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甲状腺専門病院で働く看護師の仕事内容とメリット・デメリット

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甲状腺専門病院 看護師 特徴 仕事内容 メリット デメリット

甲状腺専門の診療科というのはなかなか見かけないと思いますが、患者は意外と多くいます。都内などではいくつか甲状腺の専門病院があります。

珍しい診療科目なので、看護師の中には甲状腺専門病院ではどのような仕事をするのか想像がつかないと意見もあるでしょう。

当ページでは、甲状腺専門病院の特徴や、働く看護師の仕事、メリット・デメリットについて説明します。

1.甲状腺専門病院の特徴について

甲状腺専門病院 特徴

ここでは甲状腺専門病院の治療方法や、病院の雰囲気などの特徴について説明します。

 

甲状腺専門病院では内科と外科に分かれて治療を行う

甲状腺の疾患は様々な種類がありますが、甲状腺専門病院に入院する際の治療方針は2つに分かれています。具体的には、

  • 外科的治療で手術をして病気の部分を切除する方法
  • 内科的治療で放射性ヨードを内服して病気を治す方法

です。そのため、甲状腺専門病院では内科と外科の2つがそれぞれフロアに分かれて入院治療をしています。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺外科で行う手術は、一般の外科手術と同じような流れになります。

 

甲状腺専門病院では放射性ヨードの治療も行う

放射性ヨードの治療は甲状腺ならではの特殊な治療方法になります。これは、患者が放射性ヨードの含まれたカプセルを内服し、甲状腺の機能を下げて正常化させる治療です。放射性ヨードの治療は主に甲状腺機能が亢進した状態に行う治療になります。

 

甲状腺外科・内科での入院期間は約1週間

基本的に甲状腺専門病院の入院では外科も内科も入院期間は約1週間前後で退院できます。病状によっては、入院が長引くこともありますが、大抵の患者はこの期間に退院していきます。

 

入退院の時期は退院指導とアナムネで忙しい

甲状腺専門病院の入退院の時期は病棟の半分近くの患者が入れ替わることになるため、病棟全体が騒がしくなります。看護師は退院指導とアナムネで忙しくなります。

 

甲状腺専門病棟内の雰囲気は比較的明るい

甲状腺専門病院では、以下の要素から病棟の雰囲気が明るいと言えます。

  • ADLが自立している患者が多い
  • 治療後の回復が早く入院期間が短い患者が多い

患者同士も経過が良いせいか、大部屋で楽しく会話している場面も見かけます。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺専門病院では年に何回か重篤な悪性腫瘍により、数か月ほどで亡くなる患者もいますが、あまり症例は多くないです。

 

2.甲状腺専門病院で働く看護師の仕事内容

甲状腺専門病院 看護師の仕事内容

前述しましたが、甲状腺専門病院は甲状腺外科と甲状腺内科に分かれています。ここでは甲状腺外科・甲状腺内科で働く看護師の仕事について、それぞれ紹介します。

 

甲状腺外科で働く看護師の仕事は一般的な外科と同じ

甲状腺外科で働く主な看護師の仕事は手術後の患者の観察です。甲状腺外科で看護師が患者に行う観察項目ですが、一般的な外科と変わりません。看護師が看る項目は以下の通りです。

  • 首のシワのあたりに創部があるのか
  • 甲状腺患者のバイタルに異常はないか
  • 甲状腺患者の素術創部の出血や腫れはないか

全身麻酔か局所麻酔かによって観察の程度や内容も変わってきますが、特に他の外科手術と変わることはありません。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺外科の看護師は入院中の患者の状態を、検温などで観察していくことが主な仕事になるので、忙しい仕事ではありません。

 

甲状腺内科では患者の治療介助が主な仕事

甲状腺内科で働く看護師の主な仕事は、患者の治療の介助です。具体的にどのような患者の治療介助をするかと言うと、以下のような患者です。

  • 甲状腺の病気による心疾患の治療目的の患者
  • 放射性ヨードを大量に投与する治療をする患者

もちろん、このほかにも入院している甲状腺疾患患者の治療介助も行います。

 

甲状腺内科の看護師は放射性ヨードの大量投与の際に注意が必要

放射性ヨードは体に影響のない程度の微量なものなので問題はないと言われていますが、患者の体内から放出され続けるため、病棟にいる看護師にも被ばくします

そのため、放射性ヨードの大量投与の際には以下の2点を看護師は注意する必要があります。

  • 看護師はプロテクターを装着して看護を行うこと
  • 患者が隔離されている部屋で長居しないこと

 

ポイント!

