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( 看護師 音楽療法士)

看護師が音楽療法士の資格を取得!合格ポイントや活かし方は?

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現役看護師 ハピネス
看護師 音楽療法 ポイント

音楽療法とは、音楽の持つ生理的・心理的・社会的働きを用いて、心身の障害の回復や機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的・計画的に使用することです。

音楽療法は、手技を習得するための定められた課程を修了し、資格を取得した音楽療法士が行います。

ここ近年では、日本でも音楽療法の効果が認められつつあり、医療の現場では頻繁に取り入れられるようになりました。

看護師の看護技術に加えて音楽療法という手段があれば、違う角度からさらなる深いアプローチができることが期待できます。

ここでは、音楽療法士の資格取得がおすすめの看護師や現場での活かし方、勉強方法と合格ポイントについてご紹介します。

1.音楽療法士の資格取得がおすすめの看護師

音楽療法士の資格を持つ女性看護師

まず、音楽療法士の資格取得をおすすめする看護師についてご紹介します。

 

障害者(児)向けの福祉施設に勤務する看護師

知的障害者(児)施設、重症心身障害者(児)施設などの福祉施設で勤務している看護師は、音楽療法士の資格取得をおすすめします。

この場合、自閉症・学習障害などの発達障害、脳性麻痺・肢体不自由などの身体障害、様々な理由で体の機能に障害が起きている状態の人たちが対象となります。

 

ソーシャルスキルや運動機能の改善にアプローチする

発達障害によって、ソーシャルスキルが身に付かない場合があります。

そのため、音楽療法で他人との関わり方やルールを守ることなどを習得できるようになることが期待されます。

また、同一姿勢を保てない、言葉がうまく発せないなど、運動機能についても、音楽療法で繰り返し刺激を行うことにより改善していくことが見込まれます。

看護の視点から個々に合ったプログラムを作成し、細やかな変化に気付いてあげることで、対象者の自信にも繋がることでしょう。

 

精神疾患系の通所施設に勤務する看護師

精神科病棟、精神科デイケアなどの通所施設で勤務している看護師は、音楽療法士の資格取得がおすすめです。

この場合、躁鬱病・統合失調症・自律神経失調症などの精神疾患で長期入院をしている人、不登校や虐待など様々な理由で心に傷を負った人たちなどが対象となります。

 

音楽の癒し効果により薬の副作用を緩和する

精神科疾患の多くは、薬物療法を行なっており複数の薬を長期に渡り服用しています。

そのため、眠気・めまい・口渇・頭痛などの様々な副作用をもたらし、その副作用を抑えるための薬をさらに加えて内服していることがよくあります。

そこで、音楽でリラクゼーションを図り気持ちが癒されることにより、その副作用の苦痛症状を緩和することができます。

このような薬漬け状態から患者を救うためにも、音楽療法は役立つ手段となり得るのです。

 

老人福祉施設に勤務する看護師

特別養護老人ホームや老人保健福祉施設、通所施設などの老人福祉施設で勤務している看護師も、音楽療法士の資格取得がおすすめです。

対象者のなかには、社会性が失われ、孤独感や喪失感を感じている高齢者も多いでしょう。

そこで音楽療法を用いることで、対象者の可能性を見つけ最大限に活かし、より心を豊かにする生きがいを見つけ出すことができます。

 

慢性疾患病棟、ホスピスに勤務する看護師

慢性疾患病棟やホスピスに勤務している看護師は、音楽療法士の資格取得がおすすめです。

慢性疾患による長期入院生活の中では、身体的苦痛だけでなく、長く続く治療による精神的苦痛も大きいと言えます。

またホスピスでは、疼痛や不快症状を伴いながらも自らの死を受け入れる過程を歩む生活を送ります。

このような現場で、音楽療法は非常に大きな影響があるでしょう。

 

思い出の曲は心を癒し、旅立ちの際も精神安定の効果がある

これまで対象者が生きてきた人生の中で、楽しかったことや嬉しかったことに関連して思い出す曲や歌は、心を癒しストレスを軽減させる効果をもたらします。

そして、思い出の曲や歌を生命の危機的状態にある中で思い出すことは、これまでの人生を振り返ることができるだけでなく、旅立ちの際に精神安定と大きな癒しになるだろうとされています。

