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現役看護師

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( 看護師 )

神経内科に転職を考える看護師のメリット・デメリット

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神経内科の看護師

神経内科とは、神経科と間違えられやすいのですが全く違います。脳・脊髄・末梢神経などに起こる病気、たとえばパーキンソン病やアルツハイマー病といった疾患を治療するための診療科です。

脳や神経への治療になるため、非常に高度な治療が行われることが多く、緊急手術や緊急入院も珍しくありません。

1.神経内科で働く看護師の1日のスケジュールと仕事内容

神経内科で働く看護師の1日のスケジュール
まずは神経内科の看護師がどのような働き方をしているのか、1日のスケジュールを仕事内容と共に時系列でみていきます。

時間 仕事内容
8:30~ 出勤、情報収集、申し送り
9:00~ 環境整備
9:30~ 検温
10:30~ 排せつ介助
11:30~ 昼食準備
12:00~ 食事介助
13:00~ 休憩
14:00~ 排せつ介助
15:00~ 個別ケア
16:00~ 検温
17:00~ 報告、申し送り、記録

このような形で1日が終わります。詳しく説明していきます。

 

8:30:出勤、情報収集、申し送り

まずは、普通の診療科同様に出勤後は患者の情報収集を行います。神経内科では急性期の診療科のように日々の業務や患者の様子が大きく変わることは少ないですが、リハビリの予定が埋まるぐらい入ることが多くなるためリハビリと兼ね合わせてうまく業務ができるよう朝の時点でのスケジュール管理が重要となります。

また、神経内科では、診療の補助よりも療養上の世話をすることが多いため患者が何を必要としていて何をするべきかを朝のうちに計画します。

 

9:00:環境整備

次に患者の身の回りの環境整備を行います。神経内科では自力で動ける患者が非常に少ないのが特徴であるため特に環境整備は丁寧に行うことが求められます。ベッド周りの荷物の整理などを患者の意見をとりいれながら行っていくことが求められます。
 

9:30:検温

患者への検温を行います。日々体調が劇的に変化をするわけではなく、どちらかというとゆるやかに経過をたどるためバイタルに大きな変化が見られることは少ないでしょう。

逆に、いきなり発熱したなどのバイタルサインの変動があれば他の疾患を疑います。他の疾患を早期発見しやすいのが神経内科の特徴でしょう。

 

10:30:排せつ介助

神経内科では自力で動ける患者が少ないため排せつ介助が必要である患者が非常に多いのも特徴です。そのため、排せつ介助は神経内科では重要な業務となります。

また、トイレ動作もリハビリとなるため看護師はトイレに連れて行くということのみを考えるのではなくリハビリをしつつ、トイレ動作ができるような関わりをすることが求められます。

 

人数が多いため看護師のチームワークが重要

排せつ介助を必要とする人数がかなり多くなるため協力して行わないと昼食までに間に合わないこともあるため、その日勤務している看護師のチームワークが重要となります。

 

11:30:昼食準備

昼食の準備を行います。こちらも自分で準備を行える患者が少ないため看護師側で全てセッティングをしなければなりません。また、経管栄養などを行っている患者も多いため経管栄養の準備なども一緒に行います

 

12:00:食事介助

自力で食事がとれる患者であればリハビリもかねて自分で摂取してもらうようにしますが、症状の進行によって自力で摂取することが困難な患者が多いため、看護師側で介助をしていきます。

神経内科の患者は嚥下機能が弱まっている人が多く、死にも直結する合併症として誤嚥性肺炎があります。誤嚥性肺炎を罹患するかどうかは食事介助の腕にかかっています。神経内科の仕事の中でも慎重に行われる仕事が食事介助となるでしょう。

 

ポイント!

ポイント

この時に口腔ケアも一緒に行いますが、誤嚥性肺炎のリスクが高いことから見守りをしておくことや、直接介助をすることが必要となります。

 

13:00:休憩

多くの看護師が昼食の介助を終えてから休憩に入る傾向にあります。病院によっては遅番を昼食の時間に投入する、昼食の時間に看護師が充足するようにあえて早めに休憩をとらせるという場合もあります。

 

14:00:排せつ介助

食事終了後にも排せつ介助を行います。排せつ介助後にベッドに寝かせるためかなり重労働となります。こちらもその時間に勤務している看護師が全員で協力して行わないとなかなか終わらないため、チームワークが求められます。

 

15:00:個別ケア

個別に必要なケアに充てる時間となります。神経内科では患者の年齢幅が広く、若年層や中年期の患者も多くおり、自分の身だしなみにこだわっていたい、本当はおしゃれをしたいというような患者が多いです。

 

寝たきりや話ができなくても心が正常な患者への対応

寝たきりや話ができなくても心は正常である場合が多いというのも特徴です。さらに経過も長く徐々に進行する疾患であるため今できていることでも数週間後にはできなくなっているということもあります。

