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プライベート看護(自費の訪問看護)への看護師転職ポイント5つ

ラビウサ
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看護師 プライベート看護 転職

訪問看護のサービスの中に、「プライベート看護」と呼ばれるサービスがあることをご存じですか。

プライベート看護とは、滞在時間や利用回数の制限がなく、長時間看護師がそばで看護を提供できる代わりに、患者は自費で看護料金を支払うサービスです。

在宅での看取りや、病気を抱えつつも外出やイベントに出席したい患者の増加に伴い、その必要性が高まっています。

プライベート看護を提供できる訪問看護師になるための、特徴や必要スキルなど5つの転職ポイントについてご紹介します。

1.プライベート看護(自費の訪問看護)の特徴

プライベート介護のマークをのせた手のひら

プライベート看護は、これまでの訪問看護サービスの概念を覆すものでもあります。

まず、プライベート看護が一般的な訪問看護と比較し、どのような特徴があるのかを解説していきます。

 

訪問回数・利用時間に上限がない

一般的な訪問看護は、介護保険か医療保険を利用して、訪問看護を行うことになります。

訪問介護
介護保険を利用)
患者の負担は利用額の1割
ケアマネジャーが作成したケアプランから利用できる時間だけ受けることができる
介護度によって上限があり、他のサービスと併用すると利用時間はさらに短くなる
訪問介護
医療保険を利用)
医者の指示書が必要
回数は週1~3回(終末期の患者に対しては手厚い訪問を行うことができる)
1回最大90分までというような制限がある

上の表の通り、介護保険や医療保険を利用して訪問看護を利用する場合には、訪問回数・利用時間に上限があります。

しかし、プライベート看護においては、最低滞在時間を設けている事業所はありますが、訪問回数・利用時間に上限がありません。

そのため、退院後で状態が不安定な時期や、看取り時に看護師が長時間滞在できるのです。

 

24時間、365日サービス利用可能である

多くの訪問看護ステーションは、24時間対応ではありますが、土日祝日・夜間はオンコール体制です。

そのため、家族がいる土日に訪問看護に来てもらうことは、基本的にはできない相談になります。

その点プライベート看護では、事前に契約をすることで土日祝日、夜間でも訪問介護を受けることができます。

 

注意点!

ポイント

保険利用の訪問看護ステーションはオンコールで対応してくれる一方で、プライベート看護は緊急時の対応は難しいことが多いようです。

契約以外の時間を拘束されないことも、プライベート看護と保険下での訪問看護との違いです。

 

利用料金は患者負担であるため制限がない

介護保険や医療保険を利用して行う訪問看護は、利用料金が国で決められています。

しかし、プライベート看護は患者の自費であり、事業所ごとに設定金額が違います。

各事業所で決められた時間単価×利用時間に消費税と交通費、そして夜間等の割り増し分が、プライベート看護を利用した際にかかります。

そのため、患者の負担額はかなり大きなものですが、それでもプライベート看護を依頼する患者は増加しているという現状です。

 

患者が看護師に求めるものは大きい

プライベート看護を利用する患者は、一般的な訪問看護よりも高額は金額を支払っています。

そのため、看護師を指名したり、提供してほしい看護の希望を細かく求めてきたりすることがあります。

もちろん、一般の訪問看護も受け持ち制をとっていますが、患者が選んだのではなく、便宜上の問題です。

 

看護師にとっては自分の能力を試せる場である

看護師にとって、プライベート看護で働くことは看護師としての能力を試すことのできる場であると言えます。

指名された看護師にとっては、お金を払ってまで自分の看護師としてのスキルを買ってくれたことがやりがいにつながるようです。

しかし、患者が気に入らなければ担当を変えられてしまったり、違う事業所に変更されたりする可能性があります。

なぜなら支払いは患者がすべて負担しているため、美容院を変えるように担当や事業所を変えることは自由なのです。

 

2.プライベート看護における看護師の仕事内容

患者の移動を手伝うプライベート女性看護師

プライベート看護では、時間制限がある一般的な訪問看護では提供できない看護サービスの提供を行っています。

看護師の仕事内容について以下で詳しくご紹介します。

 

長時間滞在して患者に看護ケアを行う

一般的な訪問看護は、時間が限られますが、プライベート看護は回数・時間に制限はありません。

そのためプライベート看護で働く看護師は、

  • 退院時から状態が安定するまでの数日間、毎日朝から夕方まで看護ケアを提供してもらいたい
  • 家族だけで最期を看取ることは不安なため、夜間の付き添いを含めた看護を提供してもらいたい

という患者や家族の希望に沿うことができ、それを仕事とします。

仕事内容は主治医からの指示書を確認した上で行いますが、主治医の指示を必要としない療養上の世話については、患者が必要とする清潔・食事・環境・排泄などのケアを提供します。

 

ポイント!

