著作者

齋藤

執筆:看護師

齋藤

( 看護師)

看護師と介護士の仲が悪い事例と協力し合うためのポイント4つ

公開:、更新:2018年04月10日
看護師と介護士の仲が悪い事例と協力し合うためのポイント

介護施設によくある話が、看護師と介護士の仲の悪さです。

もちろん、好きで仲が悪いるわけでもありませんが、なぜかそのような関係になってしまうのかは介護施設で働く職員の施設共通の悩みではないでしょうか。

しかし、せっかく違う職種が一緒に働いているのだから、仲良く楽しく仕事がしたいというのが両者の願いだと感じます。

実際に介護施設で働いた経験がある私から見た、看護と介護の仲が悪い事例、そしてどうすれば互いが仲良く協力して仕事ができるのか解説してきます。

1.看護師と介護士の仲が悪くなる事例と原因

看護師と介護士の仲が悪くなる事例と原因

老人施設に実際に勤務をしたことがない看護師の方は、ヘルパーさん(介護職)を病棟で見ているため「あんな穏やかな人たちと、本当に仲が悪くなるの?」と、思うかもしれませんが、介護士と看護師の仲の悪さは、どこの介護施設でも日常茶飯事です。

まずは、看護師と介護士がどのように仲が悪いのか事例を挙げてみました。

確認していくと、一方が悪いというわけではなく、両者それぞれに理由や言い分があるということが伺えます。

 

(1)病気が優先か、生活が優先かで仲が悪くなる


看護師

「利用者の●●さん、起きているけど駄目ですよ。」


介護士

「今日は、体調が良く本人も希望していたので許可しました。何か?」


看護師

「え!?そういうことじゅなくて・・・・。(怒)」

 

これは、「保有資格の違い」「利用者(患者)に対する考え方の違い」から生まれる仲の悪さです。

看護師は病院に勤めていた人がほとんどであるため、生活を多少制限しても病気を治すことを優先します。

しかし、介護士は利用者(患者)の生活をメインに見ていくため、表立って体調の悪さが表れていなければ普段と同じような生活をさせてしまいます。

そのため、例えば内科的疾患によって制限を掛けなければならない利用者にも、見た目で変化がないからと離床などをさせてしまい、意見の食い違いから仲が悪くなります

 

(2)介護士の医療分野への介入で仲が悪くなる


看護師

「利用者の●●さんの体調は大丈夫ですか?」


介護士

「ええ、もう医師に相談しました。大丈夫ですよ。」


看護師

「え!?・・・・。」

 

ある程度経験年数を積んだベテランの介護士と看護師との間で仲が悪くなる事例です。

そもそも、介護施設では、利用者が「何かおかしいな」と感じた時は、介護士から看護師に報告をし、看護師がその内容を自分が診てきたことと照らし合わせて医師に報告し、指示を仰ぐというのが一般的なルールです。

しかし、ベテランの介護士は、ルールを無視して、「介護士から直接医師に指示を仰ぐ」というようなこともあります。

その内容も、看護師から見たら医師に報告する必要もなさそうな内容が多く、中には、薬の内容の変更まで打診する介護士もいます。

 

補足説明!

ポイント

医療の知識を深く学んでいない介護士が、根拠もない自分の経験だけで、医療分野に介入してくることで起こるトラブルです。そのため、仲が悪くなる原因になり、残念ながら多くの介護士が行ってしまいます。

 

(3)看護師と介護士のプライドの張り合いで仲が悪くなる


看護師

「介護士の●●さんって私より3つ下ね、よろしく~。」


介護士

「はい・・・よろしくお願いします。」


看護師

「介護ってさー、●●みないな業界だよねー。」


介護士

「!!!!(怒)」

 

介護士は資格を取得する年齢にもよりますが、早い場合は18歳、学校を卒業した場合は20歳前には働ける職業です。

そのため、看護師と年齢は同じでも仕事の経験年数が長い介護士は多いものです。

それだけ介護現場に携わっているため、当然、介護に対するプライドも高く、医療のような原理原則がまかり通らず、中には自己流が1番正しいと思っている介護士もいます。

その中に、病院で長く経験を積んできた看護師が、あたかも介護業界まで知り尽くしているような発言をすることで仲が悪くなります。

 

補足説明!