そのため、病気でいても病前と同じような自分を保ちたいと思う患者が多いです。そのため個別に必要とされるケアを立案して実施することが求められます。

例えば若い患者であれば洗髪をして髪をブローして可愛い髪型を作ってあげたり、洗顔料を使用して丁寧に洗顔をして化粧水やパックをするなんていうことを希望されたり、中年の患者だと外を散歩して日向ぼっこをしたりということが希望として多くなります。

 

患者に必要とされるケアを考え、実施する

高齢の患者や寝たきりの患者でも洗髪や足浴、手浴といった部分浴で清潔を保ち、ストレスを和らげるケアが求められます。その患者に必要とされるケアを考え、実施することができるのが神経内科の醍醐味ともいえるのではないでしょうか。

また、病棟リハビリなど病棟でのリハビリを看護師と一緒に行うという患者もいます。

 

16:00:検温

必要な患者に対しては午後の検温を行います。

 

17:00:報告、申し送り、記録

1日の出来事を報告し、次の勤務帯へ申し送りをして勤務終了となります。

夜勤にはこれにプラスして与薬などが入ります。神経内科の疾患の薬はどちらかというと朝夕に飲むものが多いため、時によっては日勤の看護師は与薬に一切携わらなかったなんていうこともあります。

また、食後ではなく別の時間が指定されていたり、症状が見られたら飲ませるなど薬の投与時間が独特であることも特徴的です。

 

2.神経内科の看護師に必要なスキル

神経内科の看護師に必要なスキル
神経内科の看護師に必要なスキルとはどのようなものなのでしょうか。ここでは看護師としてではなく神経内科で働くという観点でご紹介していきます。

 

患者の立場に立って考えられるか

今患者にとって何が必要かを患者の立場に立って考えられるスキルが求められます。神経内科に入院する患者の多くは進行性の病気であるため、今できていることが来週にはできなくなっているという可能性もあります。そのため、患者の希望したことはその時にできることをできる範囲で叶えてあげることが必要となります。
 

ポイント!

ポイント

他の診療科では患者の希望であっても医療的に禁止されているからと言われ、病気が改善してから、退院してからやるように言われる場合が多いですが神経内科の患者は違いますので注意しましょう。

 

焦ったりせかしたりすることなく患者に合わせられるか

リハビリが必要とされる疾患が多いため看護師側が手を出してしまうことはあまり推奨されません。また、患者の動作や話し方についイライラして接してしまうとその思いが患者にも伝わり患者を落ち込ませてしまったり患者からの信頼を失うことにも繋がりかねます。

良好な信頼関係を保ち看護を継続するためにも、患者の行動に合わせてあげるスキルが必要となります。

 

神経内科の患者は病気について

神経内科の患者は病気によって動作が緩慢である場合が多いです。また、話をしていても構音障害で話がうまくできなかったり、伝えたいことを完全に伝えるまで時間がかなりかかったりします。

看護師は限られた時間の中でいかに業務をこなすかという職業でもあるため、時間がかかる患者の行動にイライラしたりついつい自分がやろうとしがちでので注意しましょう。

 

「神経内科」にまつわるスキルよりもどの診療科でも使うスキルが求められる

多くの診療科ではその診療科ならではの疾患に対するスキルが求められるかと思います。もちろん、神経内科も神経内科ならではの疾患にまつわるスキルが求められます

しかし、神経内科で特徴的なのは原因が分かっていない疾患が多いこと、神経系の話であるため専門医でないとかなり難しいということです。そのため、疾患に対する知識も必要ではある一方でどの診療科でも使うスキルの方が求められる傾向にあります。
 

ポイント!

ポイント

例えば歩行が不安定だから転倒しないようにどうすればいいか、構音障害があるからどうやってコミュニケーションをとろうなど今、起きている症状に対してどうするかというスキルの方が求められる傾向にあります。

 

3.神経内科の看護師へ転職するメリット

働く看護師のメリット
神経内科で働く看護師のメリットは、当たり前ですが神経内科における高いスキルを身に着けることができるということです。

その他神経内科へ看護師転職することのメリットについていくつか挙げてみました。
 

看護の本質を学べ、やりたい看護ができる

看護師と言っても近年では看護よりも医療へ力を入れこむ機会が増えており、特定行為など看護師ができる医療行為も増えています。しかし、看護師の本当の仕事は看護師法でも明記されているように診療の補助と療養の世話となります。

特に自分では何もできない患者やこれからできなくなるのに備えて残存機能を生かしてどう暮らしていくかなどを重要視する診療科のため、療養上の世話という看護の本質をしっかりと学ぶことができます。

また、患者の希望を聞いて患者の希望に沿ったケアや生活をより良くするためのケアを自ら考えて行うということも多くなります。

 

ポイント!

