著作者

アンネ

執筆:現役看護師

アンネ

( 看護師 保健師 )

看護師のライフスタイル!変化に合わせて働ける職場・転職先

公開:、更新:2018年05月10日

誰でも皆、仕事をしながら結婚・妊娠・出産・子育てといったライフイベントを経験する可能性があります。

看護師としてライフスタイルが変化した後、家庭での仕事量と責任が増えることがほとんどだと思います。私自身、ライフスタイルの変化に合わせて働き方を工夫してきました。

単身生活のように、どっぷり看護師の仕事に浸かれる贅沢さはなくなり、仕事に割ける時間が限られてくると考えて良いでしょう。

そんな状況の中で、どのような職場だったら慣れた場所を離れずに仕事を続けられるでしょうか。

このページでは私の経験を元にライフスタイルの変化に対応できる職場条件、変化に合わせて働ける転職先、注意点などをご紹介していきます。

仕事は生活の大切な一部ですから、職場選びは慎重に行いたいですね。

1.ライフスタイルの変化に対応できる職場条件

ライフスタイルが変化しても働き続けることが出来る職場

ライフスタイルの変化があっても転職せずに看護師として働き続けられる職場にはポイントがあります。

  • 看護師の働くサポート体制が整っていること
  • 子育て関連の制度等を利用しても他の看護職員の理解を得られ、人間関係に支障がでない職場であること

以上が大切であり、整っている職場はライフスタイルが変化しても看護師として働きやすいです。

そのため、看護師のライフスタイルが変化しても働きやすい細かい職場の条件を詳しく説明していきます。

 

(1)看護師の人数が多い職場

看護師の人数が多い職場

働く看護師が少数の職場より、人数が多い職場の方が、ライフスタイルが変化したとしても働きやすいといえます。

その理由として、以下の3つのことが挙げられます。

 

上司の判断がより規則にそっているため

少人数の職場だと施設の規則があっても上司が規則の基準になりがちですが、大人数の施設では部署が細分化され、職場のルールが施設規則に準じる傾向にあると思います。

つまり、上司の個人的感情の影響が薄くなるため、自分も規則に基づいて早退、定時帰宅、休暇取得などの主張をしやすくなるでしょう。

 

勤務変更依頼をしやすいため

看護師の人数が少数で限られていると自分が急に休まなくてはいけなくなったときに仕事を変われる看護師がおらず、休みをとりづらくなります。

しかし看護師の数が多く余裕があれば、比較的気軽に勤務交代を申請しやすいですね。

 

通常の勤務以外の仕事が増えないため

看護師の人数が多ければ、委員会や職場の勉強会など、通常業務にプラスされる仕事を任される確率が減ります

追加の仕事を課せられることが残業に繋がり、家庭のために使える時間を圧迫する可能性があるため、こういった追加の仕事はなるべく避けたいところです。

 

(2)働く看護師の年齢層が広く勤続年数が長い職場

働く看護師の年齢層が広く勤続年数が長い職場

看護師の年齢層が広いと様々なライフスタイルを受け入れている職場である可能性が高く、家庭の事情で仕事に制限がでても同僚の理解を得やすいです。

また、ライフスタイルの変化に合わせ長く働ける制度が比較的整っているといえるでしょう。

逆に経験年数の浅い看護師が多い施設では、生活の中で仕事を優先することが求められる傾向にあると思います。

そういった施設では、子育て支援制度等があっても制度の利用率が低く、同僚からも理解されず、仕事を続けるのが難しいと感じることもあり、ライフイベントに柔軟に適応できない職場になりがちです。

 

職員の勤続年数が長い職場も合わせて確認しよう

看護職員の平均勤続年数が長いほどライフスタイルの変化に対応している職場と考えることができます。

給与への不満や新しい分野への挑戦など、看護師として退職を考える理由は他にもあるのでそればかりではありませんが、退職を考える理由の上位にある職場の立地、休暇のとりづらさは時間がきたら家庭の仕事を始めなければならない看護師にとっては重要な点です。

このことから、看護師の勤続年数が長い職場はライフスタイルの変化に比較的柔軟に対応できていると考えて良いでしょう。

 