ポイント

似ているようで、違う介護と看護の分野は、お互いのフィールドで経験が意地とプライドとなってぶつかってしまうケースも多いです。

 

(4)介護士気づきを無視したせいで仲が悪くなる


介護士

「利用者の●●さんの状態がちょっとおかしいので診てもらって良いですか?」


看護師

「え!大丈夫よ、気のせい気のせい。私が昨日診たとき大丈夫だったから。」


介護士

「!!!!(怒)」

 

基本的に介護士は直接医師に指示をもらうことができないため、「利用者(患者)がいつもと違うな」と思った際には、看護師へ報告します。

しかし、看護師に報告や相談を行っても、看護師が利用者を診もせず根拠もなく「気のせいだ」「大丈夫だ」と決めつけて介護士を相手にしないということがあります。

例え本当に大丈夫である場合でも、

  • 介護士が納得いくような説明
  • 利用者の様子を診に行く

などの行動をすることが大切ですが、その行動さえも行わない看護師も存在するため仲が悪くなります。

 

補足説明!

ポイント

看護師が対応を怠った直後に、利用者が急変することや、他の看護師がおかしいと判断して対応した場合はなおさら、その看護師が悪者扱いされ仲が悪くなります。

 

(5)介護士に仕事を押し付けることで仲が悪くなる


介護士

「看護師●●さん、ちょっと手伝ってもらって良いですか。」


看護師

「え!私看護師なんだけど。」


介護士

「・・・・わかりました。もう良いです。(怒)」

 

主に介護施設は、利用者の生活介助は介護士、体調管理は看護師と分担されています。

もちろん、看護師は介護士が忙しそうであれば、生活介助を手伝うことがチームで診ている看護師としては当然のことです。

しかし、介護士の業務内容を察することもせず、あれこれと仕事を押し付けてしまう看護師はかなり多くおり、仲が悪くなる原因の1つです。

 

2.看護師が介護士と協力し合い仕事を行うために

看護師が介護士と協力し合い仕事を行うために

それでは看護師と介護士、どうすればお互いに気持ちよく仕事ができるのでしょうか。

医療、福祉の分野に従事している互いの職であるからこそ、手を取り合えばより一層充実したケアを提供できるのではないかと思います。

前述したように、看護師と介護士の仲が悪くなる理由は互いにあります。それらを互いが歩み寄って解決していくことが1番の仲良くなる近道なのではないかと考えます。

それでは、どのように看護師と介護士が歩み寄っていけば良いのでしょうか。

 

(1)お互いを知る努力をする

お互いを知る努力をする

介護士も看護師も資格という肩書だけで1人の人です。

介護士も看護師もその職に就くことになったきっかけは様々あります。そのような背景も見ることで、その人の職に対する思いが伝わってくるのではないでしょうか。

そのため、お互いを知る努力を行うことが大切です。

 

仕事に厳しい人ほど人間味がある

「仕事中に厳しい」などの仕事面で、その人の全てを判断している場合が多く、お互いを知る努力が足りないといえます。

実は仕事に厳しいだけで、すごく人間味がある人、口調が悪くても情の深い人と様々います。看護師も介護士も人と関わる職についている以上、根から性格が悪いという人はあまりいないように思います。

そのため、飲み会の席に参加することや、1対1で話をするなどしてまずは、お互いを理解するということからスタートしてみてください。

 

