著作者

ペルボス

看護師ライター

ペルボス

( 看護師 准看護師 )

手術室看護師の人間関係と手術室の雰囲気をご紹介します!

ペルボス
看護師ライターペルボス
看護師手術室での人間関係・雰囲気

私が某病院に就職して手術室配属になった時、スタッフの第一印象は“人相が悪そうな人ばかりだなあ…”でした。もう12年以上前のことです。手術室スタッフの基本スタイルは、顔をマスクで覆い深く帽子を被った姿なのです。表情は目からしかとらえることが出来ません。

就職時に病院内の噂で聞いた話では手術室に配属になる人は人間的に出来てない人、性格に問題がある人…等、レッテルを張られた人が来る部署という噂でした。その内容が耳に入った時、本当にショックでした。何故なら、自分に問題があるから手術室配属なのか…と。

看護師の働く場所はイメージ的に病棟を想像しやすいですよね。恐らく、手術室について無知な人達がイメージだけで語っていたのでしょう。実際は…もちろんそんなことはありません。しっかりと自分を持った芯の強いスタッフ達が働いています。安全・安楽な術中看護を患者様に提供します。この記事では手術室スタッフの仕事内容や人間関係についてお話します。

1.手術室スタッフは2交替制勤務

看護師手術室スタッフは2交替制勤務

手術室スタッフ数は、手術室数と年間手術件数により違います。私が勤めていた病院は35~40人でした。年間手術件数は5000件超えていました。2交替制勤務(待機、早番、遅番あり)です。

一日の人数配分は日勤15人程度、早番1人、遅番6人、待機2人、夜勤2人です。

 

日勤者がメインに活動

1日平均にすると、20件程の手術をこの人数で回します。日勤者がメインに活動しますが、昼前に出勤する遅番も日勤帯で終わらない手術を引き継いでいきます。

 

ポイント!

ポイント

更に遅番帯で終わらない手術に関しては待機・夜勤で対応していきます。私が勤めていた手術室は年々男性看護師数が増加、今では全体の3~4割に達しています。

 

さまざまなスタッフで成り立っている

年齢層は幅広く下は20代前半から上は50台前後です。雇用形態も様々で正規社員、非正規社員も働いています。もちろん、子持ちの主婦層も活躍しています。

 

2.手術に関わるスタッフ構成

看護師手術に関わるスタッフ

1つの手術に対して2~3人で対応していきます。一般的な全身麻酔の手術では、手術に必要な器械を準備し手術操作の介助をする直接介助看護師(以下、器械出し)が1人、術者、麻酔科医と共に麻酔や手術準備・介助を行う直接介助看護師(以下、外回り)が1~2人です。

 

ポイント!

ポイント

直接介助看護師も、直接介助看護師も患者様が安全・安楽に手術が円滑に進行するよう努めます。

 

3.手術中はチームワークを大事にしています!

看護師手術はチームワーク

手術室経験1年目の看護師に関しては“プリセプターシップ”と言って経験豊富な3年目前後の先輩看護師がマンツーマンで教育・指導を行います。

 

新人看護師が最初に経験する手術

最初に経験する手術は全て“二人立ち(病院によって言い方が違うようです)”と言って先輩看護師と新人看護師二人で器械出し・外回りを経験し、1人でも臨めるようになることを目指します。

先にも記した通り、手術が円滑に進行するようスタッフみんなでフォローし合います。

 

ポイント!

ポイント

1年目に限らず、器械出しは術前に手術に必要な器械をどこまで準備したのかを外回りに伝えます。また経験不十分な手術の場合、自分の経験状況を伝え外回りの助言・指導のもと手術に臨みます。

 

器械出し・外回りに求められるもの

術中は無菌操作下、手術に必要な器械が準備されていること、手術操作の介助が術者に対しスムーズに実施されるよう努めます。外回りは患者様の状態に応じて麻酔科医の指示下に迅速な判断・行動が求められます。

更に術者からの指示にも迅速な対応が必要です。

 

大切なのは全ての医療従事者のチームワーク

手術中はいつ何時状況が変わるかわかりません。そのため、術者を初めその手術室で対応する全ての医療従事者のチームワークが大切です。術式変更、患者様の状態変化等が生じた時は状況を把握している必要がありますので声を掛け合います。

 

4.手術中の実際の流れについて

看護師実際の現場

気難しい話ばかりしてしまいましたが、実際はどんな感じなのか触れてみたいと思います。手術室で働くなら、必ず経験するであろう開腹術(結腸切除)を例に時間の流れで説明します。

 

出勤から朝カンファレンスまでの時間

器械出しは入職したばかりのスタッフAさんとします。Aさんは開腹術に臨むのは今日が初めてです。Aさんと一緒に手術に立つ先輩看護師をBさんとします。Bさんは、経験4年目のAさんのプリセプターです。今日はいわゆる二人立ち初日です。

 

Aさんが出勤してやること

Aさんは前日にBさんから指導うけました。昨夜は緊張で眠れずのAさん。朝9時患者入室のため、Aさんは必要な器械を準備するため少し早めに出勤。

結腸切除に必要なピッキングリストに沿って自ら確認します。確認後器械展開です。

 

AさんBさん二人で器展開を始める

心配したAさんのプリセプターのBさんも少し早めに出勤してきました。一気に心が落ち着いたAさん。二人は一緒に器展開しはじめました。その頃、外回りのCさん、Dさんが部屋に到着。

 

Cさん、Dさん到着後

手術に必要な電気器機等の配置、無影灯のチェック、麻酔ワゴンの中身をチェックし足りないものがないか確認します。

 

ポイント!

