで、どんな副作用が出るのか、副作用が出た場合の対処法などのほか、副作用を防ぐための予防など、それらの対応については自ら最新の情報を学ぶ姿勢も求められる領域だといえるでしょう。

 

ポイント!

ポイント

外来での化学療法を行う患者には、家庭での注意点などについても理解してもらうよう促すことも求められます。また、あたりまえのことですが、看護師自身の薬剤暴露などについても十分な知識をもっていなければなりません

 

高い業務処理能力と向上心

消化管外科に転職する看護師には、限られた時間の中で、効率よく業務をこなすスキルが求められます。また、最新の医療技術が導入されることも多いので、常に勉強する姿勢も大切です。

 

患者に応じた看護とコミュニケーションスキル

最近よく「個別化医療」といわれますが、看護もその患者に応じた看護が求められています。そのためには、やはりコミュニケーション能力が必要となります。患者が治療に対してどう思っているのか、その気持ちを引き出す必要があるのです。

技術も大切ですが、患者の心に寄り添うことも看護師として必要なスキルとなるでしょう。キーパーソンとの連携も重要となるため、家族とのコミュニケーションをとることも求められます。ときには患者と家族とのあいだに入らなければならないこともあるかも知れません。

 

ポイント!

ポイント
消化器系の病気の中でも特に多いのが胃がんや大腸がんなどのがんです。がんの治療は難しいケースが多く、看護師が行うケアも簡単ではありません。また、がん患者やその家族は不安を抱えてしまいがちなので、患者や家族の精神的なサポートを行うことも大切になります。患者が前向きに治療に取り組み、治療を続けていくためにも、看護師のコミュニケーションスキルが必要になるのです。

 

手術室業務を兼務する場合は知識が必須

一般的に総合病院などの場合は、手術室業務を兼務することはないとは思いますが、手術室も兼務するような場合には、手術室看護の知識も必要となります。

その場合は、手術自体の準備を担当することになります。臓器によって使用する手術器具が異なったりするので、どの臓器にどのセットが必要なのかといったことも覚えなければなりません。

 

ポイント!

ポイント

そのほかにも、間接介助や直接介助など、手術室での看護業務についても把握しておかなければならず、勤務する病院によって仕事内容が異なってくるので注意しましょう。直接的な業務はない場合でも、手術は一連のチーム医療で行うものなので、手術室看護についても理解しておいた方がよいでしょう。

 

周手術期の看護ができるスキルも必要に

消化器外科病棟では毎日のように手術が行われています。そのため、看護師は患者の術後管理がメインの役割となります。また、治療方針によっては、術後に化学療法や放射線治療が行われることもあります。

そして、消化器外科に多い「胃切除術後の患者」には食事指導を行っていかなければなりません。他にも、病棟によってはストーマ管理が必要になることもあり、ここで働く看護師は非常に幅広い知識・技術が必要であることが分かります。

 

消化器外科で今後必要になる看護師のスキル

最近は看護師もより専門性が求められる時代となりました。その領域に特化した認定看護師や専門看護師制度が導入されています。以下のようなスキルも今後はさらに必要になると考えられますので、看護師として向上心も必要となります。

  • 認定看護分野:緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、乳がん看護、がん放射線療法看護
  • 専門看護分野:がん看護、遺伝看護

スキルアップの参考にしてください。

 

3.消化器外科に転職する看護師のメリット

消化器外科のメリット
消化管外科への看護師転職のメリットは、最先端の医療の現場で働くことができるということです。その他以下の通りです。

  • 入退院が頻繁あり、看護技術が磨ける
  • 最新の技術を学ぶことが出来る
  • 楽ではないがやりがいを感じること
  • 患者の状態をすべて経験できること

もちろん、病院によっても違いますが、日本人は消化管関連のがんが多いということもあって、消化管外科では常に最新の技術を導入してその進行を食い止め、治療の効果を上げる努力が行われています。

入退院が頻繁あり、看護技術が磨ける

消化器外科に限ったことではありませんが、外科の場合は、手術をして患部を切除すれば、基本的に治る患者が多いので、とにかく患者の入院や退院、つまり移り変わりがはやいのです。

何故入退院が頻繁だといいのか、というと、多くの疾患にあたることができるため、それだけ看護技術を磨くことができるからです。

 

ポイント!