(3)福利厚生が整備されている職場

福利厚生が整備されている職場

福利厚生にもいろいろありますが、ライフスタイルの変化に関するものとして、

  • 保育室の有無
  • 結婚出産等へのお祝金
  • 住宅補助手当
  • 世帯用寮の有無
  • 子育て支援制度が充実

などがあげられます。

 

保育室が整備されていること

看護師がライフスタイルの変化に対応するためには保育室が大きなポイントとなります。

保育室といってもサービスは様々です。

例えば、保育室が病児対応をしていれば、子供が発熱しても仕事に穴をあけずに済みます。また、時間外保育、24時間保育サービスがあると時間外労働、夜勤もこなせます。

逆に保育室の時間が限定されていると、希望通りの仕事ができない、収入減などの影響がでる可能性があります。

保育室があっても勤務地まで子供を連れて行くのが大変で利用できない場合もあるので、勤務地の場所、交通手段も一緒に確認しましょう。

 

子育て支援が充実していること

子育て支援が充実し、それらが実際に活用されていることも大切なポイントです。

子育支援で大事なことは休暇制度が一番となり、

  • 産前産後の休暇制度
  • 育児休業制度
  • 時間短縮勤務制度
  • 子の看護休暇
  • 育児時間の取得

などがあります。

 

制度があっても実際に活かされていない場合もあると思うので、取得率もわかるようなら確認しておきましょう。

 

(4)様々な勤務体制がある職場

様々な勤務体制がある職場

正社員から短時間勤務制度を活用した働き方や、非常勤看護師への転換など様々な働き方が出来る病院が多く存在します。

正職員として短時間勤務者を積極的に採用している病院も増えてきており、短時間勤務者だけでフルタイム勤務者と同じような仕事ができるように工夫がされているところもあります。

個人の生活事情に合わせてある程度勤務時間を選べるため、家庭に軸足を置きながら無理なく仕事を続けやすいです。

そのような病院では、家庭をもちながら仕事でも活躍することができ、両方が生きがいになるでしょう。

 

(5)研修や部署会が勤務時間内に組み込まれている職場

通常勤務以外にも、研修や勉強会、部署会等、業務を続ける上で追加の仕事がありますよね。

こういった会が勤務時間外に参加必須とされることもありますので、どう取り扱われているか確認してみてください。

家庭にも比重を置けるように、通常の勤務時間内にこれらの内容について学べるような工夫がされている職場の方が仕事を続けやすいと思います。

 

2.看護師がライフスタイルの変化に合わせて働ける転職先

私の経験を元に、ライフスタイルの変化に合わせて働き続けやすい看護師の職場、転職先をご紹介します。

 

(1)一般病院・総合病院

一般病院・総合病院

一般病院・総合病院は様々な診療科があるため、自分の経験を活かして働きたい看護師にとっては転職先の候補になると思います。

経験があれば新しく覚えることは業務の違いが主なため、転職後も家庭にも比重を置きながら比較的スムーズに仕事に慣れていくことができるでしょう。

勤務時間、雇用形態は病院により様々です。

 

補足説明!

ポイント

福利厚生、子育て支援も充実していることが多いので、「看護師のライフスタイルの変化に合わせて働ける職場の特徴」に挙げた内容を参考にしながら転職先を考えてみてください。

 

(2)人工透析クリニック

人工透析クリニック

人工透析クリニックは「夜勤がなくてもOK」「経験があればその専門性を活かせる」ことが特徴として挙げられると思います。

生命に直結する仕事内容なので緊張はある程度強いられると思いますが、同じ患者さんが週3回程度来院しますし、未経験でも透析機器に馴れればルーティン業務が多いようです。

詳しくは「人工透析クリニックの看護師仕事内容とメリット・デメリット」を参考にしてください。

 

補足説明!