(2)介護士の気づきには気にしてあげる・聞いてあげる

介護士の気づきには気にしてあげる・聞いてあげる

前述したように、介護士は、すごく微細なことでも見つけたら即看護師へ報告するように教育されている人が多いです。

例えば、

  • 利用者の便の色がいつもより少し濃い
  • いつも利用者がより眠そう

などです。

看護師から見ると報告されたからと言ってどうすれば良いのかと思ってしまうような小さなことも介護士は報告します。

しかし、そこで、「ほっといて良いです」や「たいしたことないです」と言ってしまえばそれまでで、介護士の信頼を失うことにもつながりません

また、その小さな発見が実は後々大問題に発展したり、疾患の序章だったりとするものです。

そのため、介護士の気づきには気にしてあげる努力が看護師には必要といえます。

 

介護士の話は聞いてあげることが大事

介護士の気づきに対しては、例え「なんともない」ということが分かっていても、聞いてあげること、気にしてあげることが大切です。

それが、聞いてもらえたという介護士の満足感にもつながり、信頼感にもつながります。

 

(3)積極的に医療的知識を共有していく

積極的に医療的知識を共有していく

前述したように、介護士を目指すようになったきっかけは様々です。

看護師は、国家試験を受けなければ資格を取得できないため、かなりプロ意識を持った方が多いと思いますが、介護士はそうとも限りません

例えば、一般企業など全く違う分野で働いており、リストラや早期退職により仕事を失ったため、お金を稼ぐために仕方なく介護の仕事を始めたという人もいます。

そのような方は短期間で資格取得を行っているため、医療や福祉について学んできているとは限りません。

医療の知識がほとんどない状態で仕事をしているという介護士もいるので、看護師は積極的に医療知識を共有することが大切です。

 

補足説明!

ポイント

少しでも介護士に医療の知識が身に着くと「この看護師は、医療の知識がしっかりあるのだな」と信頼感にもつながります。

 

(4)一緒に利用者(患者)を診ているという意識を忘れない

一緒に利用者(患者)を診ているという意識を忘れない

介護士だから日常生活さえ見ていればそれで良い、看護師だから医療だけを診ていれば良いというわけではありません。

両者が両方を診られることで利用者(患者)へ質の高いケアが提供できるのです。

そのため、協力して仕事をするためにも一緒に利用者(患者)を診ている意識を看護師は忘れてはいけません。

 

介護士の手伝いもなるべく行おう

看護師が少しでも介護士の手伝いをしてあげることで、看護師に対する信頼感を得ることができます。

仲が悪くなる原因の1つでも挙げましたが「介護士の仕事をなぜ看護師が行わなければいけないんだ」と思ってしまうと協力どころではありません。

そのため、介護士が忙しそうな時に少しでも手伝ってあげることが大切です。

 

3.まとめ

介護施設においては医療と介護が融合しているため、お互いの長所を存分に発揮すれば互いに学べることも多いのではないでしょうか。

また、せっかく出会った仲間と、少しでも仲良く楽しく仕事をすることによって利用者にも伝わり、介護施設全体が楽しく穏やかに仕事ができるようになるでしょう。

介護士と看護師の仲が悪いことは、どの施設でも往々にしてあります。

まずは、自分の施設から介護士看護師互いの関係性から見直してみるのも良いかもしれませんね。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科

【看護師による】転職求人サイト口コミ評価おすすめランキング

1位  ‣看護のお仕事
 【全国対応】【求人12万件以上】
 →看護のお仕事口コミへ
2位   ‣ナースではたらこ
 【全国対応】【担当質高・求人数高】
 →ナースではたらこの口コミへ
3位   ‣マイナビ看護師
 【全国対応】【担当者質高】
 →マイナビ看護師の口コミへ
4位   ‣ナース人材バンク
 【全国対応】【求人数高】
 →ナース人材バンク口コミへ
5位   ‣ナースフル
 【全国対応】【コンサル高】
 →ナースフル口コミへ

現役看護師の口コミを元に、看護師求人サイトをランキングしています。口コミには個人差がありますので、登録しながら比較することが、転職成功への近道となります。

口コミランキング

【Pick up!注目の記事】

関連記事

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。