ポイント

長時間滞在できるため、時間内でびっしりとケアと処置を詰め込む必要がなく、看護師も患者の希望や体調に合わせて対応することができます。

 

患者の旅行や移動などに付き添う

一般的な訪問看護では、患者やご家族の希望があっても、旅行や外出などに付き添うことはできません。

しかし、プライベート看護では、看護師をキープするための時間利用料や交通費、宿泊費などを支払うことで、旅行中なども看護師を同伴させることができ、それも看護師の仕事のひとつです。

家族のように患者に付き添い、看護ケアを提供できることはプライベート看護の特徴の1つであり、「最期の家族旅行」などといった大切なイベントを共有する一人になることもできます。

 

3.看護師がプライベート看護で求められるスキル

高齢者と談笑するプライベート女性看護師

プライベート看護で働く看護師に求められるスキルについてご紹介します。

 

言葉遣いや身だしなみをはじめとする高い接遇スキル

プライベート看護を提供する看護師として、忘れてはいけないスキルは接遇スキルです。

看護サービスを提供するプロとして、言葉遣いや身だしなみをはじめとする高い接遇スキルを求められます。

看護師としての能力よりも、社会人としての接遇能力の高さも、プライベート看護を提供するにあたり大切なスキルです。

 

高いアセスメント力と高い看護力

プライベート看護を提供できる看護師に求められるスキルには、看護経験豊富なだけでなく、高いアセスメント力と高い看護力が必要になります。

例えば、整形外科病棟を5年以上経験したとしても、訪問看護師としての即戦力には不足します。

なぜなら訪問看護を必要とする患者は、がんや神経難病をはじめ様々な疾患が想定されるうえ、年齢層も小児から高齢者まで幅広いためです。

幅広い疾患と年齢、様々な医療処置に関する知識、どんな状況に対しても適切にアセスメントを行った上で看護ケアを提供したり、主治医や家族に報告したりできる看護力がプライベート看護で求められるスキルになります。

 

補足説明!

ポイント

時にはリンパ浮腫に対する援助やエンゼルケアなど、求められる看護ケア技術を習得しておくことも必要になります。

 

患者の家族に対するコミュニケーション能力

プライベート看護を提供する看護師には、患者とその家族から信頼を得るためのスキルとしてコミュニケーション能力が求められます。

家族が患者の状態を心配してプライベート看護を依頼した場合には、患者さんとのラポール形成だけでなく、家族が安心できるように患者の状態を報告したり、一日の看護ケアの流れを報告したりできるコミュニケーション力も大切です。

プライベート看護は全額自費で、看護師を雇っているのは患者であり家族です。

家族が何を看護師に期待し、何をフィードバックしてもらいたいのかを確認しながら信頼関係を大切できることも、プライベート看護における看護師のスキルです。

 

4.向いている看護師と向いていない看護師の特徴

ガッツポーズするプライベート女性看護師

プライベート看護の仕事はとても特殊であるため、向いている看護師と向いていない看護師の差がはっきりしています。

その違いについて以下で詳しくご説明します。

 

向いている看護師は?

プライベート看護に向いているのは、患者や家族の希望を、看護ケアを通して叶えてあげたいと思える看護師です。

同時に、自分の看護への強い思いだけで突っ走らず、淡々と最良の看護ケアを提供できるということも挙げられます。

求められた看護を求めた人の意向をくみ取り、最大限に自分の看護スキルを用いて提供できる人、常に自分の看護ケアの質向上のために自己研鑽し続けることができる人が、プライベート看護に向いている人だと言えます。

 

自分の価値観は関係なく求められている看護を提供する

看護師は経験年数を重ねると、時に自分の価値観で「●●しなければ」「●●あるべきだ」と考え、患者や家族に指導や説明をしがちな面があります。

しかし、プライベート看護はあくまで相手の求めにマッチングした看護を提供することが求められます。

看護師側が「家族にも●●してもらいたい」と感じたとしても、その思いを言葉にせずに、求められている看護を確実に提供できることが、プライベート看護に求められます。

 

向いていない看護師は?