ポイント

機械操作も多いので機械に弱い方には覚えるまでがつらいかもしれません。早番、遅番等の変則時間勤務、正社員でも時間短縮勤務、週3、4日勤務可等、勤務時間の融通がきくところもあります。ベテラン看護師が比較的多いので、ライフスタイルの変化に対しても理解が得やすいと思います。規模の小さな施設が多いので、勤務条件が合えば候補として考えて良いでしょう。

 

(3)検診センター

検診センター

検診センターで働く看護師は健康診断の実施が仕事ですので、「夜勤がない」「残業が少ない」といった特徴があげられます。

ライフスタイルの変化があって健診センターへ転職した看護師も多い傾向にあるので、職場の理解も得られやすいと思います。

こちらの「検診センター看護師転職!誰しもが働きやすい環境?」で働く看護師のことが分かりやすく紹介されています。

やりがいを得られないと感じる看護師もいるかもしれませんが、クリティカルな場面が少なくルーティンワークが多い分、家の仕事にも比重を置けることがメリットです。

 

(4)献血ルーム

献血ルーム

各都道府県の赤十字血液センター所属になり公務員に近い待遇と考えて良いと思います。

「夜勤がない」「有休などの休みを取りやすい」「産休育休などの制度を利用しやすい」「仕事内容が比較的単純である」ことが特徴としてあげられます。

就職後に出産、育児を始めた場合は非常勤でも時短勤務を使えるようで、詳しくは「献血ルームで働く看護師の役割・仕事内容とは」を確認してください。

既婚者が勤務していることが多く、ライフスタイルの変化に対する理解も得られやすい環境だといえます。

 

注意点!

ポイント

採血が主な仕事なので、採血が苦手な方は向いていないかもしれません。また自宅から遠方の血液センターへ異動する可能性がある、早番と遅番のシフトがある、献血バスへの配属や残業が発生することもあるようで、休日出勤も多くあることも特徴ですので、家族の協力がないと子育ては難しいかもしれません。
こちらは、看護師転職サイトやハローワークに求人募集がなく、直接応募する必要があるのも注意点の1つです。

 

(5)空港クリニックまたは検疫官

空港クリニックまたは検疫官

募集は少ないですが、空港内の医務室やクリニック(空港クリニック)での勤務、もしくは検疫官になることで勤務可能です。

 

空港クリニックの場合

空港の運営が24時間の場合は夜勤もあります。

医務室またはクリニックで勤務するには、派遣母体が就職先になるので経営母体への転職になり、子育て支援制度等はその施設の基準によります。

看護師の英語力が活かせる職場と転職する際の注意点3つ」の空港クリニック部分を参照してください。

 

検疫官の場合

検疫官は国家公務員にあたり、勤務時間は7時間45分と決まっており、時短制度等もあります。

しかし、勤務先は空港に限らず、港湾の場合もあり、転勤は日本全国が対象です。詳しくは「看護師が検疫官へ転職をする時のポイント6つ」を確認してください。

空港での勤務では交通の便が悪いところが比較的多いので、自宅から遠方で通勤に車が必要になることもあります。

 

(6)市役所(保健師)

市役所(保健師)

市役所で働く行政保健師は公務員として市町村の公的機関で勤務します。

「夜勤がない」「定時で仕事が終了する」「土日祝日が休み」「有給休暇がとりやすい」等のメリットがあります。

仕事内容も生命に直結することは少ないので、仕事で疲れきって家の仕事ができないといったことは起きづらいと思います。

詳しくは「看護師から行政保健師への転職体験談!公務員試験の勉強方法は?」を確認してください。

 

(7)ライフスタイルに合う看護師の職場は多くなっている

近年、看護師の働き方は多様化し、病院だけとは限らなくなってきました。

今回ご紹介した職場以外にも、看護師のライフスタイルに合わせた職場はたくさんあります。

詳しくは「看護師の転職先【保存版】 | 病院・病棟以外や人気の職場」を確認しながらメリット・デメリットを確認して良い職場を探してみてください。

 

3.ライフスタイルに合わせて看護師転職をする注意点とは

ライフスタイルに合わせて看護師転職をする注意点

職場の目星がついたら、ライフスタイルに合わせて転職する場合に注意することがあります。

 

(1)優先事項を決めておくこと

転職先を探す際に、自分にとってどの点が譲れないか、どの点を妥協しても良いか、といったポイントの優先順位を決めておくと良いと思います。

先ほど記載したようにライフスタイルの変化に着目すると、「やりがい」や「仕事内容」よりも勤務条件がまず優先されるでしょう。

 