ポイント

看護師は、やはり経験を積まなければ成長することはできません。誰でも最初から何でもできる看護師はいません。技術もそうですが人間性も含め看護師として成長するためには、どうしても数をこなしていくよりほかに方法がないのです。

 

最新の技術を学ぶことが出来る

医療は日々進化しているので、消化器外科に勤務している看護師は、最新の技術をより学ぶことができます。

また、患者はひとりひとり人生観も生きてきた生き方も、家族背景も異なります。治療に対する考え方も違うでしょう。そういったさまざま背景を持つ患者により多く出会い、そして向き合いながら看護にあたることが、何よりも看護師として成長することができます。

 

ポイント!

ポイント

がんになると、手術や抗がん剤による治療が行われる一方、進行するにしたがって痛みを生じたり吐き気を催したりと言った症状が現れるため、看護は決して簡単ではないのです。がん看護ができれば、他の病院や科に移動になっても役に立つことはたくさんあります。実際にキャリアアップのために、消化器外科で技術を身に着けるという看護師も少なくありません。

 

楽ではないがやりがいを感じること

消化器外科は、基本的に手術や内視鏡などでの処置を行って、その後回復して退院していく患者が多いため、比較的明るくて活気があるところが多いです。いろいろな患者のケアを行う必要がありますから、楽な職場ではありませんが、やりがいは感じやすいという特徴があります。

 

患者の状態をすべて経験できること

消化器科として消化器内科と外科を両方行っている病院も多く、そうしたところでは診断から急性期、慢性期、終末期とすべての状態を経験できるのも消化器外科のポイントです。

 

ポイント!

ポイント

がんが増えている現在だからこそ、消化器外科の役割も重要になってきており、消化器外科での経験を持つ看護師は重宝されることも増えています。今後、どの科に進むにしても、消化器外科での経験をしておくことは、役に立つのは間違いないでしょう。

 

4.消化器外科に転職する看護師のデメリット

消化器外科のデメリット
消化管外科への看護師転職のデメリットは以下の通りです。

  • もっとも大きなデメリットは感染リスク
  • 仕事がハードであること
  • 痛みや吐き気と戦うようなハードな看護であること
  • 常に看護師としてスキルアップが求められること

少し見れば分かるデメリットですが、詳しく説明していきます。

 

もっとも大きなデメリットは感染リスク

技術は数をこなさなければ上達しませんが、こなす上には感染などのリスクを伴います。慣れないことをする場合は特にそうですが、針刺しなどによって自ら感染するというデメリットがあることも念頭においておかなければなりません。特に慣れないうちは、あわてたりするとリスクが高まります。

ポイント!

ポイント

実際、どこの医療施設においても毎年、ある一定数看護師が針刺し事故を起こしているといわれています。特に、業務がいそがしい病棟などの場合は、要注意です。最悪の場合、針刺し事故を起こしても、その対応すらできないこともあるかも知れません。感染して発症すると治療しなければならなくなります。場合によっては休職を余儀なくされることもあるかもしれません。技術が未熟でも、どんなに忙しくても、ひとつひとつの看護行為に慎重に、そして責任をもって行うことが求められます。

 

仕事がハードであること

消化器外科で転職する看護師のデメリットは、やはりその仕事のハードさでしょう。食道や胃、腸、肝臓などの病気をすべて担当する消化器外科は非常に忙しく、がんのような深刻な病気も多い科になります。

そのため、外来にも毎日多くの患者が訪れますし、入院病棟でも最先端の治療が行われています。日本人の場合、がんが最も発生するのが消化器ですのでどうしても消化器外科にたくさんのがん患者が集まる傾向があるのです。

 