ポイント

甲状腺内科の看護師は、勤務時間帯は放射線量を測定する線量計を装着するように義務づけられています。

 

甲状腺外科・内科共にルーチン化されている看護内容が多い

甲状腺専門病棟では、外科・内科ともに多くの甲状腺疾患の患者の入退院を受け入れるため、作業の効率化が求められます。そのため、下記のような看護師の仕事はルーチン化されているケースがほとんどです。

  • 手術前後の点滴の内容や離床時間
  • 退院指導の内容
  • 看護計画
  • 記録の方法

最近は記録の取り方も電子化されているため、更に仕事のルーチン化は進んでいます。

 

3.甲状腺専門病院で働く看護師のメリット

2人の看護師メリット感じる 甲状腺専門病院

甲状腺の専門病院で働くと、甲状腺疾患の患者しか入院してこないため、その都度の看護が日々積み重ねとなり、甲状腺の看護や知識を深めていくことができます。働くうちに身近な病気に詳しくなることは看護師にとってメリットになります。

 

甲状腺専門病院は仕事が覚えやすい

甲状腺専門病院は診療科目が単科であり、甲状腺疾患患者のみの治療になります。良くも悪くも同じような症例が多いため、検査や処置の内容も同じケースが多いです。初めて甲状腺専門病院で働く看護師でも、仕事が覚えやすいと言えます。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺専門病院によっては、定期的に甲状腺の専門の医師による勉強会が開催されていて、それに参加することによってもより知識が深まるでしょう。

 

看護師の仕事はそれほどきつくない

手術後や重症患者以外の甲状腺疾患患者は、基本的には1人で歩いて移動ができ、身の回りのことも自分でできる患者がほとんどです。そのため重症者や急な処置が必要な患者以外は、検温や基本的な処置以外に特別な処置等はありません。

 

夜間の緊急入院がほとんどない

甲状腺専門病院では甲状腺疾患の患者以外は受け入れないため、総合病院のように夜間救急はないです。甲状腺疾患患者の大体は外来中に患者が体調不良を訴えて夕方にそのまま入院となることが多いです。

 

薬の副作用により緊急入院する甲状腺疾患患者も少なからずいる

甲状腺外来に通院している患者が薬により副作用を起こした時は重症化する可能性もあります。内容によって緊急入院になることもありますが、頻繁に起こることではありません。

 

甲状腺専門病院は長期祝日の勤務負担も少ない

ゴールデンウィークや年末年始などの長期休暇の際には、甲状腺疾患患者の入院を制限します。そのため、長期休暇期間の看護師の勤務負担はとても軽く、雑務や掃除などをして過ごすこともあります。

 

ポイント!

ポイント

長期休暇の期間には入院している甲状腺疾患患者も外泊となることが多く、重症患者を除けば内科外科合わせても数人しかいない状態ということもあります。

 

規模が小さいため他部署との風通しも良い

大体の甲状腺専専門病院というのは、病床数が50床、看護師含めた医療スタッフも100名ほどです。そのため、他部署に直接何かを聞きに行ったり、相談したりと接する機会も多く、風通しが良い職場が多いのです。

 

働く看護師同士の仲が良い

甲状腺専門病院は1つの病棟のような職場なので、医療スタッフが密に協力しあうためにも看護師同士がコミュニケーションをたくさん取ります。甲状腺外科・内科の看護師同士が一緒に協力し合える環境だからこそ、人間関係も良好な場合が多いのです。

 

4.看護師が甲状腺専門病院で働くデメリット

甲状腺専門病院の看護師 デメリット感じる

甲状腺専門病院で働く看護師の大きなデメリットは、常に被ばくの恐怖を感じながら仕事をする点です。放射線ヨードを内服した患者からは数日間、患者の体や排泄物から放射線が放出されます。