ポイント

私が神経内科にいた際には患者の要望を聞き、医師の許可の下で嚥下機能が低下してきている患者に食べたいものを食べさせたり、おしゃれが好きだった患者には整容や化粧を施し、看護師数人で近くのレストランにランチを食べに行くということもしていました。神経内科の疾患は完治がほとんどなく、在宅療養が退院後の基本となります。そのため、特に将来在宅看護の道を考えているスタッフにとってはかなり勉強になります。

 

日常的な看護動作が早くなる

おむつ交換や食事介助、移乗などを大勢の患者が必要とする神経内科。他の診療科よりも数をこなすだけあってか看護動作がとても早く、丁寧にできるようになることがメリットになります。

 

ポイント!

ポイント

実際に私が神経内科から他科へ転職した時も、おむつ交換などが少ないことに驚く一方で、自分のおむつ交換や食事介助などが早く確実に行えていると周りのスタッフに驚かれた経験があります。

 

4.神経内科で働く看護師のデメリット

デメリット

転職についてはメリットもあれば、デメリットもあります。神経内科で働く際のデメリットについてご紹介します。

 

看護師として力仕事が多い

自力で動けない患者が多いことからとにかく看護師として力仕事が多いのが神経内科の特徴になります。さらに、おむつ交換や移乗などの力を必要とする仕事も多いため、腰を痛めてしまう看護師が多いのも特徴です。

力仕事が多く腰を痛めてしまう点がデメリットといえます。

 

患者のペースに合わせるため残業が多い

患者をせかさずに患者のペースに合わせることが求められる一方でその患者ペースに合わせることにより自分の業務が進まないということがよくある神経内科のデメリットです。

そのため、終業間際に患者にトイレ介助の要請をされれば確実に定時では終われません。

 

ポイント!

ポイント

他診療科では記録が溜って定時で上がれないという声が多い一方、自分の記録はあらかた終わっているけれど患者のケアに付き合っていて定時で終われないというのが神経内科の看護師の特徴ではないでしょうか。

 

患者から八つ当たりされることが多い

神経内科の疾患は不可逆的で完治しない疾患も少なくありません。ある日突然原因不明の疾患になるわけですから当然患者の精神的なダメージも大きく、発症当初に入院した患者に八つ当たりされることは結構多くあります。

八つ当たりをされたり感情を爆発させている様子を見てきている分、長い入院生活の中で患者とのきずなも深まる傾向にあります。
 

ポイント!

ポイント

いきなりの八つ当たりは看護師にとっては迷惑な話で、新人看護師や神経内科に転職したばかりの看護師ではこの八つ当たりで自分自身が精神的なダメージを追ってしまうということもあります。

 

5.神経内科の看護師求人を探す場合の注意点

神経内科の看護師求人を探す場合の注意点
最後に神経内科への看護師求人の注意点をいくつかご紹介します。これは私の所属していた病院に転職して入ってきた看護師が、求人を見て気が付いたことを教えてくれた「リアルに転職をした人の声」です。参考にして見てください。

絶対に一度自分の目で見に行く

求人情報を見て転職を決めず、必ず自分の目で一度見に行くのが神経内科への転職で成功するカギです。特に、昼食前後、個別のケアを行うであろう14時から15時前後に見に行くことで病棟の雰囲気をリアルに理解することができます。

 

病棟の雰囲気が慌ただしいか見ておこう

この時間にあわただしく、食事介助も丁寧でなかったり、患者のケアをできる時間にステーションでおしゃべりばかりしている看護師が多いところは自分の看護師としてのスキルが磨かれなかったり転職したばかりだからとこき使われる可能性もあるのでNGです。
 

ナースコールを適切に対処しているかもチェック

神経内科は自分で自分のことができる患者が少ないためナースコールが非常に多く鳴ります。そのナースコールが鳴りっぱなしではなく、適切に対処しているかも見るべきポイントとなります。
 

その診療科の名医がいるかをチェックすること

神経内科について勉強したくて転職をする場合、チェックしておきたいのは神経内科の名医がいるかどうかチェックしましょう。名医がいるとかなり珍しい症例なども見ることができるため、かなり勉強になるでしょう。

 

まとめ

神経内科の疾患は「看護師人生の中でこんな病気の患者もいる」と驚かされる一方「大変な病気なのにこんなに頑張っている」と患者から元気をもらえ、患者から学びを得ることが多い診療科です。

看護師として、看護を深め、極めていきたいと考えている看護師にはぜひ働いてほしいお勧めな診療科です。

 

最後までご確認いただきましてありがとうございました。


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食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。


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この記事を書いた人:RAY
(公開日:)(編集日::2017年06月16日)

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