 

音楽が好きな看護師

音楽が好きな看護師は、音楽療法士の資格取得をぜひおすすめします。

音楽療法を行うには、最低でも基礎レベルの音楽知識と楽器を弾く技術を持っていることが前提になります。

そして自らが音楽を好きで「音を楽しむ」気持ちがあることが大切です。

 

思いやり精神がある看護師

思いやり精神を持っている看護師は、音楽療法士の資格取得に向いているでしょう。

音楽療法とは、音楽をツールとした人と人とのコミュニケーションでもあります。それゆえ、音楽療法士の気持ちが音となって伝わるものでもあります。

人を笑顔にさせたい、癒してあげたい、役に立ちたい、というような思いやりの精神で療法を行うことにより、効果が発揮されるのです。

 

2.看護師が音楽療法士の資格を現場で活かす方法

音楽療法を楽しむ高齢者

看護師が音楽療法士の資格を活かす方法について、高齢者施設・精神科病棟・障害児のリトミック教室のそれぞれの場合に分けてご紹介します。

 

高齢者施設での音楽療法の活かし方

高齢者施設ではレクリエーションの時間を使うため、対個人ではなく数十名を対象とします。

  • 導入として、椅子や車椅子に座った状態でも可能な体操を行なう
    (リラックス効果をもたらしながら身体の強張りを解消し、継続することで筋力維持につなげる)
  • 発声により肺機能アップと、口腔内の体操にもなり誤嚥予防につながる
  • 回想法として、懐かしい唱歌や若い時に聴いていた演歌などを選曲する
    (当時の感情を鮮明に思い出し脳が活性化し脳血流量が増え、認知症の予防につながる)
  • 歌を歌う・楽器を鳴らす・踊るなどの能動的音楽療法で楽しみながらストレス発散する
  • リクエストされた曲やリラックスできる曲を聴く受動的音楽療法で心の安定を図る

以上のように、看護師は高齢者施設の現場で音楽療法を活かすことができます。

 

精神科病棟での音楽療法の活かし方

精神科病棟では、音楽療法はレクリエーションの時間を担当します。

  • 病院の外に出る機会が少ないため、季節感を感じられるような曲を選ぶ
  • リラクゼーション効果があるトーンチャイムやオカリナなどの音を使用する
  • 楽器をならす作業的な動作や、音のキャッチボールなど能動的動作をプログラムに入れ、その様子から患者の状態をアセスメントする
  • 児童に対してはボディーパーカッションやリズムしりとりなど団体で楽しめる内容を組み込み、社会性を身に付けていく

以上のように、看護師は精神科病棟の現場で音楽療法を活かすことができます。

 

注意点!

ポイント

口渇や集中力の低下などで続けられない場合もあるため、途中退室も可能にしましょう。自由に出入りできるようにすることで安心感を与えます。

 

障害児のリトミック教室での音楽療法の活かし方

障害児のリトミック教室で音楽療法を活かす場合、自閉症や多動症などの子供たちが自由に思い切り動き回れるような広い場所で、思う存分体を動かしてもらいます。

リズムや速度、音程を変え、動物に例えて動きを真似し、遊びの延長上のように音楽を取り入れていきます

また、同じプログラムを継続的に行うことで情緒の安定を図ります。

人との関わりで社会性を身につけ、コミュニケーションの方法を自分で見つけていくことができます。

 

3.資格取得のための勉強方法と合格ポイント

音楽療法の資格取得のためにギターを弾く女性看護師

看護師が音楽療法士の資格を取得する際の勉強方法と、合格のためのポイントについてご紹介します。

 

音楽療法の資格を取得するには

音楽療法の資格は国家資格ではなく、民間の代表的なものとして、日本音楽療法学会が認定する資格があります。

例えば、その日本音楽療法学会認定音楽療法士になるためには、いくつかの項目を満たす必要があります。

  1. ピアノ実技、音楽理論、音楽療法関連分野(医学・心理・福祉・教育)の単位を取得
  2. 臨床経験を積む、学会参加などポイントの取得
  3. 筆記試験に合格
  4. 学会認定音楽療法士資格審査(年に一回開催)に合格

以上のような流れで、音楽療法士の資格を取得することができます。

 

補足説明!