プライベート看護に向いていない看護師の一つは、「働いてやっている」という感覚で仕事をする人です。

「仕事をしてやっている」「医者の指示がないことはしない」「今日は気持ちが乗らない」といった考えを抱きやすい人はプライベート看護に向いていないでしょう。

同時に、拘束された時間内は常に患者と家族に評価されているという緊張感を持てる人でなければ、プライベート看護で働くことは窮屈と感じるかもしれません。

 

患者の自費で雇われていることが前提である

病院やクリニックでも、「これは嫌、あれは嫌い」といった言葉を口に出すスタッフに出会うことがあります。

確かに、苦手な業務や苦手な患者はいますし、病院やクリニックの従業員であって一人の患者に雇われているわけではないため、仕事の愚痴も言いたくなる気持ちは分かります。

しかし、プライベート看護は患者がサービスに見合う料金を自費で支払っており、看護師は求められる能力を患者に提供することが求められます。

 

5.プライベート看護の求人を見つけるには

プライベート看護の求人をパソコンで探す女性

最後に、まだまだ数が少ない、プライベート看護の求人を看護師が見つける方法についてご説明します。

 

「プライベート看護」で検索する

インターネットで「でプライベート看護」と検索すると、プライベート看護を提供している事業所が検索できます。

さらに、「プライベート看護 地域名」で検索することで、より勤務したい場所でのプライベート看護の求人を見つけることができます。

 

訪問看護ステーションのサービスを確認する

小規模な訪問看護ステーションは、対応できる訪問看護師の人数やスタッフのスキルの維持が難しいため、保険対応の訪問看護を中心に行うステーションがほとんどです。

しかし、患者や家族の希望に応じて、予約制でプライベート看護を提供している訪問看護ステーションもあります

訪問看護ステーションで働く知人のなかには、「自費の場合は、自由度が高いので断らない」と話す管理者もいました。

勤めてみたい訪問看護ステーションが、プライベート看護に対応しているのか、実績はどのくらいなのかを確認してみることも良いでしょう。

 

注意点!

ポイント

ただしこの場合には、多くのケースは一般的な訪問看護を提供する中でのプライベート看護になるため、あなたの希望の働き方にはならない可能性が高くなります。

 

看護師専用の転職サイトに登録する

サイトだけでは細かな情報を得られずに不安な時は、看護師専用の転職サイトに登録し、相談員に気になる事業所について調べてもらいましょう

プライベート看護は、一般の訪問看護ステーションよりも、高収入です。しかしその分、引き受ける自分の責任も高いと考えることができます。

自分のスキルで対応できるかどうかを含めて相談に乗ってもらうことで、具体的な転職への道順が明確になっていくでしょう。

 

まとめ

プライベート看護は、自費で行われる看護提供サービスの一つの形です。

自費である分、利用する側が求める訪問看護の回数や時間は、縛りがありません。

だからこそ看護師も、その要求に応えられる高い看護力や接遇、コミュニケーションスキルも求められます。

そしてリピート率が高い場合には、あなたの看護力が評価されたことになり、やりがいにつながります。

自費の訪問看護は、より患者の方に寄り添うことが可能であり、その分看護師としての喜びや満足感を得ることができます。

看護力を試してみたい看護師は、プライベート看護への転職を考えてみませんか。


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看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。
ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。
今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・専門看護師・消化器内視鏡技師・心理相談員
年齢 ・40代後半
職務経験 ・がん専門病院・クリニック・総合病院・訪問診療クリニック
診療科経験 ・消化器内科・腹部外科・透析室・内視鏡室 ・相談室
・放射線治療室・整形外科 ・一般内科・カウンセリング室

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:訪問看護師

(公開日:)(編集日::2017年08月08日)

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