ポイント

世間話もしながら、手術伝票を見て術者を確認。「今日は手縫いかな~、器械吻合かな~。」同じ頃、臨床検査技師が入室。麻酔器のチェックをします。

 

朝カンファレンス

それぞれの準備が終わったころ、8時半に。朝カンファレンスの開始時間です。

カンファレンスギリギリ出勤の人もしばしば…。日勤の看護師が全員集合し、各係からの連絡事項や変更事項などが記入されている伝言ノートをみんなで読み共有します。

 

「本日のリーダー看護師」からのスケジュール確認

本日のリーダー看護師が一日のスケジュールを皆に報告します。「今日は予定手術が28件です。空いている部屋(手術室)があれば整形外科の手術をとばしたいのでお願いします。」

予定表を見ると、整形外科だけでもうすでに10件の予定手術。この状態で緊急が入ったら大変です。

 

ポイント!

ポイント

日勤で終わらせるには他科の手術室をレンタルして手術をこなすしかないのです。患者さまをできる限り待たせないよう、スタッフ皆に協力を募ります。

 

麻酔の準備

さて、9時10分前。麻酔科医F医師が到着。外回りは指示書をもらい麻酔薬の準備をします。

9時患者入室時間。術者も到着。患者様をお迎えの前に、器械出しのAさんはBさんとともに執刀医のE医師やその他の術者に挨拶します。

 

ポイント!

ポイント

「今日、初めて手術に付きますAです。よろしくお願いします。」「よろしく。」とE医師。Aさん、Bさん、Cさん、Dさんは患者様に挨拶に行きます。その後、Aさん、Bさんは手洗いに行きガウン・手袋着用して清潔状態で器械展開の続きを始めます。

 

最初はBさんが開腹するまでの行程をAさんに確認、教育

まずはBさんが開腹するまでの行程をAさんに確認、教育しながら使いやすいように器械を並べていきます。今日のAさんはまずBさんの真横で手術操作の介助の様子を見学します。執刀医から患者紹介を受け執刀となります。開腹までは暗黙の了解でE医師が無言で手を出すので、Bさんはすかさず器械を渡します。

 

Bさんは術野を見計らってAさんに今の状況を説明する

Bさんは術野を見計らってAさんに今の状況を説明します。「開腹しました。」とE医師。腹腔内を触ると脈拍が急に除脈に。「迷走神経刺激反射ですね…。」とF医師。しばらく様子を伺い、改善なければ外回りに薬の指示です。

落ち着いたところでまた手術再開。術中は術者、助手、器械出しが声を掛け合い進行していきます。

 

開腹後のガーゼ・器械カウントは必ずみんなで確認

そしてその後は何事もなく閉腹へ。ガーゼ・器械カウントは看護師だけでなく必ず皆で確認します。カウントOKでも、その後はポータブル(レントゲン)で再度確認。終了となります。

 

手術終了後

終了時AさんとBさんは医師たちに挨拶すると、「お疲れ様!次も頑張ってよ!」術後の医師たちは手術が無事に終わった安堵感からか、皆明るく話しかけてきます。

 

ポイント!

ポイント

術前は話しにくい雰囲気を漂わせていますが…。患者様が麻酔からも無事に覚醒し、手術室退室。みんなで「お疲れ様でした~!」と声を掛け合い終了します。術中は常に一体感が感じられます

 

必要な器械を準備し忘れても慌てずに!

術中の緊迫した雰囲気の時に限って“必要な器械を準備してなかった…”、“今から使う器械を不潔にしてしまった…”といったことも。すぐに皆に伝わるように報告します。医師から罵声が飛ぶこともありますが一時です。

こんな時もどんな時もプリセプターがフォローしてくれます。「失敗は成功のもとだよ!」「やる気と根性があれば大丈夫!」と、皆が声をかけてくれます。

 

まとめ

最近では手術前の患者様を訪問し状況を分析、その後術中看護に結び付ける“術前訪問”や術前訪問で得られた情報から術中~術後を通して看護をしていく“術後訪問”を行う病院が増えています。手術室看護師は手術ばかりで患者様との関わりは少ないように思われがちですが、役割は大きいものです。

手術室の人間関係はチームワークで成り立っています。よく、「陰湿ないじめがありそう…」と言われますが実際は違います。皆、生き生きして働いていますよ。

 

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。


手術室経験は10年以上、病棟経験はゼロのママさん看護師です。好きな手術は腎移植、嫌いな手術は眼科の手術。ただ今、二人の子の子育て真っ最中!
仕事と育児をどう両立していくか日々考えています。私と同じように働くママさん看護師や復帰を悩んでいるママさんに為になる情報を届けたと思っています。

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カテゴリー:看護師仕事内容の転職

(公開日:)(編集日::2018年04月05日)

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