著作者

ペルボス

看護師ライター

ペルボス

( 看護師 准看護師 )

手術室看護師の基礎知識や仕事内容と心構え

ペルボス
看護師ライターペルボス
手術室看護師の基礎知識 仕事内容

「転職を考えているみなさん!手術室で働いてみませんか?」

手術室と聞くと苦手意識を持ってしまう方が多くいらっしゃいます。最近では、テレビドラマなどで医師に扮した俳優さんが手術されているシーンもよく見られるようになりましたが、手術室で活躍する看護師の姿はあまり見られません。

何となく苦手意識を持ってしまう原因の一つが実際の現場を想像できないからではないかと思います。、このページを見て手術室のイメージが変わり、転職先の候補になればいいなと思い、手術室看護師の基礎知識から心構え、手術室に向いている看護師像などをお伝えしていきます。

手術室に部署移動となった看護師の方も参考にしていただけたら嬉しいです。

1.手術室で働く看護師が知っておきべき基礎知識

手術室 基礎知識

今、現場で働く看護師さんも中々手術室に入ることはないのではないでしょうか。中には、「看護学生時代の実習で見学して以来・・・」という方もいらっしゃると思います。

そんな看護師さんのために、改めて手術室っとはどんな所かをご紹介したいと思います。

 

(1)手術の数は1日平均14件!

手術室では、小物手術から心臓外科、脳外科手術までありとあらゆる手術を毎日ずっとしています。500床以上の総合病院であれば年間5000件を越す手術を実施しています。単純計算で年間5000件手術例があると、月平均は400件以上、1日平均は14件以上です。

手術ルームは各科別にあり、多いところだと10ルーム以上。整形外科の人工関節手術用のクリーンルーム(バイオルーム)などの特殊な部屋や移植専用の部屋もあったりします。

 

(2)手術室の制服とは?

手術室看護師は、帽子を深くかぶりマスクで顔を覆う作業員のような制服(手術着)を着て仕事をしています。

手術着の色は目に優しいとされるグリーンや薄いブルーが多く見られます。小児科専門病院は、子供が親しみやすい柄付きの手術着だったりするようです。

 

感染対策は万全!

靴はディスポ製(使い捨て)のシューカバーをして汚染されたらすぐに交換できるようになっています。手術時はゴーグル、ディスポ製の滅菌ガウン・滅菌手袋をして臨みます。これらにはもちろん理由があります。一番の理由が血液・体液などの感染から自分を守るためです。

知らず知らずの返り血による血液感染は問題視されており、特にゴーグルをすることは大事です。滅菌手袋は二重にはめてピンホール(手袋にごく小さい穴が開く)による術野の汚染を防ぎます。さらに長時間の手術になるときは時間ごとに手袋をはめ直します。

 

(3)手術により立会いの看護師の人数が変動

1件の手術に立ち会う看護師の人数は局所麻酔の小規模手術であれば、1人~2人。全身麻酔の大きな手術だと2人~3人で立ち会います。

 

(4)総合病院の手術室は二交代制が多い

年間5000件以上の手術件数をこなす病院であると、2交替制のところが多いです。さらに早番・遅番・待機がある場合もあり、各病院の勤務体制を確認する必要があります。救急指定病院や第三次救急医療を併せ持つ病院は緊急手術件数も多く、24時間体制で急患を受け入れ手術をしています。

また、移植チーム担当になると時間関係なく呼ばれる場合もあります。

 

緊急手術が入った場合は残業するの?

日勤帯で終わるように予定手術を組み込んでいますが、緊急手術が入ったりすると夜間に延長することになるため遅番や夜勤、待機のスタッフに引き継ぎます

 

2.手術室で働く看護師の仕事内容を一部抜粋

手術室 仕事内容

手術室看護師の仕事はたくさんありますが、ここでは手術室で働く看護師の仕事内容を一部抜粋いたします。

 

(1)朝一番は手術の準備!

始業が8:30開始でも、オペ出しが9:00の時や大きな手術を担当する時は準備が間に合うよう、始業より少し早めに出勤です。いわゆる直接介助看護師(直介)は手術で使用する滅菌器械類の準備をします。

最近の傾向として、手術で使用する消毒・コンプレッセン・針糸・ガーゼなどルーチンで使用する器材がまとまって梱包された「キット」を使用する病院もあり、準備時間の短縮と緊急手術に迅速に対応できるようになりました。

 

準備を1人でするとは限らない

間接介助看護師(外回り)は各手術ルームの必要物品の準備をします。

病院によっては、酔医とともに麻酔薬の準備、臨床工学技士とともに電気器機類の始動確認・準備をする場合もあります。

 