ポイント

音楽療法を専門で教える専門学校もあります。音楽療法に関する知識と実習などの経験を積むことができ、学校認定の音楽療法士資格が取得出来ます。

 

音楽理論や基礎知識の勉強方法

音楽理論や基礎知識の勉強方法として、参考書や授業内容で学び得ていきます。

簡単な楽譜を読むことや演奏することなど、中学校で学習するレベルの基本的な音楽知識が身に付いている人は分かりやすいでしょう。

現場での即興を求められたり、簡単にアレンジしたりという場面に出くわしても対応できるように、しっかりと覚えることが大切です。

 

医学や心理学などの勉強方法

対象者の病気や症状などの医学的なことは、看護師であれば元々の知識が身についており、授業で学ぶことはおさらいに近いため身構える必要はないでしょう。

 

音楽療法の基礎の習得方法

音楽療法の授業では実際の現場を想定し、様々な予想外の出来事が起こりうるという前提で演習を行ないます。

現場の経験値は質の向上に繋がるため、しっかりと習得する必要があります。

音楽療法の実習では、看護師の経験があれば患者とのコミュニケーション技術も身に付いているため、セッション中の対象者とのやりとりもスムーズに行えることが期待できます。

 

楽器の実技のレッスン方法

必修である楽器の実技が上達するためには、日々の積み重ねが大切です。

音楽療法では、対象者に合わせたテンポやリズムで演奏することが多いため、周囲に目を配りながら演奏できると良いです。

対象者に合った楽曲選びとプログラム作りに力を入れましょう。

 

学会認定音楽療法士資格審査への合格ポイント

学会認定音楽療法士資格審査には、口頭試問と実技試験があります。

事例レポート、または試験当日に指定されたテーマで作成した小論文をもとに口頭試問が行われ、音楽療法士としての資質を確認されます。

日頃から、音楽療法士としてのポリシーを持ち学んでいればスムーズに答えられるでしょう。

実技試験は弾き歌いを行います。伴奏楽器はキーボードまたはギターです。

どちらかを使って人前で弾き歌いができるように練習をしておく必要があります。

 

看護師ならではの資格取得の勉強法

音楽療法の資格を取得するために学ぶことはたくさんあり、知識をインプットして実習でアウトプットする、そして次に活かすということの繰り返しです。

看護師が効率的に学びを深めていくために用いると良いのが、看護過程におけるSOAP(ソープ)です。これは、日本で主体的に使用されている看護記録の手法です。

看護記録SOAPの形に乗っ取って実施した音楽療法を記録してみると、その対象者の持つ問題にフォーカスした内容を考え次につなげていくことができます。

看護師のアセスメント力と細やかな記録が、音楽療法の勉強にも活かせるはずです。

 

まとめ

私は音楽療法士の資格を取得したことで、薬や処置などの目に見える治療だけに頼らなくなりました。

どんな音楽療法を提案出来るだろうかと考えることから、対象者をより深く知ろうという気持ちが生まれます。

看護師が音楽療法を行うことは、対象者だけでなく看護師自身の人間的な成長にもつながると言えるでしょう。

今置かれている場の看護に物足りなさを感じている看護師の皆様は、是非音楽療法士を目指してみてはいかがでしょうか。


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この記事を書いた人

都内の総合病院で3年間勤務後、音楽療法士の資格を取るために学校へ入学。学生期間は派遣看護師として様々な職場を体験。
資格取得後は、クリニックや健診センターなどでも勤務。現在は2児の母で子育てをしながら看護師ライターとして活動中。
皆さんが知りたい情報を、リアル体験を元に執筆させていだだきます。


カテゴリー:看護師の資格取得

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この記事を書いた人:ハピネス
(公開日:)(編集日::2017年09月01日)

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