看護師は患者と接する機会が多いので、医療者の中で一番被ばくする確率が高いかもしれません。

 

甲状腺疾患についての知識しか深められない

甲状腺専門病院で長く勤務すると、仕事に対して物足りなさを感じる看護師は出てきます。理由としては、以下の要因が挙げられます。

  • 甲状腺疾患以外の勉強ができない
  • 入院してくる甲状腺疾患患者の症例も同じものがおおい
  • 看護処置、看護計画、記録などがルーチン化している

これれの要因は甲状腺専門病院の良さでもありますが、多くの症例を看て勉強したい看護師は注意が必要です。

 

甲状腺疾患患者とのコミュニケーションが少ない

入院前と放射線治療前の甲状腺疾患患者に対しては密に看護にあたりますが、手術後や放射線治療後の甲状腺疾患患者への看護処置は一般的な外科と比較しても少ないです。結果として、甲状腺疾患患者とのコミュニケーションは限られたもののみになります。

 

甲状腺外科は入退院が重なると仕事量が増える

甲状腺外科の場合、入退院の日にちが重なると、甲状腺疾患患者が退院と同時に入院してくる上、同時に手術日も重なるため、看護師の仕事量は必然的に増えます。具体的には、看護師1人に対して3人~4人ほど入院患者を取る状態になります。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺疾患患者数は非常に多いため、甲状腺外科は常に数時間待ちという場合もあります。

 

夜勤の看護師は神経を使う

甲状腺がある頸部には多くの静脈や動脈も流れているため、甲状腺手術後にちょっとした動きで手術部位からの出血の可能性があります。甲状腺疾患患者の急な変化を見逃さないために、夜勤中は手術後の頸部やドレーン類をしっかりと観察しながらラウンドする必要があります。

 

手術後の出血が再手術になる場合は非常に忙しくなる

甲状腺の手術後に出血した場合、甲状腺疾患患者は出血により頸部が腫れてしまい呼吸が苦しくなるため、緊急を要する事態になることもあります。出血後に経過を見ることもありますが、すぐに再手術になる時は看護師は非常に忙しくなります。

 

夜勤中は電話が多くクレームになることもある

甲状腺疾患の内服治療では重大な副作用を起こし、緊急を要する場合もあるため、夜勤中の看護師は病院にかかってくる電話を医療用の携帯に切り替えて持ち歩きます。

夜勤で忙しい時間帯も患者から様々な理由で電話をかけてくるため、電話に出られない時には後でクレームに繋がるケースもあるのです。

 

係や委員会の仕事が当たりやすい

甲状腺専門病院の看護師の人数が少なくても各係や委員会の種類が少なくなるわけではありません。反対に、係りや委員会の担当に指名される確率も高くなります。

 

ポイント!

ポイント

甲状腺専門病院では、数年勤務すると院内の中堅どころとなり、色々な責任が課せられることがあります。

 

まとめ

甲状腺疾患患者は想像以上にいますが、実際看護師が行う仕事は、特に難しいことはありません。特殊な技術が必要なわけではないので、業務もすぐに慣れることができるでしょう。

しかし、甲状腺疾患患者にとって甲状腺という病気は特殊なものであるため、疾患についての相談や質問は多いです。つまり、甲状腺疾患の経過や治療方針など全く知らない場合は、あらかじめ勉強が必要になります。

今後、甲状腺疾患の看護に興味のある看護師がいたら、少しでも参考になれば幸いです。

最後までご確認いただきましてありがとうございました。


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趣味は海外旅行や美味しいものを食べてお酒を飲むこと。現在は旦那さんと2人暮らしをしています。看護師歴20数年になり、総合病院や専門病院などの病棟を15年ほど経験し、その後はクリニックでのパートや、今までの経験を生かして美容クリニックや検診などのスポットアルバイトをして今に至ります。
現場でずっと働いていたので、他の仕事に興味があり記事を書いていますので応援よろしくお願いします。


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この記事を書いた人:Ivy
(公開日:)(編集日::2017年04月26日)

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