(2)術前・術後の訪問は必須

手術が落ち着いている時、手が空いたスタッフから術前・術後訪問に行きます。

訪問すると、

  • 「(病棟)看護師さんに言えなかった・・・」
  • 「先生(医師)は忙しそうだからなかなか聞けなくて・・・」

と、心情を話してくれたり、麻酔や手術に対する質問をされたりします。

手術室にいると病棟とは違ってなかなか患者様と関わりを持てませんが、このような訪問はなくてはならない看護のひとつだと思います。

 

(3)医療機器メーカーとのやり取りも仕事の一部

各科の滅菌物の滅菌期限を確認したり、医師からの手術に対する助言が全スタッフに共有するよう伝達したり、医療機器・器材メーカーさんとのやりとりも手術室で働く看護師の仕事です。

 

3.手術室で働く看護師の心構え

手術室 看護師の心構え
最近ではどの病院でも、プリセプターシップ制度があり手術室経験がなくても安心して働いてもらえるようになっていますが手術室で働くための心構えを挙げてみます。手術室での勤務をお考えの方は参考になさってください。

 

(1)とにかく暗記が必要

手術室で働くには、とにかく手術に必要な鉗子・器械類、器機の名前を覚えなければならないことです。大きい手術になればなるほど使用する鉗子・器械も増えます。

覚えておかないと手術がスムーズに進みません。人の命を預かるのですから、しっかり覚えることは必須です。

 

オススメの暗記方法

大量にある器機の名前を覚えるのは大変に思うかもしれませんが、鉗子にもそれぞれ用途があるので、関連付けながら覚えると自然と頭に入ります

 

(2)とにかく経験を積むことが大切

手術室看護師に必要なことは、経験をどんどん積むことです。初めは緊張もありますので医師に言われた鉗子や器械を渡すのに必死ですが、経験を積んでいくと手術の進行具合がわかり、次は何が必要かわかるようになります。医師に無言で手を出されても対応できるわけです。

 

医師によって看護師の技量を図る人も!?

医師によってはわざと無言で手を出してきて、私たち看護師の出来をチェックしている人もいます。ですので医師に認めてもらえるように頑張りましょう。

 

勉強会には積極的に参加するべし

各科別の手術の手順書もある病院もあります。病院によっては勉強会を頻回に開催しているところもありますので、解剖・疾患を再び学べるチャンスです。

何かあったときに臨機応変に対応できるよう、普段から知識の習得に努めることが大切です。

 

4.手術室に向いている看護師とは?

手術室に向いている看護師とは?

手術室に向いているのはどのような看護師か知らない看護師もいるのではないでしょうか。まだまだ未知の部分が多いとされている手術室看護師に向いている看護師について記載します。

 

(1)血液に抵抗が無い看護師

手術中に飛び散った血液

病棟で働く看護師の場合は、血液を見ない日も多いかもしれませんが、手術室で働く場合、出血は日常茶飯事です。

もちろん、毎日大量に出血するわけではありませんが、病棟で見るよりも遥かに大量の血液を見ることになります。

 

血液が苦手な看護師は避けた方が良い

たまに、自分や他人の血液を見ると血の気が引いてしまい、意識消失や気分不快を起こす看護師がいます。上記にも記載した通り、手術室で働く場合、日常的に血液を見ることになります。

そのため、血液を見ると倒れてしまうような看護師は、手術室で働くことは避けた方がいいでしょう。

 

(2)病棟勤務にあまり興味が持てない看護師

病棟勤務に興味が持てない女性看護師

手術室で働く場合、病棟勤務で必須となる患者との密なコミュニケーションなどがないため、そういったことにあまり興味を持てない看護師にはおすすめと言えます。

手術室での勤務は、今までテレビなどで見た看護師の世界や、看護学校で学んだ看護とは全く違う世界です。そのため、看護師という仕事に憧れを持っていれば持っているほど、自分の思い描いていた看護のイメージと違いすぎて、リアリティショックに陥ります。

 

看護師への憧れが強かった看護師は辞めるケースが多い

看護師への憧れが強ければ強いほど、患者との関わりを求めてしまい、患者との関わりがほとんど無い手術室での勤務に馴染めないという場合が多いです。そのため、やる気が出ず、辞める・異動するといった看護師が大勢います。

もちろん、看護師という仕事に憧れを持って入職し、手術室に配属された場合でも、うまくやっていける看護師もいます。

また、手術室で行う主な仕事の器械出しは、厳密には看護師でなくてもできる仕事です。しかも、患者と接する機会が少ないため、「自分が行っていることは本当に看護と呼べるのだろうか」と悩んでしまい、やりがいを失っていく場合もあります。

 

(3)コミュニケーション能力が高くハキハキしている看護師

コミュニケーション能力が高くハキハキしている女性看護師

手術室は多数の職種が出入りするため、手術室で働く看護師には高いコミュニケーション能力が求められます。時には初対面で多職種のスタッフをまとめ上げることもあります。

そのため、日頃からコミュニケーション能力が高く、ハキハキとしている看護師は、手術室勤務に向いているでしょう。

 