将来を見据えての希望条件の洗い出しが必要

しかし、「やりがい」や「仕事内容」をおろそかにしてしまうと、子供が成長し手が離れたときにまた、ライフスタイルの変化が起こります。

多くの方は子供が親の手を離れても看護師としての人生は続きます。

そのため、ある程度キャリアをどう積み上げていくかも見据えておけると良いと思います。

 

(2)妥協しなければいけないこともある

妥協しなければいけないこともある

勤務条件や仕事のやりがいが自分にピッタリマッチする場所を見つけるのは難しいことです。

これはライフスタイルの変化に合わせた職場の選び方だけに限ることではありませんが、重要なことは、様々な条件のバランスをとり、自分がある程度これで良いと思える職場を見つけることだと思います。

ライフスタイルの変化があっても長く続けられる職場を探す場合は、ある程度勤務条件に重点を置いて考えなければなりませんので、その他の点は妥協することがほとんどだと思います。

自分の将来を見据え、結婚、妊娠、出産、子供の自立などの変化があったときに施設の制度等を使いながら仕事を続けていけそうか考えてみると良いでしょう。

 

補足説明!

ポイント

将来のプランは実際役にたたないことが多いですが、考えずに決めるよりは良いです。勤務条件がクリアし、やりがいや仕事内容が自分の希望とマッチするとなお良いですが、そうなるとは限りません。

バランスをとることが強いられます。

 

(3)即戦力で働けるスキルは必要

転職先で新しい看護分野などに挑戦するのも悪くはありませんが、転職先の同僚や自分両者のために即戦力となれるようなスキルがあった方が良いでしょう。

即戦力になれることは、職場の同僚にとって「役立つ看護師」となりますし、荷物にならないことは人間関係にも影響する可能性があります。

未経験者歓迎で研修プログラム等が勤務時間内に組まれているところは良いかもしれませんが多くはありませんので転職先を絞る際に考慮してみてください。

 

補足説明!

ポイント

また、自分にとってもメリットがあります。スムーズに職場に慣れる、短縮時間制度利用等で時間内に仕事を終わらせる、新しいことを覚える量が減りストレスも軽減される等のメリットです。

 

(4)条件が複数ある場合は転職プロに依頼しよう

条件が複数ある場合は転職プロに依頼しよう

希望条件が複数ある場合や、少し特殊だと思われる希望条件(募集要項に掲載がない条件)の場合は、転職のプロに依頼することをお勧めします。

友人・知人の紹介やハローワークなどの求人募集、インターネット検索だけの探し方の場合は、なかなか希望条件に合ったものが見つかりにくいです。

そのため、看護師専用の転職サイト(転職エージェント)を利用することで、担当者が付き希望条件に合わせてピックアップしてくれるので利用しておきましょう。

 

補足説明!

ポイント

看護師専用の転職サイト(転職エージェント)を利用することで、自分自身の市場価値や、希望条件に無理があるのかどうかなどが把握できます。全国対応している転職会社も多く「看護師転職求人サイト口コミ評価ランキング」で探してみてください。

 

4.まとめ

ライフスタイルの変化は看護師誰もが経験する可能性があります。

自分の生活の変化に合わせて気持ちよく仕事が続けられ、勤務先の施設にとっても役立つ一人の職員として働き続けられると良いと思います。

上記のポイントを参考に転職先を探してみてください。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

がん専門病院で勤務後、がん・緩和ケア分野リーダーシップコース修士課程を海外で修了。その後、年300件以上の在宅看取り件数のある在宅緩和ケアクリニックで勤務。施設訪問も経験あり。現在は臨床研究をメインに活動中。少子高齢化に伴う経済状況の悪化、医療崩壊を懸念中。
看護師になった後も、どう仕事をしていくか選択肢は幅広くあります。道の作り方は自分次第だと思っています。嫌なことも、迷うこともたくさんあると思うので、皆さんに少しでも役立つような情報を発信できればと思います。
保有資格 ・正看護師 ・保健師
職務経験 ・がん専門病院(病棟・外来) ・在宅緩和ケア ・検診 ・保健指導
診療科経験 ・化学療法科 ・消化器外科 ・血液腫瘍科 ・緩和ケア ・プライマリケア

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