痛みや吐き気と戦うようなハードな看護であること

一般的には外科病棟は手術などによって病気が治って退院していく人がいるので明るい雰囲気のところ多く、消化器外科も例外ではないのですが、どうしても長期にわたってがんの治療を行っている人も多く、痛みや吐き気と戦うようなハードな看護も必要になります。患者の辛い姿を見るのが精神的にキツイという人も少なくありません。

がんの場合、患者はもちろん、家族のショックも大きいので、そのサポートを行うことも看護師の重要な仕事になります。ケアを行う看護師の側にも、精神力や体力が必要とされるのです。

 

常に看護師としてスキルアップが求められること

消化管外科では、常に最新の医療技術が導入され、開発が続けられています。

そのため、看護師も常に勉強し、新しい技術に対応することが求められます。

 

5.消化管外科で楽しかったこと・辛かったこと

悩む女性看護師
消化管外科で働く看護師として楽しかったことは、何といっても多くの患者に出会えることです。外科の場合、病気の患部をとりさえすれば元気になられる患者が多いので、術後、退院されるまでの間には、よりよいコミュニケーションをとることができます。

私たちは患者たちによって成長させてもらっているとのだ、と思いながら看護にあたると、よりやりがいを持ち、そして楽しく勤務することができると思います。患者の看護をしているのですが、でも実は、患者に元気をもらっていることも少なくないと思います。

 

患者の「死」に直面することは辛かった

消化器外科といっても、どうしても患者の「死」に直面することもでてきます。やはり、いちばん辛いと感じるのは患者が亡くなられる時です。私が勤務していた病棟は、がんの末期の患者も入院されていたので、患者の死と直面することも少なくありませんでした。

つい数ヶ月前まで、あるいは数日前まで、大部屋でお話をしたり、時には冗談をいったりしていた患者が、個室に移り、衰弱してゆき、そして亡くなられるという経過をみていくのは、何ともいえない気持ちになります。特に夜勤の時に亡くなられるのは、やはりこたえます。
 

ポイント!

ポイント

だからといってその感情に流されていてもいけません。あくまでもプロとして対応しなければなりません。でもそれは死に慣れるということではありません。その患者の最期の時を共有して、その瞬間をプロとして迎えさせること、そんな役割を担っているのだと再確認して勤務にあたることが必要なのではないかと思っています。

 

6.消化管外科への看護師求人を探す注意点

消化管外科の求人を探す際の注意点

消化管外科へ転職する場合には、先方がどこまでの経験者を求めているかをはっきり知っておく、確認しておくことが大切です

消化管外科はどの病院でも非常に忙しい診療科ですから、中途採用の場合は基本的に即戦力として消化器外科の経験者やがん看護の経験者を求めています。

 

第二新卒の場合は未経験でも採用されるケースがある

人手不足だからこそ、消化管外科での経験はなくても身につけさせるつもりで、(かなり厳しいですが)第二新卒の未経験者を採用する場合もあります。未経験のほうが新しく覚えやすいということで、好んで未経験者を採用する病院があるのも確かです。

経験がない他の科への転職はかなり厳しいチャレンジとなることを知った上で挑みましょう。

 

給与の比較より長く働けるかを比較しよう

看護師の求人を探す場合にどうしても給与面に目が行きがちですが、消化管外科はハードなので自分自身が長くつづけるためにどのような福利厚生や待遇が必要かを考えることが消化管外科への転職がうまくいくコツと言えるでしょう。

 

まとめ

忙しいと言われる外科の中でも、特に忙しいことで知られる消化管外科。この科では胃がんや食道がん、大腸がんなど、がんの治療を行うことも多く最新の医療に関する知識や体力だけでなく強い精神力も求められます。

非常にハードな職場でありながらも、患者の症状改善をサポートしている実感が持てるためやりがいを感じやすい職場でもあります。


看護師の資格をとってから、気がつくともう数十年が経っていました。振り返るとあっという間です。これまでの経験が誰かのお役に立てばいいなと思っています。よろしくお願いします。

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この記事は「M」さんの執筆でに公開しています。 最終更新日:2017年03月21日(運営元:看護師転職ジョブ

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