集中している医師に臆せず声をかけられる

手術中の医師はとにかく集中しているため、看護師がどんなに大きな声で声をかけても聞いてない・生返事をするということはよくあります。

そのため、「ハキハキと何度も声をかけることができる」「生返事が帰ってきた際に、医師にもう1度確認できる」という看護師はとても手術室向きと言えます。

 

失敗してもすぐに謝ることで手術を中断せずに済む

手術中は失敗しても手を止められません。もし、失敗してしまった場合、医師たちにしっかり聞こえるように1言謝るだけで、そのまま手術を進行することができます。

手術中の失敗は誰にでもあります。そのような場合に、ウジウジするのではなく、その場ですぐにはっきりと「すみません!」と言えるということは非常に重要です。

 

(4)体力があり肌が強い看護師

体力があって肌が強い女性看護師

夜勤の時など、状況によっては一晩中交代や休憩なしで手術を担当することがあります。そのため、手術室で働く看護師には体力は必須と言えます。

スポーツ経験者などで、基礎体力があるという看護師は、それだけで大きな強みになります。肌が強い看護師が向いている理由は、以下の通りです。

 

肌が強い看護師は手荒れを起こしにくい

手術室で働く看護師は手荒れを起こしていることがとても多いです。以下は手荒れが起きる主な理由です。

  • 手洗い時のアルコールで手の油分も一緒に揮発して荒れる
  • 滅菌手袋のラテックスに反応してかぶれる
  • 手袋内で自分の汗が滞留してかぶれる
  • 手術時の手洗いに使うアルコールにかぶれる

このように、手術室で働く看護師と手荒れは、切っても切れません。手荒れがひどい場合は器械だしができなくなります。これは、手を休めないと治らないという理由と、荒れた手肌は菌の培地になるからです。

そのため、肌が強い看護師も手術室での勤務に向いていると言えます。

 

ポイント!

ポイントただの乾燥による手荒れの場合は、化粧水を馴染ませた手に、ワセリンをたっぷり塗り、その上から綿の手袋をはめて寝ることで予防できます。

 

(5)臨機応変な対応ができる看護師

臨機応変な対応ができる女性看護師

手術室では予定通りに行くことばかりではないため、臨機応変な対応ができる看護師は手術室勤務が向いています。「緊急手術の患者が思いもよらない疾患を持っていた」「予定手術でも予定外のことが起こった」といった想定外のことが、手術室ではよく起こります。

そういった時に、焦らず柔軟に対応できる看護師は、とても手術室に向いていると言えます。

 

いい意味で適当な性格の看護師の方が向いている

看護師が手術室で働きたいと考えた際に、決まりごとを守りたいというタイプの看護師は、少し時間がかかるかもしれません。同じ術式の手術であっても、1つとして同じものはなく、患者1人1人で全く異なってきます。

予想外の急変に遭遇することもあれば、術式が思いもよらないものに変わることもあります。そのため、いい意味で適当な性格の看護師の方が、変化にも対応しやすく、スムーズに働くことができます。

 

5.元手術室看護師が語る「手術室で働いてよかったこと」とは?

手術室で働いてよかったこと

手術室で働いて良かったと思えたことを元手術室看護師さんにお聞きしました。

  • 医師をはじめ医療スタッフのみなさんと連携して手術を進めていくため、手術終了後はみんなで達成感を共有できる。
  • 病棟では普段見られない医師の姿が見られる。
  • 救急指定病院や第三次救急医療を併せ持つ病院では様々な急患が来るため、難しい手術や珍しい疾患にも対応することができる。

手術室看護師の仕事は総合病院の中でも、かなり特殊な位置づけです。1人の患者様とじっくり向き合えないデメリットはありますが、一般の病棟では感じられないやりがいを感じられることは確かです。

 

まとめ

手術室で働くには、大変努力が必要なようです。手術の進行具合がわかることは、手術時間の短縮にもつながり、手術・麻酔による患者様への侵襲も最小限に抑えられます

知識不足は許されません。

普段から救急薬の位置や効能を把握しておくこと、術野に必要な鉗子や器械の確認をしておくことです。

大変な思いをする分、やりがいを強く感じられるのは手術室で働く看護師のメリットです。

転職を考えている人は、手術室看護師を目指してみてはいかがでしょうか。

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。


手術室経験は10年以上、病棟経験はゼロのママさん看護師です。好きな手術は腎移植、嫌いな手術は眼科の手術。ただ今、二人の子の子育て真っ最中!
仕事と育児をどう両立していくか日々考えています。私と同じように働くママさん看護師や復帰を悩んでいるママさんに為になる情報を届けたと思っています。

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(公開日:)(編集日::2017年07月26日)

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