著作者

沢田紫織

執筆:看護師

沢田紫織

( 看護師 )

精神科の閉鎖病棟・開放病棟の違いと看護師の仕事内容について

公開:、更新:2018年04月23日
精神科 閉鎖病棟 開放病棟

精神科看護師は特殊な仕事がたくさんあります。一般科は身体のケアがメインかもしれませんが、精神科は「管理」がメインとイメージしていただくと分かりやすいかと思います。

また精神科では、閉鎖病棟と開放病棟で仕事内容が少し異なる場合もありますので、精神科に転職をお考の方はご注意ください。

ここでは、精神科の閉鎖病棟と開放病棟の違いと精神科看護師の仕事内容をまとめてご紹介します。

1.閉鎖病棟と開放病棟の違いとは?

閉鎖病棟と開放病棟の違い

閉鎖病棟と開放病棟の違いは分かりますか。簡単にお伝えすると、閉鎖病棟は、完全に鍵のかかった空間で過して頂く病棟になります。また、開放病棟は、自由に外出が出来る病棟となります。

 

閉鎖病棟でも条件付きで外出できる場合も

閉鎖病棟内でも、比較的状態が落ち着いていれば、条件付きで外出許可が下りる場合があります。症状としては、やはり閉鎖病棟に入院されている方の方が重症度は高いです。

 

開放病棟には軽度の患者も

開放病棟は、休息入院目的の方もいるくらい軽度の方もいらっしゃいます。だからと言って、病気を安易に考えるのではなく、一人一人の問題点や、今後のプランはしっかり考えなければいけません。

 

どちらの病棟でも基本的に携帯電話はNG

病棟に携帯電話を持ち込む事は出来ますが、基本的に使用禁止になっている病棟が多いのではないでしょうか。患者様に外部からの刺激を与えず、ゆっくりと過して頂くのが目的です。

やはり携帯電話は膨大な情報量を持っていますので、それが良い時と悪い時とありますよね。公衆電話はあります。

 

2.閉鎖病棟看護師の1日のスケジュール

閉鎖病棟看護師の1日

ここでは、精神科の中でも、特にわかりづらい閉鎖病棟で働く看護師の1日のスケジュールを説明していきたいと思います。

  • 8時30分:申し送り
  • 9時:検温・話を傾聴し問題点を探る
  • 9時50分:作業療法参加者で単独行動が許可されている方の外出送り出し(病棟ドアの鍵開け)作業療法参加者で付き添いにて作業療法室に行く方の付き添い
  • 10時:外出:自由に外出が許可されている方の外出送り出し
  • 10時5分:ひげ剃りなど貸し出し:貸し出したら貸し出し中と分かるようにしておく(自傷他害の防止)
  • 10時10分:入浴
  • 10時30分:SST(社会生活技能訓練)実施
  • 11時:外出からの帰宅者の所持品チェック
  • 12時:配膳
  • 12時30分:内服していただくため各部屋を回る
  • 13時:外出送り出し
  • 15時:外出帰宅者の所持品チェック
  • 15時30分:記録
  • 16時:申し送り

おおまかに見ると暇そうに見えますが、個別対応が必要な事が多いので、かなり忙しいです。

例えばひげ剃りも一人一人別の時間帯に借りにきますし、外出も、皆バラバラに帰ってきますので、その都度対応が必要です。簡略的に書いていますが、午後も作業療法がありますので、付き添いが必要です。また他科受診等がある場合は、付き添います。

 

 

3.精神科看護師の仕事内容

精神科看護師の仕事内容

上記で、閉鎖病棟と開放病棟の違いについて説明しましたが、仕事の内容については、同じ精神科ですので、閉鎖病棟と開放病棟も共通しているものは多いです。確認していきましょう。

 

鍵の管理は何より重要

閉鎖病棟なら尚更ですが、鍵の管理は非常に重要になります。
薬物庫、ナースステーション、玄関のドア、保護室、とにかく何から何まで鍵をかけています。

これは患者様の自傷他害のリスクを避けるためと、離院防止のためが主な目的になります。鍵の欠け忘れはあってはいけません。一度欠けたら、ガチャガチャと何度も確認する、確認行為を行うのがベストです。

 

服薬管理・薬の管理は徹底的に!

服薬管理は看護師の仕事となります。一人一人の薬を、朝・昼・就寝前などに分け薬のBOXに収納し鍵をかけます。

そして内服時は、看護師が病室を周り、看護師の前で内服してもらいます。患者様に名前を言って頂き、看護師2名で薬と患者様をチェックし、内服して頂きます

薬セットの段階と内服時の段階で、服薬ミスが無いようにしなければいけません。

 

ポイント!

ポイント

また金庫には、緊急時の注射薬がセットされており、在庫が途切れないように管理もしなければいけません。

 

危険物の管理・無くなったら一斉捜査

危険物というと何をイメージされますか。入院時に使用するもので、危険物といえばひげ剃りなどでしょうか。しかし実はもっともっと危険物はいっぱいあるのです。例えば以下のようなものも危険物となります。

  • 耳かき
  • ピンセット
  • シェーバー
  • 洗剤など

上記のものは、自傷他害に繋がる恐れがあります。他者や自分を殴ったり、傷をつけかねません。また洗剤を飲んでしまう方も居るため、預かります。全てナースステーションで管理します。また、保護室では、シーツも取り外します。自殺防止の為です。

 

物がなくなったら全職員一斉捜索

箸一本でも、マグネット一個でも、スプーン一個でも無くなったら、大騒ぎです。病棟中隈無く探します。別の病棟の職員も参加し、一斉捜索が行われます。自傷他害に繋がる恐れがある為です。

 

現実に目を向けさせる作業を行う

幻覚・幻聴の症状が強い、統合失調症の患者様は、その世界が生活の中心になってしまいがちです。「今は朝食の時間ですよ」「お風呂に入りましょう」など現実に目を向けさせる作業が大切になると思います。

現実的な世界と幻聴・幻覚・妄想の世界を行き来する中で、少しずつ緩和していくよう援助していくのも看護の一つかと思います。

 

 

4.精神科で働いてみて私が驚いたこと

精神科 驚いた こと

精神科は看護師の職場の中でも、特殊な職場のように感じます。精神科の職場環境について、説明します。

 

身体拘束のやり方が特殊

一般科での身体拘束と違い、精神科の身体拘束は、拘束時にマグネットを使用して止めます。イメージしにくいかもしれませんが、拘束帯に穴が空いており、二つのマグネットで止めます。これは精神科のみの特殊な拘束かと思います。

 

意外にしっかり仮眠が取れる

精神科の夜勤は比較的に仮眠が取れる事が多いです。確かに夜間、不穏になる患者様もいらっしゃるのですが、病棟によっては、しっかりと仮眠時間が取れる可能性が高いです。

 

 

まとめ

まとめ 精神科 看護師

いかがでしたか。精神科は物の管理を徹底しています。全ては自傷他害の予防のためです。冒頭でも述べましたが、精神科看護師の仕事は「管理」がキーワードになるかと思います。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

はじめまして。沢田紫織です。精神科病棟看護師、デイサービス、大学医務室、保育園などで経験を積んできました。どの職場でも人間関係や、仕事内容に悩む日々でした。しかし、どの職場も魅力的でした!それを伝えられるといいなぁと思います。みなさんのお役に立てたら幸いです。

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